◆(大園たつや議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。
 最初の質問は、市長の政治姿勢について、以下伺ってまいります。
 鹿児島市は今年、選挙イヤーでしたが、4月の市議会議員選挙の改選は50人の定数が45人に削減されて初めての改選であったこと、7月の県知事選では政党の支持を受けていない塩田氏が現職を破って当選されたこと、そして、11月22日告示、29日投票で行われた鹿児島市長選挙では政党の支持を受けない元県議会議員の下鶴隆央氏が当選されたことからも、森市長が引退を表明されたときに述べられた歴史の節目、転換点を強く意識する1年となりました。
 質問の1点目、森市長におかれましては、市長になられて以降、初めて候補者ではない立場で市長選挙を見届けられたものと考えますが、今回の市長選挙の争点をどう見たのか見解をお示しください。また、私ども日本共産党は、市長選挙には元市議会議員の桂田美智子氏を、市議補欠選挙には本田あゆみ氏を擁立し、女性ならではの命と暮らしを守り、市民に寄り添う「あったか市政」の実現を目指して、少人数学級の実現やこども医療費助成制度の立替払いの解消を訴えましたが、報道等でも争点の1つとして紹介され、一定の評価があったものと考えています。そこで、森市長が各候補者の公約で注目したものは何だったのかお示しください。
 質問の2点目、今回の市長選挙では赤崎市政から森市政まで36年間、市職員出身の市長が続いたことも注目されましたが、森市長としては市職員以外の方が新市長に当選したことについてどのような思いを持たれたものか所感をお示しください。
 以上、答弁願います。
   [市長 森 博幸君 登壇]

◎市長(森博幸君) 大園たつや議員にお答えをいたします。
 今回の市長選挙においては、いずれの候補者も新型コロナ対策や経済振興、待機児童の解消など子育て支援の充実をマニフェストに掲げておられ、政策的に大きな争点となるような違いは特になかったものと考えておりますが、候補者の年齢や経歴などを争点と捉える向きもあったと思っております。また、私がマニフェストに掲げ進めてきた路面電車観光路線やサッカー等スタジアムなどの施策がどのように位置づけられているか注視していたところでございます。
 市職員以外の方が当選したことにつきましては、市民の皆様が各候補のマニフェストや施策に対する考え方などを踏まえる中で市政のかじ取り役として誰がふさわしいかを総合的に判断された結果であろうと受け止めております。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 市長におかれては、県との関係で道筋をつけることができなかったまちづくりの問題に注目されたとのことでした。また、久しぶりに市職員以外の方が新しい市長に当選したことについては、これまでの答弁でも新市長の意欲等を評価しておられるようですが、これまで市職員の皆さんと積み上げてきたものの取捨選択が迫られるのではないかと感じています。私ども日本共産党としては、これまでどおり市民にとっていいものは推進し、負担を強いるものには対案も示して反対していく立場で対峙していくことを申し上げ、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 これまで機会あるごとにこども医療費助成制度の充実について伺ってまいりましたが、今回提案された第78号議案 鹿児島市こども医療費助成条例一部改正の件について、その内容と今後の影響を明らかにする立場から質問いたします。
 質問の1点目、条例改正の内容をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) お答えいたします。
 鹿児島市こども医療費助成条例一部改正の内容につきましては、市町村民税非課税世帯について助成金の支給対象を未就学児から18歳までに拡充するとともに医療機関等での窓口負担をなくすものでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 高校生を含む18歳までの非課税世帯の子供を対象に病院窓口での立替払いをなくす現物給付を実施する内容ですが、今回、本市は上乗せをせず、高校生を含む18歳までの課税世帯は制度自体から対象外となっているということも確認しておきます。制度充実の一歩前進と考えますが、鹿児島県市長会や本市議会の要望と違う方向での充実は課題も多いことを指摘してきましたので、引き続き伺います。
 質問の2点目、こども医療費助成事業の住民税課税世帯、住民税非課税世帯の人数の内訳について、未就学児、小・中学生をお示しください。また、その割合についても併せてお示しください。
 質問の3点目、対象拡大による事業費の想定と県・市の負担割合及びこれまでとの比較をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) 令和2年11月時点のこども医療費助成事業における市町村民税課税世帯と非課税世帯の人数の内訳と割合を順に申し上げますと、未就学児、3万793人、91.7%、2,782人、8.3%、小学生、2万9,032人、94.6%、1,671人、5.4%、中学生、1万4,043人、95.1%、724人、4.9%となっております。
 今回の市町村民税非課税世帯における対象拡大による事業費は、母子・父子家庭等医療費助成制度等からの移行分も含め扶助費が約9,300万円の増となる見込みでございます。負担割合は、これまでと同様に県・市それぞれ2分の1でございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 高校生については今後のシステム改修で対象者を把握されるようですが、現在分かっている対象者でも全体で約1割程度となっています。他県は国保会計への減額調整、いわゆるペナルティーが生じない未就学児全体を所得にかかわらず現物給付の対象にしており、本市の未就学児が約3万3千人いることを考えてもあまりに少ない費用で少ない対象者に絞っていると厳しく指摘させていただきます。
