◆(たてやま清隆議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。
初めに、市長にお尋ねします。
質問の一点目、去る八月二十七日、公的年金の財政検証の結果がようやく発表されました。市長はこの結果をどう見ているのか、また、全国市長会の持続可能で安心できる年金制度の具体的内容は何かお示しください。
質問の二点目、安倍政権は、十月一日から消費税率一〇%への引き上げを強行しようとしています。森市長は政府税制調査会の特別委員です。先日開催され、消費税は一〇%がゴールではないとの意見も出された政府税制調査会に今後どう臨まれるのか。また、市長が意見書で述べられている、偏在性が小さく税収が安定的な地方税体系の構築とは何か。
以上、御答弁願います。
[市長 森 博幸君 登壇]
◎市長(森博幸君) たてやま清隆議員にお答えをいたします。
全国市長会におきましては、持続可能で安心できる年金制度の構築を図るために、国の責任において積極的な措置を講じるよう提言しているところでありますが、今回の国の財政検証結果においては、現行制度でも経済成長と労働参加が進む場合に一定の給付水準を確保できる見通しであることや水準確保に効果のある試算も示されたところでございます。私といたしましては、今後、これらを踏まえた国の動向を注視してまいりたいと考えております。
税制調査会では、現在、中期答申の取りまとめに向け、消費税に関する意見も含め、さまざまな意見が交わされておりますが、私は、自治体が担う住民生活に直結した行政サービスの財政需要の急増と多様化に迅速かつ的確に対応できるよう税源の偏在性が小さく安定的な財源の確保が必要との考えから意見書を提出したところでございます。今後とも、地方税の充実確保を図り、持続可能で安定的な地方税財政基盤を構築するため、地方公共団体を代表して税制調査会に臨んでまいりたいと考えております。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
全国市長会の提言には具体性がないことはわかりましたが、財政検証の結果については、国の動向を注視すると言われるだけで独自の所見は示されませんでした。しかし、経済成長と労働参加が進む場合の前提条件が甘いという指摘もあり、公的年金の給付水準を自動削減するマクロ経済スライドによって、基礎年金の削減に歯どめがかからない実態が浮き彫りになっています。市長会の中でも議論され、具体的な提言を行うべきではないでしょうか。
また、市長は、地方公共団体を代表して政府税制調査会に今後、臨まれるとのことですが、十月一日から地方消費税率は一・七%から二・二%に引き上げられることになります。これまで、安定的な地方税体系の構築は消費税率の引き上げの中でセットで議論されてきた経緯があり、政府税制調査会の場がさらなる消費税増税の議論の場になることが懸念されます。しかし、あらゆる経済指標を見ても、消費税増税を行えるような状況にはなく、増税前の駆け込み需要も起きない状況です。やはり消費税増税中止しかないということを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
来年四月から施行される会計年度任用職員制度に関して、条例改正議案が提案されていることから質問します。
初めに、同制度導入に必要な法改正成立の際の国会での附帯決議の四つの内容。
次に、市長事務部局、教育委員会、消防局、企業における、一点目、現行の職の区分ごとの職員数。
二点目、同制度導入後の職の区分ごとの職員数。
三点目、同制度において予定されている職種の数。
以上、答弁願います。
◎総務局長(白石貴雄君) お答えいたします。
お触れになりました附帯決議は、会計年度任用職員等について、再度の任用が可能である旨を地方公共団体へ通知すること、公務の運営は任期の定めのない常勤職員を中心としていることに鑑み、任用のあり方の検討を引き続き行うこと、制度移行に当たっては、適正な勤務条件の確保等が行われるよう、地方公共団体へ助言を行うとともに、必要となる財源の十分な確保に努めること、公務における同一労働同一賃金のあり方及び短時間勤務の会計年度任用職員に係る給付のあり方に重点を置いた対応に努めることでございます。
次に、現行の職員数について一括してお答えいたします。
市長事務部局等と四企業の順に、常勤職員、三千七百十人、一千六百二十五人、再任用職員、百十九、六十五、任期付職員、二十九、ゼロ、臨時的任用職員、八百八十三、二百六十七、特別職非常勤職員、三千三百九十七人、三百五十一人でございます。
また、制度導入後について、現行の職員数をベースに同様に申しますと、常勤、約三千七百人、約一千六百人、再任用、約百二十、約七十、任期付、約三十、ゼロ、臨時的任用、約二十、ゼロ、特別職非常勤、約一千三百、若干名、そして、会計年度任用職員は、フルタイム、約三十、約三百、パートタイム、約二千三百人、約三百人を予定いたしております。
会計年度任用職員に移行する予定の職種は、市長事務部局等で約二百、四企業で約六十でございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 同制度は、現行の非正規職員の処遇を一歩改善させる制度だと評価する一方、問題点があることから四項目の附帯決議が全会一致で採択されています。本市では、この附帯決議を踏まえた検討が行われているかが問われます。
ただいま、同制度導入後の職ごとの職員数を示していただきましたが、常勤職員数は変わらず、現行の非正規職員から同制度に移行する職員の大半はパート型であり、フルタイム型は市長事務部局等でわずか三十人です。昨年の第三回定例会での私の質疑の中で、週当たりの勤務時間で区分すると、フルタイム型が七百二十八人、パート型が一千三百六十四人でした。なぜこのような結果になったのでしょうか。
