◆(大園たつや議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。
 最初の質問は、市長の政治姿勢について伺います。
 ことしは明治維新百五十年の節目として、安倍内閣も官邸主導で関連施策を推進しています。本市としても市長の提案理由説明にあったように、まちに新たな息吹をもたらす第二の維新の波が訪れているとして各施策の推進が図られています。私も水を差したいわけではありませんが、明治前半が侵略戦争と植民地支配という負の歴史を持っているということを直視しながら、市民の一人として、ことしが盛り上がる一年になればと願うものです。
 さて、ことしは一九一八年に起こった米騒動から百年でもあります。シベリア干渉戦争に伴う米価高騰に民衆が立ち上がり、時の政府を退陣に追い込んだ平和と民主主義、生活向上を求めた人々の歩みもありました。まちで外国人観光客が爆買いを楽しむ一方で、本市の調査でも明らかなように貧困に苦しむ子供たちが存在します。地方自治法第二条、地方公共団体の法人格とその事務の第十四項には、「地方公共団体は、その事務を処理するに当つては、住民の福祉の増進に努めるとともに、最少の経費で最大の効果を挙げるようにしなければならない」と明記されておりますが、本市の観光行政も地方自治体の行う事務であり、その成果は住民の福祉の増進に寄与しなければならないと考えます。
 そこで、今、観光振興を図ることが、貧困にあえぐ市民や子供にいずれ豊かさとして実るのか、市長の見解をお示しください。
 以上、答弁願います。
   [市長 森 博幸君 登壇]

◎市長(森博幸君) 大園たつや議員にお答えをいたします。
 本市において人口減少が現実となる中で、将来にわたって地域の活力を維持するためには、交流人口を拡大し、域外の消費需要も呼び込むことが重要であると考えております。そのため、観光未来戦略に基づく各種施策を着実かつ積極的に推進し、交流人口と観光消費額のさらなる拡大を図ることで雇用の創出など地域の経済力を高め、市民福祉の向上につなげてまいりたいと考えております。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 地域の経済力を高め、市民の福祉向上につなげるとの答弁でした。
 昨年度は、大河ドラマ館を含む大河ドラマ「西郷どん」プロジェクト推進事業負担金一億三千九百万円が計上された一方で敬老祝金が縮小され、影響額は五千三百十二万六千円、生活保護の法外扶助が廃止され、影響額は五千八百三十八万円と、計約一億一千万円の福祉が削減されており、これでは本末転倒と言わざるを得ませんでした。市長の見解をお示しいただきましたが、昨年度のことも踏まえ、本市の交流人口の増加による成果を貧困にあえぐ市民や子供に実感できる福祉の向上につなげていただきますよう強く要請いたします。
 新しい質問に入ります。
 本市の平成三十年度の子育て支援策については、提案理由説明や代表質疑の中でも充実が一定明らかになっておりますが、私どもも要望してきた施策について、その内容と効果を明らかにする立場から、以下伺ってまいります。
 まず、こども医療費助成制度については、昨年の第四回定例会において、県がことし十月から始める病院窓口での立てかえ払いをなくす現物給付制度の内容と課題をただしてまいりましたが、平成三十年度の取り組みについて、質問の一点目、今後のスケジュールをお示しください。
 質問の二点目、昨年の第四回定例会において、私どもは現物給付方式の実施を一歩前進としながらも、所得制限を設けたために、市民、行政、医療機関それぞれに大変な負担と混乱を起こしかねない問題点を指摘し、健康福祉局長も医療機関の窓口等での混乱、対象者が非課税世帯であることが知られてしまうおそれなどの課題を答弁されました。その課題について、県との協議状況と具体的な対応をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) お答えいたします。
 こども医療費助成の新たな制度の導入につきましては、本年第二回定例会において関係条例の改正議案の提出を予定しており、その後、対象者となる非課税世帯の判定を行った上で、九月に新たな受給者証を送付するなど、十月からの新制度の開始に向けて準備を行ってまいりたいと考えております。
 県との協議状況につきましては、乳幼児医療費助成の在り方に係る有識者懇談会等において新制度の導入に伴う課題等の協議が進められてきたところでございます。お触れになった課題につきましては、県において医療機関等に対して説明会を開催することや受給者証の様式案が示されたところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 本市の第二回定例会で関係条例改正が提案され、九月に受給者証の送付、十月実施に向けて準備が進められます。先ほど申し上げた課題についても県において様式案が示されているようですので、問題が生じないようできる限りの課題の解消を当局に要請いたします。
 質問の三点目、これまでの質疑でもたびたび申し上げてきておりますが、九州・沖縄でこども医療費を病院窓口で立てかえ払いをさせる自動償還払いとなっているのは本県と沖縄県、中核市では本市と那覇市のみとなっています。国が国保会計へのペナルティーを未就学児に限って廃止したことがどのような変化をもたらしているのか、同助成制度の沖縄県の動向とそれに対する評価をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 沖縄県につきましては、本年十月から全ての未就学児を対象に現物給付方式を導入し、窓口での負担をなくす予定であると伺っております。現物給付方式への移行により受給者の利便性が高まることから、今後も引き続き県に要望してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 同制度については沖縄県が一歩前進した対応となっています。鹿児島県は、マリンポートかごしまの整備など大型クルーズ船の誘致に熱心な一方で、財政難を理由に未就学児全てを対象にすることをしませんでした。ここでも観光振興が結果として福祉向上につながっていくのか疑問を持つところです。我が会派の代表質疑でも取り上げましたが、他都市の状況を踏まえ、中学校卒業まで病院窓口無料の現物給付実施については、本市独自の対応も検討すべきときに来ているということを改めて強く要請いたしておきます。