 質問の4点目、本市制度の名称について、以下伺います。
 まず、県の制度の名称変更はあったものかお示しください。
 次に、本市制度の名称変更の変遷と「こども」を使用した理由をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) 県が市町村に対して示した標準例によりますと、これまでの乳幼児医療費助成条例から子ども医療費助成条例に名称が変更されております。
 本市におきましては、昭和48年7月に鹿児島市乳幼児医療費助成事業として事業を開始し、その後、助成対象が小学校終了前までとなることから、平成25年8月に鹿児島市こども医療費助成事業として名称を変更し現在に至っております。なお、平仮名のこどもを使用した理由といたしましては、分かりやすさや柔らかいイメージを考慮したものでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 県が示した標準例で乳幼児医療費助成制度から子ども医療費助成制度に名称が変更されていることを確認されたようです。本市は全て平仮名のこどもを使用しており、その理由についてもお示しいただきましたが、当時、対象年齢が18歳に達していなかったことも背景にあるのではないでしょうか。
 そこで、改めて漢字を用いる子どもの定義をお示しいただくとともに、今後の名称変更の考え方をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) 子ども・子育て支援法においては、子どもの子に漢字が使用されており、子どもとは、18歳に達する日以後の最初の3月31日までの間にある者と定義されております。本市のこども医療費助成事業は、名称変更後7年を経過しており、利用者や医療機関に定着していることから、名称の変更は考えていないところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 現在のところ考えていないとのことでしたが、今後の改善・充実などを踏まえたときにこれまでの質疑を踏まえぜひ検討されるよう要請いたします。
 質問の5点目、これまでも申し上げてきたとおり、現物給付を実施することによって医療費が増加する分を国がペナルティーとして自治体の国保会計から減額する取扱いについては、国会等の論議で未就学児が対象外となったことから、新たに現物給付を実施することになった都道府県では全ての未就学児を対象にしました。しかし、全国で鹿児島県だけはペナルティーの生じない未就学児すら一部にとどめ、ペナルティーが生じる小学生以上に対象を広げ、自治体への負担が懸念されています。この影響について、以下伺ってまいります。
 まず、条例改正によるペナルティーの対象と想定額をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎市民局長(上四元剛君) お答えいたします。
 減額調整となるのは小学生から18歳までの現物給付方式の助成対象分で、その影響額は、元年度決算額を基に試算いたしますと約2,600万円と見込んでおります。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 このペナルティーがいつ時点で国保会計に影響を及ぼすのかが問題です。
 次に、私どもの会派の議員が先日、国保行政について質疑を交わしておりますが、県が示した仮算定に既に影響が含まれているのかお示しください。
 あわせて、実際に影響が出るのはいつなのか、また、影響が出た場合に懸念される事態をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎市民局長(上四元剛君) 県によりますと、減額調整による影響分は3年度の仮算定においては含まれておらず、4年度以降の納付金への反映について検討するとのことでございます。
 減額調整による影響といたしましては、県への国庫支出金が減額されることにより市への国保事業費納付金への加算などが検討されることとされております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 今回の仮算定には含まれておらず、来年度からすぐに影響はないとのことでした。しかし、その後加算が検討され納付金が増加すれば国保税の引上げ等につながることが懸念されることから、自治体に影響を与えないよう県にペナルティー分を補填するよう求めるべきです。
 これまでの質疑を踏まえ、県に対しての本市の要請と県の対応をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) 国民健康保険の減額調整分につきましては、県市長会等を通じて県で責任を持って措置するよう強く要望しておりますが、現時点で県が負担するとの考えは示されていないところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 県に対しては、引き続き強く求めていかれるよう要請いたします。
 質問の6点目、これまで明らかにしてきたように今後の制度は所得によって自己負担がある、なし、立替払いか現物給付かが変わることが大きな課題であり、所得激減対策が必要ではないかと考えることから、以下伺ってまいります。
