◆(たてやま清隆議員) 日本共産党市議団の一人として質疑を行います。
11日、東京五輪・パラリンピック組織委員会は、観客や大会関係者等の来訪者が1日最大34万人、大会を開催した場合、都内では8月末に新規感染者が1千人程度になることを公表しました。私どもは、コロナ感染を封じ込めていない、大会を開催すれば感染が再び全国に広がる、コロナ対策の最前線で頑張っている医療や感染対策の現場に多大な負担をかける、アスリートにとってもフェアな大会にならないなど3つの理由で大会中止を求めています。
下鶴市長も現在の事態を冷静かつ科学的に考えるなら、政府に東京オリンピック・パラリンピックの開催中止を求める考えはありませんか。
答弁願います。
[市長 下鶴隆央君 登壇]
P.32 ◎答弁 市長(下鶴隆央君)
◎市長(下鶴隆央君) たてやま清隆議員にお答えいたします。
東京オリンピック・パラリンピックの開催に当たっては、国民や選手等の命と健康を守ることが前提条件であり、開催の可否については、新型コロナウイルス感染症の状況を見極めた上で判断がなされるものと考えております。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.32 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
市長には開催中止を求める考えはないようですが、東京五輪の開催に当たり、政府の責任で国民の命と健康を守る対策が講じられることを期待されているようです。しかし、尾身分科会会長は、リスクはゼロにできないと発言しています。9日の党首討論でも、東京五輪で新たな感染拡大が起これば亡くなる人が増え、そうまでして五輪を開催しなければならない理由は何かとの問いに対して、菅総理は、国民の命と安全を守るのは私の責務と述べるだけでまともに答えられません。国民の命を犠牲にしてまで開催する必要はありません。オリンピック・パラリンピックを中止し、あらゆる力をコロナ収束に集中させるべきということを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
新型コロナウイルス感染症対策について、初めに、本市が推進している新型コロナワクチン接種事業のワクチンの安全性について質問します。
1点目、副反応疑い報告数と頻度について、関連あり、関連なしまたは評価不能、アナフィラキシー、死亡事例について。
2点目、副反応に関する市民の問合せ内容と本市の対応、市民が副反応を報告する方法について。
以上、答弁願います。
P.33 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) お答えいたします。
令和3年6月9日開催の国の厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応検討部会資料によりますと、副反応疑い報告数1万675件のうち、関連ありとして報告されたもの7,499件、関連なしまたは評価不能として報告されたもの3,176件、アナフィラキシー1,263件、死亡報告数122件でございます。なお、このうち本市が実施した接種における副反応は疑いも含め4件で、関連ありは2件、関連なしまたは評価不能は2件、アナフィラキシー1件となっております。
副反応に関しては、どのような症状が出るのか、症状が出た場合の相談先はどこかといった問合せがあることから、相談先の県のコールセンターや厚生労働省のホームページを御案内しているところでございます。また、被接種者または保護者は所定の様式により、市町村を通じて国に報告することもできることから、相談を含め対応することといたしております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.33 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 今、示された副反応報告は医療機関からの報告のみであり、製造販売業者からの報告分を含めるとさらに増加すると思います。本市の報告が示されましたが、接種者がまだ少ない段階での報告ですので、今後、接種が増加するに従って副反応報告も増加すると思います。
ワクチン接種後に死亡した事例が報告されていますが、国の副反応検討部会等が下した情報不足等によりワクチンと症状名との因果関係が評価できない件数と、同評価が行われた後、国はどのような対応を行うのか。また、本市では死亡事例の相談が寄せられているのか。
答弁願います。
P.33 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 5月30日までに全国から国に報告された死亡事例139件について専門家による評価が実施され、全て因果関係が評価できないものとして公表され、また、今後、追加報告がなされた場合は引き続き専門家の評価を進めるとされております。なお、本市においては、接種後の死亡事例についての相談が1件あったところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.33 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 国の報告では、139の死亡事例の全てを評価不能と判定しており、その時点で今後、追加報告がなければ終了している点は問題です。また、情報不足を理由に因果関係を解明する努力を怠っていることも問題ではないでしょうか。
なお、本市にも死亡事例の相談が寄せられているとのことですが、私にも、基礎疾患のある方ですが、ワクチン接種後、発熱、頭痛、腰痛など強い副反応が発生し、次第に重症化していく中で6日後に亡くなられたという相談が寄せられました。私は、まず国に報告するように助言いたしました。現時点では因果関係は不明ですが、本市はワクチン接種を今促進されている立場から、このような死亡事例についての見解をお示しください。
