◆(大園たつや議員) 日本共産党市議団を代表して、ただいま上程されました人事案件を除く三十三件の議案のうち、第一二三号議案 鹿児島市個人情報保護条例一部改正の件、第一二七号議案 平成二十九年度鹿児島市一般会計予算、第一三二号議案 平成二十九年度鹿児島市国民健康保険事業特別会計予算、第一三三号議案 平成二十九年度鹿児島市介護保険特別会計予算、第一三四号議案 平成二十九年度鹿児島市後期高齢者医療特別会計予算、第一三七号議案 平成二十九年度鹿児島市交通事業特別会計予算の六件に反対する立場から、討論を行います。
 まず、第一二三号議案 鹿児島市個人情報保護条例一部改正の件については、番号法の一部改正に伴い、本年七月から独自利用事務に関しても情報提供ネットワークシステムにより、国、自治体、保険者などの他機関と情報連携できるようにするための条例改正ですが、以下反対の理由を申し上げます。
 一点目、他都市で本年二月、ふるさと納税事務において一千九百九十二人のマイナンバーが流出し、個人情報保護委員会が重大な事態に該当すると指摘がなされています。本市も条例改正によって七月から自治体間の連携が始まる予定であり、これまで指摘してきたように、人為的なミスによる情報流出は防ぐことができないこと。
 二点目、自治体間連携によって個人情報が漏えいした場合の被害がさらに拡大することが懸念されますが、これまで指摘してきたように、甚大なプライバシーの侵害を引き起こすマイナンバー制度は本市としても国に対して中止・廃止を求めていくべきであること。
 以上の理由から、本条例改正については反対です。
 次に、第一二七号議案 平成二十九年度鹿児島市一般会計予算につきましては、これまで私どもも求めてきた保育士支援や保育料の負担軽減などの子育て支援、ひとり暮らし高齢者等安心通報システムが生活保護世帯に固定電話の貸与が可能になる拡充など、評価できる内容もありますが、敬老祝金の縮小、法外扶助、夏季見舞金の削減がなされる一方で、大河ドラマ館建設の負担金やバイオガス施設の建設事業費が含まれていることから、賛成することができません。
 以下、反対する主な理由を申し上げます。
 款総務費、項総務管理費、目交通防災費、国民保護法制関連事業費五十五万五千円については、テロ攻撃などを想定して地方自治体や公共機関で働く人々を訓練や有事の際に総動員することを目的とした国民保護法の関連事業であることから、反対です。
 款総務費、項総務管理費、目一般管理費、社会保障・税番号制度システム構築事業費三千三百四十二万六千円、あわせて項戸籍住民基本台帳費、目戸籍住民基本台帳費、住民基本台帳ネットワークシステム運用経費二百九十万六千円、コンビニ交付による証明発行事業費七百六万四千円、個人番号カード交付事業費一億百十一万八千円、いずれも個人番号制度が関係する予算ですが、一括して反対する理由を申し上げます。
 一点目に、個人番号制度の先取りの制度と懸念されていた住民基本台帳については、カードの新規発行を既に行っていないにもかかわらず、通知や案内等の運用経費が計上されていること。
 二点目、個人番号カードの普及拡大は、カードの紛失や他人に番号を見られたりすることによって特定個人情報の漏えいの危険性が高まることになりますが、平成二十九年度は二万七千枚の発行を見込んでいる一方で、いまだ通知カードを受け取らない市民が百七十七件あり、制度自体やプライバシーの侵害など懸念が払拭されていないこと。
 三点目、コンビニ交付による証明発行事業については、個人番号がまだ自治体間で連携されていないにもかかわらず、既に県外でも証明書等の発行が可能になっています。他都市では重大な事態と指摘される情報漏えいや自動交付機等のふぐあいなどが起きており、プライバシーの侵害の危険がさらに高まること。また、このような事例が起こったときの教訓を当局間で共有化できていないこと。
 款総務費、項総務管理費、目人権啓発費、同和対策推進助成金百三十四万九千円については、一点目に、平成十四年に同和対策である地対財特法が失効し、同和行政・教育の終結が求められているにもかかわらず、本市はいまだに解消のめどを立てず支出し続けていること。
 二点目、国においては平成二十八年十二月九日に部落差別解消推進法が成立しましたが、同法は、新たな差別を生みかねないことや同和問題の固定化・永久化につながる懸念があることから、参議院での過去の民間運動団体の行き過ぎた言動等、部落差別の解消を阻害していた要因を踏まえ、これに対する対策を講ずるとの附帯決議の遵守が求められていること。