 まず、年度途中に失業等で非課税世帯になったときの現時点での対応をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) 本市におきましては、当該年度の市町村民税の課税状況により負担額等を決定することとしており、年度途中で失業等により家計が急変した場合においても負担額等の変更については対応していないところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 現状では年度途中に失業等で非課税世帯になったとしても次年度の所得判定を受けるまでは自己負担ありの立替払いが続くことになります。
 次に、年度途中での所得激減に対して対策を実施している中核市と事業内容、手続をする実施主体はどこかお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) 本市が把握している所得激減対策を実施している中核市は兵庫県の尼崎市と西宮市で、県の補助事業として実施されており、失業等によって減少する所得を推計し、自己負担額の軽減等の認定を行うこととしているようでございます。なお、手続の実施主体はそれぞれの市で行っているようでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 尼崎市、西宮市の両市については県の制度に所得激減対策があることから実施しているとのことですが、実際の手続などは市が窓口となって対応されていることからも自治体独自での実施は可能と理解します。
 他都市の事例や県制度の課題を踏まえて、コロナ禍の下で失業等で非課税世帯になるなど、子育て世帯にとって一番厳しいときにすぐに自己負担なしの現物給付に対応できる必要があると考えますが、当局の見解をお示しください。また、市独自でも制度を検討すべきと考えますが、見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) こども医療費助成制度は県の補助事業であることから、失業等により家計が急変した場合の対応について、まずは県と協議してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 まずは県と協議するとのことですので前向きな答弁と受け止めます。県が所得制限を導入している以上、大変大きな課題と考えますし、国保では既に所得激減に対する市の独自での減免も実施されている経験もあることから、具体的な検討を強く要請いたします。
 質問の7点目、県知事とも協議を重ねてきた結果、このような条例改正となったことについて森市長としてはどのような思いか。また、鹿児島市長選挙で自己負担なしを多くの候補者が掲げたことについての見解をお示しください。
 以上、答弁願います。
   [市長 森 博幸君 登壇]

◎市長(森博幸君) 私は、これまで県に対しましては、県市長会等を通じて市町村への財政措置等にも十分配慮しながら、所得制限を設けることなく中学校卒業までのこども医療費の窓口負担解消の実現に取り組んでいただくよう要望してまいりました。今回、県が市町村民税非課税世帯について未就学児から18歳まで拡充されたことにつきましては、県において様々な観点から判断されたものと考えております。また、先般行われた市長選挙において各候補者がこども医療費の窓口負担の解消を掲げられたことにつきましては、子育て支援の充実の重要性を認識されてのことと考えております。こども医療費助成制度の窓口負担の解消は、新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する中において、県市で取り組むべき共通の課題であると認識しておりますので、次期市長におかれましても県に対しまして早期実現に取り組んでいただくよう引き続き要望していただきたいと考えております。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 今回の条例改正では、課税世帯の自己負担の解消、高校生を含む18歳までの課税世帯を対象にすることの検討、所得激減対策の実施が今後の課題であることを指摘します。新市長は制度の自己負担なしを公約に掲げられていることから、引き続き私も議会で議論していく決意です。森市長も今回がいよいよ最後の議会となります。こども医療費助成制度は市民の大きな運動とともに市長の決断もあって前進を重ねてきました。今後はどうかお体に気をつけて今後の市政とこの制度の行く末を見届けていただきますよう申し上げまして、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 毎年11月は家庭や学校、地域等の社会全般にわたり児童虐待問題に対する深い関心と理解を得ることができるよう期間中に児童虐待防止のための広報・啓発活動など様々な取組を集中的に実施する児童虐待防止推進月間であったことを踏まえ、児童虐待防止対策について、以下伺ってまいります。
 質問の1点目、児童虐待の現状について、以下伺います。
 まず、令和元年度の国、県、市の児童虐待相談対応件数について、前年度比と種別ごとの内訳をそれぞれお示しください。
 次に、相談対応件数の増加の要因と本市における特徴をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) 令和元年度の児童虐待相談対応件数及び前年度との比較を児童相談所が受け付けた国、県の速報値、市受付分の順に申し上げますと、19万3,780、3万3,942件の増、1,696、565件の増、220、13件の減となっております。また、虐待種類別の内訳につきまして同様に申し上げますと、身体的虐待、4万9,240、242、23件、ネグレクト、3万3,345、258、144件、性的虐待、2,077、16、1件、心理的虐待、10万9,118、1,180、52件となっております。