次に、フルタイム型会計年度任用職員と従前の資格免許職員、産休・育休代替職員、常勤保育士とパートタイム型会計年度任用職員と従前の嘱託職員、臨時職員について、同制度導入に伴うそれぞれの賃金及び休暇等の改善内容と従前との比較について答弁願います。
P.233 ◎答弁 総務局長(白石貴雄君)
◎総務局長(白石貴雄君) フルタイムに移行する常勤保育士等は、通勤手当や期末手当等の引き上げに加え、新たに退職手当を支給するほか、休暇制度では、これまでの年次有給休暇等に加え、育児休業や介護休暇等を取得できることとなります。また、パートタイムに移行する非常勤職員等は、通勤手当相当の費用弁償等の引き上げに加え、新たに期末手当を支給するほか、休暇制度はフルタイムと同様に拡充いたします。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 同制度により期末手当が支給されるという点では共通の改善と言えますが、一日や週の勤務時間が一分でも短いとパート型となりフルタイム型との間に新たな格差がつくられることは問題です。
次に、昨年の第三回定例会で同制度にはそもそも根本的に三つの問題があることを指摘しましたので、それぞれ当局の見解を伺います。
質問の一点目、同制度はいつまでも非正規雇用という問題点について、任用根拠の適正化に当たり、臨時、非常勤の職の全てを個別に検証を行い、常勤職員と同様の業務を行う職が存在することが明らかになった場合、任期の定めのない常勤職員や任期付職員の活用についてどのように検討したのか、その結果と理由をお示しください。
答弁願います。
◎総務局長(白石貴雄君) 移行に伴う任用根拠の適正化を図るため、非常勤職員等の勤務状況について、総務省のマニュアルに基づき調査し、勤務時間や業務内容、責任の程度などを踏まえて、常勤職員や任期付職員としての任用には当たらないと判断したところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 附帯決議や総務省マニュアルでは、公務の運営は任期の定めのない常勤職員を中心とすることを前提に任用根拠の適正化を求めているにもかかわらず、本市ではどの職種も常勤等の任用に当たらないと判断し、しかも、これまで常勤職員と同じ毎日七時間四十五分勤務していた臨時職員の勤務時間を一時間短い六時間四十五分にしてパート型に移行しようとしています。これは、市民サービスにも影響を与えることが懸念され、これまでの臨時職員の勤務実態を考慮しない当局の誤った対応と考えます。
次に、質問の二点目、同制度は、いつでも雇いどめ可能という問題点についてです。
第一に、会計年度任用職員への任用を希望する嘱託職員、臨時職員は全員任用されるのか。
第二に、再度の任用は可能か、任用時の勤務条件に再度の任用の条件を明示するのか、当局の方針をお示しください。
第三に、会計年度ごとにその職の必要性が吟味された結果、職がなくなる場合もあるのか。
以上、答弁願います。
◎総務局長(白石貴雄君) 会計年度任用職員制度は地方公務員法の改正により創設された新しい制度であり、採用に当たっては、広く募集し、選考等により客観的な能力実証を行うことが必要とされていることから、制度開始に当たっては、希望する非常勤職員等も含めて公募・選考により任用することといたしております。
また、再度の任用は能力の実証を経た上で可能であり、このことについては募集の際などに示していきたいと考えております。
なお、個々の職種においては、事業の終了等に伴い廃止する場合もございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 附帯決議や総務省マニュアルにおいても再度の任用はできると述べています。ただいまの答弁は、選考の中で公募の方々と同様に扱うとの答弁であり、嘱託職員や臨時職員の方々の再任用への不安を払拭することはできません。また、本市では、同制度の対象職種が二百六十あるとのことでしたが、一会計年度ごとにこれらの職種は必要な職種か否かが吟味され、職が廃止される可能性もあることから、いつでも雇いどめ可能という問題は解決されないことになります。
次に、質問の三点目、同制度は、生活できる賃金を保障しないという問題点についてです。
第一に、フルタイム型の給与の号給の決定方法、常勤職員の初号給を上回るのか。
第二に、パートタイム型の事務補助員は、なぜ給与から報酬に変更されたのか、その根拠をお示しください。
第三に、会計年度任用職員は、再任用により継続勤務した場合の昇給の有無とその理由、総務省の見解をお示しください。
第四に、フルタイム型を減らしてパートタイム型をふやしたのは財政上の制約が理由か。
以上、答弁願います。
◎総務局長(白石貴雄君) フルタイムの会計年度任用職員の給料は、現在の賃金水準の維持を基本に上限の号給を決定することといたしております。なお、フルタイムの保育士につきましては、正規保育士の短大卒初任給を上回る額を上限の号給にすることといたしております。
また、パートタイムの会計年度任用職員は、地方自治法に基づき報酬を支給することとなっております。
次に、再度の任用時の給与について、総務省のマニュアルでは、常勤職員の初任給決定基準や昇給の制度との権衡を考慮することが適当とされていることから、これを踏まえて検討してまいりたいと考えております。