 次に、認可外保育施設への補助の充実については、毎年、認可外保育施設で献身的に働く職員の皆さんや保護者の声を当局にお届けし、実態に合わせた制度の充実を求めており、代表質疑でも夜間保育を実施する施設への補助の新設が明らかになりましたが、その他の充実等について伺います。
 質問の一点目、平成二十九年度の現時点での施設の現状について、廃園届の数と新設の予定。
 次に、事業所内保育所を除く一般の総施設数と利用児童数をお示しください。
 また、今後の見込みについてお示しください。
 以上、まとめて答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 本年度における一月末現在の認可外保育施設の廃止届の提出は三件、設置届は一件でございます。
 事業所内保育所を除く施設数は合計四十一施設で、利用児童数は八百四人でございます。
 今後の見込みでございますが、保育所等を計画的に整備しておりますことから、認可外保育施設の数は減少傾向にあるところであり、今後も同様の状況が続くのではないかと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 私どもとしては、子供は社会の子として、認可、認可外問わず、ひとしく健やかに育つ環境を整えるとともに、認可、認可外それぞれの施設がお互いの役割を発揮して共存していける保育行政を求めてまいりましたが、認可外保育施設は減少傾向が続くという見込みであり、補助制度のさらなる充実が求められています。
 質問の二点目、認可外保育施設助成事業についての拡充内容と効果について伺います。
 運営費補助金について、平成三十年度と二十九年度の比較と拡充の理由。
 次に、冷暖房費補助金の要件の改善と理由をお示しください。
 また、それぞれいつ以来の拡充かお示しください。
 以上、それぞれ答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 運営費補助金の額を二十九年度及び三十年度の順に申し上げますと、児童一人当たり、二千百、二千二百円、一施設当たり、一万四千三百、一万五千二百円で、国の公定価格の改定を踏まえ増額したものでございます。
 冷暖房費補助金については、これまで該当月に入所している児童数のみで補助金を算定しておりましたが、一時預かり児童も受け入れている実態を踏まえ、対象に加えることとしたところでございます。
 補助金の拡充は、運営費補助金が二十一年度以来、冷暖房費補助金が二十二年度以来でございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 保護者に対しての認可外保育施設保育料等は充実してきた一方、施設に対する運営費補助金などは、子ども・子育て支援新制度に移行してもなかなか前進してきませんでしたが、冷暖房費などの要件の改善は一時預かりの児童も多い施設運営の実態に合わせたものであり、久しぶりに充実していただいた当局の御努力を評価させていただきます。
 それを踏まえて、補助金の改善で期待される効果をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 効果といたしましては、認可外保育施設の安定的な運営に資することにより保育の質の向上が図られ、入所児童の福祉の増進と健全育成に寄与するものと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 施設の安定的な運営とそれに伴う保育の質や児童の健全な育成に寄与するとの効果を述べられました。ぜひ多くの施設の方に利用していただけるよう、周知についてもわかりやすい対応を要請しておきます。
 質問の三点目、現在、国で検討されている保育無償化については、昨年、二兆円規模の政策パッケージが閣議決定され、有識者会議を設置して進められるとのことでしたが、認可外保育施設保育料への支援の動向をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 国の保育無償化における認可外保育施設保育料への支援につきましては、昨年十二月に閣議決定された新しい経済政策パッケージに基づき、本年一月から、幼稚園、保育所、認定こども園以外の無償化措置の対象範囲等に関する検討会において検討が進められているところでございます。今後も国の動向を注視してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 三月一日に国の平成三十年度予算案が衆議院を通過しましたが、保育、幼児教育無償化も詳細は固まっておらず、実施も来年の消費税増税とセットという問題点を指摘するとともに、待機児童解消と保育料無償化は政府の都合ではなく、一刻も早い対応が求められているということを申し上げておきます。
 質問の四点目、これまでの質疑を踏まえ、夜間保育の補助の充実などに示される認可外保育施設が本市で果たす役割についての認識をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 認可外保育施設は、保護者のさまざまなニーズに対応して認可保育所の補完的役割を果たしていると考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 補完的な役割もますます重要になってくるものと思います。私どもも引き続き認可外保育施設の運営の実態や保護者の生の声をお届けして、運営の実態に合った制度の改善や充実による保育の質の向上を求めて議会で取り上げてまいります。
