◆(園山えり議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。
熊本地震によって甚大な被害が及んだ四月以降、九州電力川内原発について、県民はもとより、全国から大きな不安の声が高まっています。ところが、九電はその不安の声に歩み寄ることもせず、今もなお運転をし続けています。私は、この不安の声に応え、市民の皆さんと原発ゼロの社会を目指す立場で、川内原発についての市長の政治姿勢について、以下伺ってまいります。
福島原発事故は、大量の放射性物質が放出され、国際原子力事故評価尺度において、チェルノブイリ原発事故と同じ人類史上最悪レベルと言われる深刻な事故となりました。五年を過ぎてもなお、九万人以上の方々が避難生活を余儀なくされ、ふるさとに帰ることができません。汚染水問題を初めとする除染などの放射能対策、生活を取り戻すための賠償問題、放射能による健康被害の不安など、原発事故による生活再建は困難を極めています。そればかりか、いまだに原因究明もなされておりません。
甚大な被害を福島県民はもちろん、隣県住民がこうむってもなお、安倍政権は原発推進に突き進んでいます。私は、その姿勢に怒りが増すばかりです。この夏は猛暑日が続き、熱中症予防のためにも適切なクーラーの使用を呼びかけられましたが、電力は十分足りました。二〇一一年に東日本大震災が起きてから初めて政府が節電要請をしなかったことからも明らかです。人類と共存できない危険な原発ではなく、今こそ再生可能エネルギーにかじを切り、原発ゼロ社会へ踏み出すときではないでしょうか。
質問の一点目、七月に行われました鹿児島県知事選挙では、川内原発の再稼働に同意した現職知事を破り、原発の即時停止、点検を公約に掲げた三反園 訓新知事が誕生しました。知事選では、川内原発の即時廃炉、脱原発を掲げた「とめよう原発!かごしまの会」代表の平良行雄氏と三反園 訓氏の両知事予定候補が政策協定を交わし、候補者の一本化の流れの中でこれらの公約が示されたものと評価しています。
その公約で知事は、熊本地震を受け、原発の即時停止、点検を九電に申し入れることや原発事故時の避難計画の見直し、原子力問題について検討するため、有識者による検討委員会を県庁内に設置し、専門的見地から意見、提言を得ることなどを掲げておられます。新知事の原発に対する公約について市長の評価をお示しください。
質問の二点目、三反園知事は、九電に対し川内原発を停止し、施設の点検・検証を実施すること、自治体の避難計画に対する支援体制を強化すること、県民の不安解消に向けた情報発信などを求め、知事選後の八月に申し入れをされました。要請に応えない九電に対し、極めて遺憾として九月にも再度停止点検を求めましたが、九電は拒否し続けています。再度申し入れされた姿勢は、県民の命と暮らしを守る知事として当然の姿勢と評価するものですが、市長は知事の姿を見てどう思われたでしょうか。九電は、免震重要棟を新しく建設するという計画のもと原子力規制委員会の適合審査をクリアしたにもかかわらず、川内原発の再稼働後にそれも撤回してしまいました。無責任な姿勢に九電への不信感が募るばかりです。
本市は、郡山地区が三十キロ圏内に、川内原発から九十キロ圏内に全市が入ることになります。市民の不安を払拭するためにも九電に対し原発の停止を要請した新知事とともに停止、点検を強く求めるべきと考えますが、市長の見解をお示しください。
質問の三点目、私は、さきの知事選の結果は、川内原発の再稼働に県民不在で突き進んだ前知事への怒りや不信感が募った結果ではないかと考えます。本市の中でも人口が密集する地域はほぼ五十キロ圏内に入ります。一たび福島のような原発事故が起きれば、本市の住民はどこに逃げるのでしょうか。避難計画もありません。六十万市民の命と暮らしを最優先に守るという立場に立つならば、原発は即時停止し、廃炉にするしかないものと考えます。原発問題を国や県の問題にせず、当事者意識を持っていただきたいのです。
今度の市長選に出馬の表明をされた市長は、川内原発の即時停止、廃炉を公約するべきと考えますが、見解をお示しください。
以上、答弁願います。
[市長 森 博幸君 登壇]
◎市長(森博幸君) 園山えり議員にお答えをいたします。
三反園知事の原発に関する公約は、県民の安全性を考慮し、原発に対する不安感を払拭するために掲げられたものであると考えております。
三反園知事の九州電力に対する要請に対しましては、九州電力から特別検査や新たな避難支援等を行うとの回答がなされており、県と九電がしっかりと話し合う中で対応していただきたいと考えておりますので、今後の推移を注視してまいりたいと考えております。
私はこれまでも申し上げてきましたとおり、再生可能エネルギーにより必要な電力が確保されるまでの間、できる限りの節電に努め、市民の日常生活や経済・産業活動に深刻な影響が出ない時点で、可能な限り原発への依存を抑えていくべきであると考えております。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