また、同マニュアルでは勤務時間について、会計年度任用職員の任用に当たっては、職務の内容や標準的な職務の量に応じた適切な勤務時間を設定する必要があるとされており、本市においては、現行の臨時職員の業務内容を踏まえると、フルタイム勤務でなくとも業務を遂行できると判断したことなどから、常勤保育士など一部の職を除きパートタイムで任用することといたしております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 現在、臨時職員として働く常勤保育士の方々がフルタイム型に移行することで改善点もあることがわかりましたが、本来、保育士のように基幹的・恒常的な職種は常勤職員として任用すべきであります。事務補助員はこれまで臨時職員としては給与でしたが、パート型に移行するとなぜ報酬なのか、ただいまの答弁では根拠の説明になっておりません。また、再任用により継続勤務となった場合、総務省マニュアルでは昇給は可能だとしていますが、当局の方針は不明確です。本市では、同制度の導入によりパート型の非正規職員が大幅にふえることになります。これは、生活給としての給与ではなく、職務の反対給付としての報酬の職がふえることを意味し、生活できる賃金を保障しない賃金体系が拡大されることになり、これは大きな制度の後退であります。
次に、常勤職員との同一労働同一賃金の原則に関して質問します。
質問の一点目、パートタイム型の時間外勤務の報酬の算定方法とその理由。
質問の二点目、パートタイム型の祝日法による休日等及び年末年始の休日等の勤務について、第一に、市民サービスステーション、りぼんかんにおいて休日に勤務する非正規職員数と現在の処遇。
第二に、条例改正に基づき休日勤務に係る報酬が支給されるのか。
以上、答弁願います。
◎総務局長(白石貴雄君) パートタイムの時間外勤務につきましては、正規の勤務時間を超えて勤務した全時間に対して、勤務一時間当たりの報酬の額に規則で定める割合を乗じて得た額を支給することといたしております。なお、常勤職員との均衡を考慮し、一日の正規の勤務時間と時間外勤務の時間の合計が七時間四十五分に達するまでの勤務については、勤務一時間当たりの報酬の額に百分の百を乗じて得た額を支給することといたしております。
市民サービスステーションで休日に勤務している非常勤職員は六人、りぼんかんでは十九人で、いずれも祝日法による休日については勤務を要する日としていることから、休日勤務に係る報酬は支給しておりません。
今議会に提案しております会計年度任用職員の給与等に関する条例におきまして、休日勤務に係る報酬を支給する規定を設けておりますことから、休日を勤務を要しない日として設定する職種については、休日に勤務した場合、支給できることとなります。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) パート型の時間外勤務の割り増し算定は、一日の勤務時間を所定内労働時間とし、これを超える場合は時間外割り増しの算定対象とすべきであります。祝日に勤務する嘱託職員は現在報酬上の評価はありません。条例案第十五条では休日に係る報酬が規定されています。この規定を適用すればパート型に休日に係る報酬を支給すべきであります。
この質問の終わりに、今後の課題について質問します。
第一点目、同制度で一般職に会計年度任用職員を位置づけたことにより、非常勤職員がさらにふえ続けることにならないか。
二点目、今回の条例改正に伴う必要な財政措置は幾らか、さらなる拡充が必要と考えますが、国の見解もお示しください。
以上、答弁願います。
◎総務局長(白石貴雄君) 非常勤職員等につきましては、本市を取り巻く厳しい行財政環境の中、多様化、高度化する市民ニーズに的確に対応するため、行政サービスの水準確保に努めながら配置してきているところであり、会計年度任用職員につきましても適切に対応してまいりたいと考えております。
また、移行に伴う影響額は、現時点では約二億九千万円を見込んでおります。国においては、必要となる経費について地方財政計画で適切に措置できるよう対応していくこととされておりますが、その詳細について示されていないところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) ただいまの答弁は、非正規職員の増加への懸念を否定されませんでした。総務省は、八月の人事担当課長会議で、財政措置が心配だから適切な任用ができないとなると法改正の趣旨が曲がると述べています。私が先ほど指摘した問題点も含めてさらなる処遇改善に必要な予算を国に遠慮なく要請すべきということを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
国保行政について質問します。
初めに、国保の財政運営の責任主体が県に移行され、県単位化移行後初の平成三十年度国保特別会計の決算について質問します。
一点目、単年度黒字決算と繰上充用金の減少の要因。
二点目、三十年度の国・県支出金と二十九年度の国・県支出金の比較とその増減の要因。
三点目、三十年度の繰入金と二十九年度の繰入金との比較とその増減の要因。
四点目、県単位化移行後初の決算の評価と今後の課題認識について。
以上、答弁願います。
◎市民局長(古江朋子君) お答えいたします。
平成三十年度の国民健康保険事業特別会計決算についてでございますが、単年度収支が黒字となった主な要因は、結核・精神の疾病に係る医療費に対する特別調整交付金、約六億一千万円の交付など臨時的な歳入があったことなどによるものでございます。また、繰上充用金については、単年度収支の黒字により約六億五千万円減少したものでございます。
次に、国・県支出金の三十年度決算を二十九年度決算と比較いたしますと、国庫支出金は約百九十三億八千万円の減、県支出金は約四百四十九億三千万円の増となっており、その要因としましては、三十年度からの国保の県単位化に伴い、これまで市に直接入っていた国庫支出金が県へ交付されることとなったことなどによるものでございます。
また、繰入金を同様に比較いたしますと、約三千四百万円の減となっており、その要因としましては、被保険者数の減少に伴う保険基盤安定繰入金の減などによるものでございます。