 次に、病児・病後児保育について伺います。
 吉野地域では、長年、病児・病後児保育を担っていただいた先生が昨年急逝され、現在休止中となっています。ことしに入って吉野地域の保護者の皆さんが、現在の場所での事業の継続と病児・病後児保育に携わる皆さんへの感謝の気持ちを込めて署名活動に取り組まれたとお聞きしています。この署名は、地域の保育園や幼稚園の協力をいただきながら、人から人へつながって一カ月で一千八百八人もの賛同を集め、全国病児保育協議会鹿児島県支部に届けられたそうです。病児・病後児保育が児童の突発的な病気にもかかわらず、仕事を休むことのできない保護者にとって、いかに安心できるよりどころになっているのかを示すエピソードだと思います。
 そこで、質問の一点目、ただいま申し上げた現在休止中の施設の再開の見通しをお示しください。
 質問の二点目、平成三十年度の病児・病後児保育の予算については、これまでの八施設に新設を加えて九施設の予算の計上となっていますが、休止中の施設から届け出があればすぐに対応できるよう予算に計上しているという理解でよいか見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 吉野地域にある病児・病後児保育施設については、現在、早期再開に向けて関係者による調整が進められていると伺っております。
 本事業の三十年度予算におきましては、おふれになられた施設を含めた運営に係る経費を計上しているところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 私も地域に住む保護者の一人として、病院の関係者の方についても、これまでの場所を引き継いで早期の再開に向けて御努力いただいていることや当局の予算上の対応についても感謝を申し上げたいと思います。
 質問の三点目、冒頭のエピソードを踏まえて、病児・病後児保育に取り組む施設をふやし、さらなる充実を求めるものですが、小児科医の医師不足に加えて病院内に一定の規模の施設が必要なことや近年の保育士不足による確保の困難さもあると考えます。
 そのことを踏まえて、小児科医、保育士の確保に力を入れていくべきと考えますが、当局の見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 病児・病後児保育につきましては、小児科医や保育士等の確保が大変重要な課題であると認識していることから、今後も市医師会等と十分に連携してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 十分に連携してまいりたいとのことです。聞くところによりますと、昨年は、鹿児島県に全国病児保育協議会の支部が発足して十周年を迎えられたとのことです。私が申し上げるのも大変恐縮ですが、小児科医を営みながら病児を預かる施設を整備し、事業を立ち上げるのに大変な御苦労をしてこられたものと思います。急逝された吉野地域の先生の御冥福をお祈りするとともに、これまでの取り組みに深い感謝と敬意を表します。また、病児・病後児保育のさらなる充実発展について私どもも力を合わせて取り組んでいくことを申し上げ、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 障害福祉について、平成三十年度における法改正の影響と本市施策を明らかにする立場から、以下伺ってまいります。
 質問の一点目、平成二十八年第二回定例会において、国の障害者総合支援法施行後三年の見直しの具体化について質疑を交わして以来、機会あるごとに質疑を交わしてまいりましたが、法改正の施行がことし四月となっていることから、平成三十年度の具体的内容と今後の見通しをお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 障害者総合支援法の改正内容としましては、地域生活を始めた方に対する巡回訪問を行うサービスの新設や長期間、障害福祉サービスを利用してきた低所得の高齢障害者が介護保険サービスを利用する場合に負担を軽減する仕組みの創設などでございます。これらの改正により、障害者の地域生活への移行や社会参加がより一層促進されるものと期待しているところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 今回の改正は、障害者自立支援法違憲訴訟などから勝ち取られた基本合意・骨格提言が掲げた諸課題、生きるための支援を利益とみなして負担させる応益負担の条項や配偶者や保護者など家族の収入によって負担を課す仕組みを残した不十分なものではありますが、一部当事者の要望が反映されています。
 質問の二点目、今回は、法改正の中で特に介護保険優先原則で生じる負担増への対応について伺います。
 まず、介護保険サービスに係る利用者負担の軽減について、償還方法など、どのような内容となっているものか。また、対象要件についてもお示しください。
 次に、予算上の対応を踏まえた本市での具体的な取り組み及び期待される効果をお示しください。
 以上、まとめて答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 三十年度から始まる介護保険サービスの利用者負担軽減は、六十五歳に到達するまでの五年間にわたり居宅介護などの障害福祉サービスを利用しており、所得区分が低所得または生活保護で、障害支援区分が二以上である方を対象に障害福祉制度により負担額を償還するものでございます。
