◆(たてやま清隆議員) 日本共産党市議団の一人として質疑を行います。
新型コロナウイルス感染者は、3月2日12時時点で国内で22都道府県に拡大しています。2月24日、専門家会議がこれから一、二週間が急速な拡大に進むか否かの瀬戸際と表明、翌25日、政府が感染症対策の基本方針を発表するとともに、安倍首相が27日、突然、全ての小・中・高、特別支援学校の臨時休校を要請しました。このような新たな局面の下で、市民の命と暮らしを守る立場から、新型コロナウイルスに対する政府の基本方針及び小・中・高校等の臨時休校要請に対する森市長の見解をお示しください。
答弁願います。
[市長 森 博幸君 登壇]
◎市長(森博幸君) たてやま清隆議員にお答えをいたします。
新型コロナウイルス感染症対策につきましては、国から基本方針が示され、さらに、学校の臨時休業の要請がありましたことを踏まえ、市民、子供たちの健康、安全を第一に、全ての市立小・中・高等学校を当面3月2日の午後から25日までの期間、臨時休業とし、併せて児童クラブの開所や当面のイベント等を原則中止または延期するなどの対応を取っているところでございます。今後も本市の状況を的確に把握し適切な対策を実施するとともに、市民の皆様方が過度に不安を感じたり心配されることがないよう、正しい情報の提供に努めてまいりたいと考えております。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 御答弁いただきました。
安倍首相の臨時休校の要請には法的拘束力はなく、また、なぜ全国一斉の休校なのか、専門家会議で議論されることもなく、安倍首相の独断で発表されました。また、28日には野党が予算の組替え要求をしたにもかかわらず、新型コロナウイルス対策が1円も計上されていない新年度予算が可決される中、一斉休校に伴う様々な社会的混乱が起きています。
市長は、市民、子供たちの健康を第一に臨時休業を判断したとのことですが、市民の暮らしをどう支えるかも問われています。県内では肝付町が昼食の用意や学童クラブの保護者の経済的負担を軽くするために、予備費を活用して児童1人に3,500円を助成する方針を発表しています。
市長は、臨時休業の判断を下した当事者として、子供たちの学習及び生活環境の確保と同時に、保護者の負担軽減をどう図るのかという観点からも早急に方針を示していただきたいと思います。
次に、ただいまの市長答弁を踏まえて、新型コロナウイルス感染症対策の現状と今後の課題について質問します。
質問の1点目、県内・市内の感染症指定医療機関数と病床数、当該医療機関の役割。
質問の2点目、本市の帰国者・接触者相談センターへの市民及び医療機関からの問合わせ内容と対応、医療機関の受診を勧めた相談件数。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) お答えいたします。
第一種感染症指定医療機関は県内に1か所で、病床数は1床でございます。また、県内における第二種感染症指定医療機関のうち、感染症病床を有する指定医療機関数及び病床数を順に申し上げますと、12か所44床、そのうち市内は1か所6床でございます。当該医療機関の役割は、感染症法に基づく一類感染症や二類感染症等の患者に対する良質かつ適切な医療の提供を確保し、感染症に迅速かつ的確に対応することでございます。
市民からは、「発熱及びせき症状があるため感染していないか心配である」、また、「検査を受けたほうがよいか」、医療機関からは、「疑いの患者が受診した場合の対応をどうしたらよいか」などの相談が寄せられたところであり、国の通知等に基づき適切に対応しているところでございます。また、帰国者・接触者外来や一般の医療機関への受診を勧めた件数は、3月1日現在176件でございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 幸いに県内では感染者が発生しておりませんが、発熱が続く市民が心配して医療機関の受診を勧められた相談がこれまで176件であることが示されました。
次に、質問の3点目、PCR検査を受検できる対象者の最新の基準、どの機関が判断するのか、県及び本市の検査機関数と1日の対応件数、直近の検査実施件数、保険適用の見通し。
質問の4点目、感染症指定医療機関である市立病院での新型肺炎疑いを訴える患者の有無と、政府の基本方針を受けての今後の対応と課題について。
それぞれ答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 国が示すPCR検査が必要な対象者は、37.5度以上の発熱かつ呼吸器症状を有し、入院を要する肺炎が疑われる場合などであって、医師が総合的に判断した結果、新型コロナウイルス感染症を疑う場合などとされており、医師の診断に基づき保健所が県に行政検査を依頼しているところでございます。また、県によりますと、検査機関は県内に1か所で、直近の検査実施件数は3月1日までに52件行っており、1日当たり約30件の処理が可能となっているようでございます。保険適用の見通しにつきましては、現在調整が進められているところでございます。
以上でございます。
◎病院事務局長(緒方康久君) お答えいたします。
新型コロナウイルス感染症につきましては、まずは帰国者・接触者相談センターへ御相談いただくことになっております。当院は、第二種感染症指定医療機関として6床の感染症病床を設置しており、同感染症の患者を受け入れる際は、院内感染防止にも十分配慮する必要があることから、感染対策マニュアルに基づき、専用の入り口から感染症病床に入室していただくこととしております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 感染の有無を診断するPCR検査件数が県全体で52件とのことですが、少ない上に、鹿児島市の件数が明らかにされないのは問題です。また、医師が必要と認めた検査依頼が全て認められているのかも不明です。現在でも1日30件まで対応できることから、発熱患者の検査依頼に幅広く対応すべきであり、今後の保険適用に備えて、医療機関の体制強化が求められています。とりわけ、感染症指定医療機関である市立病院の役割は極めて重要であるということを指摘しておきたいと思います。
