◆(大園たつや議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。
割愛する項目があることをあらかじめ申し上げておきます。
最初の質問は、国政や県政の課題について市長の政治姿勢を伺います。
まず、二月二十四日、沖縄県の普天間基地にかわる辺野古への新基地建設計画をめぐり、名護市辺野古沿岸の埋め立ての賛否を問う県民投票が行われ、結果として、反対票が七割強に及び、玉城デニー氏が昨年九月の県知事選で獲得した史上最多の票も大きく超えて県民の意思が示されました。
さきの代表質疑で森市長は、民意を尊重する中で適切に対応されるべきとの考えを示され、私どもも同じ認識でありますが、安倍政権は、普天間基地が固定化され、危険なまま置き去りにされることは絶対に避けなければならないとの従来の主張を繰り返し、結果を受けてもなお新基地建設に固執しており、適切な対応とは言えないのではないでしょうか。
そこで質問の一点目、県民投票の結果に対する安倍政権の対応についての見解をお示しください。
質問の二点目、市長にとって民意とはどのようなものか、市政にどう生かしてきたのかをお示しください。
次に、本港区のまちづくりについて伺います。
本市議会における代表質疑でも、本港区のまちづくり、サッカー等スタジアム、鹿児島中央駅西口への県総合体育館について各面から議論が交わされていますが、私ども日本共産党市議団としても、そのものの賛否を問う以前の問題で、県民、市民の要望に沿った上で、県と市がまちづくり全体と施設の配置をしっかり協議し、将来に禍根を残さないものにすべきという立場であることは申し上げておきます。
質問の一点目、現在開会中の県議会で、県が市との土地利用規制の調整の前に業者を公募するとの答弁があり、本市としても、順番が逆ではないかと述べられたことが報道されていますが、県の方針についての見解をお示しください。
質問の二点目、私は、本港区のまちづくりについて嘆願書を出された関係者の方に直接お話を伺ってまいりました。その方は、伊藤前知事が提案したアリーナについては賛成だったとのことで、その点については私どもとは意見が分かれるところでしたが、現在の大型ショッピングモールなどの案について、天文館地区との競合を懸念していることや天文館地区や経済界の意見の反映が不十分だったことに疑問を呈しておられました。その上で、行政の仕事は長期的な視点から周辺地域との調和と共存共栄を図るものでなければならないとの指摘をされたのですが、この指摘について市長はどう思われるのか見解をお示しください。
質問の三点目、今回の県の方針について、本市として具体的な対応は考えておられるのかお示しください。
以上、答弁願います。
[市長 森 博幸君 登壇]

◎市長(森博幸君) 大園たつや議員にお答えいたします。
お触れになりました県民投票の結果について安倍首相は、沖縄の米軍基地に係る負担軽減は政府の大きな責任であり、今回の県民投票の結果を真摯に受けとめ、これからも基地負担軽減に向けて全力で取り組むと述べられており、国の責任において適切に対応されるものと考えております。
私は、さまざまな機会を通じて把握した市民の意見やニーズは、可能な限り市政運営に反映されるべきものと考えております。このため、市長就任以来、これまで一貫して「市民が主役の鹿児島市の実現」を基本理念とし、市長とふれあいトークや市政出前トークの開催などにより、市民目線に立ったきめ細かな施策の展開に努めているところでございます。
本港区エリアについては、いづろ・天文館地区等との連携が図られるような配慮が必要であり、私としましては、グランドデザインの実現に当たって、市民、県民の皆様方の理解が得られることが重要であると考えております。
今後とも、県と緊密に連携を図りながら、個性と魅力あるまちづくりの推進に取り組んでまいりたいと考えております。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
安倍政権の態度は真摯に受けとめるとは言いがたい対応だということを言わざるを得ません。
県民投票の結果に対して、小林 節慶應大学名誉教授は、憲法第九十五条、一つの地方自治体のみに適用される国の法律は、その自治体の住民投票で過半数の同意を得なければならないを根拠として、辺野古への米軍基地移設は形式上、法律ではないが、政府が一つの自治体に過重な負担を押しつけてはならないという規範が第九十五条の法意だと述べておられます。沖縄ばかりに理解を求めるのではなく、国こそが沖縄の民意を理解するときではないかということを申し上げておきます。
まちづくりに関して、過去、伊藤知事の時代にドルフィンポートへのアリーナ建設を市や市議会も問題提起をし、白紙に戻させた経過もあります。民意なきまちづくりは禍根を残す、そういった決意で協議に臨んでいただきますよう強く要請をいたしておきます。
私は、今の国や県の政治のあり方について、民意とは何か、民意を反映するとはどのようなことなのか大いに疑問を感じます。
市長におかれましては、民意を捉え、一貫して市民が主役の姿勢を貫かれてきたとの見解を述べられましたが、市民に最も身近な自治体の長として、国や県に対して捉えた民意を届け、悪政の防波堤の役割を果たされるよう強く要請いたします。
新しい質問に入ります。
人工島、いわゆるマリンポートかごしまの課題について、これまでとは異なり、港湾負担金が新年度予算に計上されていることから、そもそもの本市の基本姿勢を踏まえて、以下伺ってまいります。
まず、平成三十一年度の事業について、質問の一点目、事業内容。
質問の二点目、事業費と国、県、市のそれぞれの内訳と負担率。
質問の三点目、財源と償還方法。
質問の四点目、年度内に工事完了する見通しか。
それぞれお示しください。
以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) お答えします。