私ども日本共産党は、事故が起きる前から原発についてはその危険性を繰り返し指摘してまいりましたが、人類と共存できない原発はもう要らない、その声は我が党の主張だけでなく、県知事がかわったことにも象徴されるように、今や国民世論であることを重ねて申し上げたいと思います。この世論に市長がどう向き合い、どう応えるかが今度の市長選で大変注目されているということを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
山形大学の戸室准教授の子供の貧困調査で本県の子供の貧困率はワースト三位と試算されました。今、県知事はその実態調査に乗り出すことを明言するなど、本市でも喫緊の課題になっています。経済格差や子供の貧困が広がる中、憲法が定める義務教育は無償という観点で、一日も早い就学援助制度の充実と改善を求める立場から、以下伺ってまいります。
質問の一点目、本市の就学援助制度の利用者数と利用率の推移とその特徴。制度が実施されることでの効果について当局の認識をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。
就学援助事業につきまして、平成二十二年度から二十七年度までの適用者数、適用率を申し上げますと、二十二年度、小学校、七千七百十五人、二二・八%、中学校、三千八百五十五、二二・七。二十三年度、小学校、七千七百九十五、二三・二、中学校、三千九百三十三、二三・二。二十四年度、小学校、八千二百二十四、二四・六、中学校、四千百二十二、二四・五。二十五年度、小学校、八千四百五十、二五・二、中学校、四千六十四、二四・四。二十六年度、小学校、八千七百十五、二六・一、中学校、四千百三十、二四・八。二十七年度、小学校、八千六百六十八、二五・八、中学校、四千二百一、二五・三となっており、小中学校ともに適用者数、適用率は微増傾向にあります。この取り組みにより、保護者の経済的負担の軽減が図られているものと考えております。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
本市の利用者は平成二十二年と比べ三ポイント増加し、二五%を超え、四人に一人が就学援助制度を利用している状況にあり、保護者にとっても大変重要な制度だということを改めて理解いたします。
次に、入学準備金についてお伺いいたします。
質問の一点目、文科省は、保護者の子供一人当たりの学校教育などに支出した経費の実態を捉えるために二年に一度、子供の学習費調査を行っています。直近の平成二十六年度の子供の学習費調査での入学準備費用に相当する制服代と通学用品費は小中学校でそれぞれ幾らかお示しください。
質問の二点目、就学援助制度の本市における入学準備金の小中学校それぞれの支給額と支給月、実際にかかる金額と支給額についての課題をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) 二十六年度の文部科学省、子供の学習費調査によりますと、入学準備費用に相当する制服代、通学用品費の合計は、小学校五万三千六百九十七円、中学校五万八千六百三円となっております。
本市の就学援助事業におけます新入学児童生徒学用品費等の支給額は、小学校二万四百七十円、中学校二万三千五百五十円で、支給月はともに七月でございます。先ほどお答えしました子供の学習費調査における入学準備費用の額と新入学児童生徒学用品費等の支給額には差があるところでございます。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
子供の学習費調査では、小中学校ともに入学準備金は五万円以上かかるという結果が出ているにもかかわらず、就学援助金はわずか二万円程度しか支給されていません。実際にかかる費用の半分以下です。これでは子供たちの入学に係る準備は賄いきれません。
子育て中の保護者の皆さんに伺ったところ、小学校に入学する際、ランドセルの金額は三万円から五万円になるということでした。もっと安いランドセルもあるのではないかと思われる方もいるかもしれませんが、安過ぎるランドセルでは六年間もたないという切実な声もお聞きしました。ランドセル以外にも五千円のプリーツスカート、冬用の上着は六千円、体育服は洗いがえが必要ですから、上下二枚ずつそろえて一万円、ピアニカは六千円と、入学時には特別にお金がかかるのです。
ちなみに前回行われた二十四年度の同調査と比較してみたところ、小学校の入学準備金は二十六年度は九千六百八十一円、約一万円も増加しています。この間の消費税増税の影響でさらに家計を圧迫しているものと推測されます。支給額についても大きな課題だということも指摘しておきます。ましてや支給時期については、もう夏休みに入るという七月に支給されています。果たしてこの時期が入学準備にふさわしい時期と言えるのでしょうか。
質問の三点目、支給時期についてお聞きいたします。
まず、本市が現在の支給時期にしている理由をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) 新入学児童生徒学用品費等の支給時期につきましては、審査に当たり判定に用いている所得に関する情報が六月中旬ごろに確定し、その後、認定作業や支給のための事務を行うことから、七月となっているところでございます。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