県単位化移行後は、市は納付金を県へ納付し、県は市に対して保険給付に必要な費用を全額交付する仕組みとなったことから、三十年度決算では安定的な財政運営が図られたものと考えております。今後の課題といたしましては、累積赤字の解消や県下の保険税の水準の統一、激変緩和措置などについて県と協議する必要があると考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 二十九年度に続く単年度黒字決算ですが、その要因は、特別調整交付金の増加による臨時的な要素があるということは、国、県からの持続的かつ安定的な交付金がまだ不足していることを意味します。また、移行前の二十九年度と比較して、国・県支出金が大幅に増加していますが、その九七・五%は本市の保険給付費に充当する普通交付金です。残り二・五%の約十二億三千万円の特別交付金と国保税では県への納付金を賄うことができないため繰入金を必要としています。
三十年度決算について、安定的な財政運営が図られたとの評価ですが、医療費の上昇に応じて県への納付金が増加し続けるというこの県単位化の構造が続く限り、当局の努力も限界に直面します。しかも、国と県は本市に累積赤字等の解消を求めています。
そこで、現在、財政健全化の取り組みが進行中の国保財政健全化計画について質問します。
一点目、財政健全化目標の八項目の三十年度の到達状況と課題認識。
二点目、治療中のデータ提供による特定健診についての医療機関への協力要請内容と実績及びその課題認識。
三点目、県が本市に求める解消・削減すべき赤字の内容と解消の考え方。
四点目、当初の計画に対して、医療給付費、累積収支の修正が必要と考えますが、税率引き上げの判断の基準は何か。
以上、答弁願います。
◎市民局長(古江朋子君) 国保財政健全化計画における数値目標に対する三十年度実績につきましては、数値目標八項目のうちジェネリック医薬品の利用状況、収納率などの六項目において達成または近づいておりますが、一人当たり医療費伸び率は、前期高齢者の増などにより前年度よりも上昇しているところでございます。課題といたしましては、計画に記載されている医療費適正化や収納率向上に向けた諸施策について、被保険者の理解と協力をいただきながら推進していくことが必要であると考えております。
特定健診については、医療機関に対し、治療中の方の特定健診項目のデータを提供していただけるよう、文書や研修会等で協力の依頼をしており、二十八、二十九、三十年度の件数を順に申し上げますと、二千五百二十、四百九十三、一千七百七十九件で、データの提供が少ないことが課題であると考えております。
解消・削減すべき赤字については、県の国保運営方針において、決算補填等目的の法定外一般会計繰入額と繰上充用金の増加額の合計額とされているところでございます。法定外一般会計繰入につきましては、決算補填等を目的とするものは計画的、段階的に解消を図っていくという国の方針等を踏まえつつ、本市国保財政の厳しい状況を考慮し、当分の間は、本市独自の保健事業等にも充当することで対応してまいりたいと考えております。
財政健全化計画における医療給付費、累積収支につきましては、計画を三年ごとに見直す際に修正することとしております。また、税率改定につきましては、独自の医療費適正化対策、収納率向上対策などを行う中で、国の施策や県から示される国民健康保険事業費納付金などをもとにした収支見通しや本市の国民健康保険運営協議会の御意見などを踏まえ、総合的に判断してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 本市の計画は令和七年、二〇二五年がゴールです。今後、現役世代の被保険者が減少する一方、前期高齢者が増加することから、医療費の増加は避けられません。ゴールをさらに延長することが必要です。
特定健診受診率の最終目標は六〇%以上です。治療中のデータ提供の協力がさらに増加するためには、医療機関に協力依頼だけでなく、何らかのインセンティブを付与する必要があるのではないでしょうか。
県の解消・削減すべき赤字の考え方は、繰上充用金の減少分を評価しないという点が問題です。国保税率引き上げの判断基準について明確な答弁は示されませんでしたが、この二年間の累積赤字の大幅な減少により、少なくとも累積赤字の解消を理由にした税率引き上げはあり得ないということを申し上げておきます。
次に、診療報酬明細書のレセプト点検について質問します。
一点目、レセプト点検の意義と目的。
二点目、レセプト点検の流れ。
三点目、レセプト点検の三十年度の実績について、レセプト枚数と点検に従事する職員数、レセプト点検効果額とその評価をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(古江朋子君) レセプト点検は、適切な保険給付を行うため、医療機関等から提出される診療報酬明細書を審査するものであり、医療費の適正化につながるものと考えております。
また、その流れについては、医療機関等から国保連合会にレセプトが提出され、国保連合会で一次審査を行った後、本市において縦覧点検等の二次審査を行っております。
レセプト件数は三十年度実績で約二百十六万三千件で、点検に従事する嘱託員は六名でございます。点検効果額は、三十年度において約二億六千五百万円であり、本市国保の医療費適正化に寄与しているものと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 私はかつて医療機関に勤務しており、診療報酬明細書(レセプト)を国保連に提出する側でした。六名の職員の方々が国保連が一次審査した二百十六万三千件に及ぶレセプトを全て点検し、その中から二億六千五百万円に相当する医療機関の請求ミスを抽出する仕事をされていることがわかりました。
そこで、このような専門的な仕事に従事している診療報酬明細書点検調査嘱託員について質問します。