 相談対応件数の増加の要因といたしましては、児童虐待に対する社会的な関心の高まりや警察等関係機関における対応の強化などによるものと考えております。本市の特徴といたしましてはネグレクトが最も多く、全体の約6割となっております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 毎年度、過去最高を更新している児童虐待相談対応件数ですが、国、県、市それぞれ前年度から比べて心理的虐待や身体的虐待を中心に大きく増加しています。本市としてはネグレクトが6割となっていることが特徴とのことでした。
 次に、コロナ禍の下で児童虐待が増加しているのではないかと懸念されるところですが、令和2年の児童虐待相談対応件数の国、県、市の1月から7月までの速報値が発表されていますので、状況と特徴をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) 令和2年1月から7月の相談対応件数を国、県、市の順に申し上げますと、11万5,969、887、20件となっております。また、特徴といたしましては、統計のある県では心理的虐待が、本市ではネグレクトが最も多くなっております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 当局に求めた資料によりますと、国、県は増加している一方で本市の相談対応件数が減少しています。コロナ禍が長期化する中で今後の動向を注視したいと思いますが、当局としても原因の分析をされるよう強く要請いたします。
 次に、11月、本市での児童虐待防止推進月間の取組と効果をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) 本市の児童虐待防止推進月間の取組につきましては、要保護児童対策地域協議会の関係機関や市民活動団体と合同で街頭キャンペーンを実施するとともに、啓発ポスター・チラシを学校や市電・市バス車内で掲示したほか、大型ビジョンでのCM放映やSNSによる情報発信などに取り組んだところであり、児童虐待に関する市民への意識啓発が図られたものと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 本市としても市独自の児童相談所の候補地が発表となるなど、市民の関心も高まっているのではないでしょうか。月間の取組が市民の啓発につながり、一人でも多くの児童を虐待から救うことができるよう効果に期待します。
 質問の2点目、市独自の児童相談所について、以下伺います。
 まず、候補地については、先日、鴨池公園の駐車場の一部とすることが発表されていますが、これまでの基本構想・基本計画素案に関するパブリックコメントにおける設置場所に関する主な意見はどのようなものが寄せられていたのかお示しください。
 次に、それを踏まえて選定の経過と理由をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) 昨年度実施した基本構想・基本計画素案のパブリックコメント手続における設置場所に関する主な意見といたしましては、「一時保護児童のプライバシーに配慮できる場所を希望する」、「市有地で使用可能な場所を活用することで事業費の軽減につながる」などの意見が寄せられたところでございます。
 候補地につきましては、平成30年度に外部の委員で構成する検討委員会から提出された提言書を踏まえ、基本構想・基本計画において設置場所に必要な条件を整理したところであり、これに基づき検討を行った結果、公共交通機関から徒歩圏内であること、関係機関との連携が図りやすいよう近接していることなどの条件に合致すること、また、市有財産の有効活用が図られることなどから、鴨池公園駐車場の一部を活用することとしたところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 パブリックコメントにはプライバシーへの配慮などのほかに良好な周辺環境、利便性のよさなど様々な意見が寄せられたことと思います。その観点から提言に基づき選定した結果と受け止めます。
 次に、現候補地の課題と想定される対応をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) 候補地となる鴨池公園駐車場につきましては、利便性が高く市民が立ち寄りやすい場所である一方、一時保護児童等のプライバシーの確保などが課題であると考えております。そのため、プライバシー確保が必要な部分につきましては、利用者に応じた動線の確保など施設の構造や設備面の工夫について今後検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 現候補地は年齢を問わず利用される多くの施設が集中していることから、プライバシーの確保が大きな課題となりそうです。今後の設計等でその対策も具体的になっていくことと思いますが、利便性と引換えに相談しにくい施設とならないよう特段の配慮を要請いたします。
 さて、市独自の児童相談所もいよいよ具体化が進んでいくと考えますが、国もこの間、児童虐待防止対策の抜本的強化について等を公表し、児童相談所の機能や体制の強化を進めています。児童相談所設置促進等の内容はどのようなものか。また、本市は国が示す内容について今後の具体化の中でしっかり反映し、対応がなされるものかお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) お触れになられた国の通知では、中核市等の児童相談所設置を促進するため、施設整備、人材確保・育成の支援、その他の措置を講ずるとされたほか、児童相談所の体制強化を図るため、医師、保健師の配置の義務化などが示されたところでございます。児童相談所の設置に当たっては、これらを踏まえ、国の支援策を活用しつつ、必要な体制整備を図ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 特に体制の強化、専門的な人材の育成については、これまでも議会から多くの指摘があったように短期間でできるものではないことから、人材確保の道筋を早急に明確にされるよう要請いたします。