三十一年度は鹿児島港国際クルーズ拠点整備事業として、国が岸壁の本体工を、県が駐車場整備のための調査設計を行う予定であり、事業費は三十億三千二百万円、国、県、市それぞれの負担額とその割合は、順におよそ十九億一千四百万円、六三%、八億三千七百万円、二八%、二億八千百万円、九%でございます。
負担金の財源は起債を九〇%充当しており、償還方法は二十年の元金均等償還方式とし、元金の据え置き期間を一年としております。
工事完了については、国の三十一年度内示が未定であることから把握できないところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
二十二万トン級のクルーズ船のための岸壁の整備に三十億三千二百万円、そのうち本市が約一割の二億八千百万円を負担することがわかりました。単年度で約三十億円もの事業を完成させることができるのか、年度をまたいでの負担金計上となるのか、それが人工島にかかわる港湾負担金の問題です。
そこで次に、人工島関連の港湾負担金の取り扱いについて伺います。
質問の一点目、平成三十一年度の事業は国施行の岸壁と県施行の駐車場となっていますが、これまで同負担金は国直轄も県施行の事業も二月補正予算で計上していたのか。
質問の二点目、同負担金を二月補正予算で計上するようになったそもそもの理由と果たしてきた役割をお示しください。
以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 負担金については、基本的にマリンポート大橋などの国直轄事業は当初予算で、基盤整備などの県施行の事業は、土石流土砂の受け入れや漁業補償などに関する市議会での審議を踏まえて、工事状況などを確認し、二月補正予算で対応していたところでございます。そのことにより負担金の適切な執行管理に努めてきております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
港湾負担金については、市議会での審議を踏まえ、負担金の適切な執行の役に立ってきたという答弁でした。
さきの二月補正予算での質疑では、着工前の事業に対して港湾負担金が計上されたことから、これまでの本市の基本姿勢と対応が異なり問題ではないかと指摘したところ、当局は、新たなクルーズ船への対応については、さらなる観光振興のため新たな岸壁を築造するものであり、一般的な港湾施設の整備と考えているとの答弁がなされました。
そこで質問の三点目、これまでの人工島建設事業が一般的ではないとする理由。
質問の四点目、新たなクルーズ船対応以外の人工島関連事業は、これまでどおりの取り扱いかお示しください。
以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) これまでの基盤整備などについては、土砂の受け入れを主な目的としており、発注状況や土砂搬入量などを確認する必要があったためでございます。
また、お触れの事業については、今後、計画が示された段階で慎重に対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
新たなクルーズ船対応以外の整備については慎重に対応したいとのことで、基本姿勢を貫かれるかどうか明確な答弁ではありませんでした。一般的ではない理由も示されましたが、結果として、大型クルーズ船が寄港するようになったとはいえ、もともとは目的がくるくる変わってきた人工島の延長上の事業です。
そこで質問の五点目、これまでの質疑を踏まえて、改めて年度内の工事を確認した上での二月補正予算計上という基本姿勢に立ち返るべきと考えますが、当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) クルーズ船対応整備については、一般的な港湾施設の整備であり、他の港区と同様に原則、当初予算で対応したいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
この新しい負担金のあり方を決めたのは、国でも県でもなく、本市単独で判断されたことが委員会審査で明らかになっており、問題ということを指摘いたします。
次に、平成二十七年五月の港湾計画の一部変更後の課題について伺います。
質問の一点目、人工島建設の残事業の見通し。
質問の二点目、二期工事の有無と漁業補償の取り扱い。
質問の三点目、全国で防災拠点にもかかわらずアクセス道路が一つしかない人工島は岡山と鹿児島の二つだけということがこれまで明らかになっていますが、二期工事に予定していた臨港道路が橋梁としてルート変更されたことから、防災拠点にもかかわらずアクセス道路が一本しかない課題は確定となったものか見解をお示しください。
以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 一期事業の残事業であるマリンポート大橋の四車線化やマリーナ整備などの見通しについては、県から示されていないところでございます。
二期事業については、県によると、現在、着手する予定はないとのことであり、漁業補償については、事業が着手され、本市が負担すべき根拠が明らかにされれば支払わなければならないと考えております。
次に、アクセス道路については、二十七年度の港湾計画の一部変更に伴い、マリンポート大橋の一路線となっており、県によると、マリンポートかごしまの橋梁などの施設については、国の基準に基づき所要の安定が確保され、機能が損なわれないよう設計されているとのことでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) るる答弁いただきました。
人工島建設でこれまで指摘されてきた課題は残されたままです。
アクセス道路の問題も大型クルーズ船が停泊などしているときに災害が起きた場合、どのように対応するのでしょうか。
