◆(たてやま清隆議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。
 本日発生しました大阪での地震による災害で被害に遭われた皆さんに心からお見舞いを申し上げるとともに、速やかな災害復旧を祈念いたします。
 さて、今、安倍政権のもとで公文書の改ざん、隠蔽、捏造が次々に発覚し、公文書への信頼が根底から失われています。市長はこのような現状をどのように認識しておられるでしょうか。一方、本市の公文書の管理は議会の議決を必要としない規則であり、恣意的な運用への懸念を払拭することができません。
 そこで、市長に質問します。
 一点目、財務省による森友文書の決裁文書の改ざん、防衛省での自衛隊日報の隠蔽、厚生労働省の働き方改革労働データの捏造等によって公文書への信頼が損なわれたことへの市長の認識。
 二点目、本市の公文書管理規則等の見直しに対する市長の見解について。
 以上、それぞれお示しください。
 答弁願います。
   [市長 森 博幸君 登壇]

◎市長(森博幸君) たてやま清隆議員にお答えをいたします。
 今般の国における公文書をめぐる問題につきましては、公文書管理のあり方が問われ、行政に対する国民の信頼を揺るがす深刻な事態となっており、このことは、公文書は健全な民主主義の根幹を支える国民共有の知的資源とする公文書管理法の趣旨に反し、あってはならないことであると認識をいたしております。
 本市においては公文書管理規則等に基づき公文書を適正に管理しておりますが、現在、国において公文書管理制度の見直しが行われていることから、その動向を注視し、必要に応じて対応してまいりたいと考えております。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
 市長も深刻な事態であり、あってはならないことだと認識されているようですが、健全な民主主義の根幹が破壊されたわけですから、麻生財務大臣は責任をとって辞任すべきです。しかし、いまだ居座り続け、安倍首相もこれを擁護しており、このような内閣にもはや民主主義を語る資格はありません。私たちは、市民と野党の共闘を発展させ、安倍内閣の退陣を求めて奮闘していく決意であります。
 本市の公文書管理規則等の見直しについては国の動向を見守るとのことでしたが、まず、規則の中に、改ざんしない、隠蔽しない、捏造しないと明記することが公文書管理への市民の疑念を払拭することにつながることから検討を要請して、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 第一回定例市議会に引き続き、吉野地区土地区画整理事業に係る補償金請求及び不当利得返還請求反訴控訴事件に関して質問します。
 前回の質疑で私は、裁判で市が敗訴した最大の要因は、市長を初めとした関係当局の間違った判断によるものと指摘をしましたが、市長は、市の主張が認められなかったことはまことに遺憾と述べ、間違った判断に対する反省は示されませんでした。したがって、私は新たな事実関係をもとに、関係者の責任の所在を明らかにする立場から、以下質問してまいります。
 初めに、裁判の敗訴により、土地区画整理費六千六百三十二万三千円を支出したことについて質問します。
 一点目、本市が営業休止補償金の支払いを停止する以前、相手方に平成二十一年九月分から二十三年九月分まで支払った額と補償項目と事業区分の内訳。
 二点目、六千六百三十二万三千円を全額市費で支払った理由。
 三点目、そもそも国庫補助を活用することは認められるのか、全額市費を使ったことに関する責任をどのように認識しておられるのか。
 以上、それぞれお示しください。
 答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) お答えいたします。
 平成二十一年九月分から二十三年九月分として支払った額は五千七百十七万二千二百円でございます。補償項目は、営業休止補償五千六百六十七万二千二百円、資材置き場使用料補償五十万円で、事業区分は、補助事業五千五十九万二千六百円、単独事業六百五十七万九千六百円でございます。
 お尋ねの国庫補助の活用については、相手方の仮換地先への移転は既に完了しているため認められないものと判断し、単独事業により支払っております。なお、県を通じて国へも確認したところ、同様の見解でございました。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 営業休止補償金の支払いを停止する前は相手方に五千五十九万二千六百円の国庫補助が使われていますが、敗訴によって六千六百三十二万三千円の支出に国庫補助を活用することができず、全額市費を使い市民に損害を与えたという責任について認識が示されなかったことは問題であります。
 次に、裁判を引き起こす原因となった本市が相手方に営業休止補償契約に基づく補償金を二十三年十月分から支払わなくなったことについて質問します。
 一点目、支払いを停止する前の二十三年四月一日から二十三年九月三十日まで相手方に営業休止補償金の支払いを最終決裁した役職と補償金の支払い日をそれぞれお示しください。
 二点目、吉野区画整理課が営業休止補償金の支払いを求める予算執行伺書の提出後、補償金の支払いの停止を判断し、指示した時期と役職をお示しください。
 以上、それぞれ答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 土地区画整理事業にかかわる補償金支払いの決裁については、本市決裁規定に基づき都市計画部長の専決事項となっております。補償金は三カ月ごとに支払っており、二十三年四月分から六月分は同年七月十二日に、七月分から九月分は十月十八日に支払っております。