ことし五月に我が党の国会議員が参議院の文教科学委員会で、生活困窮世帯が入学準備金の立てかえをしなくて済むよう、就学援助を入学前の二月から三月に支給することを要求いたしました。これに対して文科省の初等中等教育局長は、児童生徒が援助を必要とする時期に速やかに支給できるよう十分配慮するよう通知しているが、市町村に引き続き働きかけていくと答弁されました。二十七年度の文部科学省の指導通知が届いているかと思いますが、その内容と通知に対する本市の対応をお示しください。
また、三月支給を実施している県内の自治体とその内容をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) 二十七年八月の文部科学省の要保護児童生徒援助費補助金の事務処理についての通知では、要保護者への支給は年度の当初から開始し、各費目について児童生徒が援助を必要とする時期に速やかに支給することができるよう十分配慮することと記載されております。本市におきましては、年度開始後、できるだけ速やかな支給に努めているところでございます。
三月に支給しております県内の自治体は出水市一市で、就学援助適用者のうち出水市立の中学校に入学予定の小学校六年生の保護者に対し二万二千九百円を支給しているようでございます。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
通知に示されております援助を必要とする時期というのを考えますと、入学準備金はやはり七月ではなくて、まとまった現金が必要な入学前の二月や三月に支給するべきではないでしょうか。
支給月については保護者からの要望もあり、三月に支給する自治体がふえています。福岡市は三月支給が開始されておりますし、長崎市、熊本市は二十九年度の支給を三月に前倒しして支給すると報道されています。私も議会事務局を通じて調査したところ、北九州市では入学前の三月に支給できるようこの九月議会に補正予算を上げている状況ということがわかりました。また、県内では出水市が中学に上がる入学前の三月支給を実施していることがわかりました。
質問の四点目、本市でも入学前の三月支給を検討するべきです。当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) 入学前の三月に支給することにつきましては、審査に必要な所得に関する情報が六月中旬ごろに確定することや支給後の転入者への制度適用などに課題もあることから、引き続き他都市の状況を調査してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
調査ではなく、一刻も早い実施を要望するものです。少なくとも就学援助制度の利用がわかっている小学校六年生を対象に、中学入学前の三月支給は今すぐできるのではないでしょうか。当局は支給後の転入者適用の課題を示されましたが、九州各地でも課題を乗り越え、三月支給が始まっています。子供の貧困がますます深刻化するもとで、これまでになく就学援助制度は大変重要な役割を果たしています。保護者が入学準備金を立てかえなくて済むよう、ぜひ本市でも一刻も早く三月支給を実現するべきです。当局には具体化に向けた検討をしていただきますよう強く要請いたしまして、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
高齢化や経済不況に伴い所有者が空き家や空き地を管理することが大変難しく、困難になっているということは、本市だけでなく、深刻な社会問題になっています。私のもとにも地域の方々から相談が寄せられていますので、六月議会に引き続き、空き地を含めた空き家等の適正管理について、以下お伺いいたします。
空き家、空き地は基本的には所有者が責任を持って管理しなければならないことは当然のことですが、所有者がわからない場合や所有者がわかっていて手入れ等の管理をお願いしても応じてくれない、経済的な理由で空き家を管理できないなどの困難を抱えています。ある相談者の方は、借家にしていた家を老朽化を理由に解体したところ、固定資産税が四倍にはね上がり、納税に困っていること。また、二メートルほどの里道に囲まれた土地だったために新築するにも建築基準法上での制限があり、今後の活用に大変悩んでおられると訴えておられます。
そこで、まず、空き家対策についてお聞きします。
質問の一点目、当局が把握されておられる空き家の過去三年間の相談件数、特定空き家の件数、相談の特徴をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(鮫島健二郎君) お答えいたします。
平成二十五年度から二十七年度までの相談件数を順に申し上げますと、九十六、百八十、二百六十六件で、特定空き家等は三十件でございます。相談の内容は、屋根が落下しそうで危険、草木が生い茂り不衛生、不審者の侵入が心配など多岐にわたっていることが特徴でございます。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
空き家の相談件数は三年間で約三倍になっています。相談に見られるように、屋根が落下しそうで危険、草木が生い茂り不衛生であることなど、その対策は待ったなしの課題であることは明らかです。