 対象者の事前確認が困難であったことから、三十年度予算への計上は行っていないところでございます。今後の具体的な業務実施につきましては、国の通知等に基づき進めていくこととしており、申請に基づき資格要件を確認の上、償還することになります。また、制度内容につきましては、関係機関等への周知を図ってまいります。効果としましては、対象となる障害者の負担軽減が図られ、安心して介護保険サービスが利用できるものと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 介護保険に移行した場合の定率負担を障害福祉の財源から償還するとのことです。負担軽減は評価しますが、所得の少ない方だけを対象にしていることや立てかえ払いである償還方式にした場合、最初の負担が大きく、サービスを諦めたり、控えたりすることが危惧されます。償還方法についても当事者の負担を軽減する方向で検討されることを要請いたします。
 次に、地域生活支援事業、移動支援事業については、介護保険に移行することで余暇活動への利用ができなくなる問題点や、全ての手帳所持者に対象を拡大することなどを求めて当局に署名をお届けし、議会で質疑を交わしてきた経過がありますが、今回の拡充内容について伺います。
 六十五歳を迎えた方が継続利用できるこれまでの要件と拡充内容。
 また、例えば、六十歳を超えてから重い障害となりサービス利用を開始された場合、これまでの要件で利用できるのかについてもあわせてお示しください。
 次に、期待される効果と利用増の見込みをお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 移動支援事業につきましては、六十五歳以降も継続して利用できる要件として、これまで知的障害者など介護保険が想定する身体介護技術では対処できない場合としておりましたが、三十年度からは六十五歳に到達するまでの五年間にわたり移動支援の支給決定を受けていた方も対象となります。
 六十歳を超えてからのサービス利用開始であったとしても、知的障害者など、これまでの要件に該当する場合は、五年間の要件にかかわらず利用可能でございます。
 拡充の効果といたしましては、六十五歳以降も引き続き余暇活動等の外出が可能となることから、介護予防の効果も期待できるものと考えており、延べ三百人程度の利用増を見込んでおります。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 地域生活支援事業は、自治体独自の裁量で地域の実情を踏まえた支援を実施するものですので、今回の拡充はまさに本市の判断で拡充されたものと理解します。特に介護保険の利用者負担軽減の対象要件を参考にしながらも所得制限を設けなかったことや、これまでに介護保険へ移行した方も利用できる点については大いに評価をさせていただきたいと思います。
 次に、移動支援事業についてはもう一点要望してまいりました。それは、対象を全ての手帳所持者に拡大することです。この課題については現行どおりの対応となっているようですが、具体化に向けて引き続き検討すべきと考えますが、当局の見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 対象者のさらなる拡充につきましては現時点で考えておりませんが、今後、国や他都市の状況を注視してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 この要望についても今回の法改正後の他都市での状況も調査し、検討されるよう強く要請しておきます。
 次に、六十五歳を迎えられた方が引き続き利用する場合、介護保険優先原則によって、これまで利用していた障害福祉サービス事業所とは別の介護保険事務所を利用しなければならない課題がありました。今後どのように対応がなされるのかお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 三十年度から障害福祉サービス事業所が介護保険の指定を受けやすくなる共生型サービスが創設されることにより、障害者が介護保険の利用を始める場合、これまでの事業所を使うことが可能となり、サービスの円滑な利用が促進されるものと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 六十五歳を迎えても同じ事業所を利用できるようにするものですが、介護保険優先原則の問題点を抜本的に解決するものではなく、どれほどの事業所が取り組んでいただけるのか見通せない部分もあります。今回の法改正は、負担軽減が図られる一方で、関係者から介護保険制度と障害福祉制度の統合が危惧されています。国においては基本合意を踏まえて介護保険優先原則を廃止し、障害のある方が安心して暮らせるよう両制度を選択できるようにすることこそ求められているということを強く申し上げます。
 質問の三点目、障害福祉計画第五期計画は、どのような基本的な考え方のもとに策定され、今後どのように推進されるものか当局の見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 障害福祉計画第五期計画は、障害福祉サービスや地域生活支援事業等を提供する体制を確保するため、障害者の地域生活への移行や一般就労の数値目標等を定めております。計画を推進することにより、障害の有無によって分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に向けて、障害者の自己決定を尊重し意思決定の支援に配慮しながら地域全体で対応するシステムの構築へ取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 総合支援法施行後三年の見直しの具体化のもとで進められる第五期計画が、真の共生社会の実現に向けて当事者の声を踏まえて推進されるよう要請し、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 新たな官民連携の取り組み、リノベーションまちづくりについては、昨年十一月に本市初めてのリノベーションスクールが開催され、参加者を中心に本格的な取り組みが始まったことから、三十年度予算の内容を明らかにし、さらなる推進を図る立場から、以下伺ってまいります。