一点目、現行の賃金及び勤務時間。
二点目、最長と最短の勤務年数。
三点目、会計年度任用職員制度導入に伴い職種は継続されるのか。
以上、答弁願います。
◎市民局長(古江朋子君) 診療報酬明細書点検調査嘱託員の報酬は月額十八万七千百円で、勤務時間は午前九時から午後四時四十五分でございます。
また、勤務年数は、最も長い方で二十七年、短い方で五年でございます。
この職種につきましては、会計年度任用職員制度への移行を想定しているところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 新たな会計年度任用職員制度のもとでも、この職種が想定されていることを確認しました。医療費の適正化に寄与している職種ですから当然の措置であります。嘱託員の皆さんの実績は長年の経験の蓄積に裏づけられた実績であります。新制度のもとでも毎年度、雇用期間が中断するのではなくて、任用が継続され、その経験が昇給として評価される新制度が確立されることを要請してこの質問を終わります。
新しい質問に入ります。
さきの第一回定例会で障害者手帳がなくても要支援・要介護認定を受けている人の中で、一定の基準を満たす人に障害者に準ずるとして市長が認定書を交付し、税や介護保険料の負担を軽減できる制度があるにもかかわらず、申請対象者のわずか二%にも満たない人にしか認定書が交付されていない事実を示し、当局も制度のさらなる周知・広報が必要と認識を示された障害者控除対象者認定制度について質問します。
初めに、高齢者の医療・介護の負担増をもたらす新たな検討内容について、一点目、財政審や健保連での後期高齢者医療の窓口負担の割合の検討内容。
二点目、社会保障審議会介護保険部会での次期介護保険制度改正に向けた検討内容。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) お答えいたします。
後期高齢者医療の自己負担割合につきましては、国の財政制度等審議会が本年六月に提出した建議書において、世代間の公平性や制度の持続可能性を確保する観点から原則二割負担とすべきとされております。また、健康保険組合連合会においても同様の提案をされているようでございます。
介護保険制度につきましては、社会保障審議会介護保険部会において、制度創設時から十割給付である居宅介護支援に関する給付のあり方や利用者の負担割合を決める現役並み所得、一定以上所得の判断基準、軽度者への生活援助サービス等に関する給付のあり方などについて検討されているところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 安倍政権は消費税は社会保障のためと言いながら、高齢者の医療・介護の新たな負担増を計画していることが明らかにされました。私たちは、これらの計画が実行に移されないよう市民とともに草の根の力で阻止していく決意でありますが、障害者控除対象者認定制度は、今、医療・介護の負担増に苦しんでいる高齢者の負担を軽減できる制度であります。
私が質問したのは税申告時期の三月六日でした。一月末時点の認定書の交付者数は三百九十三人でしたので、その後の本市での同制度の周知と認定書の交付実績について質問します。
一点目、第一回市議会定例会後に周知した関係機関の箇所数と問い合わせや申請の有無。
二点目、平成三十年度の実績と前年度比較及びその評価。
三点目、令和元年度の直近の交付者数。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 制度の周知につきましては、案内文を地域包括支援センター十七カ所、居宅介護支援事業所百七十四カ所へ郵送したほか、法人施設指導監査説明会において配布したところでございます。また、関係機関からは、制度内容、代理申請などの問い合わせや申請書の提出があったところでございます。
対象者数、交付者数、割合を二十九年度、三十年度の順に申し上げますと、対象者数が三万三千六十四、三万四千六十三人、交付者数が五百五十八、六百三十九人、割合が一・七、一・九パーセントとなっており、前年度より交付者数及び割合が増加したところでございます。
令和元年度の八月末までの交付者数は二百四人となっております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 当局が定例会後に関係機関に働きかけ、制度の周知のために努力されたことはわかりました。認定書の交付者数が三十年度末で六百三十九人、四月以降の交付者数二百四人が全員、三十年度の税申告に間に合わなかった方々だと仮定すれば、合計八百四十三人となり、三十年度の申請対象者数三万四千六十三人に対して交付率は二・五%となります。前年度の交付率が一・七%ですので、当局の周知、努力によって増加しているようであります。
では、他都市ではどのような実態でしょうか。
そこで、本市が取り組んだ同制度に関する他都市の調査結果について質問します。
中核市について一点目、申請対象者への個別案内をしている市の数と交付者数の平均と割合及び案内方法。
二点目、申請対象者への個別案内をしていない市の数と交付者数の平均と割合。
三点目、個別案内をしていない市の数と要介護認定者数に占める交付者数の平均と割合。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 対象者への個別案内をしている中核市は四市で、交付者数は平均約一万七百人、対象者に占める交付者の割合は一〇〇%となっており、四市においては、要介護認定申請において、同制度の申請があったものとみなし、全対象者に認定書を交付しているとのことでございます。
個別案内をしていない中核市で対象者を把握している市は六市で、交付者数は平均七百四十人、対象者に占める交付者数の割合は平均四・七%でございます。