質問の四点目、人工島建設の残された課題をどうするのか、今はっきりすべきときではないかと考えますが、当局の考え方をお示しください。
以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) マリンポートかごしまについては、二期事業を含め、引き続き県の動向を注視してまいりますが、今後は、これまでの施設を最大限に生かして、本市のさらなる発展につなげていくことが重要であると考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
残された課題を直視せず、平成十年度の着工以来、その都度、目的が変わり、経済効果の試算が破綻してきたのが人工島建設の問題であり、新しいクルーズ船への対応もその延長上にすぎないということは厳しく指摘をいたします。
次に、大型クルーズ船の対応について伺います。
質問の一点目、大型クルーズ船の誘致を断念した自治体ではどのような課題があったのかお示しください。
以上、答弁願います。

◎観光交流局長(山口順一君) お答えいたします。
新聞報道によりますと、大型クルーズ船の誘致を断念した龍郷町では、港湾整備や寄港に伴う自然環境への影響などから住民の合意が得られなかったとのことでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
受け入れ体制や自然環境への影響に配慮して住民合意が得られなかった自治体もあり、国会でクルーズ船誘致のための受け入れ拠点となる港湾を指定する港湾法の改正が審議されたときにも地域住民の意見を反映をする住民合意の仕組みがないことが指摘されています。
質問の二点目、国連のIMO(国際海事機関)の国際条約についての質疑は割愛しますが、日本でも近年、国際化や地球環境保護、テロ対策などに対応するIMOの国際条約を締結し、実施するために法令の制定や改正が行われています。
一方で、日本はまだ未締結、未発効の条約もあり、例えば、船舶の重しとして積載する海水、バラスト水が国と国を移動することによって生じる海洋環境への影響を防止するために適切な措置について定めたバラスト水管理条約などです。このような条約が未締結のために違法な環境汚染等が生じても適切に対処できないことが懸念されます。
質問の三点目、これまでの協議で錦江湾の自然や水質などの環境を守るための方策は話し合われているのかお示しください。
以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 三十年一月三十一日に開催された鹿児島県地方港湾審議会では、大型クルーズ船による海洋汚染などに関する議論はなかったところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
既にできてしまった人工島を観光等に有効活用しようという取り組みに異を唱えるものではありませんが、たくさんのクルーズ船が来るようになれば港湾水域内の環境、ひいては錦江湾への影響も懸念されます。本市におかれては、このような負の面もしっかり直視して対応されるよう強く要請いたします。
私どもとしては、経済効果や同時着岸の安全性、錦江湾の環境などを考慮せずに進んでいる新たな岸壁の整備はやめるべきということを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
こども医療費助成制度について、昨年十月から実施された現物給付方式の動向や三十一年度予算での対応を明らかにし、新たな負担軽減を求める立場から、以下伺ってまいります。
質問の一点目、ことしは鹿児島県議選、参議院選挙が行われますが、来年は、私ども市議会議員、県知事、そして市長も選挙であり、それぞれ公約の実現が問われることになります。
市長は、オール鹿児島でこども医療費助成制度の窓口負担解消を実現します、県知事は、こども医療費助成制度は窓口での一時払いを完全ゼロにしますと公約されていますが、三十一年度予算では昨年十月からの制度が継続されるようです。
そこで、市長としては、公約は実現したのか、一歩前進道半ばなのか見解をお示しください。
以上、答弁願います。
[市長 森 博幸君 登壇]

◎市長(森博幸君) こども医療費助成制度につきましては県の補助事業であることから、私は、これまでも県に対し、現物給付方式の導入等について要望してきたところでございますが、県においては、平成三十年十月から住民税非課税世帯の未就学児を対象に現物給付方式が導入され、要望の一部が実現されたところでございます。今後も引き続き、中学三年生までの児童生徒全てを対象に、所得にかかわらず医療費の負担軽減を図り、現物給付方式を導入することを県市長会等を通じて要望してまいりたいと考えております。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
これまでも県に対して求めてこられた、所得にかかわらず中学校卒業までの病院窓口負担をなくすことが公約であることを改めて確認させていただきます。
質問の二点目、昨年十月からの現物給付実施の影響と三十一年度予算での対応について伺います。
まず、助成額、助成数、一件当たり助成額を前年同期間比でお示しください。
次に、平成三十一年度予算での見込みと現物給付実施の影響の考え方をお示しください。
次に、本市の小児科医と医療機関の現状をお示しください。
以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) お答えいたします。
こども医療費助成事業における現物給付方式導入後の助成額等の前年との比較でございますが、十月から十二月までの診療分について、平成二十九年度と三十年度、その増減を順に申し上げますと、助成額、三億一千四百四十一万円、三億二千七百六十八万円、一千三百二十七万円の増、助成件数、八万六千九百二十六件、九万三十二件、三千百六件の増、一件当たりの助成額が三千六百十七円、三千六百四十円、二十三円の増となっております。