質問の二点目、本市の空き家等対策計画策定の進捗についてお伺いいたします。
本市では、二十九年度中に空き家等対策計画をつくり、その対策を立てる予定になっています。その計画に生かそうと、本市は昨年の十月から国のモデル事業の実態調査に協力しておられると聞いておりますのでお伺いいたします。
まず、国が実施している実態調査のモデル事業の内容と進捗状況、課題があればお示しください。
次に、現在の進捗状況や課題を踏まえ、計画策定への影響をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(鮫島健二郎君) 国のモデル事業は、市が保有するデータなどから空き家の分布を推計するものであり、二十七年度に実態調査を終え、二十八年度に空き家の発生要因の解明を行う予定でしたが、二十七年度に提供したデータだけでは空き家の実態と一致しないケースがございました。そのようなことから、本年度、さらに精度の高い調査結果が得られるよう水道の使用量データも提供して調査を継続しているところでございます。
なお、このことによる計画策定への影響はございません。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
最初に提供したデータだけでは空き家の実態と一致しないケースがあったことから、水道使用量のデータの提供もされ、調査を継続している。そのことで二十七年度に予定されていた実態調査を終えることができなかったようです。当局の認識では計画策定に影響はないとのことですが、本市には推定で四万件の空き家があるとされています。住民の方々からの相談もふえており、実態調査もスピードを上げる必要があります。
質問の三点目、この計画策定に向けた今後の本市の対応をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(鮫島健二郎君) 今後は、素案の作成、関係資格団体などからの意見聴取、パブリックコメントの手続を経て、二十九年度中に計画を策定したいと考えております。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
来年度中の計画策定がおくれることのないように力を注がれるよう要請いたします。
次に、本市の空き家等の適正管理に関する条例には空き地も含まれていることから、空き地の対策について伺ってまいります。
唐湊の借家に住む方から相談がありました。二階建ての家の窓や屋根に隣から大きくせり出てきた木の枝が当たり危なくて困っているとのことでした。その方は大家さんに相談し、空き地の地主に枝の剪定など依頼したようですが、地主は応じてくれず、先日、大家さんが地主の許可を得て業者に処理してもらった。その費用は大家さんが負担したとのことでした。この現場は空き地と空き家が隣接し、空き家の敷地にある約二十メートルのイチョウの大木からの大量の落ち葉が毎年地域住民を悩ませるとのことでした。
そこで、質問の一点目、これまで本市に寄せられた空き地の相談件数の推移と特徴を本年度を含む過去三年間でお示しください。
以上、答弁願います。
◎環境局長(山口順一君) お答えいたします。
空き地の相談件数は、平成二十六年度に二百七十一件、二十七年度百九十件、二十八年度は八月末で百二十一件となっており、特徴としましては、所有者等が遠方に居住し当事者意識が低いことや経済的な事情により維持管理ができず、改善されないケースがふえていることでございます。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
解決に向けての助言や相談などもなされていることと思いますが、維持管理ができず、毎年解決できない件数が積み上がっているということも伺っております。
唐湊の空き地の相談でも、もう何年も相談しているが解決に至らないケースがほかにもあるとお聞きしています。住民の方は、所有者の方の了解が得られれば公園などの活用ができないものかと苦慮されています。本市が取り組んでいる無償で借り受けた土地に公園を整備する借り上げ公園事業が適用されれば、かかる固定資産税及び都市計画税は非課税となるということですが、十年以上の借地が要件であることや周囲に公園がなく、かつ一定世帯以上の居住者がいることなど、幾つか条件があるために使いづらい制度となっているのではないでしょうか。
質問の二点目、本年八月に国土交通省が示した空き地を公園として整備することを支援する方針について報道がなされました。その内容と本市の評価をお伺いいたします。
以上、答弁願います。
◎建設局長(鮫島健二郎君) お触れの方針については、報道等によりますと、町内会やNPOなどの地域住民が空き地を活用して公園を整備し、管理運営する場合、ベンチや遊具の整備費の半額を国と自治体が助成するほか、土地所有者の固定資産税を軽減するというものであり、子供たちの遊び場の確保などによる空き地の有効利用が図られるものと考えております。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