 質問の一点目、平成二十九年度の取り組みを踏まえて三十年度はどのように進めていかれるのか。街なかリノベーション推進事業の内容をお示しください。
 質問の二点目、前回のリノベーションスクール参加者によるプランの状況と実現に向けて当事者から寄せられている要望は何か、それぞれお示しください。
 以上、答弁願います。

◎産業局長(山下正昭君) お答えいたします。
 平成二十九年度は、初開催となるリノベーションスクールにおいて三件の空き店舗等を対象に事業計画案を検討・作成し、オーナーに事業提案を行ったところでございます。現在、オーナーの協力もいただきながら二件について事業化に向けた取り組みを進めており、三十年度においてもシンポジウムやスクールを開催することといたしております。
 スクールで提案されたプランにつきましては、スクールの講師等からのアドバイスを踏まえながら事業化に向けた取り組みを行っているところでございます。なお、スクール修了者からは、「今後も積極的にかかわっていきたい」などの御意見を伺っております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 私がプランの参加者に状況等を伺ったところ、昨年末にチームのさらなるコミュニケーションを向上させる取り組みや、実現かつ持続可能なプランにするために再度、ユニットマスターの皆さんとブラッシュアップに取り組まれているそうです。オーナーさんとの協議も進められていますが、物件によっては大規模な改修も必要となるなど、資金繰りの面での課題もあるようです。
 質問の三点目、そこで、三十年度予算の新規・拡充事業との相乗効果について、以下伺ってまいります。
 まず、新規に創設された創業者テナントマッチング事業でのリノベーションスクール修了者の取り扱いについてお示しください。
 次に、中小企業資金融資事業に拡充された街なかリノベーション推進資金の内容と要件をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎産業局長(山下正昭君) スクール修了者が中心市街地の商店街等の空き店舗を活用して新規創業する場合には、店舗整備費の二分の一について百万円を上限に補助することといたしております。
 次に、街なかリノベーション推進資金の内容でございますが、融資限度額は一千万円、期間は、運転資金が七年以内、設備資金が十年以内、利率は一・七五から二・三五%、保証料率は〇・四五から一・九%で、保証料の五分の四を市が補助することとしております。また、要件といたしましては、スクール修了者が空き店舗等を活用して事業を行うこと等としております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 創業者テナントマッチング事業の要件である本市主催セミナー等を修了した創業希望者にリノベーションスクール参加者が含まれることがわかりました。特に、リノベーション推進資金は、融資をするとともに保証料の補助も含まれるものとなっており、先ほど申し上げた資金繰りの課題にも応えるものになっているのではないでしょうか。前回、産業局長は環境整備に取り組んでまいりたいとの答弁でしたので、具体化がなされたものと理解します。
 両事業の内容を踏まえて、リノベーションまちづくりの推進にどのような相乗効果を期待されるものか、当局の見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎産業局長(山下正昭君) リノベーションスクールにおいて空き店舗等の再生を担う人材を育成するとともに、店舗整備費や資金融資の支援を行うことでスクール修了者等がより創業しやすい環境が形成されるものと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 両事業との相乗効果によってリノベーションに取り組む皆さんが創業しやすい環境が整い、さらなる推進が図られるものと理解し、評価したいと思います。
 質問の四点目、前回の質疑で他の先進都市ではリノベーションの手法によるまちづくりのコンセプトなどを示す構想の策定や専門的に取り組む民間の家守会社が推進の力になっていることを御紹介いただきましたが、今後の構想策定や家守会社設立の見通しと課題をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎産業局長(山下正昭君) 構想の策定や民間主導による家守会社の設立など、リノベーションによるまちづくりへの積極的な取り組みが行われている都市もございます。本市におきましても、今後、スクール修了者等が中心となりそのような動きが出てくることを期待するとともに、空き店舗の減少は商店街等の活性化につながりますことから、本市としても連携してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 スクール参加者等に期待しているとのことでしたが、まずは今回創設された事業を活用して本市のスクール参加者のプランが成功していくことが重要と思いますので、私も今後の展開を見守ってまいります。
 質問の五点目、本市で始まったリノベーションまちづくりへの市長の評価と今後の推進についての見解をお示しください。
 以上、答弁願います。
   [市長 森 博幸君 登壇]