三十一年度予算における助成件数と助成額につきましては、三十五万四千三十七件、十三億七百六十三万四千円を計上し、現物給付方式の導入に伴い受診等の増加等が見込まれることから、先行して実施した他都市における増加率を参考に積算したところでございます。
また、二十八年十二月末現在、本市の小児科医は百二人で増加傾向にあり、医療機関は八十四施設で減少傾向にございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
前年の同期間との比較では現物給付の明確な影響はわかりづらいようですが、三十一年度予算では影響を踏まえた事業費を見込んでいることがわかりました。
これまで、小児科医の不足から現物給付の実現に懸念の声が寄せられていましたが、現在わずかながら増加傾向にあるようです。一方で医療機関の数については、身近なかかりつけの病院が減少している懸念がありますので、医療機関にとって大きな負担にならないよう、子育て世帯が病気になった子供に対応できるよう小児保健教育を充実させるとともに、夜間や休日などの診療時間外に病院を受診するかどうかの判断の目安を提供する日本小児科学会のこどもの救急や鹿児島県小児救急電話相談などのさらなる周知も要請いたします。
質問の三点目、私は、昨年の第二回定例会において、現物給付実施に当たって四つの課題についての具体的な対応を伺いました。そのうち、突然の失業などで年度途中に世帯の収入に著しく変動があった場合の対応については課題となっていました。私どもも政務調査課を通じて独自の中核市調査を行いましたので、その対策について、以下伺ってまいります。
まず、本市と同様に自己負担がある中核市の数とそのうち所得等によって自己負担が異なる市の数をお示しください。
次に、年度途中に所得激減等があった場合、自己負担を軽減するような制度を設けている中核市名をお示しください。
以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 自己負担額を設けている中核市は二十七市で、そのうち所得等によって自己負担額が異なる市は本市を含めて十二市でございます。
また、年度途中に所得激減等があった場合に、自己負担額を軽減する制度を兵庫県の尼崎市と西宮市が設けているようでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
所得激減対策を実施している中核市は二市ということで、この制度を持つ自治体を調べるのは大変でしたが、政務調査課の御努力に敬意を表します。
次に、制度の内容について、実施主体、根拠、具体的な方法をお示しください。
以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 尼崎市と西宮市につきましては県の補助事業として実施されており、県からの通知に基づき、失業等によって減少する所得を推計し、自己負担額の軽減等の認定を行うこととしているようでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
兵庫県の補助事業のため、その県下の尼崎、西宮両市で実施されているということがわかりました。
本市の場合、県が所得制限を導入したため、同じ無料の未就学児であっても、課税世帯は立てかえ払い、非課税世帯は窓口負担なしとなっています。年度途中で所得が激減したときに窓口で負担をなくすことができれば大きな安心感につながるのではないでしょうか。
これまでの質疑を踏まえて、現状が続くのであれば所得激減対策の創設を県に要請すべきと考えますが、見解をお示しください。
以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 年度途中での所得激減対策につきましては、所得にかかわらず現物給付方式を導入することの早期実現を県市長会等を通じて県に対して要望しているところでございますので、その動向を見守ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
答弁にもありましたように、そもそも市長や県知事が公約されている、所得にかかわらず窓口負担がない制度であれば提案する必要のないものですので、私どももこの一年間の取り組みを注視するとともに、現状が大きく前進し、早期実現につながるよう力を尽くすことを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
本市の保育行政について、教育・保育の無償化や鹿児島市認可外保育施設における乳児死亡事案に係る検証委員会からの提言への対応を明らかにする立場から、以下伺ってまいります。
まず、教育・保育の無償化について伺います。
質問の一点目、財源については十月からの消費税率一〇%の増税分であるということは問題であり、私ども日本共産党としては、消費税に頼らない別の道を政策として提案しているところですが、国が地方自治体に負担を求めたことについても全国市長会等から批判が噴出しました。
そこでまず、国が自治体に負担を求める理由と本市財政への影響をお示しください。
次に、公立保育所は全額自治体負担とされた理由をお示しください。
以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 幼児教育無償化に係る自治体の負担につきましては、子ども・子育て支援は、全ての構成員がおのおのの役割を果たすことが求められるという子ども・子育て支援法の基本理念に基づくもので、地方の負担軽減にも配慮しつつ、国と地方で応分の負担を行うこととされております。本市財政への影響でございますが、初年度に係る地方負担分につきましては全額国費負担となりますが、三十二年度以降は、国が二分の一、都道府県、市町村がそれぞれ四分の一とする負担割合が示されており、一定の財政負担が生じるものと考えております。
