3月30日、下鶴隆央市長に「新型コロナウイルス感染症対策に関する要請
書(13項目)」を提出しました。
対応は松山副市長(写真右端)。鹿児島市は新型コロナ対策に活用できる国の地方創
生臨時交付金約13億円の使い道がまだ決まっていません。感染対策の一層の強化と
コロナ禍の下で困っている市民の皆さん、業者の方々の暮らしの支援を要請しまし
た。要請書全文は以下の通りです。ご意見、他の要望などお寄せください。

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2021年3月30日
鹿児島市長
下鶴隆央 殿

日本共産党鹿児島市議団
団長   たてやま清隆
副団長  大園たつや
幹事長  園山えり

新型コロナウイルス感染症対策に関する要請書

貴職に於かれましては、益々ご精励のことと存じます。
本市の2021年度予算が成立しましたが、市長が「現下の最優先かつ最重要の課題」として
位置付けておられる新型コロナウイルス感染症対策予算は、40事業、総額21億円、
一般会計予算の約0.8%に過ぎません。しかも、新型コロナ対策として活用可能な
地方創生臨時交付金が約13億円、使い道を決めないまま残されています。
本市としては、同交付金について「今後の感染症の動向を注視し、市民ニーズや
経済回復の状況等も勘案しながら、積極的に活用し」「適宜、適切に対応」されるとのことです。
そこで、緊急事態宣言解除後も、再び感染拡大のリスクが高まってきており、同交付金等も活用して、
下記の13項目の要請に応えて頂くようお願い申し上げます。

1、「第4波」を起こさないための感染対策について(6項目)

(1)感染拡大の予兆を早期に探知するために、全市民を対象にしたPCR等検査を実施すること。
とりわけ繁華街の中に、PCR検査センターを設置して唾液等による検査ができるようにし、
また薬局で唾液PCR検査キットを配布して、「住民の身近な場所で予約なく検査ができる体制」
を確立すること。

(2)クラスタ―の発生を防止するために、高齢者施設、医療機関とともに、障がい者施設、
保育所等の福祉施設においても、職員を対象とするPCR等検査を頻回、定期的に行なう
「社会的検査」を実施すること。

(3)変異株が本県でもいち早く検出されており、今後の感染拡大が懸念されていることから、
変異株の感染拡大を防ぐために、本市としても、県内の大学や民間研究機関への協力を要請し、
県と連携して、変異株の検査の拡充を図り、実態を明らかにすること。

(4)PCR検査が行政検査の場合でも、自己負担が求められる。また全額自費で行なった場合、
2万~3万円の自己負担があり、他都市では、PCR検査費用への助成が行なわれていることから、
本市においても検査費用への助成を実施すること。

(5)厚生労働省が、昨年9月15日に創設した「診療・検査医療機関」への「発熱外来診療体制
確保支援補助金」が本年3月末で打ち切られようとしており、新型コロナ感染拡大防止のために、
同補助金の継続を国・県に要請すると共に、本市としても当該医療機関に対する支援策を講じること。

(6)ワクチンの安全性・有効性・副反応に関する情報公開の徹底、ワクチン供給に関する迅速な
情報提供を行うと共に、接種後に心身の異常(有害事象)に気付いた場合、被接種者が市又は
医療機関に連絡し、無料で適切な対応を受けられるシステムを整備すること。

2、市民生活への支援について(4項目)

(1)コロナ禍の下での収入減少に対して、国保税、介護保険料、後期高齢者医療保険料の減免制度は、
一定の被保険者に利用され、負担軽減につながっているが、これらの制度が3月末で打ち切られること
から、国に対し、同制度の継続を要請すると共に、4月以降も、収入減が続く被保険者に対し、本市
独自の減免制度、猶予制度を実施し、負担軽減を図ること。

(2)国民健康保険、後期高齢者医療保険の被保険者の傷病手当金については、6月末まで延長される
こととなったが、更なる延長を国に求めるとともに、本市独自に、事業主の被保険者にも傷病手当金が
支給されるようにすること。

(3)本市独自の育児応援金支給事業は、本年4月1日までの間に出生した子までを対象にして終了する。
しかし、コロナ禍の下での出生による育児を支援するために同事業の継続を図ること。

(4)コロナ禍の下で、生活に困窮する学生や青年が増加している。学生や青年に特化した相談窓口の設置、
奨学資金の返済猶予、PCR等検査費用への助成、市保有の備蓄品の提供等の支援策を講じること。

3、業者への支援について(3項目)

(1)昨年の第1弾と第2弾に続く、市独自の事業継続支援金の第3弾を実施し、売上げ減少が続く業者への
支援策を講じること。

(2)コロナ禍の下でも経済波及効果があることが実証されている安全安心住宅ストック支援事業の中で、
お年寄りや子育て世帯へのリフォーム補助事業を早急に再開すること。

(3)国のトライアル雇用助成金に上乗せして雇用しやすくする本市の若年者等雇用促進助成事業は、
コロナ禍の下でも雇用確保に有効な施策であり、同事業を早急に再開すること。

以上。