個別案内をしていない中核市で対象者の把握をしていない市は四十六市で、交付者数は平均約四百五十人、要介護認定者数に占める割合が平均二・三%でございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 本市のように申請対象者に個別案内をしていない中核市が大多数ではありますが、個別案内をしている四つの中核市の交付率は一〇〇%であり、交付率の差は歴然としています。自治体の方針の違いによってこのような市民サービスの格差を放置してよいのでしょうか。
では、県内他市の現状はどうでしょうか。
一点目、申請対象者への個別案内をしている市とその他の交付者数の最小と最大。
二点目、霧島市の要介護認定者数、申請対象者数、交付者数とその案内方法。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 県内においては、薩摩川内市と霧島市が個別案内をしており、本市を除くその他の市の交付者数は、最小が一人、最大が二百四十五人でございます。
霧島市の要介護認定者数、申請対象者数、交付者数を順に申し上げますと、六千二百八十三、三千九百六十二、三千九百六十二人で要介護認定申請の際に同時に申請するように案内しているとのことでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
このパネルをごらんください。これは霧島市が申請対象者に送っている障害者控除対象者認定書を拡大したものです。霧島市の場合、申請書を送るのではなくて、要介護認定の際に本人の同意を得て、基準を満たす全員に認定書を送っているので交付率が一〇〇%であります。この認定書をもらった市民は、市役所に出向く必要もなく、税務署に提出するだけで手続は終わりです。役所の側にも申請書を送る経費の削減と窓口での申請書受け付けの対応をなくす効果があり、利便性を考えた市民本位のサービスだと思います。
そこで質問します。
今回の調査結果を踏まえて、同制度の周知方法についてどのような課題認識をお持ちになりましたか。
答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 対象者へ個別に案内している市においては交付者も多い状況となっており、制度のさらなる周知が必要であると考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 改めて個別案内の必要性を認識していただいたと思います。今回の当局の調査でわかった最大の発見は、四つの中核市も霧島市も申請対象者に申請書を送るのではなくて認定書を送付していることが明らかになったことです。このような個別案内の方法が自治体の判断でできるということが明確になりました。
本市においても、今後の税申告に向けて、同制度の新たな周知対策及び申請対象者や交付者への個別案内の検討を行うべきと考えますが答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 対象者への個別案内につきましては、事務処理や経費面などに課題があることから現時点では考えておりませんが、時期を捉えた広報を行うとともに、効果的な周知方法について引き続き検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 残念な答弁ですが、これまで以上に同制度の広報や関係者への周知に取り組んでいただきたいと思います。所管課では、事務処理や経費の面の課題を挙げています。豊かさ実感都市を目指す市長が来年度予算編成に向けて、今後どのような判断を下されるのか注視していくことを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
さきの第二回定例会で深夜勤務者等の利用については、児童の健全育成の観点から課題であるとの認識が示された児童クラブの利用対象について質問します。
初めに、児童クラブの利用対象に関する他都市の調査結果について、一点目、深夜勤務の保護者で日中家庭にいる保護者の児童を児童クラブの利用対象と認めている自治体数と九州県都市名。
二点目、保護者の睡眠時間を考慮して判断、週の就労時間で判断、そして、市長が特に必要と認める者として判断の基準ごとの自治体数。
三点目、今回の調査結果を踏まえて、児童クラブの利用対象の見直しについての課題認識をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 深夜勤務の保護者の利用を可能としている自治体数は、本市を除く中核市及び九州県都市の六十市中三十市で、そのうち九州県都市は、福岡市、佐賀市、大分市、熊本市及び宮崎市でございます。
利用を可能としている三十市のうち、睡眠時間を考慮して判断している市は十三市、週の就労時間による市は七市、市長が特に必要と認める者による市は十市でございます。
本市におきましては、これまで深夜勤務者については、放課後の時間帯の労働が確認できない場合、利用の申請をお断りしておりましたが、他都市においては、保護者の睡眠時間を考慮して判断するなど、利用を可能としている状況もあり、児童の健全育成の観点から見直しを図ったところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 調査した中で半数の自治体が、九州県都市の中で既に五市が、深夜勤務の保護者の児童を児童クラブの利用対象として認めていることが明らかにされたことから、本市としても同様の対応を行うとの判断が示されました。
それでは、本市の対応について、一点目、新たな利用対象の基準とその内容、実施要綱上の根拠。
二点目、関係機関への周知と適用実施時期。