 補償金の支払いについては、十月分から十二月分の補償金を翌年一月に支払うものでございましたが、十二月に相手方が本市の請負工事を受注していたことが判明したことから、改めて検証するため支払いを停止したものです。その手続については嘱託弁護士の意見を伺いながら協議を進めていたところでございます。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 再質問します。
 支払いを停止するまでは都市計画部長が最終決裁をしていますが、誰が支払いの停止を判断し、指示したのか。その役職を質問しましたが、答弁されませんでした。決裁は都市計画部長の専決事項ですから、都市計画部長ですね。
 答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 先ほどお答えしたとおり、土地区画整理事業にかかわる補償金支払いの決裁については本市決裁規定に基づき都市計画部長の専決事項となっておりますが、手続については嘱託弁護士の意見を伺いながら協議を進めたところでございます。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 弁護士に相談しても決裁権はなく、都市計画部長に決裁権があるわけです。営業休止補償金の支払いの停止に至る意思決定の経緯を明確にして責任の所在を明らかにする意味からも重要な点であります。
 次に、公共事業の施行に伴う公共補償基準要綱の第四条第二項にある補償は、「原則として、渡し切りとする」の意味は何か。また、この考え方は、区画整理事業の補償の考え方にも適用されているのではないでしょうかお示しください。
 次に、私は、ここに相手方の証拠資料として裁判に提出された営業休止補償についての弁護士と街づくり工房との対照表を持っています。まず、この二十四年二月二十一日付の文書は本市が作成したものか、つまり公文書なのか明確にお答えください。
 次に、この対照表の中で、従来の場所での営業ができないことから営業休止補償を行ってきたところであるが、地区外に事務所等を設置し営業を続けていた場合でも営業休止補償の対象になると考えてよいかとの本市の質問事項に対して、弁護士の見解と並列して、街づくり工房移転補償相談室の見解としては、「営業休止補償を施行者が一方的に中止することはできない」、「移転補償契約は民法上の双務契約である。施行者からの一方的な理由での変更は不可能である」との見解が示されています。本市はなぜこのような専門的な助言を尊重しなかったのか。
 以上、それぞれお示しください。
 答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) お触れの要綱は公共施設等に対する補償に適用されるものであり、第四条第二項の解釈は、損失補償基準に基づいて算出された補償金については、契約履行後に補償金の追加払いや精算をしない取り扱いとするものでございます。区画整理事業においても同様の取り扱いとなっております。
 お触れの対照表は本市において作成したものでございます。
 当時、本市においては、街づくり工房と嘱託弁護士の双方に確認をとっておりますが、民法上の契約に関する事案であることから弁護士の意見を尊重したものでございます。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 私は前回の質疑で街づくり区画整理協会の見解を紹介しましたが、本市は既に二十四年一月から二月にかけて営業休止補償を施行者が一方的に中止することはできないという助言を受けていたことになります。民法上の契約にかかわることだから弁護士の意見を尊重したとのことですが、全く理解できない理由です。営業休止補償契約は、市の判断で執行できる行政処分行為ではなくて民法上の双務契約であり、契約変更の場合は双方の合意が不可欠です。ところが、市は支払いを一方的に停止するという無謀なことをしたことがそもそもの誤りであったと反省すべきであります。
 次に、相手方が営業を継続していたことに関して質問します。
 一点目、相手方が本市発注の請負工事を受注していることが判明した年月日。
 二点目、相手方が二十一年度から二十三年度に請け負った本市の公共事業について、総事業件数と吉野区画整理課の発注件数、それぞれの契約年月日。
 指名競争入札や工事等検査調書における都市計画部長及び建設管理部の決裁の関与について。
 以上、それぞれお示しください。
 答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 相手方が営業休止補償を受けながら本市発注の請負工事を受注していることが判明したのは二十三年十二月でございます。
 お尋ねの総件数は十二件で、うち、吉野区画整理課に関する件数は五件、契約年月日は、二十一年九月九日、同年十二月二十八日、二十二年十月十三日、二十三年十月十九日、同年十二月九日でございます。
 指名競争入札においては、都市計画部長が指名競争入札参加者選定委員会に出席しており、工事等検査調書においては担当課が起案し、建設管理部管理課が予算の担当課として合い議を行っております。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 相手方が請負工事を受注していることが判明したのは二十三年十二月とのことですが、相手方は十二件もの公共事業を請け負い、そのうち五件が吉野区画整理関係の請負工事であり、それまで誰も知らなかったとは信じがたいわけです。だからこそ、二審判決でも原告は被告である本市に対し、営業を継続していることを告知したものと評価できると判定を下しているわけであります。
 前回の質疑では、相手方が営業休止補償を受けながら市の工事を請け負っているものと認識していたと答弁し、相手方が営業を継続していたことを本市は当初から認識していたことを認めました。では、相手方が市の工事を請け負っていることを当初から認識していながら、何をもって正当な補償契約ではないと判断したのか。