また、公立保育所につきましては、地方自治体がみずからその責任に基づいて設置しており、これまでも保育料を除き市町村等の全額負担とされ、地方交付税対応となっておりますことから、今回の無償化におきましても同様の対応となっております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
私どもの会派の代表質疑でも指摘したように、景気への影響を心配して還元策に大盤振る舞い、その結果、財源不足で自治体に負担を強いるなら本末転倒と言わざるを得ません。また、無償化に係る市町村の負担割合は対象施設によって異なりますが、公立園だけは一〇〇%自治体負担のままです。これでは公立園が多いほど自治体の負担がふえます。特別区長会の試算では東京二十三区だけで九十一億円、中核市市長会の試算では中核市平均で二億五百万円の負担になるとされており、これでは公立園が多い自治体ほど負担がふえることになり、公立園の廃止、民営化につながっていくことが懸念されます。
このような問題も踏まえ、今後も国に財源の確保を要請し続けるべきだと考えますが、見解をお示しください。
以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 三十二年度以降の地方負担分につきましては、地方交付税で対応することとされておりますことから、国において財源の確保がなされるものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
幼児教育や保育の無償化は子育て世帯の負担軽減につながるという点では前進ですが、自治体の大きな負担となりかねない課題を残しました。消費税に頼らない財源をしっかり国で確保されるよう要請していただきたいと思います。
質問の二点目、今回の無償化は認可外保育施設も対象にしていることが大きな特徴ですが、その対応について伺います。
まず、市長はこれまで、認可外保育施設における保育の質を担保する上で、国が定めた認可外保育施設の指導監督基準を満たすことは重要とし、基準を満たしていない施設まで無償化の対象に含めると無償化による保育の需要を目当てとする施設の参入など、保育の質の低下が懸念されるとの考え方を示されていますが、国の監督基準を満たしていない施設への対応と自治体としての制限についての考え方をお示しください。
以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 国においては、無償化の対象となる認可外保育施設は指導監督基準を満たすこととしておりますが、基準を満たしていない施設についても五年間については対象とする経過措置を設けるとしております。今回の無償化に伴い、国は待機児童の状況等を勘案し、市町村が特に必要と認める場合には対象を限定することができる旨の特例を示しておりますが、その必要性については今後検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
検討中とのことですが、本市として制限を行わないのであれば早急に実態把握や指導体制を構築し、全ての子供が安全で健やかな保育を受けることができる環境整備を強く要請します。
次に、市独自の認可外保育施設保育料補助も継続されていますが、国の無償化のもとでの役割をお示しください。
以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 今回の無償化ではゼロ歳から二歳までについて、住民税非課税世帯の児童に対象が限定されておりますことから、無償化の対象とならない児童のうち、住民税所得割額が十万三千円未満の世帯の児童について引き続き補助を実施するものであり、保護者の経済的負担の軽減や待機児童対策を図るものでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
国の制度の対象外となる子供も広く負担軽減が市独自の取り組みで継続されたという点で取り組みを評価いたします。
質問の三点目、今後の保育ニーズについての見解をお示しいただくとともに、今回の無償化の対象でありながら、認可外保育施設に通う子供は待機児童の定義から外れるような対応がなされないか懸念するところです。待機児童の定義についての見通しもお示しください。
以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 幼児教育の無償化に伴い、今後の保育・教育需要についてはさらなる増加が見込まれるところでございますが、無償化に伴う待機児童の定義の見直しについては、現段階では国から示されていないところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
今後の待機児童の定義についてはまだ明確ではないところですが、いずれにしろ保育の受け皿の整備や保育士の確保等に全力を尽くしていただきますよう要請いたします。
次に、認可外保育施設への補助の充実について伺います。
昨年は、鹿児島市認可外保育施設における乳児死亡事案に係る検証委員会から報告書と提言が本市に提出され、今後このような出来事が起こらないよう保育の質の確保と安全対策の充実が問われる三十一年度予算だったと考えますが、その新規事業について一括して伺います。
質問の一点目、事故防止対策巡回支援事業について、事業内容及び巡回指導員の人数、要件、どのような働き方になるものか、その処遇をお示しください。
質問の二点目、事故防止等推進事業について、事業内容及び国の補助の動向と見通しをお示しください。