◎市長(森博幸君) リノベーションによるまちづくりでございますが、中心市街地などにおける空き店舗の減少や商店街等の活性化につながるとともに、新規創業者の育成という面においても非常に効果的な取り組みであると認識をいたしております。今後とも民間主導によるまちづくりを推進するために、スクール修了者を初め、不動産オーナーや民間事業者などと連携して、本市のにぎわい創出につながる取り組みを行ってまいりたいと考えております。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 市長も一度、リノベーションスクールの参加者から直接その思いや物件とプランなどの話を聞く機会を設けてみてはいかがでしょうか。参加者のリノベーションにかける熱意は何かを期待せずにはいられないと思います。今後のさらなる推進をスピード感を持って取り組まれますよう要請し、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 小規模修繕希望者登録制度については、登録しても一度も仕事を受注できない業者さんが六割から七割になっていた実態を踏まえ、昨年度、何度も質疑をさせていただき、当局も改善を進めてきました。三十年度は登録業者の名簿の更新が行われ新たな三年間に入りますので、今後の取り組みについて、以下伺ってまいります。
 質問の一点目、本年二月一日から始まった業者登録の状況とこれまでの更新年度の登録状況との比較をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎企画財政局長(鉾之原誠君) お答えいたします。
 今回の登録予定者数は五十九業者で、前回更新時の二十七年度当初は六十二業者でございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 前回より少ない状況にあるようですが、随時更新ですので、今後もふえていくことを期待して、昨年の改善を踏まえて私も周知してまいりたいと思います。
 質問の二点目、地域経済活性化のための制度のさらなる活用について伺います。
 まず、平成二十九年八月から、当局としては仕事を受注できていない登録業者の名簿を担当課に示し受注機会の拡大を図る改善を行いましたが、受注ゼロの業者さんは減ったのかなど、その効果が検証されるのはいつかお示しください。
 以上、答弁願います。

◎企画財政局長(鉾之原誠君) 二十九年度に実施した改善の効果につきましては、三十年度当初に検証を行う予定でございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 私は、昨年の第三回定例会で枚方市の取り組みを紹介させていただきました。四半期ごとに全課合わせた業者見積もり状況を全庁的に提示し、事務連絡で均等な業者選定を周知しており、平成二十八年度は全百二十一登録業者に対して受注がなかった業者が二十、割合にして一六・五%と効果を発揮しています。本市でもチェックの回数をふやしていくべきではないでしょうか。
 次に、前回の質疑では発注のなかった業務として、板金、電気通信、造園、消防施設の四業種がありました。緊急的な仕事がなかったものと思料しますが、一例として、公園の個別発注の草刈り業務は、私どもも地域の公園の草刈りをお願いすることもあり、この制度での発注とはならないものか疑問を持ちました。
 そこで、平成二十九年度、直近の発注件数とそのうち小規模修繕希望者登録制度での発注件数をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(水元修一君) お答えいたします。
 おふれの草刈り業務発注件数は二十件で、小規模修繕希望者登録制度での発注はございません。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 同制度を活用しての発注はなかったようです。当局にお聞きしたところ、この業務は委託業務となっているとのことでした。また、小規模修繕の造園の対象を見てみますと、植栽のみとなっており、なかなか仕事につながらないのではないかと思います。小規模修繕希望者登録制度の趣旨を担当課にも理解していただき、さらなる活用や対象業務の検討が必要ではないでしょうか。
 そこで、それぞれの担当課へのさらなる意識づけが必要ではないかと考えますが、見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎企画財政局長(鉾之原誠君) 二十九年度の検証結果を踏まえ、制度のさらなる周知を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 先ほどの指摘を踏まえて対応を検討していただきますよう、強く要請いたします。
 質問の三点目、昨年度の指摘や改善を踏まえた平成三十年度の取り組みと推進についての見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎企画財政局長(鉾之原誠君) 三十年度は二十九年度に受注のなかった業者の名簿や見積もり依頼の状況を把握できる管理表の活用を徹底し、登録業者の受注機会の拡大を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 昨年は、制度創設以来、最高の五千四百十四万円が発注され、周知も進んできていると理解しますが、平成二十九年度に取り組んだ改善の効果が示された時点で改めて質疑もしてまいりたいと思います。名簿登録更新で新たな三年間を迎える同制度が趣旨に添って本市の小規模事業者の受注拡大と地域経済活性化につながるよう取り組みを注視してまいります。
 新しい質問に入ります。
 吉野地域のまちづくりについて、以下伺ってまいります。
 まず、吉野地区土地区画整理事業について伺います。
 質問の一点目、平成三十年度の事業内容と事業費及び財源の内訳。