次に、質問の5点目、政府の臨時休校の要請に対する具体的な対応と課題について答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。
市立小・中・高等学校につきましては、国や県の通知を踏まえ、当面、3月2日の午後から25日までの期間、臨時休業としたところでございます。なお、学校では、休業中における児童生徒との連絡を含めた家庭との連携、学習指導や生活指導等を行っており、今後は卒業式の検討などが必要であると考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 主に教育委員会の対応について答弁していただきましたが、具体化はまだこれからという状況のようです。一斉休校に伴う社会的影響は広がっています。
総菜店を経営する方から、「学校が休みになるとパートさんが出社できなくなり、店を営業できなくなる。大型商業施設のテナントに入っているため、定休日が要望できないので、このままでは店を閉店しなければならない」という深刻な相談が寄せられています。子供や保護者のサポートだけでなく、その影響を受ける中小零細の企業等の補償や緊急融資等も国からの返事待ちにしないで早急に検討すべきであります。そして、正確な情報を迅速に市民に提供するために、24時間体制の相談窓口の一元化を図るよう要請して、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
昨年の第3回定例会で本年4月1日から施行される会計年度任用職員制度について幾つかの問題点を指摘しましたので、懸念される4つの点について、以下質問いたします。
質問の1点目、令和2年4月1日任用予定のフルタイム型、パートタイム型の4企業を除く会計年度任用職員数と任用予定の臨時職員、嘱託職員が勤務条件の上で不利益を受ける事例はないか。
質問の2点目、これまで1日7時間45分勤務していた臨時職員が同制度への移行に伴い、1日6時間45分勤務に短縮されることにより、時間外勤務が常態化しないための対応。
質問の3点目、フルタイム型の給与、パートタイム型の報酬について、基礎号給と上限号給の算定根拠、昇給の考え方、新規の職員は基礎号給で任用するのか。
質問の4点目、りぼんかんや市民サービスステーション等で勤務するパートタイム型の職員が休日に勤務する場合、条例に基づきどのように報酬が支給されるのか。
以上、それぞれ答弁願います。
◎総務局長(白石貴雄君) お答えいたします。
令和2年4月1日任用予定の会計年度任用職員は、フルタイム18人、パートタイム2,380人でございます。また、制度設計に当たりましては、現行の賃金や報酬の水準の維持に加えて、通勤手当や期末手当を引き上げるなどいたしております。
次に、パートタイムの勤務時間につきましては、それぞれの職の実情を踏まえ、業務内容や始業及び終業時刻の検討を行い、原則として勤務時間内での業務となるよう設定しております。
次に、上限号給につきましては、まず、非常勤職員から移行する職は、現行の報酬をフルタイム勤務の額に換算した上で行政職給料表上の同額、あるいは直近上位の額の号給を上限とし、また、臨時職員から移行する職は、フルタイムからパートタイムへの移行後も移行前の賃金以上の号給に設定しております。次に、基礎号給につきましては、上限に至る必要経験年数などを考慮して設定しております。再度の任用時の給料等いわゆる昇給については、常勤職員との権衡を考慮することとしており、また、新たに任用する際は、基礎号給に職務経験等を考慮して決定することといたしております。
次に、りぼんかん等に勤務する会計年度任用職員につきましては、休日は勤務を要しない日としたところであり、休日勤務に係る報酬を支給することになります。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 4月1日時点で市長事務部局等では合計2,398人の職員が臨時職員、嘱託職員から会計年度任用職員として任用されることになり、私が懸念する4つの点についてそれぞれ答弁いただきましたので、今後の動向を注視してまいります。
これまで本市の非正規職員には、いつまでも非正規雇用、いつでも雇い止め可能、生活できない賃金という問題がありました。会計年度任用職員制度により、これまでの臨時職員、嘱託職員の職務を一般職として位置づけたことは重要です。そして、総務消防委員会の要望としても確認された、今後、職の中に常勤職員が行うべき職が生じた場合は、常勤職員としての任用に切り替える。あるいはパートタイムからフルタイムに任用を変更するなどの検討が必要であります。また、国も会計年度任用職員の昇給を認めていることから、生活できる賃金を保障するために上限号給を随時見直していくことが必要であることを要請して、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
都道府県が国保の財政責任の主体を担う県単位化が始まり、3年目となる令和2年度の国保特別会計予算案が提起されていますので、以下質問いたします。
質問の1点目、国保運営協議会への諮問及び答申の内容。
質問の2点目、令和2年度の国保税率の改定を検討する上で、国保税の引下げを求める要請5,151筆に示された市民の声をどう受け止めたのか。
以上、答弁願います。
◎市民局長(古江朋子君) お答えいたします。