 答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 本市としましては正当な補償を行っていると認識しておりましたが、二十一年九月より営業休止補償を受けていた相手方が本市の工事を請け負っていたことから改めて検証を行ったところ、補償金が過払いであると判明したため、正当な補償契約ではないものと判断いたしました。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 前回の答弁とは矛盾する答弁です。実際は市の工事を請け負っていることは当初から認識されていたにもかかわらず、二十三年十二月、相手方が請負工事を受注していることを初めて問題視し、正当な補償契約ではないと一方的に判断を下したのではないでしょうか。
 次に、本市が主張している「事件発生最大の要因は、仮営業所を設置する場所が具体的に見込まれない場合において、仮営業所設置補償との経済比較を行うことなく営業休止補償を行っていたこと」について質問します。
 一点目、相手方が契約を交わした二十一年度における営業休止補償と仮営業所設置補償の経済比較についてですが、経済比較を行った新規の地区別の件数とその主な理由。
 経済比較を行わなかった新規の地区別の件数とその主な理由。
 以上、それぞれ答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 経済比較を行った新規の件数については、吉野地区が一件、宇宿中間地区が一件でございます。その主な理由としては、営業継続を希望され、仮営業所を設置する場所が見込まれたためでございます。
 また、経済比較を行わなかった新規の件数については、吉野地区が五件、宇宿中間地区が一件でございます。その主な理由としては、仮営業所を設置する場所が具体的に見込まれない場合や移転交渉時に相手から営業を継続しないとの意見があったためでございます。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 平成二十一年当時、経済比較を行わなかった地区は吉野地区だけではなく宇宿中間地区にもあり、仮営業所の設置見込みがない場合は経済比較をしないで両地区とも営業休止補償契約を交わしていることから、当時の共通のルールに基づいて執行されていることは明らかであります。
 次に、用地対策連絡会の基準説明、用地補償実務研究会の著書等によれば、営業休止補償の考え方は、「通常の休業をさせるとした場合の営業補償が著しく高額となると見込まれる場合にのみ仮営業所の設置について検討すること」となっていたのではないかお示しください。
 次に、相手方の当初の休業計画は何年か、当時二年を超える移転計画は禁止されていたのではないか、相手方の休業期間はなぜ延長されたのか、その原因。
 以上、お示しください。
 答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 用地補償実務研究会の著書によると、経済比較が必要となることを前提とした上で、お触れのような方法も紹介されております。
 また、二年を超える移転計画を禁止するという規定については確認できておりません。なお、当初は二年から二年半程度で仮換地が使用収益開始となる予定でしたが、隣接建物の移転などがおくれたことにより使用収益開始まで三年九カ月を要したものでございます。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 用地補償実務研究会の著書でも述べているとおり、「営業補償が著しく高額になる場合にのみ仮営業所の設置について検討する」とあり、相手方の休業期間が延長されたのは隣接地区の移転がおくれたためであり、当初の予定はより短い休業期間であったので、営業休止補償契約が結ばれたことは当時のルールに則した行為であったと考えられます。
 終わりに、本裁判に対する市長の見解を伺います。
 一点目、本事業について、市長が最初に報告を受けた日、補償金の支払い保留を承認した日、裁判まで個別に本市の職員と協議を重ねた頻度をお示しください。
 二点目、裁判と敗訴に至る経緯を詳細かつ厳格に検証し、本市職員の責任の所在を明らかにすべきと考えますが、以上、答弁願います。
   [市長 森 博幸君 登壇]

◎市長(森博幸君) 本事案については、二十四年二月に報告を受けており、判決に至るまでの過程において適宜報告を受け、嘱託弁護士の意見を伺いながら対応してまいりました。
 判決については、市の主張は認められないものであり、改めて残念な結果であったと思っております。本件については、一連の業務を遂行する中でより適切な対応と判断をし執行してきたものでありますが、今回の敗訴を踏まえ、その事由等について検証を行い、職員への指導も行ったところでございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
 補償金の支払い停止は市長への事後報告であったにもかかわらず、森市長はその判断を結果的に追認しています。判決の結果について、市長は残念な結果としていますが、私が指摘する当局の間違った判断に対する責任は全く表明されませんでした。一方、事件発生の最大の原因は経済比較を行わなかったこととし、当時の現場職員の責任に転嫁しようとしています。
 今回の質疑で、補償契約は当時の共通のルールに基づいて適正に行われた契約であることが確認できました。私は、相手方との係争を引き起こした最大の責任は現場ではなくてトップ幹部の間違った判断によるものと考えています。市民に損害を与えたことを深く認識し、市長は、再度検証し直し、関係職員の責任を明らかにすることを求めて、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 ことし四月、六百三十九の医療機関や介護事業所が加盟する全日本民医連が昨年一年間で経済的事由による手おくれ死亡事例が六十三事例あり、このうち、無保険、資格証明書、短期被保険者証の患者が三十一事例あったと発表しました。私は、この間、無保険状態の市民から相談が相次ぎ、その中で無保険の市民に対する本市の対応にも課題があると思いましたので、初めに、失業による無保険化について質問します。