 次に、款民生費、項高齢者福祉費、目高齢者福祉総務費、敬老祝事業費六千九百十四万三千円について、以下反対する理由を申し上げます。
 一点目、本市はこれまで中核市で最も事業費をかけ長寿を祝う気持ちを示してきましたが、二十九年度は祝金を削減、記念品を廃止し、二十八年度と比較して五千三百十二万六千円の減額の影響となること。
 二点目、今なぜ削減かとの問いに、当局は、地域包括ケアシステムの構築と全体予算が減少する中で民生費が大きく増加していることを理由に挙げましたが、これらは本市にだけ発生した特殊事例ではなく、理由にならないこと。
 三点目、最近の高齢者の生活については、年金の削減、後期高齢者医療や介護等の保険料の負担増、高齢者福祉センターの入浴料の新設などを踏まえて当局も負担感が増したのではないかと答弁されましたが、このような情勢のもと、今こそ本市としては独自の敬老祝いについて継続・拡充が求められていること。
 同じく、目高齢者福祉総務費、高齢者福祉センター等管理運営・施設整備事業費三億七千七百九十五万九千円については、二十八年度から新設された浴室使用料の影響により、全体の利用者で約二割、浴室の利用者が約三六%減少しており、浴室使用料をもとの無料に戻すことが求められていることから、反対です。
 次に、債務負担行為、いしき園民営化推進事業、養護老人ホーム三億九千六百万円、救護施設四億一千四百八十一万円につきましては、改めて措置施設としての低所得者の見守り等、今日的な役割も求められる中で民営化を推進するものであり、以下反対の理由を申し上げます。
 一点目、入所者数が定員に満たない中、定員に基づく職員配置が行われている現状で、民営化による定数削減等は今日的役割の後退につながること。
 二点目、定員に見合う措置費の確保が必要な中、民営化による人件費の削減が懸念されること。
 三点目、施設の老朽化に対する国庫補助は保障されておらず、入所者の安心安全な見守りが懸念されること。
 次に、生活保護制度における法外扶助が廃止されることから、以下反対の理由を申し上げます。
 一点目、これまで生活保護利用者に市が独自に行ってきた夏季見舞金等の法外扶助は、外部監査や行政評価によって生活保護法の扶助との重複を指摘され、削減されてきましたが、今回対象となる夏季見舞金は重複しておらず、削減の理由にならないこと。また、夏季見舞金を最後に本市が独自に生活保護利用者の生活を支えてきた法外扶助を全てなくすことになること。
 二点目、市民が提出した要望書でも、大げさではなく命にかかわると指摘されているとおり、夏は暑く、桜島の降灰によっては窓をあけることができない本市では、冷房費に使用されるなど今日的な役割があったこと。
 三点目、なぜ今との市民の問いに対して、当局はこれまでも検討していたからとの答弁でしたが、安倍政権のもとで、これまで三年間、生活保護基準の引き下げ、年一回の資産調査、住宅扶助、冬季加算の削減など、史上かつてない見直しが行われているのを承知の上で削減に踏み切った姿勢は余りにも無情な仕打ちと言わざるを得ないこと。
 次に、款衛生費、項清掃費、目清掃工場費、新南部清掃工場(ごみ焼却施設・バイオガス施設)整備・運営事業費二千二百万七千三百円及び平成二十九年から五十三年までの債務負担行為三百六十六億八千三百八十万二千円について申し上げます。
 一点目、これまでも申し上げてきましたが、全国で稼働実績が少なく、中核市では初めての施設となることから、他都市でのたび重なるトラブルの実態を踏まえて計画を中止すべきであること。
 二点目、設計・建設・委託を業者に丸投げするPFI事業のDBO方式を採用することとなっており、本市でいまだ検証がなされていない鴨池公園水泳プールの十五年を超える管理運営となっていること。
 三点目、基本計画時、バイオガス施設を建設しなかった場合の概算建設費は約百四十九億円でしたが、基本設計段階では、一体型施設の建設運営を含めた総額は約二百六十八億円、今回の予算での債務負担行為の提案は三百六十六億八千三百八十万二千円と詳細な設計がなされるごとに予算規模が大きくなってきているのは問題です。
 次に、款商工費、項商工費、目観光費、大河ドラマ「西郷どん」プロジェクト推進事業負担金一億三千九百万円については、私どもとしても郷土の偉人を取り扱ったドラマによって本市が大いに盛り上がることを望むものですが、以下反対の理由を申し上げます。