鹿児島市国民健康保険運営協議会への諮問につきましては、令和2年度の国民健康保険税の税率を据え置くことなどについて意見を求め、同協議会から原案どおり了承するとの答申をいただいたところでございます。
また、お触れの要請書については、被保険者の方々の率直なお気持ちとして受け止めたところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 国保税を値上げしないでほしい、引き下げてほしいというこの市民の声をしっかり受け止めていただき、2020年度も国保税の税率を改定せず据え置く措置を取られた市当局の判断を評価したいと思います。
次に、県が国保の財政責任の主体を負うことから、令和2年度、県が本市に本算定で示した標準保険料率に基づく試算について質問します。
1点目、1人当たりの保険税必要額と元年度との比較、激変緩和措置の効果。
2点目、標準保険料率と現行税率の比較。
3点目、モデルケースでの試算と現行税額との比較及び増加率について、40台の夫婦2人と子供2人の4人世帯、給与所得200万円の場合。65歳の夫婦2人世帯、年金所得100万円の場合。
以上、それぞれ答弁願います。
◎市民局長(古江朋子君) 県から示された本算定結果に基づく1人当たり保険税必要額について、2年度と元年度及びその増減額を順に申し上げますと、12万2,499円、11万1,576円、1万923円の増となっております。また、激変緩和措置につきましては、保険税負担が急激に上昇しないように措置されているものでございます。
県が示した標準保険料率と本市の現行税率を順に申し上げますと、医療分は所得割率、10.14%、8.00%、均等割額、4万1,603円、2万1千円、平等割額、2万8,731円、2万3,300円、同様に、後期高齢者支援金等分は、2.53%、2.60%、1万196円、6,200円、7,041円7,100円、また、介護納付金分は、2.38%、2.40%、1万2,231円、7,400円、6,293円、6,400円でございます。
県の標準保険料率と本市の現行税率の試算額及びお触れになった割合をお触れになったモデルケースの順に申し上げますと、47万200円、34万5,300円、36.2%、15万4,500円、11万3,300円、36.4%でございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 県が本算定で本市に示す激変緩和後の1人当たり保険税必要額はこの3か年で10万3,662円、11万1,576円、12万2,449円と年々増加しています。その結果、県が本市に示す標準保険料率で試算すると、いずれのケースも大幅な増加となり、到底負担できない国保税であることから、本市が県が求める税率改定に応じなかったことは賢明な判断であり評価いたします。
次に、2年度の本市の国保事業費納付金について質問します。
1点目、元年度予算との比較とその増減要因。
2点目、財源内訳と元年度予算との比較、その増減要因。
3点目、昨年秋に県が本市に示した仮算定と今回の本算定には大幅な乖離がありますが、この点についての県の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(古江朋子君) 2年度の国保事業費納付金は約178億5千万円で、前年度比、約9億8千万円の増となったところでございます。増加要因といたしましては、保険給付費が増となったことや激変緩和措置が変更されたことなどによるものでございます。
2年度の国保事業費納付金の財源と前年度との比較を順に申し上げますと、国保税、約93億7千万円、約2千万円の減、国・県支出金、約18億7千万円、約9億3千万円の増、繰入金、約65億3千万円、約7千万円の増、その他の財源として約8千万円、800万円の減と見込んでおります。このうち主な増減要因として、国保税は被保険者数の減、国・県支出金は特別調整交付金が増となる見込みであることなどによるものでございます。
次に、県によりますと、本算定は厚生労働省の確定通知に基づき算定をしており、県の歳入である前期高齢者交付金が約10億円、普通調整交付金が約14億円の減額となったこと及び平成30年度の普通調整交付金減額分が算入されたことなどにより、仮算定結果から納付金が増加したとのことでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 2年度の納付金の増減の要因の1つに激変緩和措置の変更が挙げられましたが、県が激変緩和措置に講じる予算を6分の4に縮小していることが要因であり問題です。また、納付金の財源の内訳で、本市は法定外一般会計を財源の一部に充当していますが、国は新年度もその解消を強く求めており問題です。また、県が本市に示した仮算定の納付金、約167億7千万円と本算定の納付金、約178億5千万円とでは大幅な乖離があり、その要因として、前期高齢者交付金や普通調整交付金の減が挙げられましたが、その理由が明確に示されていないのは問題であります。
したがって、県は国保の財政運営の責任主体として説明責任があると思いますが、県に対する要望と法定外一般会計繰入れ解消の圧力を強める政府の方針に対する見解をお示しください。
答弁願います。
◎市民局長(古江朋子君) 県に対しては、保険料水準の統一に向けての諸課題の解消や県のこども医療費助成制度拡充による国民健康保険の減額調整分に対する財政措置などについて、各部会や連絡会議を通じて意見を述べているところでございます。また、医療保険である国保制度は、負担と給付を明確にすることがその制度を持続的に運営する上で重要であり、現在、国保には多額の公費投入がなされていることに加え、市町村が独自の判断で法定外に一般会計から繰り入れていることから、国はその解消を強く求めているものと認識しております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 県のこども医療費の拡充に伴う国保の減額調整は本市に大幅な負担増をもたらし、国保財政が一層逼迫することから、県に財政負担を求めていくことが必要であります。そもそも構造的な問題を抱える国保に負担と給付の維持を求めることは困難であります。全国市長会が提言する子供の均等割免除など、さらなる公費拡充を国に強く求めていくことが本市が目指すべき方向ではないかということを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