 一点目、被用者保険資格喪失後に一カ月以上六カ月未満、六カ月以上一年未満、一年以上を経て国保加入手続をする被保険者数と本市の対応。
 二点目、離職者の国保税軽減措置の実績と課題について、軽減措置の内容と平成二十七年度、二十八年度の実績。
 さらに、軽減措置の対象となる正当な理由のある自己都合退職の具体例と退職理由への丁寧な対応が必要と考えますが、見解をお示しください。
 以上、それぞれ答弁願います。

◎市民局長(白石貴雄君) お答えいたします。
 被用者保険資格喪失後に国保の遡及加入を行った被保険者数は、平成二十八年度で申し上げますと、喪失後一カ月以上六カ月未満が二千五百四十八人、六カ月以上一年未満が三百二十人、一年以上が二百二十二人であり、資格喪失日にさかのぼって被保険者としております。
 離職者の国保税軽減措置は、倒産、解雇等により離職され、雇用保険の受給資格を有する特定受給資格者等に該当する方に対して国保税を軽減する制度であり、その件数及び軽減総額は、二十七年度は一千八百十件、一億一千六百二十六万七千円、二十八年度は一千四百三十二件、九千四百十五万八千円でございます。
 正当な理由のある自己都合退職の具体例といたしましては、事業主からの働きかけによるものや疾病、負傷などによるものがございます。なお、国保税に関する相談があった際には、退職理由を聞き取る中で軽減措置について資料を用いて説明等を行っており、引き続き丁寧な対応をしてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 私の相談者は、資格喪失後一年以上経過している方で、国保税の負担を気にして申請をしていない方でしたが、急病で保険証が必要となり交付していただきました。退職理由が負傷等による正当な理由のある自己都合退職であったため減免措置が適用されました。退職理由の聞き取りは一層丁寧に対応していただき、減免制度が適用されるよう要請いたします。
 次に、事業主による違法な加入逃れによる無保険化について質問します。
 一点目、社会保険の加入適用事業所の基準及び従業員五人から九人の本市の事業所数。
 二点目、従業員五人以上の事業所において違法な国保加入を回避するための本市と年金事務所との連携内容と実績。
 三点目、健康保険の加入適用事業所に対する調査に取り組むべきと考えますが、見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎市民局長(白石貴雄君) 社会保険の加入については、原則として全ての法人事業所及び常時従業員を五人以上雇用している個人事業所となっており、本市での従業員数五人から九人までの事業所は、二十六年七月現在で五千八百十九事業所となっております。
 次に、年金事務所との連携については、国からの協力依頼に基づき、二十九年七月から九月までの期間、国保への加入手続や納税相談等の際に会社等で就労していることが確認でき、社会保険適用の可能性がある場合には年金事務所への相談等の案内をいたしました。
 また、社会保険の加入適用事業所に対する調査は年金事務所が主体となって取り組むものであり、本市としても協力してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 従業員五人から九人の事業所が五千八百十九件とのことですが、私の相談者が勤めている会社は健康保険に加入していませんでした。国の調査では、国保加入者の三五%が被用者となっています。窓口での対応を強め、年金事務所との連携の一層の強化を要請いたします。
 次に、国保税の滞納による無保険化について質問します。
 一点目、短期被保険者証の交付世帯数と割合。
 二点目、資格証明書の発行世帯数と割合。
 以上、それぞれ答弁願います。

◎市民局長(白石貴雄君) 三十年三月末時点における短期被保険者証の交付世帯は五千八百三十六世帯、七・二四%。
 資格証明書については一千六百七十三世帯、二・〇八%でございます。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 前年度分の滞納がある方に交付されている短期被保険者証五千八百三十六世帯の中には、有効期限が切れて、事実上、無保険状態の市民が含まれています。私の相談者も有効期限が切れていました。また、本市は、一年以上滞納し、納税相談の応答の全くない人に限定して資格証明書を一千六百七十三世帯に発行していますが、急病の場合、病院窓口で治療費の全額を支払うことになり、払えない市民は治療も受けず、実質無保険の状況に置かれています。
 次に、所得二百万円以下の国保世帯の二十八年度実績の滞納世帯一万八百八十世帯の中で最も所得の低い所得層について質問します。
 所得ゼロから十万円以下のモデル世帯人員数ごとの国保税。
 所得ゼロから十万円以下の加入世帯数、滞納世帯数、割合、滞納総額。
 所得ゼロから十万円以下の国保世帯と生活保護基準のモデル世帯との収入の比較について。
 以上、それぞれ答弁願います。

◎市民局長(白石貴雄君) 所得十万円以下の世帯の国保税額を世帯人員ごとに申し上げますと、一人世帯で年間一万七千百円、二人で二万五千三百円、三人で三万三千五百円、四人では四万一千六百円でございます。
 二十八年度における所得十万円以下の国保の加入世帯は三万世帯で、うち滞納世帯は四千二百六十一世帯、一四・二%、滞納総額は一億二千五百九十一万円でございます。
 また、七十歳以上の単身世帯について、所得十万円以下の国保世帯の公的年金収入額と生活保護受給世帯の保護基準額とを比較いたしますと、百三十万円以下と百二十万一千二百円、母と子一人の世帯について同様に給与収入額と比較いたしますと、七十五万円以下と二百四万九千六百円となっております。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 所得十万円以下の四人世帯の国保税が四万一千六百円ということは、所得に対する負担率は四一・六%となり、四千二百六十一世帯の滞納世帯の一件当たりの滞納額は約三万円です。年間所得十万円以下の世帯で容易に返済できる額ではありません。