 質問の3点目、地域における子供の見守り体制の強化について、以下伺います。
 まず、厚生労働省の児童虐待防止対策に係る概算要求の内容をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) 国の令和3年度予算概算要求では、児童虐待防止対策に関するものとして、児童相談所等におけるICT機器の導入支援や専門人材の確保に関する取組の強化、子ども食堂等を含めた地域における見守り体制の強化などが盛り込まれているところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 概算要求の段階ですが、本市としてもこのような国の事業を積極的に活用されるよう要請するものですが、特に国が示しているように新型コロナウイルス感染症の影響により子供の見守り機会が減少し、児童虐待のリスクが高まるおそれがあることを踏まえ、民間団体も含めた様々な地域ネットワークを総動員し、支援ニーズの高い子供たちを見守り、必要な支援につなげることができる体制の強化が重要だと考えます。
 そこで、地域における子供の見守り体制の重要性についての当局の認識と今後の取組をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) 地域において支援ニーズの高い子供等を見守り、必要な支援につなげることができる体制を構築することは虐待の未然防止、早期発見などの観点から重要であると考えております。そのため、現在、要保護児童対策地域協議会を設置し、関係機関と連携して支援対象児童等の見守りを行っており、引き続きこうした取組を推進してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 認識は一致するものと受け止めます。私は、今後、地域での見守りが進み、児童相談所職員以外が気になる家庭への訪問や安否確認を行う場合が出てくるのではないかと考えます。そのようなときに安心してドアを開けていただき、相談などもしていただくためにはどのような人材が訪問すればいいのか考える機会がありました。
 そこで、札幌市のオレンジリボン地域協力員について伺います。
 まず、制度ができた経過と内容及び地域協力員の登録数と要件をお示しください。
 あわせて、効果と本市当局の評価をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) 札幌市のオレンジリボン地域協力員につきましては、民生委員・児童委員や小中学校の教職員など、協力員として登録した方に児童虐待の発見と児童相談所等への通告をお願いするもので、平成12年に児童虐待防止地域協力員として開始されております。その後、23年度からは登録対象者を一般市民に拡大するとともに、名称がオレンジリボン地域協力員に改称されております。
 地域協力員には1万6千人以上の方が登録されており、登録に当たっては、札幌市が実施する講座を受講する必要があるようでございます。
 同制度につきましては、多くの方が協力員として登録しており、児童虐待の未然防止、早期発見や市民への意識啓発に一定の効果があるものと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 最近は、一般市民にも対象を広げ、出前講座等を受けた1万6千人の方が通告や啓発に参加し、町ぐるみで児童虐待防止への意識を高めています。本市でも認知症サポーターなど地域での見守りの取組は経験されているものと考えます。
 この質問の最後に、本市でも児童相談所設置までに地域での見守り体制の強化を図る取組として検討してはどうかと考えますが、当局の見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎こども未来局長(吉田幸一君) 本市におきましては、民生委員や保育所の職員等を対象とした児童虐待防止研修会などを通じて地域における見守り体制の強化に努めているところでございますが、本市での導入につきましては、他都市の事例等を含め今後研究してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 研究されるとのことですので、併せて独自の児童虐待防止対策の取組がなされている他都市も調査し、児童相談所が開設されるまでの間に一般市民も含めた地域との連携を構築されるよう要請し、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 12月9日までの1週間は、国民の間に広く障害者の福祉についての関心と理解を深めるとともに障害者が社会、経済、文化、その他あらゆる分野の活動に積極的に参加する意欲を高めることを目的とする障害者週間であることを踏まえ、障害福祉における指標該当児判定が導入された報酬改定の影響について、以下伺ってまいります。
 質問の1点目、平成30年度報酬改定における放課後等デイサービスへの指標該当児判定の導入の内容をお示しください。
 質問の2点目、本市としてはどのように対応されてきたものかお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(椎木明彦君) お答えいたします。