要支援・要介護高齢者の中で障害者手帳がなくても一定の基準を満たす高齢者に市長が障害者に準じる認定書を交付することによって、住民税や介護保険料の負担を軽減できる障害者控除対象者認定制度の利用者が僅か2%にも満たない実態を示し、本市の約3万人の申請対象者全員に、霧島市と同じように認定書を交付するよう求めてきた件について再び質問します。
質問の1点目、今後予定されている、あるいは検討されている高齢者の医療・介護の負担増についての当局の認識をお示しください。
質問の2点目、これまでの周知の取組内容と市民や関係者からの問合せや反応について。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 後期高齢者医療につきましては、令和2、3年度の保険料の改定により高齢者の負担は増えるものと考えております。そのほか、国の全世代型社会保障検討会議において、一定所得以上の方の医療費の自己負担割合を4年度までに2割とすること、また、介護保険におきましても、国の社会保障審議会において高額介護サービス費の利用者負担上限額の引上げなどが検討されております。
障害者控除対象者認定制度の周知につきましては、市ホームページへの掲載や要介護認定者等への認定等結果通知書の送付時にチラシを同封したほか、案内文を居宅介護支援事業所等へ郵送するとともに、法人施設指導監査説明会においても配布いたしております。また、12月に開催された介護支援専門員協会の研修会において制度の説明を行うとともに、市民のひろばの1月号に掲載したところでございます。市民や関係者からは制度内容や代理申請方法等についての問合せがございました。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 当局の皆さんも今後、高齢者の医療や介護の負担増や給付削減の計画について認識されていることが分かりました。
この障害者控除対象者認定制度は、現行制度の下でも医療や介護の負担を軽減できる制度でありますが、これまで制度の周知に取り組まれた結果はいかがでしたか、直近の認定書の交付件数と交付率、前年度の実績と比較された上での課題認識をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 令和2年1月末現在の認定書の交付者数は507人、交付率は1.5%となっており、前年度より交付者数、率ともに増加しておりますが、交付率は低い状況でございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 昨年の1月末時点の認定書の交付人数は393人でしたので、増加の要因として制度周知の取組の効果もあるとは思いますが、当局も認めているように、交付率は依然として2%にも満たない低い現状にあります。現在の周知方法では交付率は飛躍的に増えないのではないでしょうか。
私は、これまで対象者全員に認定書を交付している中核市の事例や県内では霧島市の事例を紹介してきましたが、高齢者の医療・介護の負担軽減と市民の利便性向上のために認定書を全ての対象者に交付すべきということを重ねて要請いたしますが、答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 全ての対象者に認定書を交付することにつきましては、制度の利用を必要としない方に対しても認定書を交付することや事務処理や経費面など課題も多くあることから考えておりませんが、制度の周知・広報にさらに努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 全員に交付できない理由が本当に制度の利用を必要としない人にも認定書を交付することや事務処理や経費面が課題であるならば、そのことを対象者全員に交付している霧島市や中核市はどのように克服しているのか調査検討すべきであります。私は、市長や当局に福祉の心があれば全員に交付することはできると確信しています。今回の質問が最後とならないよう、今後も粘り強く求めていく決意を申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
昨年5月、大津市で園外活動中の保育園児ら16人が死傷した痛ましい事故を受けて、昨年9月、国から保育所等の一斉緊急安全点検が提起された園外活動の安全対策について質問します。
質問の1点目、令和元年度の緊急安全点検とその結果、危険箇所が解消された事例。
質問の2点目、保育所等の園外活動や安全対策の実態を把握されているか。
質問の3点目、安全対策に対する2年度の政府予算の内容と新たな危険箇所への対応。
以上、それぞれ答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 令和元年度の緊急安全点検は、未就学児が日常的に集団で移動する経路について保育所等が点検を行い、抽出された箇所は4か所で、歩道と車道の区別がないなどの課題があり、当該保育所が警察及び道路管理者と点検を行った結果、うち1か所については路面標示による注意喚起の対策を行うこととされております。
園外活動や安全対策の実態につきましては、指導監査により把握しているところでございます。