 生活保護のモデル世帯との比較を示していただきましたが、所得ゼロから十万円以下は生活保護基準の所得層であり、さらなる国保税減免制度の拡充が必要と考えますが、見解をお示しください。また、納税相談等を通じて生活保護課への案内を強化すべきと考えますが、以上、答弁願います。

◎市民局長(白石貴雄君) 本市においては、倒産、解雇等による所得の激減や災害、生活保護を受給するようになった場合など、特別な事情のある方を対象として国保税の減免措置を行っているところであり、お触れになられた減免制度の拡充などについては現段階では考えていないところでございます。また、生活保護担当部署への案内については、これまでも被保険者の生活状況等を踏まえたきめ細かな納税相談に応じる中で個別に案内しており、今後も同様に行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 生活保護基準層の国保税減免制度の拡充は考えていないとのことですが、災害や盗難、病気や負傷、事業の休廃止等の特別の事情を自治体の裁量で拡充することは法的にも可能であり、再検討を求めます。
 次に、実質無保険の市民に対してどのような対応が求められるのか。厚労省の国保課が閣議決定を受けて、平成二十一年一月二十日、各自治体に対して事務連絡を行っていますので、質問します。
 一点目、事務連絡の内容をお示しください。
 二点目、私の相談者は、所得ゼロの母子世帯で、母親の短期被保険者証の有効期限が切れていたため窓口に行くと五万円滞納分を払いなさいと言われたとのことでした。本市では、まず滞納分を納めなければ被保険者証の交付を一切認めないという対応をしていないか、現状をお示しください。
 三点目、国保法第九条第三項に規定する政令で定める特別の事情とは何かお示しください。
 四点目、子供以外の者についても当該世帯に属する被保険者が医療を受ける必要を生じ、かつ、医療機関に対する医療費の一時払いが困難である旨の申し出を行った場合には、特別の事情に準ずることから、まず、緊急的に被保険者証を交付すべきではないか見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎市民局長(白石貴雄君) 資格証明書の運用については従前の通知により取り扱われておりましたが、平成二十一年一月二十日に「国民健康保険被保険者等に対する必要な医療の確保に関する質問に対する答弁書」が閣議決定され、事務連絡で通知されております。その趣旨は、加入者が医療を受ける必要が生じた場合は、緊急的な対応として、市町村の判断により短期被保険者証を交付することができるとされておりますが、資格証明書は納付相談の機会を確保することが目的であることに鑑み、その判断については交付の必要性や特別の事情の有無を精査することとされ、悪質な滞納者については、従前どおり滞納処分も含めた収納対策の厳正な実施に努めることが示されております。
 本市においては、滞納者への保険証の交付について案件ごとに精査し、法令に照らし合わせて慎重に対応しております。
 国民健康保険法第九条第三項に規定する政令で定める特別の事情は、「世帯主がその財産につき災害を受け、または盗難にかかったこと、世帯主またはその者と生計を一にする親族が病気にかかり、または負傷したこと、世帯主がその事業を廃止し、または休止したこと、世帯主がその事業につき著しい損失を受けたこと」などとなっております。
 本市においては緊急的な対応の必要の有無は、公平・公正な国保事業の運営を保つ観点からも案件ごとに精査し、慎重に判断しているところでございます。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 緊急的な対応は案件ごとに精査し慎重に判断するとのことですが、大多数は生活困窮者であり、本市では所得ゼロの市民に滞納分の返済を求めています。平成二十一年の閣議決定は市町村の判断に委ねるが、特別な事情に準ずる状況にある場合は、まず緊急的に保険証を交付することを求めています。本市の現状の対応では、経済的事由による手おくれ死亡のケースが発生することが懸念されます。国保加入者の命と健康を守ることを第一に考えて、滞納者の実態をつかみ、窓口でのきめ細かな対応を徹底することを強く要請して、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 先日、介護職員の生の声を聞く機会がありましたが、介護の担い手不足が深刻です。国も介護職員の処遇改善に取り組んできていますが、その効果は発揮されているのでしょうか。
 初めに、介護職員処遇改善の経過と評価について質問します。
 一点目、処遇改善の歩みと国の平成二十一年度から二十九年度までの月額平均の賃金改善総額の推計。
 二点目、国が二十九年度介護職員処遇改善加算の影響について調査をしていますので、その点について質問します。
 第一に、「平成二十九年度介護従事者処遇状況等調査」の目的と対象。
 第二に、加算(Ⅰ)から加算(Ⅴ)の内容と月額賃金改善相当額。
 第三に、介護職員(常勤、非常勤)の平均給与額の賃金改善額。
 以上、それぞれ答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) お答えいたします。
 介護職員の処遇改善につきましては、平成二十一年度に介護職員処遇改善交付金が創設され、二十四年度に当該交付金から介護職員処遇改善加算として介護報酬に移行し、二十七年度、二十九年度に拡充がなされたところであり、国によりますと、二十一年度に比べ、月額平均五万三千円相当の改善がなされたとのことでございます。