土地所有者の固定資産税の軽減や子供たちの遊び場の確保、空き地の有効利用が図られるものという前向きな評価でした。住民の方や町内会の皆さんがぜひ使いやすい制度をつくっていただきたいと考えます。
質問の三点目、国の方針に基づいて本市の計画にも位置づけるべきと考えますが、当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(鮫島健二郎君) 計画には空き家等の跡地活用に関する事項を定める必要がありますので、お触れになった方針についても参考にしたいと考えております。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
報道によると、国も空き地解消につなげる狙いがあるということです。空き地問題で長年悩んでいる住民の皆さんや空き地の利活用に制限があり固定資産税の支払いに困っている方にも、地域で公園などがなく子供たちが安心して遊べる環境整備のためにも、この国の支援策を参考にしていただき、本市の計画に盛り込んでいただけるよう強く要請いたしまして、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
市営住宅行政について、紫原住宅にお住まいの方々から修繕などの相談が寄せられていることから、市営住宅の住環境の改善を求める立場で、以下伺ってまいります。
まず、紫原住宅の現状についてです。
質問の一点目、紫原住宅の棟数と戸数、市営住宅の中で占める戸数の割合をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(鮫島健二郎君) 紫原住宅は、五十二棟、一千二百三十七戸であり、戸数で全体のおよそ一一%を占めております。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
紫原住宅は昭和六十年前後に建設されたものが多く、築三十年を超えていることから、修繕などの相談が寄せられています。
質問の二点目、修繕についての相談件数とその内容。
質問の三点目、修繕の実績内容と課題は何かをお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(鮫島健二郎君) 住宅ごとの相談件数は集計しておりませんが、市営住宅全体では、二十五、二十六、二十七年度の順に、二千四百八十四、二千六百十七、二千九百十件で、このうち本市が対応すべき修繕実績は、一千四百二十九、一千九百九十五、二千二百二十件であり、内容は、換気扇のふぐあい、水漏れ、樹木の剪定などでございます。
課題としては、限られた予算の中で、一部の要望に速やかな対応ができないことなどでございます。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
住宅ごとの相談は集計されておられないということですが、全体の相談件数は三千件に迫る勢いで年々増加しています。紫原住宅は本市の市営住宅の中で一一%、一割の戸数を持つ規模の大きい住宅であることから、修繕などの相談についても多く寄せられているのではと推測いたします。
修繕について一部の要望に対応できていないということですが、私のもとにもエレベーターを設置してほしい、畳がえをしてほしいなどの相談が寄せられています。これらの要望は、これまで私どもの会派でも要請し、議会でもるる議論がなされてきたと思いますが、改めてお伺いいたします。
本市が今後、市営住宅に対してどのような対策や改善方法をとっていくのかを示した市営住宅等長寿命化計画についてお伺いいたします。
質問の一点目、市営住宅等長寿命化計画の目的と内容、課題についてお示しください。
質問の二点目、同計画上の紫原住宅の予定をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(鮫島健二郎君) 長寿命化計画は、市営住宅の長寿命化により事業量の平準化やライフサイクルコストの縮減を図ることなどを目的としており、住宅別に建てかえや改善の手法、工事時期などを定めております。課題としては、計画に基づき工事を実施するための財源確保などでございます。
紫原住宅は、平成四十八年度以降に個別改善を実施する計画ですが、鹿児島市公共施設等総合管理計画を踏まえ、長寿命化計画の見直しを行う予定でございます。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
長寿命化計画において紫原住宅は、住戸改善、供用部分の改善などを行う個別改善の対象ということでした。ところが、その時期は平成四十八年度以降になるとのことです。計画を見ますと、四十八年度以降に四百戸、残りの約八百戸は平成五十三年度以降に実施される計画ですが、それまでに少なくても二十年、長い場合、三十年以上の期間があります。
質問の三点目、個別改善に時間がかかる場合の本市の対応をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(鮫島健二郎君) お触れの場合には、空き家を対象に先行改善を実施する計画としております。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