国の令和2年度予算案では、未就学児等の安全を確保する対策や保育体制強化事業の中で保育支援者が行う周辺業務に園外活動時の見守り等が追加されるなど、ハード・ソフト両面からの予算措置が講じられているようでございます。本市といたしましては、緊急安全点検後に新たに判明した危険箇所についても、施設、関係機関等と連携を図りながら、その状況を確認し適切に対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 危険箇所が4か所報告され、そのうち1か所のみの対応に終わったとのことですが、本当にこれだけで危険箇所が解消されたのか疑問であります。また、園外活動はその活動の頻度、目的地や経路を把握することが必要です。新年度は、保育支援者の業務に園外活動の際の見守りも追加される予算も活用して、引き続き園外活動の安全対策に取り組まれることを要請して、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
介護職員の不足は依然として続いており、処遇改善は急務の課題であります。これまでも質疑を交わしていますが、初めに、介護職員の処遇改善の方針について質問します。
1点目、令和2年度は従来の介護職員の処遇改善に加えて、特定処遇改善加算が年度当初から開始されます。この政府予算の内容と対象者の考え方をお示しください。
2点目、本市における勤続10年以上の対象者の推計をお示しいただき、この特定処遇改善加算が全体の処遇の底上げにつながるものとお考えか。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 令和2年度の国の介護職員等特定処遇改善加算に係る予算につきましては、506億円が計上されているようでございます。対象者につきましては、経験・技能のある職員に重点化を図りながらさらなる処遇改善を進めるものであり、介護職員のほか看護職員など、その他の職員に対しても柔軟な運用が認められております。
本市における勤続10年以上の対象者については把握していないところでございます。全体の処遇の底上げにつきましては、公益財団法人介護労働安定センターが実施した平成30年度介護労働実態調査結果によりますと、賃金は年々増加しているとされております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 独立行政法人福祉医療機構の特定処遇改善加算に関する調査では、「介護職員内の配分方法の決定が困難」、「勤続年数に他法人の経験を考慮しない」、「小規模事業所で加算額全体が少額である」の回答が多数を占め、また、本市は勤続10年以上の対象者も把握できていないので、全体の処遇改善の底上げにつながるのか、現時点の評価は難しいのではないかということを指摘しておきます。
次に、介護職員処遇改善加算について質問します。
質問の1点目、同加算の令和2年度の対象者の要件、同加算の申請事業所数と割合。
2点目、同加算の実施報告書の提出状況。
3点目、同報告書に職員が自筆の署名をする確認書を添付する目的と効果。
4点目、自筆の署名ではなく、署名が偽装されていた場合の事業所の法的責任。
5点目、私は平成30年第2回定例会で、登録ヘルパーの勤務実態を取り上げ、法令が遵守されていない問題を指摘したところ、介護事業所等の集団指導の中で毎年指導しているとの答弁が示されました。そこで、法令遵守の実態を検証するために処遇改善計画書等に添付されている就業規則や給与規程等の確認を求めたところ、内容の詳細な確認について今後研究するとの見解が示されましたが、法令遵守のために処遇改善計画書に添付される就業規則や給与規程等の内容の確認は行われているのでしょうか。
以上、それぞれ答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 介護職員処遇改善加算の対象者につきましては、常勤、非常勤等を問わず当該加算の対象となる介護サービスに従事する介護職員となっております。令和元年度に当該加算の計画書を提出した法人数は317で、全体の76.6%でございます。
令和元年度に平成30年度の実績報告書を提出した法人数は317でございます。
賃金改善確認書は、処遇改善が計画どおり履行されたか確認するため、介護職員が自筆の署名をするもので制度の適正運用に効果があるものと考えております。
賃金改善確認書の署名については、本市といたしましては介護職員の自筆の署名を求めているところでございますが、その署名が偽造されていた場合の法的責任については、司法の場において判断されるものと考えているところでございます。
処遇改善計画書に添付される書類の内容確認につきましては、当該加算の新規届出時に昇給の仕組みが加算の要件に適合しているかなど給与規程等の確認を行っているところでございますが、関係機関との連携による確認方法等については今後さらに研究してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 処遇改善加算の対象は常勤、非常勤を問わないとのことですが、全ての介護職員を対象にするか否かは経営者の裁量に委ねられていることが問題であり、それを可視化するために確認書は効果的であります。しかし、自筆の署名が偽装である場合は事業所の法的責任が問われることになり、本市の行政指導の対象となります。処遇改善計画書提出の際の給与規程等の確認については一層研究に取り組まれるとの答弁を踏まえ、処遇改善加算の適正な運用及び職員の勤務条件の法令遵守について、介護事業所等に対する集団指導の際の周知徹底の強化を図るべきと考えますが、答弁願います。