 国の「二十九年度介護従事者処遇状況等調査」は、介護従事者の処遇の状況及び処遇改善加算の影響等の評価を行うとともに、介護報酬改定のための基礎資料を得ることを目的に、介護老人福祉施設等の施設、事業所並びに在籍する介護従事者等を対象に行っております。
 二十九年度の介護職員処遇改善加算は、任用要件と賃金体系の整備などの三種類のキャリアパス要件と職場環境等要件があり、これらの要件を組み合わせて加算の内容が決められているところでございます。月額賃金改善相当額は、加算(Ⅰ)から(Ⅴ)まで順に申し上げますと、三万七千円、二万七千円、一万五千円、一万三千五百円、一万二千円でございます。
 二十九年度の介護職員の平均給与額について二十八年度と比較しますと、常勤一万二千二百円、非常勤一万一千九百二十円の増となっております。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 国が平成二十一年度から取り組んできた賃金改善の総額が月額五万三千円とのことですが、多くの介護職員がこの賃金改善を実感できているかが問われています。二十九年度から月額三万七千円の加算(Ⅰ)が導入されていますが、国の調査による常勤、非常勤の平均給与の改善にどう影響しているのか、この調査だけでは判断できないのではないでしょうか。
 三点目、介護労働安定センターの「介護労働実態調査」について質問します。
 第一に、二十一年度と二十八年度の調査対象、調査方法、回答数、回答率。
 第二に、「従業員の不足感」、「離職率」、「今の介護報酬では人材の確保・定着のために十分な賃金を払えない」、「労働条件等の不満」上位三項目について、二十一年度、二十八年度の割合。
 第三に、二十一年度と二十八年度の介護職員の所定内賃金。
 以上、それぞれ答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 「介護労働実態調査」は、抽出した全国の介護保険サービス事業を実施する事業所に対してアンケート調査を行うもので、二十一年度は回答数七千五百十五事業所、回答率四四・六%、二十八年度は回答数八千九百九十三事業所、回答率五一・〇%となっております。
 お触れになった項目について、二十一年度と二十八年度の調査結果を順に申し上げますと、「従業員の不足感」、三八・四、六三・三%、「離職率」、一九・三、一七・二%、「今の介護報酬では人材の確保・定着のために十分な賃金を払えない」、五二・七、五〇・九%となっております。また、「労働条件等の不満」の上位三項目については、二十一年度、二十八年度ともに、「人手が足りない」、「仕事内容の割に賃金が低い」、「有給休暇がとりにくい」となっております。
 介護職員の交通費や役職手当等を含む一カ月当たりの所定内賃金は、二十一年度十九万二千九百二十円、二十八年度二十万八千百六十二円となっております。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 介護労働安定センターの調査も国の調査とほぼ同規模で実施している調査ですが、従業員の不足感が特に強まっています。これは介護現場での深刻な人手不足を反映しており、仕事の割には賃金が低いという不満にもつながっています。月額の所定内賃金が七年間で約一万五千円増加していますが、処遇改善の加算の効果が浸透していない点も考えられます。
 当局は、本市の介護職員の処遇の現状についてどのような認識をお持ちなのか。また、ただいまの国などの調査結果を踏まえて介護職員の処遇改善についてどのような評価をお持ちか、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 本市における介護職員の処遇改善の状況につきましては、処遇改善加算を取得している法人が年々増加しているほか、二十九年度からの新たな加算区分(Ⅰ)を取得している法人の割合も多いことから、一定の成果が得られていると考えております。国等の調査結果では処遇改善が図られているものの、介護人材の確保・定着が不十分との意見もあり、介護職員の処遇改善の一層の推進を図るため、国において財政措置の拡充とあわせ対策を講じることが必要であると考えております。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 本市の介護職員の処遇の現状を評価する上で、国などの調査結果をもとに推計することも必要ですが、本市が独自に介護職員の処遇の現状を調査した上で評価することも重要であります。とりわけ、在宅介護サービスの多くの担い手は非常勤のヘルパーの方々です。中でも自宅から介護現場に直行する非定型的パートタイムヘルパーである登録ヘルパーの処遇について質問します。
 一点目、「訪問介護労働者の法定労働条件の確保のために」の内容。
 二点目、本市における登録ヘルパーの実態把握と課題認識。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 平成十六年に出された国の通達は、訪問介護事業所における訪問介護労働者の雇い入れ時に労働条件が明示されないなど、法定労働条件の確保上の問題点及びこれらに関連する法令の適用について取りまとめられたものでございます。
 本市では、非定型的パートタイムヘルパーの実態は把握しておりませんが、事業所等の中には関係法令や雇用管理に対する理解が必ずしも十分でない事業所等もありますことから、集団指導の中で毎年関係機関による周知を行っているところでございます。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 平成十六年に国から出された通知には、ヘルパーを労働者として位置づけ、さまざまな法令遵守の基準が具体的に記されていますが、この内容を毎年度の集団指導の中で紹介しているのであれば、その結果を検証する必要性があるのではないでしょうか。年休を付与しない、移動時間を賃金とみなさない事業所がまだあると仄聞しています。介護職員の確保と定着を図るためには法令遵守は最低の基準であります。