 質問の二点目、進捗率を事業費ベースと建物移転ベースでお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(水元修一君) 三十年度の事業内容は、区画道路築造工事一千百六十四メートル、建物移転三十四棟などを予定しており、事業費は十九億五千二百二十六万八千円で、その財源の内訳は、国庫支出金一億三千三百九十万円、市債六億九千七百八十万円、一般財源十一億二千五十六万八千円でございます。
 三十年度末時点における進捗率は、事業費ベースで九七・三%、建物移転ベースで九八・六%となる見込みでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 事業費がほぼ本市の一般財源と市債で組まれていることが明らかになりました。当局としては、国等に財源を求めたいところとは思いますが、今後は国の補助金の動向に左右されず、本市のやる気次第で進捗するということが言えるのではないでしょうか。
 質問の三点目、工事概成年度までの残事業と見通しをお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(水元修一君) 残事業としては、乙女塚配水池南側の建物移転や道路築造工事などがあり、三十二年度の工事概成に向けて鋭意取り組んでいるところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 冒頭の答弁でもあったように、要移転建物は、三十四棟移転すれば残りは三十棟前後であり、今後は市の財源で進むことから、よほどのことがない限り、平成三十二年の工事概成のめどが立ったものと理解します。
 次に、吉野第二地区土地区画整理事業について、以下伺います。
 質問の一点目、平成三十年度の事業費と事業内容をお示しください。
 質問の二点目、あわせて事業計画決定までの課題と見通しをお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(水元修一君) 三十年度の事業費は八百七十六万四千円で、事業内容は、社会資本総合整備計画に必要な費用便益比算出のための委託業務などでございます。
 事業計画決定に向けては、まずは現在行っている関係機関との協議を早急に調えることが必要であると考えており、その後、住民説明会や縦覧など所定の手続を経て決定することとなります。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 関係機関との協議を示されましたが、私としては、事業計画決定までの課題として代表質疑でも取り上げられました、県養護学校跡地の活用、県道整備補助金の引き上げ、県道四車線化までの緊急渋滞対策が挙げられると考えています。
 そこで、質問の三点目、吉野地区で一〇%だった県道整備補助金が五%になる問題について伺います。
 土地区画整理事業における区域内県道等の各管理者による整備負担について、自治体数、負担割合の他都市の状況をお示しください。
 また、これまでの県当局への要請の状況と県の対応をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(水元修一君) 平成二十六年五月、東京都を除く県都市に対して行った調査によると、回答を得た自治体四十四のうち十八で負担制度を設けており、負担割合は五%から三五%の範囲で、二五%の負担が最も多く、六自治体ございました。
 県に対してはこれまでも文書による要請を行っているほか、鹿児島地域行政懇話会などにおいて機会あるごとに県道整備の補助率の引き上げについて要請を行っております。県としては、「行財政運営戦略に基づき引き続き行財政改革に取り組んでいるところであり、現行どおりでまいりたいと考えている」とのことでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 二五%の負担をしているところが多く、最大は三五%、鹿児島県は最低の五%に位置づけられるようです。冒頭にも申し上げましたが、観光振興のための大型クルーズ船誘致のためにマリンポートかごしまをさらに整備しようとする一方で、まさに県道の四車線化が主眼の市の事業への負担は減らすなど、県民・市民の要望に背を向けており、本末転倒と言わざるを得ません。
 そこで、調査結果を踏まえて県道整備補助金の負担割合を引き上げるよう改めて強く要請をすべきと考えますが、当局の見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(水元修一君) 今後とも引き続き機会あるごとに要請してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 きちんと調査結果を示して県に対応を求めるべき、そのことを申し上げておきます。
 質問の四点目、吉野地区の工事のめどがついた時点で第二地区をスタートさせる取り組みが必要ではないかと考えますが、当局の見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(水元修一君) 事業化については、吉野地区など、現在施行中の地区の進捗状況や本市の財政状況等を見きわめる必要があると考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 平成二十六年二月二十五日の都市計画決定から四年が経過しようとしており、地域住民からは、いつ始まるのかとの声も聞かれるようになってまいりました。一刻も早い事業着手を求めるとともに、事業計画決定までの課題についても方向性を示して、地域住民がわかりやすい事業展開を強く要請いたします。