質問の三点目、認可外保育施設人件費補助事業について、事業内容と見込み及び人件費の積算根拠をお示しください。
以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 事故防止対策巡回支援事業は、新たに配置する保育所等巡回指導員が認可外保育施設及び保育所等を巡回し、立入調査を随時実施するほか、重大事故の防止に関する指導・助言等を行うものでございます。巡回指導員は二名で、保育に関する豊富な知識等が必要となることから、保育士等の資格、経験を有する者を想定しているところでございます。また、巡回指導員の勤務公署は本庁とし、立入調査や巡回指導は主に認可外保育施設等の昼食や午睡の時間帯に行うこととしております。
事故防止等推進事業は、認可外保育施設において児童が安全に保育を受ける環境の充実を図るため、就寝時の見守りに乳児に装着するベビーセンサー等の購入費用について国の制度を活用して補助を行うものでございます。同制度の継続見込みについて国に確認しましたところ、三十年度の執行状況を踏まえ対応するとのことでございます。
認可外保育施設人件費補助事業は、認可外保育施設における保育の質を高めるため、保育士の資格を有する者を国の指導監督基準である保育従事者の三分の一より手厚く、二分の一以上配置する施設に対し人件費の一部を助成するもので、十五施設を見込んでおります。人件費の積算根拠は、市立保育所における保育士資格を有する臨時職員一名分の年間の人件費等をもとに算出し、その二分の一を一施設当たりの補助上限額とすることとしております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
事故防止等推進事業については、私どももこれまで乳幼児の安全な昼寝をサポートするとともに、保育士の負担軽減にも効果があるとされるベビーセンサーの購入補助を提案してきましたので、多くの施設で活用が広がるよう期待いたします。一方で、同制度は国の補助制度の継続が課題でしたので、今後も注視してまいります。
認可外保育施設人件費補助事業については、処遇の問題で認可外保育施設から認可施設に保育士が移ってしまうという生の声を届けてきました。市立保育所の臨時職員並みの処遇で補助されることは保育士確保にも質の向上にも効果を発揮するのではないでしょうか。
質問の四点目、これらの新規事業の期待される効果と提言への対応状況をお示しください。
以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 検証委員会からの提言への対応につきましては、その趣旨を十分に踏まえ、児童が安全に保育を受ける環境の整備のため、事業化できるものについて速やかに対応したところであり、先ほど申し上げた事故防止対策巡回支援事業などの実施により、認可外保育施設等の保育の質の向上が図られるとともに、重大事故の再発防止に資するものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
提言に可能な限り応え、速やかに事業化をされたとのこと。その効果を最大限発揮させるために施設への周知や巡回指導等を充実させていただきますよう要請いたします。
これまでの質疑を踏まえて、教育・保育の無償化や認可外保育施設に係る提言への対応など、子ども・子育て支援新制度以来の大きな節目を迎える本市保育行政に対しての市長の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
[市長 森 博幸君 登壇]

◎市長(森博幸君) 私は、これまで、「子育てをするなら鹿児島市」の実現に向け、市民が安心して子育てができる環境づくりに積極的に取り組んできたところでございます。三十一年度予算においては、今般の幼児教育の無償化により、子育て世代のさらなる経済的負担軽減を図るとともに、今後の保育需要の高まりが見込まれる中、認可外保育施設等における安全な保育環境の確保など、保育の質の向上のための取り組みを各面から積極的に進め、子育て支援の一層の充実を図ったところでございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
三十一年度予算における市長の考え方をお示しいただきました。
私としましても、無償化の影響や新しい施策の効果などについて、認可外保育施設で働く皆さんや保護者からの生の声を今後とも当局にお届けするとともに、子供は社会の子として、認可、認可外問わず、ひとしく健やかに育つ環境を整える立場で全力を尽くすことを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
吉野地域のまちづくりについて、以下伺ってまいります。
まず、吉野地区土地区画整理事業について、質問の一点目、平成三十一年度の事業内容。
質問の二点目、建物移転の棟数と見通し。
質問の三点目、道路の種別ごとの工事進捗と見通し。
質問の四点目、今後のスケジュールをお示しください。
以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 三十一年度は、都市計画道路などの築造工事、建物移転などを予定しております。
建物移転棟数は二十棟で、三十一年度末時点で全ての移転完了を見込んでおります。
道路築造工事は、都市計画道路百五十メートル、区画道路一千七百四十五メートルを予定しており、三十一年度末時点の進捗率は、延長ベースで都市計画道路一〇〇%、区画道路九七%、特殊道路一〇〇%でございます。
今後は、三十二年度の工事概成、三十四年度の換地処分に向けて道路築造工事などを実施してまいります。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