 そこで、介護職員の実態把握に向けた課題について、一点目、三十年度介護職員処遇改善計画書の提出状況と前年度との比較。
 二点目、賃金改善確認書の内容と目的及び期待される効果。
 三点目、本市の介護職員の賃金労働条件の実態把握のための課題として、第一に、二十九年度の処遇改善実績報告書の提出期限及び常勤、非常勤の実数把握の必要性。
 第二に、処遇改善加算による賃金改善の検証の必要性。
 第三に、処遇改善計画書に添付された各法人の就業規則や給与規定等の検証の必要性。
 以上、それぞれお示しください。
 答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 介護職員処遇改善計画書につきましては、三十年度は二百九十九法人から提出があり、二十九年度の二百九十五法人に比べ四法人増加しております。
 二十九年度分から本市が導入した介護職員処遇改善実績報告に係る賃金改善確認書は、処遇改善が計画どおり履行されたか確認するため、介護職員が自筆の署名をするものでございます。このことにより、制度の適正運用に効果があるものと考えております。
 二十九年度分の実績報告書の提出期限は本年七月三十一日でございます。また、処遇改善加算を取得している法人の介護職員については、賃金改善確認書等において雇用形態の確認はできますが、対象となる職員数が膨大であり、実数の把握については難しいところでございます。
 処遇改善加算による効果については、確認する項目を含め、今後検討してまいりたいと考えております。
 処遇改善計画書については、必要に応じて就業規則や給与規定等の提出を求めておりますが、内容の詳細な確認に当たっては関係機関とも連携する必要がありますことから、今後研究してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 今後、二百九十五の法人から二十九年度の処遇改善実績報告書が提出されるわけですが、その際、常勤、非常勤問わず処遇改善が履行されたことを確認する賃金改善確認書に自筆の署名をすることは、私が以前指摘した賃金の不当な不払いを防止するためにも効果的であり、評価できる取り組みであります。しかし、提出して終わりではなくて、各法人から提出された資料を精査していく中で本市の介護職員の処遇の実態が明らかになってくると思われますので、実態把握に取り組んでいただきますよう要請して、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 昨年の第二回定例市議会で、市民から要望が出されている公共のドッグラン施設について質疑を交わしましたが、その際、当局から十八の中核市で公共のドッグラン施設が設置されており、その一般的な効果を認められた上で、今後、課題を整理していきたいとの答弁が示されました。一方、市民の皆さんも試験的に一日限定の仮設ドッグランを企画し、公園緑化課の許可を得て三回実施し、その結果を健康福祉局、建設局に報告しているので、この件に関して質問いたします。
 一点目、実施した公園と時期、総来場者数、総来場犬数。
 二点目、当日の受け付けから利用までの流れ、利用規約の内容。
 三点目、利用者のアンケート調査の結果についてですが、アンケート総数、回収率、利用目的の上位三項目とその割合、「満足している」、「どちらかというと満足」の割合、「これからもドッグランを利用したい」の割合、月の利用回数の上位二項目とその割合、望ましいドッグランの管理形態の有人、無人の割合。
 以上、それぞれ答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 主催者によりますと、これまで三回の仮設ドッグランの開催場所と時期、総来場者数と犬の総数は順に、第一回、鹿児島ふれあいスポーツランド、平成二十九年十一月、三百八十人、二百二十四頭、第二回、錦江湾公園、三十年二月、二百二十六人、百二十三頭、第三回、広木公園、三十年四月、二百二十七人、百二十九頭で、利用規約において狂犬病などの予防接種を義務づけ、同意書を提出した者に限って利用させているとのことでございます。
 主催者による利用者へのアンケート調査結果によりますと、総数、二百十六件、回収率、五四%で、利用目的は、「犬同士のコミュニケーションのため」、八四%、「犬の運動不足解消のため」、三三%、「犬と飼い主のコミュニケーションのため」、三〇%で、利用しての感想は、「満足している」、六九%、「どちらかというと満足している」、二三%で、「これからもドッグランを利用したい」との回答は九九%であったとのことでございます。また、利用したい回数は、「月に一、二回程度」、七〇%、「週一回程度」、二四%で、望ましい管理形態は「無人管理」、八%、「有人管理」、九二%とのことでございます。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 三回の企画で延べ八百三十三人、五百頭近い犬が来場し、狂犬病予防接種等の有無も受付で確認して利用を認めています。利用者のアンケート結果も満足度が高く、ドッグランができれば繰り返し利用を希望する市民も多いようです。このように市民が手づくりで取り組んだ結果を踏まえて、当局は、公共のドッグランについてどのような課題を整理されるのかが問われていると思います。
 そこで、公園管理の所管である建設局にお聞きしますが、条件を付して許可した仮設ドッグランの他の公園利用者とのトラブルの有無と三回実施された仮設ドッグランの結果について当局の評価をお示しください。