◎健康福祉局長(中野和久君) 介護事業者への集団指導において、処遇改善加算については適正な運用に関して指導を行っており、職員の勤務条件の法令遵守については鹿児島労働局より周知を行っているところでございます。今後ともこれらの周知徹底を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 私は、ある介護施設で働く職員の皆さんから処遇改善を求める切実な相談をお受けしています。ただいまの質疑を踏まえて、改めて市当局に要請させていただくことを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
教育委員会の新年度予算に学校運営協議会、いわゆるコミュニティ・スクールを設置するための予算70万8千円が計上されていますので、以下質問いたします。
初めに、既存の学校運営協議会について質問します。
1点目、県内及び中核市での設置状況と取組の成果や課題。
2点目、同協議会での教職員や子供の参加や意見表明の有無。
3点目、地方教育行政の組織及び運営に関する法律第47条の6第9項の内容とその事例があるのか。
以上、それぞれ答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) 学校運営協議会は、令和元年5月1日現在で県内においては13市町、中核市においては25市が設置しております。設置の自治体からは、取組の成果として、「地域の協力を得ながら特色ある学校づくりが推進された」、「保護者や地域住民等の意見を学校運営に反映しやすくなった」、課題として、「目的や内容についての十分な周知を図っていくことが必要である」との意見が出されております。
また、設置の自治体からは、教職員を学校運営協議会の委員として任命しているところがございます。児童生徒は委員になっておりませんが、委員と意見を交換する機会を設ける取組もあるようでございます。
法律の内容といたしましては、学校運営協議会の運営が適正を欠くことにより、対象学校の運営に支障が生じるような場合においては、教育委員会は必要な措置を講じなければならないというものです。なお、このような事例については把握しておりません。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 学校運営協議会は、平成29年4月の法改正により設置が努力義務化されたものですが、同協議会の委員は、教育委員会が任命する学校の所在する地域住民、保護者、その他教育委員会が認める者で構成され、校長の学校運営の基本方針を協議し、承認する機関として設置されることになります。なお、事例を把握していないとのことですが、法律の上では同協議会の運営が適正を欠く場合の対応が規定されていることも考慮する必要があります。それでは、現場の校長先生たちは学校運営協議会をどのように受け止めているのでしょうか。
そこで、平成27年度文部科学省委託調査の「コミュニティ・スクールの実態と校長の意識に関する調査」について質問します。
1点目、同調査のコミュニティ・スクールの成果の上位3項目と回答割合及び「教職員が子供と向き合う時間が増えた」の回答割合をお示しください。
2点目、同調査のコミュニティ・スクールの未指定校の現状認識の上位3項目の回答割合及び「教職員が子供と向き合う時間が増えた」の回答割合をお示しください。
以上、それぞれ答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) お触れになった平成27年度の調査におけるコミュニティ・スクールの成果の上位3項目とその割合は、「学校と地域が情報を共有するようになった」91.4%、「地域が学校に協力的になった」85.1%、「特色ある学校づくりが進んだ」82.7%であります。また、「教職員が子供と向き合う時間が増えた」の回答割合は17%であります。
コミュニティ・スクールの未指定校の現状認識の上位3項目とその割合は、「地域が学校に協力的である」90.5%、「特色ある学校づくりが進んできている」90.4%、「管理職の異動があっても継続的な学校運営がなされている」90.3%となっております。また、「教職員が子供と向き合う時間が増えている」の回答割合は51.9%となっております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) この調査は学校運営協議会を設置している校長と未設置の校長を対象に調査したものですが、「地域が学校に協力的である」、「特色ある学校づくりが進んだ」等は両者とも高い評価であり遜色ありません。一方、「教職員が子供と向き合う時間が増えた」の設問では、同協議会が既に設置されている校長の評価が低く、未設置の校長の評価は高いという結果が示されました。今、教育の現場は教職員の働き方改革を進め、教材研究の時間や子供と向き合う時間を確保することが求められていることから、学校運営協議会を設置し運営していくことは、教職員にとって新たな負担増になることが懸念されます。
次に、学校運営協議会の導入後の懸念される事項について質問します。
1点目、学校評議員会と学校運営協議会の併置の必要性の有無。
2点目、教職員の任用に関する協議と教育基本法第16条に抵触する懸念。
3点目、学校の規模適正化に関する協議の有無と教育の中立性、公正性の確保の懸念。
以上、それぞれ答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) 本市におきましては、学校評議員会は学校運営協議会に移行予定でございます。
また、教職員の任用に関しましては、個人を特定しての意見ではなく、一般的な意見に限ることなどを各教育委員会規則で定めることができるとされており、適正な運営が行われると考えております。