 一点目、二十八年度二月補正予算で大河ドラマの放送に合わせた維新ふるさと館の展示更新事業一億二千万円が行われている上、さらに市立病院跡地に放送期間のみの仮設のドラマ館を建設することに市民からの厳しい目が注がれていること。
 二点目、他都市ではほとんどが既存の施設につくられています。本市の篤姫館の事例でも示されるとおり、館のできばえではなく、大河ドラマの反響によって集客数も変化をすること。
 三点目、これまで鹿児島を題材にした大河ドラマの展示品等は維新ふるさと館に一部展示されていることや同施設も加治屋町にあること、今後のリピーターを考えると既存施設を活用する工夫が必要だったこと。
 次に、款教育費、項保健体育費、目体育施設費、新鴨池公園水泳プール整備・運営事業費二億一千八百六十七万一千円について申し上げます。
 一点目、バイオガス施設におけるDBO方式が本市で初めて導入されようとしていますが、十五年経過しなければ事業効果やバリュー・フォー・マネーの検証はできず、当局としても途中経過での検証は行わないこと。
 二点目、PFI事業において利用者の増減は本市の委託料に反映することはなく、また、実施していない修繕費も見込みで支出される事業であること。
 以上の事業を含む第一二七号議案 平成二十九年度鹿児島市一般会計予算については、市長が提案理由説明で述べられた、あらゆる世代を「まちの宝」として支えていくことにチャレンジすることになっていないということを厳しく指摘し、反対いたします。
 次に、第一三二号議案 平成二十九年度鹿児島市国民健康保険事業特別会計予算について申し上げます。
 本制度については、都道府県単位化に向けた最終年度となりますが、以下反対する主な理由を申し上げます。
 一点目、平成二十九年八月から、高額療養費制度において七十歳以上の住民税課税世帯を対象に負担上限額が引き上げられ、負担増になること。
 二点目、同制度は、保険給付費が年々増加する一方で、被保険者は所得がない方が約三六%、所得二百万円以下が約八七・三%を占め、所得に占める税負担の割合は一二%と全国平均より高い構造上の課題を抱えていますが、都道府県単位化によって解消されるものではないということ。
 三点目、都道府県単位化による平準化による国保税の負担増や独自事業の廃止について、当局は、現行水準を基本的に継続したい旨の答弁をされましたが、今後、パブリックコメントが実施される財政健全化計画については、税率改定や医療費適正化にも触れられており、一筋縄ではいかない懸念があること。
 次に、第一三三号議案 平成二十九年度鹿児島市介護保険特別会計予算について申し上げます。
 一点目、現在、二十九年八月から現役世代への負担増となる総報酬割額の導入や利用者の負担増につながる高額介護サービス費の引き上げが予定されており、これが実施された場合、本市でも実施せざるを得ないこと。
 二点目、要支援者の訪問介護と通所介護を保険給付から外し、報酬や人員基準の切り下げ、ボランティア等がサービス提供を行うことになる日常生活支援総合事業が開始されますが、各サービスの上限を超えた場合に利用者の負担増になることが懸念されることやチェックリストについて不服審査請求ができないといった課題もあることから、反対です。
 次に、第一三四号議案 平成二十九年度鹿児島市後期高齢者医療特別会計予算について申し上げます。
 一点目、二十九年度予算では、所得の少ない方への保険料の特例軽減が縮小し、所得割五割軽減の方が二割に、被用者保険加入者の扶養家族から移った方は、定額部分で九割軽減が七割軽減となります。当局が示したモデルケースでは、年収百八十八万円の世帯で年間一万五百円もしくは二万八百円の大幅な負担増になっていること。
 二点目、これまでも申し上げてきたとおり、七十五歳以上という年齢だけで新たな医療保険制度をつくるという世界で類を見ない同制度は廃止すべきという立場から反対です。
 次に、第一三七号議案 平成二十九年度鹿児島市交通事業特別会計予算については、これまで党市議団が一貫して市民サービスや雇用環境の低下、桜島爆発対策で陸路避難が想定される中で直営でなくてよいのかという点を懸念し、指摘してきた管理の受委託がさらに五年間継続されることから反対です。
 以上、六つの議案についての反対理由を申し上げ、日本共産党市議団を代表する討論を終わります。(拍手)