 答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 仮設ドッグランの開催時において他の公園利用者とのトラブルはなく、また、多くの参加者に公園を御利用いただき、公園利用者数の増加につながったと考えております。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 公園当局の方は他の公園利用者とのトラブルを最も危惧されていたと思いますが、トラブルもなく公園利用者の増加につながったと評価されました。
 次に、健康福祉局長にお聞きします。
 市民の皆さんが手づくりの仮設ドッグランを実際に取り組み、その結果を当局に報告されているわけですが、ドッグラン施設の効果について現在どのような認識をお持ちですか、お示しください。
 また、当局は、以前は屋内で取り組んでいた犬のしつけ方教室を屋外の実施に変更しているようですが、その内容と効果、その拡充のための課題についてお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) ドッグラン施設は、犬同士のコミュニケーション能力の向上や犬の運動不足解消が期待できるほか、適正飼養に関する意識の向上を図ることができるものと考えております。
 また、屋外での犬のしつけ方教室は、飼い主がしつけや問題行動への対処方法を実践できる内容となっており、近隣への迷惑行為を軽減し、人と犬が互いに快適に暮らす環境づくりに役立つもので、今後の拡充に向けては講師や安全な開催場所の確保などが課題であろうと考えております。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) ドッグラン施設が動物愛護管理法が求めている適正飼養の推進に役立つ効果があるということは認めていただきました。
 そこで、この質問の終わりに、公共のドッグラン施設を今後検討していくための課題について質問します。
 一点目、公共のドッグラン設置を要望する直近の署名総数とその受けとめ。
 二点目、市民が取り組んだ仮設ドッグランの結果を踏まえ、当局は今後どのような課題を整理して検討されるのか、健康福祉局長、建設局長のそれぞれの見解をお示しください。
 答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 設置要望の署名総数は三千七百二十人で、仮設ドッグランも毎回二百人を超える利用者があったことから、設置に対する一定の市民ニーズがあるものと受けとめておりますが、特定の市民の利用に供する施設であり、設置については慎重に検討すべきものと考えております。
 以上でございます。

◎建設局長(坂元浩君) 公園はさまざまな方々が利用されることから、ドッグランを公園に設置することの必要性も含め、各面から検討する必要があると考えております。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 健康福祉局長がドッグラン施設は特定の市民の利用に供する施設だから慎重に検討すると答弁されましたが、既に同施設を設置している中核市ではどのような目的と効果を掲げて設置したのかぜひ調査をしてください。決して特定の市民の施設ではなくて、公益性のある施設として位置づけているのではないでしょうか。
 建設局長からは公園に設置する必要性を各面から検討するとの答弁でしたが、他都市ではドッグラン施設の所管の多くは公園課です。なぜなのか、その経緯をぜひ調査してください。他都市では市民の要望を受けて設置されています。なぜ公共のドッグラン施設なのか、その政策目的を明確にして具現化していくことが特定の市民ではなくて、必ず一般市民の理解を得られることになるということを申し上げて、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 私がこれまで住民の安全を守る立場から対策を求めてきた四つの現場について、今年度の取り組みについて質問します。
 一点目、歩道整備に向けた喜入瀬々串町の国道二百二十六号の平成三十年度の事業内容と全体計画の概要。
 二点目、喜入仮屋崎集落への砂防ダム土砂流出後の対応と今後の課題に関して、砂防ダム上流の太陽光発電施設敷地沿いの里道の雨水対策とその効果、また、仮屋崎集落に隣接する里道に関して車両の通行が可能になる里道の整備を求める住民要望への対応。
 三点目、麓~渕田線の道路整備の道路のひび割れ、振動への対応も踏まえて三十年度の事業内容をお示しください。
 四点目、通学路の第一影原橋における野頭川への転落予防対策について。
 以上、取り組み状況をそれぞれ答弁願います。

◎産業局長(山下正昭君) お答えいたします。
 砂防ダム上流の里道の雨水対策につきましては、平成二十九年度に太陽光発電施設敷地へ里道の雨水が流入しないように側溝を整備し、工事完成後は敷地内への雨水流入は見られないところでございます。
 また、仮屋崎集落に隣接する里道につきましては、二十九年九月に地元から舗装の要望が出され、十月の単独土地改良事業採択審査会で採択されたことから、十一月に要望者へ採択通知書を送付したところであり、今後も地元と協議しながら適切に対応してまいります。
 以上でございます。

◎建設局長(坂元浩君) 喜入瀬々串町の国道二百二十六号については、国によると、平成三十年度は、工事用道路二百八十メートル、波返し工百二十メートル、護岸工として海岸コンクリートブロックや道路附属物などの工事を行い、全体計画は総延長三百メートルとのことでございます。
 次に、麓~渕田線の三十年度の事業内容は、現地の地形、地質などの現況を把握した上で、百二十メートルについて側溝及び舗装の工事を予定しております。
 野頭川への転落予防対策としては、六月末をめどに河川管理用通路へ転落防止柵を設置することとしております。
 以上でございます。
   [たてやま清隆議員 登壇]

◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
 それぞれ今後の取り組み内容を確認いたしました。ぜひ、住民の安心安全の願いが一刻も早く実現できることを要請いたしまして、私の個人質疑の全てを終わります。