本市の学校運営協議会におきましては、学校運営の充実に向けての協議がなされるものと考えており、協議会が必要に応じて学校の規模適正化等についても協議されることは考えられます。また、教育委員会として協議会の円滑な運営がなされるよう、必要に応じて指導・助言に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 学校運営に関する意見を述べる機関として平成15年度から設置されている学校評議員会と学校運営協議会の併置はしないとのことですが、まず、その前提として、評議員会の総括が必要ではないでしょうか。教職員の任用に関しては個人を特定しないとのことですが、運営いかんでは法に抵触する可能性も否定できません。また、学校規模適正化について協議も考えられるとのことですが、地域には様々な意見があることから問題が起きかねないということを指摘し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
新年度予算に939万8千円の予算が計上されている団地再生推進事業について質問します。
初めに、本市が公共交通や公営住宅を縮小することによって、団地再生推進事業の対象団地に与える影響について質問します。
1点目、公営住宅等長寿命化計画に基づく廃止・縮小の対象の5団地、5住宅名とその廃止戸数。
2点目、市営バス路線の民間移譲の影響を受ける団地名と実施時期、利用者への十分な周知と丁寧な対応に努めたのか。
以上、それぞれ答弁願います。
◎建設局長(松窪正英君) お答えいたします。
お触れの団地名、住宅名を順に申し上げますと、伊敷団地、西伊敷住宅、紫原団地、紫原住宅、玉里団地、玉里団地住宅、武岡ハイランド、武岡住宅、星ケ峯ニュータウン、星ケ峯住宅で、廃止・縮小の戸数は合計で980戸でございます。
以上でございます。
◎交通局長(鞍掛貞之君) お答えいたします。
移譲する市営バス路線の沿線にある団地について実施時期ごとに申し上げますと、本年4月1日が紫原団地、坂元団地など7団地、来年4月1日が原良団地、武岡団地など4団地でございます。
利用者への周知につきましては、昨年10月から窓口で案内チラシの配布等を開始したほか、市民のひろば等への掲載、民間事業者と連携した学校等への案内などを行ってきたところであり、今後もさらなる周知に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 公営住宅等長寿命化計画が廃止・縮小の対象にする戸数は全体で1,212戸ですので、980戸はその大半を占めることになり団地再生を妨げる要因となります。また、市営バス路線の民間移譲により11の団地に影響が出ます。移譲後3年経過した時点で路線を維持できない事態が発生すれば、団地内の交通弱者にさらなる悪影響が及ぶことは避けられません。
ただいま答弁で示された対象団地において、今後、団地再生推進事業を推進する上での影響とその課題について、当局はどのような認識をお持ちですか。
答弁願います。
◎建設局長(松窪正英君) 公営住宅や公共交通については、コンパクトなまちづくりに向けた取組を進める中で重要な役割を担っており、ワークショップにおいても便利で快適な住環境を望む意見等が出されていることから、関係課で構成する庁内検討会において引き続き情報の共有や連携を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 団地再生のワークショップでは、市営住宅の空き室の活用や公共交通の拡充を求める意見が出されております。したがって、現在の動きは逆行しています。郊外の団地に広がった生活圏を都市の中心部に集約しようとするコンパクトシティ構想の負の側面が団地再生推進事業の障害となることは問題です。庁内検討会で議論するとのことですが、団地再生とコンパクトシティーの双方の矛盾を克服する方針を示していただきたいと思います。
新年度では、これまで、伊敷、西郷、皇徳寺の3地域の団地のワークショップで出された住民の主な意見内容を具体化していく取組が行われることになります。その代表的な意見として、他世代が交流できる場所づくり、高齢者等が利用しやすい移動手段づくり、若年世帯等が住み続けられる居住環境づくりについて、それぞれの内容とこれらを具体化していく上での課題について答弁願います。
◎建設局長(松窪正英君) 地域住民からは、「子供からお年寄りまで気軽にいつでも集まれる場所、高齢者が買い物などの外出時に使いやすい移動手段、子育て世帯等が利用しやすい民間賃貸住宅が不足している」との意見が出されており、これらに対しては市民や事業者及び本市が協働で取り組むことが重要であると考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 3つの地域で出された代表的な意見などを具体化していく上で、団地再生の中心を担う市民と本市が協働で取り組むことが課題であるとのことでしたが、今後、庁内検討会での具体策の検討、計画素案の住民説明会やパブコメの手続を経て、団地再生計画(仮称)の策定に取り組んでいかれることになります。
この計画には、団地住民の自助・共助だけではなく公助、つまり行政の責任と財政措置も明確に位置づけるべきと考えますが、答弁願います。
◎建設局長(松窪正英君) 団地再生計画については、令和2年度の策定に向けて地域住民等が主体となった取組方策や本市が側面からできる支援策について、庁内検討会等で引き続き検討を進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 団地再生計画を策定していく上で地域住民の自主性や主体性を尊重するという当局の考え方は理解いたしました。しかし、同時に、地域住民がやりたいと要望しても住民だけではできないこともあります。団地再生計画を実効性のある計画にしていくためにも、行政の責任と財政措置を明確にしていただくよう要請して、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