 次に、吉野地域での地区計画について、今回、条例議案として、第一〇五号議案 鹿児島市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例一部改正の件が提案されておりますので、この間の地域での地区計画の設定の状況と校区の課題との関連から、以下伺います。
 質問の一点目、第五次鹿児島市総合計画における地区計画の目標数と現状及び吉野支所管内での地区計画の数をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(水元修一君) 第五次総合計画の地区計画における平成三十三年度の目標は三十六カ所で、三十年三月一日時点の決定数は三十カ所、このうち吉野支所管内での決定数は四カ所でございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 吉野支所管内では今回の議案を含めて四カ所の地区計画が策定されていることがわかりました。
 質問の二点目、吉野地域での地区計画の概要について、これまでも含めて伺いますが、地区計画策定の経過と計画戸数及び場所の特徴をお示しください。
 次に、制限の内容について、児童クラブ等の建設などが可能なのかを含めてお示しください。
 また、本市は、住民等が行政の都市計画に関する提案に対して単に受け身で意見を言うだけではなく、より主体的に、かつ積極的にかかわっていくことを期待し、また、可能とするために都市計画提案制度を持っており、第五次総合計画でも市民に対して、まちづくりに関心を持ち、同制度などの取り組みを通じて積極的にまちづくりに参加しましょうと呼びかけていますが、同制度での変更は可能か。また、同制度のこれまでの実績をお示しください。
 以上、まとめて答弁願います。

◎建設局長(水元修一君) 吉野地域の四カ所は、十一年六月から三十年二月にかけて決定しており、計画戸数を順に申し上げますと、十一、八、七十九、六十六戸であり、周辺地域は低層の住宅地で、学校などが近接しております。
 制限内容は、低層住宅地の形成を目的とした開発の趣旨を踏まえ、建築物の用途の制限や敷地面積の最低限度などを定めたものであり、一部の地区計画において住宅などの建物以外は建築できないこととなっております。
 おふれの制度は、提案内容がかごしま都市マスタープラン等に適合するとともに、面積規模や同意率などの一定要件を満たす場合に土地所有者等が提案できるものであり、変更の可否については、周辺住民の理解や周辺環境への配慮などを総合的に評価し、判断されるものでございます。なお、これまでの実績としては、二十五年二月にガーデンヒルズ松陽台地区計画の変更を行っております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 大明丘と吉野東では場所が小学校の周辺、かなり多い計画戸数で、状況によっては校区の児童の増加が見込まれるにもかかわらず、児童クラブ等は建設できない制限となっていることがわかりました。都市計画提案制度を利用して変更が可能とはいえ、実績は少なく、市民が活用できるよう当局としても今後の制度の周知が必要です。
 これまで私も両地域の課題について質疑も交わしてきておりますが、大明丘地域は、第一児童クラブの移転先が確保できないことや第二児童クラブが民家を借りての運営となっているなど、用地の確保に苦慮しておられます。また、吉野東地域は児童数が急激に増加し、仮設校舎での学校生活を余儀なくされていますし、今後しばらくこの傾向が続くのではないかと言われています。
 質問の三点目、このような児童数の増加や児童クラブなどの用地確保など、校区の課題について建設局長は把握されておられるのか認識をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(水元修一君) 校区ごとの児童数の増減に偏りが生じていることから、地域特性に応じた店舗などの生活利便施設や学校などの公共公益施設を備えた魅力ある都市空間の形成を図ることが必要であると考えており、今後とも引き続き地域住民や民間事業者と連携しながらまちづくりを推進してまいります。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 校区の課題について認識しておられるにもかかわらず、住宅のみ建設できる地区計画の提案は、地域住民や民間事業者、市の各局の連携の結果とは思えないということは厳しく指摘しておきます。
 質問の四点目、局横断的に校区の課題を踏まえた地区計画の提案と業者への協力を求めるべきと考えますが、当局の見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(水元修一君) 提案制度による地区計画の変更については、地域住民等の意見を反映して見直すものであることから、要望があった際には、要件等を確認した上で関係部局と緊密に連携を図りながら取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 宅地を造成する業者さんとしては基本的に全ての宅地を売却したいと考えるのは当然ですが、空き地が生じたときに児童クラブなどに活用されることは、業者さんにとっても、地域の方にとっても悪い話ではありませんし、業者さんに一定の社会的、地域的な責任を果たしていただくためにも協力を求めるべきです。
 これまでも松元地域で周辺住民の反対を押し切って都市計画提案制度を県当局が利用し県営住宅を建設、松元小学校の児童の増加や上伊集院駅の安全性、地域下水道の計画量などの課題を後追いで解消していくことになりました。また、市街化調整区域での住宅建設の要件緩和によって、中山小、吉野東小校区で児童が急激に増加し、それも後追いで対応を迫られています。このような経過を踏まえて、建設局、健康福祉局、教育委員会などの各局が連携して先を見据えたまちづくりに取り組まれるよう強く要請いたします。
 以上で、私の個人質疑の全てを終了いたします。