三点目、保護者への周知、ホームページの更新や広報の必要性について。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 午後十時から翌日の午前五時までの間に勤務が常時確認でき、かつ勤務終了後の睡眠時間等を考慮した場合、児童を養育することができない状況にあるときには、実施要綱の規定に基づき利用を可能としたところでございます。
関係機関への周知につきましては、各児童クラブの運営委員会会長等へ文書でお知らせするとともに、利用申請の事務処理を行う各支所に周知したところであり、本年九月一日以降の利用から適用しているところでございます。
保護者への周知等につきましては、児童クラブが把握している保護者に対しては直接案内するよう要請するとともに、市ホームページへの掲載を行い周知に努めているところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
年度途中にもかかわらず従来の方針を見直し、深夜勤務の保護者の児童を児童クラブの利用対象に位置づけるという措置を講じられた当局の判断を評価いたします。私が相談をお受けした保護者は、このままでは正規の仕事をやめ、パートに変わらなければならないと悩んでおられましたが、二学期から児童クラブを利用できるようになって大変ほっとされています。
ほかにも、児童クラブを必要とするお子さんがいると思いますので、今回の新たな利用基準が関係者に十分周知されるよう要請して、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
さきの第二回定例会で滋賀県大津市での園外活動中の園児らの痛ましい交通事故を受けて、保育所等の園外活動の安全確保について質問した際、危険箇所について関係機関が九月末までに合同点検の実施を行うとの答弁が示されましたので質問します。
初めに、国及び県の未就学児が日常的に集団で移動する経路の緊急安全点検等実施要領について、一点目、本市で対象となる施設数と通知日。
二点目、危険箇所の提出期限と合同点検の実施時期及び結果報告のスケジュール。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) お触れになられた緊急安全点検の対象となる本市の保育所等の施設数は二百九十五カ所で、八月五日に文書により点検の実施を依頼したところでございます。
本市への安全点検の報告期限は九月十八日としており、合同点検の実施時期は現在のところ未定でございますが、県への報告期限については十月十八日となっております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
このパネルは、第二回定例会でも紹介したある保育所の園長先生が園外活動のルートで危険な箇所を図にあらわしたものです。本市から通知を受けた二百九十五の対象施設が、もうあしたですが、提出期限の九月十八日まで危険箇所を抽出する作業に取り組んでいます。国の実施要領では、危険箇所を三つの類型に分けるように指示しています。
そこで、危険箇所の類型と対応について質問します。
一点目、第一類型は、危険性の低下のために、対象施設が独自に対応できる箇所ですが、これは園外活動の縮小や変更につながらないか懸念されます。認識をお示しください。
二点目、第二類型は、小学校等の通学路における緊急合同点検の箇所ですが、対象施設には日ごろから周知されているのか。
三点目、第三類型は、どうしてもそこを通らなくてはならないが、施設だけでは対応できない箇所ですが、道路管理者や警察署との調整のため、所管機関への相談は既に寄せられているのか。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 危険箇所の第一類型については、集団移動経路等の変更など、対象施設において単独で対応できる箇所とされており、施設によっては目的地の変更等による対応も想定されるところでございます。
第二類型は、関係機関において既に危険箇所として抽出され、対策の実施が予定されている箇所でありますが、各施設では判断できないことから、県の通知に基づき、施設において何らかの対応を行う場合には、第一類型に分類するよう依頼しているところでございます。
第三類型は、第一類型及び第二類型以外の危険箇所で、これまでに類型に関する問い合わせは寄せられておりませんが、県へ途中経過を報告した九月一日時点では第三類型に分類されたものはないところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 現時点で第三類型、つまり施設だけでは対応できない危険箇所が一つも挙がってきていないというのは問題です。先ほどパネルで示した保育所の園外活動のルートには複数の危険箇所があり、用水路のふたや横断歩道、ガードレールなど施設だけでは対応できない箇所ばかりであります。まだ集約が終わっていない段階ですので、今後を注視したいと思います。
次に、合同点検後の課題について質問します。
一点目、対策必要箇所の対策案の作成と着手する時期及び経年的な取り組みと予算措置の必要性。
二点目、園外活動を引率する保育士の実態把握と安全確保のための体制強化と予算措置の必要性。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 国の要領によりますと、対策必要箇所の対策案の作成や合同点検等の報告については、本年十月末までに実施することとなっております。なお、経年的な取り組みや予算措置につきましては、国土交通省や警察庁の来年度予算の概算要求において対策が示されておりますので、その動向を注視してまいりたいと考えております。