平成三十一年度で建物移転は完了、道路工事もほぼ完了する見込みのようです。これまで工事期間の延長をしながら二十年以上かかり、私は毎議会で一刻も早い工事概成を求めてきましたが、三十二年度には工事概成、三十四年には換地処分に入り清算が始まります。
質問の五点目、現在、吉野第二地区土地区画整理事業において、吉野地区では設定されていなかった保留地が設定され問題提起をしているところですが、減価補償地区以外で保留地が設定されなかった本市の唯一の事例である吉野地区土地区画整理事業の収束が見通せるようになった今日、保留地を設定しなかったことによる具体的な影響をお示しください。
以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 具体的な影響は、保留地を設定しなかったことにより一般財源の増加がありましたが、土地所有者などの早期の合意形成につながったものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
保留地については、設定しないことで国の補助金等が減少するなどの憶測もよく聞かれるところですが、保留地処分金が確保できないために、市単独の事業費が増加するのみの影響であることが明らかになりました。市単独費の増加を抑えるためには、県道整備補助金の増額しかないということを認識していただき、改めて県に強く求めていただくよう要請いたします。
次に、吉野第二地区土地区画整理事業については、私は昨年、地域住民の住みよい吉野をつくる会の皆さんとともに、十二月五日には、市に対して保留地の設定をやめるとともに、県に対して県道整備補助金の増額を求めること、十二月二十七日には、県に対して県道整備補助金の増額を求めるともに、意見書を審査する県都市計画審議会において、保留地問題についても協議を求める要望書をそれぞれ提出し、意見交換をさせていただきましたので、そのことを踏まえ、以下伺います。
質問の一点目、三十一年度の事業内容。
質問の二点目、事業計画案への意見書に対する県都市計画審議会での審議について伺います。
まず、意見書についての結果、次に、県都計審で保留地の議論はなされたかどうか。
次に、結果を受けての今後のスケジュールをお示しください。
以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 三十一年度は換地設計に向けた準備として、土地評価基準や換地設計基準の作成などを行うこととしております。
お触れの意見書については、県都市計画審議会における審査の結果、全て採択すべきでないとされたところでございます。今回、保留地に関する意見書がなかったことから議論はございませんでした。
今後は、事業計画における設計の概要について、県より認可通知を受け、事業計画決定の公告を行いたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
県へ要請したにもかかわらず、県都計審では保留地の議論、協議はなされなかったことは残念です。今後は、県都計審の結果を受けて、事業計画決定へ進むとのことですが、今回の質疑で保留地を設定しないことでの地域住民に与える影響はないことがわかりましたので、今後とも、地域住民と問題意識を共有し、保留地と県道整備補助金の問題を取り上げてまいります。
次に、県立養護学校跡地の活用について、三十一年度予算に公有地を活用した公園の整備が計上されていますので伺います。
質問の一点目、本市の県への要請内容と本市に貸与される以外の土地を含む県の対応及び理由をお示しください。
以上、答弁願います。

◎企画財政局長(鉾之原誠君) お答えいたします。
県立養護学校跡地につきましては、暫定活用のため、跡地全体の無償貸与について県に対し要望してきており、県からは、土地区画整理事業による造成工事が実施されるまでの間、敷地の三分の二に当たる約九千六百平方メートルの無償貸与が示されたところでございます。なお、残りの土地については、県において活用方策を検討しているとのことでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
本市に貸与される以外の土地については県で検討が進んでいるようですが、そもそも県が吉野交番用地を除く土地の買い受け要望を本市に出し、本市としては全面無償貸与を要望したにもかかわらず一部の貸与にとどまったようです。どこで流れが変わったのかあえて問いませんが、今後の契約や活用のあり方が協議される中で注視してまいります。
質問の二点目、県立養護学校跡地の暫定活用について、これまでの地域からの相談などを踏まえて対応を検討していただきたい要望について伺います。
まず、救急時に救急車とドクターヘリが合流するランデブーポイントに吉野小学校が設定されておりますが、平成二十七年第一回定例会で私が質疑を交わした当時は、県内で有数の発着地点となっており、体育の授業などがたびたび中断するなどの影響があり、近くの県養護学校跡地にランデブーポイントを移すべきではと質疑をいたしました。本市としては、同跡地をポイントとして推薦していたにもかかわらず、整備と管理ができないということで県に断られたようです。暫定活用を開始するころには吉野小学校にかわるドクターヘリのランデブーポイントとして県に推薦をしていただきたいと考えますが、見解をお示しください。
次に、同跡地南側は、跡地から一段下がって道路があり、そこからさらに南側は一段下がって団地があるのですが、雨の日は同跡地の擁壁から滝のように大量の水が落ち、団地に流れ込んで住民が恐怖を覚えるほど危険です。この際、同跡地南側への排水対策の検討をしていただきたいと考えますが、見解をお示しください。
以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 県立養護学校跡地の排水対策については、公園の実施設計を進める中で検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。