 放課後等デイサービスに係る平成30年度の報酬改定におきましては、日常生活動作や行動障害などの判断基準により重度の障害があると判定された児童の割合で報酬区分が二分されたところでございます。
 本市におきましては、保護者からの聞き取りにより児童の判定を行うとともに、再判定の申入れがあった場合は児童の状況について事業者と保護者の間で確認を行い、改めて判定することといたしました。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 平成30年度報酬改定では、10人以下の事業所の収支差率、いわゆる利益を問題にし、質の悪い事業所を減らすとの理由で報酬単価を引き下げた上、利用している子供の障害の状態を基礎にした2段階の区分を新たに設けました。子供の障害の状態を点数化した指標該当児判定については内容が支援の質を図ることにつながらないばかりか、子供の思いを聞き取ることとは無縁の項目が並び、子供の状態を聞き取られる保護者からも戸惑いの声が相次ぎました。
 質問の3点目、平成29年度、平成30年度の放課後等デイサービスの決算状況等について、給付額、事業所数、利用者数の推移をそれぞれお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(椎木明彦君) 29年度と30年度の放課後等デイサービスの推移を順に申し上げますと、給付額は、18億4千万、21億4,900万円、事業所数は、113、123事業所、延べ利用者数は、1万7,085、2万818人となっております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 ただいまお示しいただいた決算状況では、先ほど申し上げた事業所や保護者への影響を酌み取ることが難しい部分もありますが、平成31年3月に障害のある子どもの放課後保障全国連絡会、いわゆる全国放課後連が放課後等デイサービス報酬改定指標判定・区分導入に関する事業所調査と提言を発表しています。
 そこで、質問の4点目、全国放課後連の調査では、「回答事業所の約8割が減収」、「減収への対応は職員給与のカットが最多」、「子供の障害程度による指標判定はよくないと65%が回答」との結果が出ていますが、報酬改定の影響について本市の認識をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(椎木明彦君) お触れの調査結果につきましては新聞報道等により承知しておりますが、個別の事業所の収支状況等については把握していないところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 単純に事業所や利用者が増加しているからといって問題がないわけではなく、報酬改定における影響を把握することが質の高い事業所運営やひいては利用児童への支援の向上につながることからも改めて調査をされますよう要請いたします。
 質問の5点目、今後の報酬改定における指標該当児判定の国の検討状況をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(椎木明彦君) 国におきましては、現在、指標該当児判定を活用した加算の新設などを検討されているところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 障害福祉サービス等報酬改定検討チームで障害児通所支援の報酬において児童の特性に応じた加算の創設が論点となり、具体的にはケアニーズの高い障害児への支援を充実することを狙い、そうした支援を行った場合には報酬上の評価を行う制度を検討するとしてケアニーズの判定において指標該当児判定を導入する方向性が打ち出されました。
 質問の6点目、このような国の動きに事業所の皆さんの懸念の声が広がっています。その主な指摘は、行動の特徴に偏った項目では児童発達支援を必要とする子供の支援の必要性は把握できないこと、現在の項目での保護者の聞き取りは回答に窮する内容であるとともに子供の尊厳を傷つけるものであること、支援の必要度が低くなることは成長のあかしですが、その結果が加算を減じることにつながる仕組みは事業にゆがみをもたらすこと、判定を担う自治体職員の課題もあり、自治体間での調査方法のばらつきは著しいものであったことなどです。
 以上のことから、児童発達支援利用児への指標該当児判定の導入をやめるよう国に求めるべきと考えますが、当局の見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(椎木明彦君) 児童発達支援利用児への指標該当児判定の導入につきましては国において検討中であり、引き続き動向を注視してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 本市はこれまでも児童デイサービスの無償化に継続的に取り組むなど療育支援に力を尽くしてこられました。療育の現場に応益負担を持ち込む指標該当児判定を導入させない、その立場で国に要請されるよう再度申し上げまして、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 鹿児島交通のバス路線廃止に伴う本市の代替交通について、以下伺ってまいります。
 質問の1点目、今年4月、鹿児島交通の突然のバス路線廃止から、当局におかれては現地の調査に入り、9月補正予算では代替交通の費用が計上されました。そのことを踏まえ、議決後の各路線の進捗状況をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎企画財政局長(池田哲也君) お答えいたします。