先行改善は、これまでお住まいだった方が転居し、空き家になった時点で浴室回りなどの改善を先行的に実施するようですが、入居し続ける世帯への改善はどのようになるのでしょうか。
質問の四点目、先行改善の場合、継続して入居している世帯への対応をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(鮫島健二郎君) 先行改善は、入居中の住戸を対象としていないところでございます。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
すなわち、継続して入居している世帯には先行改善を実施しない、つまり、少なくとも今後二十年間は何も改善が実施されないということになります。
次に、紫原の地域住民の皆さんのアンケートに基づく市営住宅の環境改善を求める要望書についてお聞きします。
質問の一点目、要望書の内容。
質問の二点目、アンケート結果の主な内容をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(鮫島健二郎君) 要望書の内容は、住みよい紫原をつくる会が紫原住宅の入居者を対象としたアンケートをもとに、畳、ふすまの張りかえや網戸、湯沸かし器の設置などを市に求めるものでございます。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
アンケートは、エレベーターの設置や畳及びふすまの張りかえ、自費で調達している網戸や湯沸かし器、シャワーの設置など九項目にわたっています。負担区分では、畳表やふすまは入居者負担、畳床が市負担などとなっておりますが、これらに関しては柔軟に対応してほしいと要望された方が回答者の八八%に上っています。
質問の三点目、これまでも要望のあった計画的な畳がえについてお伺いいたします。
まず、畳がえの条件と実績。
次に、大分市の取り組みをお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(鮫島健二郎君) 本市では、建てかえや個別改善などの際に畳がえを行っており、紫原の既存住宅では実績はございません。
大分市によると、計画では経過年数二十五年以上の住宅を対象に畳がえを行っているとのことでございました。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
紫原住宅での実績はないということでしたが、私どもの会派で大分市に視察にお伺いしたところ、畳がえについては二十五年を超え継続してお住まいの住宅を順次張りかえているということでした。本市でも一定の年数で区切り、計画的な畳の張りかえをするべきではないでしょうか。
そこで、入居世帯の入居年数を十年、二十年、三十年以上別にお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(鮫島健二郎君) 紫原住宅の入居年数については、本年四月一日現在で一千百九十世帯のうち、十年以上、二百八十五、二十年以上、三百五十八、三十年以上、百四十九世帯でございます。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
二十年、三十年以上の入居者を合わせると五百七世帯で、紫原住宅の四二%にも上ることが明らかになりました。個別改善まで少なくとも二十年、このまま住み続けること四十年、五十年たっても畳がえが一度もなされない事態を招きかねません。大分市の視察では、減免制度で適用率が高いことや計画的な畳がえなど進んだ取り組みをお聞きし、なぜこのように取り組むことができるのですかとその理由をお尋ねしましたところ、住宅は福祉だからですと明確におっしゃいました。
質問の四点目、これらの住民の切実な声に応え改善を図るべきだと考えますが、当局の対応をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(鮫島健二郎君) 市営住宅の計画的な修繕や改善などは長寿命化計画に基づき実施しており、御要望のあった畳がえなどについては、これまでどおり老朽化の状況に応じて個別に対応したいと考えております。
以上でございます。
[園山えり議員 登壇]
◆(園山えり議員) 答弁いただきました。
個別に対応したいとのことですが、これまで畳がえの実績は紫原住宅ではないということでしたので、住民の皆さんも半ば諦めているわけです。今後、継続して入居されている場合でも畳がえなどの計画的な張りかえや風呂場の修繕など住民の実態に即したものにしていくべきではないでしょうか。
厳しい財源と言われますが、住宅は福祉です。我慢に我慢を重ねている皆さんの声からも人間らしく生きる権利が損なわれていることがよくわかります。個人の努力任せでなく、住まいを権利として位置づけ、保障されることを強く要請いたしまして、私の全ての質問を終わります。
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- 平成29年第1回定例会(2・3月議会)
- 平成28年第4回定例会(12月議会)
- 平成28年第3回定例会(9月議会)
- 平成28年第2回定例会(6月議会)
- 平成28年第1回臨時議会
- その他