◎消防局長(中園豊明君) お答えいたします。
県立養護学校跡地のランデブーポイントの指定に係る推薦につきましては検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
二つの要望を検討されるということで前向きな答弁と受けとめます。
質問の三点目、最後に、改めて同跡地についてのこれまでの地域住民の要望をお示しください。また、本格的な活用に向けての本市の基本的な考え方をお示しください。
以上、答弁願います。

◎企画財政局長(鉾之原誠君) 同跡地につきましては、これまで地元から公共施設の検討の要望がございますが、本市の財政事情や既存施設の配置状況、公共施設等総合管理計画なども十分に踏まえる中で慎重に検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
三十一年度予算には次期総合計画の策定についての予算も計上されていることから、今後は地域住民の要望を踏まえ、暫定活用後の具体的な対応を取り上げてまいります。
次に、吉野町中別府の排水対策については、昨年の五月十八日から十九日にかけての短期間の大雨によって磯川の排水路が崩壊し、本会議で質疑を交わしました。また、中別府団地周辺でミニ団地が次々に造成され、側溝で受け切れなかった水が民有地に流れ込み擁壁を倒すなどの被害が毎年出ていることから、その対応と進捗について伺います。
質問の一点目、磯川の改修工事の進捗とさらに下流側の対策をお示しください。
質問の二点目、中別府団地周辺の排水対策の状況と今後の取り組みをお示しください。
以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 磯川の改修工事については、出水期までの完成を目途に進めており、下流側については、三十一年度に測量設計業務などを実施し、流下能力の検証を行うこととしております。
中別府団地周辺については、大雨時に側溝が溢水し宅地へ流入したことから、これまで側溝屈曲部の解消や路面勾配の変更などの局部的な改善を図ってきたところでございます。今後とも、排水状況の把握に努め、流域や流下能力などの調査を行い、必要な対策を検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
昨年は、その後、七月の西日本豪雨災害などがありましたので、可能な限り早急な対応を要請いたします。
新しい質問に入ります。
松元地域のまちづくりについて、以下伺ってまいります。
まず、松元平野岡体育館の整備について伺います。
質問の一点目、体育館への空調の整備について、まず、国体の卓球会場、利用者の多くが卓球ということに配慮されたものか。
次に、国体のリハーサル等に間に合うのか、整備の見通しをお示しください。
以上、それぞれ答弁願います。

◎観光交流局長(山口順一君) 松元平野岡体育館の空調整備につきましては、風の影響を受けやすい競技に配慮し、一階部分を輻射式とする予定でございます。
整備につきましては、リハーサル大会終了後に着工し、平成三十一年度末の完了を予定しているところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
卓球での利用が多いことを踏まえて、風を起こさない輻射式を設置されるとのことです。リハーサルには間に合わないことは残念ですが、そこも含めてどのような状況になるのか現状把握を要請しておきます。
体育館への空調整備については、平成二十九年第三回定例会において、私が質疑を交わしたときには考えていないとのことでしたが、その後、昨年の激しい暑さのもとでの熱中症対策が求められたことや卓球関係者の熱心な要望活動によって機運が高まり、同僚議員の質疑によって実現したものです。会派を超えて市民要望に取り組み実現した教訓として、私も喜びたいと思います。
質問の二点目、温泉施設の現状と改修の内容及び見通しをお示しください。
以上、答弁願います。

◎観光交流局長(山口順一君) 松元平野岡体育館温泉施設は、供用開始から二十年以上が経過し、設備の一部に老朽化が見られることから、圧力ポンプの改修を三十一年度中に予定しているところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
温泉施設については老朽化による不便さなどが市民から寄せられておりますので、国体に向けて利用者の要望にも応えていただき、施設全体でおもてなしができるよう要請いたします。
次に、新交通バリアフリー基本構想推進事業でのJR上伊集院駅のバリアフリー化について伺います。
質問の一点目、整備内容。
質問の二点目、事業費総額と負担割合。
質問の三点目、事業期間をそれぞれお示しください。
質問の四点目、朝夕は激しい混雑となる同駅の児童生徒の安全対策は今後どうしていかれるのか考え方をお示しください。
以上、答弁願います。

◎企画財政局長(鉾之原誠君) JR上伊集院駅のバリアフリー化は、エレベーターの新設、跨線橋のかけかえ、多機能トイレの設置等を行うものでございます。
事業費は総額約六億四千万円で、負担割合は、JR九州と国が各三分の一、県と本市が各六分の一となっており、事業期間は二十九年度から三十一年度まででございます。
同駅の安全対策につきましては、バリアフリー化による段差解消や手すりの新設等のほか、跨線橋階段下を混雑時等の滞留スペースとして活用することが計画されております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
国体が開催されるまでにハードの整備が完了するとのことです。卓球でのまちづくりに取り組んできた松元地域が国体の開催を通じてまち全体が盛り上がるよう心から願うものです。
以上で、私の個人質疑の全てを終了いたします。