 本年4月に民間路線バスが廃止された地域のうち、坂元・上竜尾、田上5丁目、森山団地・西紫原台、錫山の4地域については、地元との協議が調い、市地域公共交通会議の承認を経て、現在、令和3年1月の運行開始を目途に運行事業者による国への手続を行っているところでございます。
 なお、永吉団地地域については地元と協議中でございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 あいばすでの運行を強く求めておられる明和地域以外では住民の理解を得て来年1月にも運行が始まる見込みのようです。
 質問の2点目、明和の地域住民の要望については、あいばすでの運行を求めてこれまで足しげく当局と意見交換を行い、短期間で1,110筆の署名を集めて直接当局に手渡し、市長選挙では各候補者に公開質問状で考え方を聞くなど積極的に取り組んでこられましたが、9月議会以降、当局の動きが見られないことに不安の声が上がっていたことから、要望の受け止めと当局の検討状況をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎企画財政局長(池田哲也君) 要望を受けまして、改めて多くの住民の皆様が代替交通手段の確保を求めていることを認識したところでございます。本市といたしましては、現在、乗降場所や利用頻度などの移動ニーズを把握するためアンケート調査を行っているところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 現在、地域にアンケートによるニーズ調査を行っているとのことですが、乗合タクシーの説明文書がついた形での配布となっています。私は、明和地域の意見集約に時間がかかっているのは、当局が地域住民の声を受け止めていると言いながらも、あいばすの可能性には触れずに乗合タクシーありきの説明会や取組となってきたためだと考えています。4月の路線廃止から8か月が経過し、ほかの路線への代替交通が1月にも具体化される見込みとなり、地域住民の皆さんも、あいばすは諦めてはいないが、路線廃止で困っている方も限界で、今後の方針について当局と早急に意見交換したいとの意思もお持ちです。
 そこで、質問の3点目、明和の地域住民との意見交換等を検討すべきと考えますが、見解をお示しください。あわせて、今後の進め方についてもお示しください。
 以上、答弁願います。

◎企画財政局長(池田哲也君) 今後の進め方につきましては、アンケート調査の結果も踏まえ、住民の皆様の御意見を伺いながら対応してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 一刻も早い手段で代替交通を確保したいとの当局の考え方も理解する一方で、地域住民の皆さんの思いも酌んでいただいて今後のお互いの意思の一致が進んでいくよう切にお願いを申し上げまして、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 吉田地域の水道事業について、地域住民の皆さんから疑問の声が私ども市議団にも寄せられたことから、その事業目的や経過等を明らかにする立場で、以下伺ってまいります。
 質問の1点目、吉水ポンプ所建設計画の内容と事業費総額をお示しください。
 質問の2点目、地域住民の声と計画の進捗状況を併せてお示しください。
 以上、答弁願います。

◎水道局長(秋野博臣君) お答えいたします。
 吉水ポンプ所に関わる建設計画は、周辺の3水源地を廃止し、鹿児島地域から送水している既設管に切り替えるもので、これにより安全な水の安定供給や維持管理費の削減を図るものでございます。また、事業費総額はおよそ3億7千万円でございます。
 現在、近隣住民から景観が損なわれるなどの声があり、御理解を得られていないことから建設を一時中断しております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 吉水ポンプ所の計画が分かりましたが、地域住民としては当局のお答え以外にも現在水で困っていることはないのにわざわざ多額の費用をかけて滝之神浄水場から水を引く必要があるのかといった声が寄せられており、水道局におかれては、現在、工事を中断している状況にあります。
 そこで、質問の3点目、3つの水源地を廃止しなければならない理由をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎水道局長(秋野博臣君) 3水源地については、降雨時に濁りが発生し取水を停止する場合があることやクリプトスポリジウム等による汚染のおそれがあることなどから、水源を切り替えることで将来にわたり安全な水の安定供給を図るものでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 クリプトスポリジウムについては何らかの対策が必要と考えますが、水の濁りについても地域住民から苦情が寄せられるほど頻繁に起こっているわけではなく、ましてや渇水などということが起きていない現状で3つの水源地を廃止する明確な理由にはならないことは指摘しておきます。
 質問の4点目、水源地を維持する場合と吉水ポンプ所を建設する場合のコストの比較をどのように試算されたものかお示しください。
 以上、答弁願います。

◎水道局長(秋野博臣君) 将来にわたる経費で比較すると、水源地を維持した場合はおよそ10億8千万円、吉水ポンプ所を建設した場合はおよそ6億4千万円と試算しております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 かなり長期的なコスト計算の上で吉水ポンプ所を建設したほうが有利と判断したことは理解します。しかしながら、水道局として同事業について地域住民に訴えるべき必要性があるのであれば、地域住民にしっかり説明して理解をいただいた上で進めていくことが多額の費用をかける説明責任だと思います。