園外活動を引率する保育士の実態につきましては把握しておりませんが、安全確保のための対策強化としては、今年度から配置しております本市の巡回指導員による研修等の実施も含め、今後、検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) さきの定例会で当局は、園外活動の実態や危険箇所等について把握していないと答弁しています。
今回の合同点検が園外活動を委縮させる方向ではなくて、子供の健やかな成長発達のために園外活動を全面的に保障する立場から実態をよく把握して全ての危険箇所を除去していただくよう要請して、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
早急に対応してほしいと住民の方々から要望が寄せられている喜入地域の二つの課題について質問します。
初めに、マリンピア喜入八幡温泉保養館について質問します。
同施設は、旧喜入町の時代から一貫して喜入地域の中核的施設であり、まちのにぎわいの中心です。しかし、近年、利用者が年々減少しており、長年にわたり館内で営業していた食堂が撤退したと仄聞しております。
そこで質問いたします。
一点目、利用者数の推移を平成二十七年度と比較し、その要因をお示しください。
二点目、館内の食堂の撤退の理由と本市の対応。
三点目、今後の対策と見通し。
以上、答弁願います。
◎観光交流局長(有村隆生君) お答えいたします。
マリンピア喜入八幡温泉保養館の利用者は、平成二十七年度、十七万二千八十九人、三十年度、十二万六千四百六十四人で、四万五千六百二十五人の減となっており、施設の老朽化や浴場使用料の改定による影響が主な要因であると考えております。
館内食堂につきましては、事業者から従業員の確保が困難であることや食堂利用者の減により収益が見込めないなどの理由から撤退の申し出があり、本市としては営業の継続に向けて協議を行ってきたところでございますが、七月末に閉鎖されたところでございます。
今後につきましては、本年十一月から来年三月まで温泉施設の改修工事が予定されていることから、入居時期等を考慮する中で引き続き飲食関係業者へのヒアリングなどを行い、新たな事業者の確保に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
旧喜入町の人口は合併時と比較して一四%減少しています。ただいま答弁で示された八幡温泉保養館の二七%もの大幅な減少は人口減少だけでは説明できません。平成二十八年度から始めた浴室の有料化も大きな要因であり、見直しが必要ではないでしょうか。同施設がかつてのにぎわいを取り戻すためにも飲食関係業者の誘致に早急に取り組んでいただくよう要請いたします。
次に、県道二十三号谷山知覧線の通行どめによる市民生活への影響について質問します。
六月末からの集中豪雨の影響で七月三日、県道が崩落し通行どめとなり、路線バスが不通となっているため、喜入瀬々串町の星和台団地の住民の皆さんが大変困っています。
そこで初めに、県道の復旧工事と影響について質問します。
一点目、県道崩落の原因と復旧工事計画の概要。
二点目、迂回路の道路建設の概要。
三点目、通行どめによるバス路線の変更と使用できなくなったバス停。
以上、答弁願います。
◎建設局長(松窪正英君) お答えいたします。
県によると、「今回の県道崩落は、降雨が集中したこと等によるもので、山側に迂回路を建設し、被災箇所およそ五十メートルを補強土壁工で復旧する。迂回路は、およそ七十メートル、幅員四メートルの片側交互通行で本年十二月末に供用予定である。また、バス路線は、指宿スカイラインの川辺インターから知覧インターを経由する区間に変更する。使用できないバス停は、平川星和台など四カ所である」とのことです。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
このパネルをごらんください。ただいま答弁で示された県道崩落の箇所であります。私も現場で県当局の説明を受けましたが、この現場の山側のほうに四メートル幅の迂回路を年内に完成させ、バスが片側通行できるようにするとのことでした。したがって、あと四カ月、星和台団地の皆さんは路線バスが利用できない状態が続くわけであります。
そこで、喜入瀬々串町の星和台地域住民の要望について質問します。
一点目、喜入瀬々串地域における乗合タクシーの七月三日以降の利用状況と利用者の声。
二点目、谷山や市内中心部に向かう住民は、乗合タクシーを動物園入口、錦江湾公園入口のバス停で接続できれば大変利用しやすいとの要望があります。災害発生に伴う特別な対応が必要ではないかと考えますが、以上、答弁願います。
◎企画財政局長(原亮司君) お答えいたします。
喜入瀬々串地域の乗合タクシーにつきましては、七月三日から八月末までの間に百八十四人の利用があったところでございます。利用者からは、「自宅前で乗降できることはありがたい」や「利用登録はしているが使い方がよくわからない」などの声をいただいているところでございます。
星和台団地から谷山や市内中心部への移動につきましては、現行の乗合タクシーを利用し、瀬々串方面で路線バスと乗り継ぐ方法について、今後も引き続き住民の方々へ周知を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
八月の利用者はふえているようですが、現在の乗合タクシーの接続箇所の瀬々串バス停は、便数が少ないため利用がしづらいという声があるわけです。したがって、住民の中には、乗り継ぎの便数の多いこの動物園入口バス停まで自分たちでお金を使ってタクシーを拾って利用している方がたくさんおられます。その方々の中には、「八月は一カ月のパート賃金七万円のうち三万円をタクシー代に使った」と、こういう市民の方もおられるわけです。
災害が起きたときだからこそ市民に寄り添う市民本位の姿勢が問われているのではないでしょうか。当局の再検討を強く要請して、私の個人質疑を全て終わります。