私は、平成16年、旧喜入町が合併してから7年間、喜入で働かせていただいた御縁もあり、この2期8年間、喜入住民の願いを市政に届けてまいりました。これまでも質疑を交わしていますが、改めて、喜入地域のまちづくりの課題について当局の見解を伺います。
合併後一体化が進んだと言われる根拠と、旧喜入町の人口・就業構造の変化と要因及びその課題について答弁願います。
◎企画財政局長(原亮司君) お答えいたします。
5町との合併につきましては、それぞれの地域特性化を生かした各種事業の実施に取り組んできたところであり、道路、学校、水道施設等の計画的な整備改修が進み、グリーンツーリズムの推進や公共交通の利便性の向上などが図られてきたことにより、一体化は着実に前進していると考えております。
以上でございます。
◎市民局長(古江朋子君) 喜入地域の人口につきましては、合併当時と比較して約15%減少しておりますが、特に若い世代の減少が著しいことから、地域の特性や資源を生かしながら若い世代が魅力を感じるまちづくりに努める必要があると考えております。
以上でございます。
◎産業局長(鬼丸泰岳君) お答えいたします。
喜入地域の就業構造につきまして、国勢調査に基づく産業別就業者比率を平成12年、27年の順に申し上げますと、第1次産業、11.9、8.9%、第2次産業、25.7、20.7%、第3次産業、62.4、70.4%となっており、第1次産業及び第2次産業の割合が減少する一方で、第3次産業の割合は増加をしております。要因としては、全国的に職業観の変化や高齢化、情報化の進展などによる就業構造のサービス化が進んでいる中で、喜入地域においても同様の傾向が現れているのではないかと考えております。課題としては、第1次産業の担い手の確保・育成、第2次産業の生産性の向上や競争力の強化などがあると考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 合併後一体化が進んだ根拠を示していただきましたが、いずれも社会インフラの整備が中心です。問題は人口や就業構造の変化に伴う喜入地域の課題に特化した施策が具体化されているのかが問われていると思います。
そこで、これまでも質疑で取り上げています6つの点について見解をお示しください。
第1に、小中学校の統廃合計画をやめて、地域活性化住宅の建設など、子育て世帯を増やす対策を講じるべきではないか。
第2に、さらなる人口減少につながる一倉、前之浜、生見の市営住宅を22戸廃止する計画はやめて、入居基準の緩和や建て替えにより入居者を増やす対策を講じるべきではないか。
第3に、喜入支所で申請できない国保税の減免、養護老人ホーム「喜入園」の入所申請、生活保護の申請などの住民サービスが利用できるように利便性の向上を図るべきではないか。
第4に、有料化したことにより利用者が大幅に減少している八幡温泉保養館の浴室使用料を元の無料に戻して活性化を図るとともに、館内食堂の早期の誘致を図るべきではないか。
第5に、あいばすは、平川の日赤病院もルートに加えるなど、地域住民の声を反映させて利用増を図るとともに、瀬々串地域乗合タクシーは、平川動物園バス停前も乗降ポイントに加えるなど見直しを図るべきではないか。
第6に、市は、喜入駅の無人化を中止するようJRに要請するとともに、駅構内の安全対策や定期券購入の代替措置などを講じるべきではないか。
以上、それぞれ見解をお示しください。
答弁願います。
◎企画財政局長(原亮司君) 喜入地域など周辺地域への子育て世帯等の定住を誘導する施策として、子育て支援の充実や観光資源の活用等を引き続き進めるとともに、移住促進の取組においても、地域の魅力や生活環境の情報発信に努めるなど、各面から取り組んでまいりたいと考えております。
次に、あいばす及び乗合タクシーについては、原則、最寄りの交通結節点や商業施設等までの運行としており、地域の要望や運行実績等を踏まえ、運行計画の見直しを行うなど利便性の向上に努めております。日赤病院や動物園入口バス停への延伸については、運行ルート全体の利便性等を考慮すると難しいものと考えております。
次に、喜入駅等の常駐駅務員の廃止については、JR九州に対し見直し等の要望を行ってきたところでございます。また、駅構内の安全対策等については、JR九州が責任を持って対応すべきものと考えております。
以上でございます。
◎市民局長(古江朋子君) 国保税の減免申請など喜入支所でできないものについては様々な事情による相談などがあり、それぞれの部署において詳細な説明や本人の意思確認などが必要なことから現在は受け付けていないところでございます。
以上でございます。
◎観光交流局長(有村隆生君) お答えいたします。
浴場使用料につきましては、平成28年度に受益者負担の観点から八幡温泉保養館を含め全市的に70歳以上の方の利用について有料化したところであり、無料に戻すことは考えていないところでございます。また、館内食堂については、早期の再開に向け、入居を希望する事業者との協議を進めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
◎建設局長(松窪正英君) お触れの住宅を含め廃止を計画している市営住宅は、公共施設等総合管理計画を踏まえ、市営住宅を持続的に運営するために、近年の応募状況や地域バランスなどを総合的に考慮して選定したものであり、状況変化がない場合は計画どおり実施したいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
◆(たてやま清隆議員) 基本的にこれまでの答弁と変わらないものでした。子育て世帯や若者世代の減少を本当に当局の皆さんが認識しているのであれば、なぜ喜入地域に特化した施策を検討できないのか、当局の本気度が問われていると思います。
喜入住民の願いに直接応えていただくことを要請して、私も今後も粘り強く頑張っていくことを決意申し上げ、私の個人質疑の全てを終わります。