 そこで、質問の5点目、これまでの住民説明会の有無と理由をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎水道局長(秋野博臣君) 計画しているポンプ所は規模も小さく、周辺に与える影響が少ないことから、住民説明会は行っていないところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 影響が少ないとするのは当局の認識だと思います。これまで住民説明会は行っていない中で地域住民の方がこの計画に不安を持つのも自然なことであり、今後、地域住民の理解を得るための住民説明会が必要ではないでしょうか。
 質問の6点目、地域住民の理解が得られない場合は水源地の維持に変更すべきではないかと考えますが、見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎水道局長(秋野博臣君) 今回の建設計画は安全な水の安定供給を図るため必要であると考えておりますので、近隣住民の理解を得られるよう努めてまいります。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 近隣住民の理解を得る具体的なことまでは答弁では触れられませんでした。私としては地域住民の声も理解できますし、吉田地域にはほかにもどうしても水道を引いてほしいと切望する地域もあることから、今回の計画に固執せずに地域の要望に寄り添った対応をされるよう強く要請いたしまして、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 吉野地域の課題について、以下伺ってまいります。
 質問の1点目、吉野地区土地区画整理事業について伺います。
 まず、第109号議案 令和2年度鹿児島市一般会計補正予算(第6号)中、款土木費、項土地区画整理費における吉野地区土地区画整理事業費3,723万8千円の繰越明許費設定の理由を具体的にお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(福留章二君) お答えいたします。
 お尋ねの繰越明許費の設定については、近隣公園予定地の地質調査結果を踏まえ、地盤の強度増加等を図るための工事を追加したため、整地工事の年度内完了が困難となったことによるものでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 今回の補正予算に計上された繰越明許費の設定については、当局の示した資料によると令和3年6月までを見込んでいることから、今年度予定している工事概成ができるのか懸念するところです。
 そこで、改めて工事概成とはどのような状態のことを言うのかお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(福留章二君) お尋ねのことについては、施行区域内の道路や街区がおおむね形成された状態であると考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 工事概成とは道路や街区がおおむね形成されることと改めて状態認識をお示しいただきました。今回の繰越明許費については、工事概成の条件に含まれない部分の変更だと理解します。
 吉野地区土地区画整理事業は、数々の計画変更によって事業期間がその都度延長されてきており、私ども党市議団は、変更ありきで事業を進めれば地域住民の生活設計が成り立たなくなるため地域住民と約束した計画や期間どおりに進めることを強く求めてきました。
 改めて伺いますが、工事概成の見通しと今後のスケジュールをお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(福留章二君) 吉野地区については、現在、令和2年度末の工事概成に向けて道路築造工事に取り組んでいるところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) ただいまの答弁どおり、不測の事態が起こらないよう進めていただきますよう改めて要請いたします。
 質問の2点目、現在、県警察本部所管となっている吉野交番と市が無償貸与して暫定活用している部分以外の旧鹿児島養護学校跡地の一部の活用について、この間の経過と、今後、県は活用についてどのように進めようとしておられるのか考え方をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎企画財政局長(池田哲也君) 県警察本部が所管し、民間貸付けを行おうとしている旧鹿児島養護学校跡地の一部につきましては、県警察本部によりますと、「平成31年3月に民間貸付けに係る一般競争入札の公告を行い入札手続を実施したが契約に至らなかった、今後については、改めて貸付け条件等を整えた上で再度一般競争入札の公告を行う」とのことでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 私ども日本共産党が11月に行った対県交渉で当該の土地の活用を伺ったところ、鹿児島市の暫定活用で駐車場がなかったために月ぎめ駐車場、コインパーキングとして民間に貸し付ける旨の回答をされています。活用についてはこれでいいものか、その後の全体の活用の考え方を含めて県や地域住民と意思疎通を図る協議をされるよう強く要請いたします。
 以上で、私の個人質疑の全てを終わります。