答弁願います。
P.33 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 接種後、死亡した場合の相談については、まずは医療機関にお尋ねいただきたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.33 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 接種後に体調に異変が起きたわけですから、ワクチンが基礎疾患を悪化させる引き金になったかもしれません。市民が直接副反応を報告することはできますが、その手続は極めて複雑です。今後、相談者が国に報告されるに当たり助言などの支援を要請いたします。
次に、本市は、12歳から16歳未満の児童生徒も接種対象にする方針を発表しました。その対象人数と安全性の根拠をお示しください。
また、接種券の交付は8月30日と伺っていますので、接種した児童生徒の中で強い副反応が生じることが予想され、2学期への様々な影響やその対応が求められることになります。教育委員会として、この点についてどのような課題認識をお持ちですか。
答弁願います。
P.34 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 本市での12歳から16歳未満の接種対象人数は約2万4千人でございます。ワクチンの安全性については、国の資料によりますと、12歳から15歳の集団において、ショック、アナフィラキシーの発現は認められず、また重篤な有害事象は0.4%認められましたが、いずれも因果関係は否定されたなどの記載がされております。
以上でございます。
P.34 ◎答弁 教育長(杉元羊一君)
◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。
学校では児童生徒の任意の予防接種状況については把握しておりませんが、2学期以降も新型コロナウイルス感染症対策の一環として健康観察を行っていくこととしており、担任等が児童生徒の体調の変化に気づいた場合、速やかに保護者へ連絡を行うなど適切に対応するよう指導してまいります。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.34 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 16歳未満の安全性の根拠は国内ではなく、米国内の2,260人の児童生徒を対象にした臨床試験の結果だと言われていますが、それでも0.4%の子供に重篤な症状が出ています。2学期への影響や対応について教育委員会の詳細な検討はまだこれからという現状のようですが、保護者への説明責任を果たす上でも早急に取り組んでください。
ワクチン接種が進むに従って、副反応に対する不安も高まってきています。全国の情報だけでなく、県内での副反応の状況を公表し、副反応の報告や治療及び予防接種法に基づく救済が受けられるように相談支援体制の強化を図るべきと考えますが、答弁願います。
P.34 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) お尋ねの公表については県にお伝えしてまいります。また、相談支援体制については内容等に応じ、適切に対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.34 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) ワクチンの安全性を説明するためにも副反応の公表は定期的に行うべきです。また、副反応等に対する相談窓口の周知を図ってください。
次に、ワクチン供給について、1点目、県のワクチン配分計画と現在確保されている月までの供給量。
2点目、今後のさらなるワクチン供給の見通しと国、県への要請事項。
3点目、少なくとも2か月以上前にはワクチン供給量を具体的に示すよう国、県に求めるべきと考えますが、以上、答弁願います。
P.34 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 県のワクチン配分計画に基づくワクチンの供給につきましては、6月末までに高齢者接種分、290箱、33万4,035回分、7月末までに一般接種分、68箱、7万9,560回分が供給される予定です。
なお、その後の見込みは現時点では示されていないところであり、国、県に対してはワクチンの必要数量の確保・供給と供給スケジュールの早期提示について、全国市長会等を通じて要請しているところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.34 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 現時点では8月以降のワクチン供給のめどは立っていないと理解いたしますが、下鶴市長は会見で11月末までに接種を完了する見込みと述べていますので、国と県にワクチン供給の時期を早急に求めるべきではないでしょうか。
次に、ワクチンの接種場所について、1点目、本市がモデルにしている練馬区の個別接種、集団接種会場の接種場所数と1日の接種回数能力。
2点目、本市の接種場所数の内訳と週単位の接種回数能力。
以上、答弁願います。
P.34 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 練馬区の個別接種会場は、6月8日時点で286か所、集団接種会場は76か所で、1日の接種回数能力は6,570回とのことでございます。
本市の接種場所は、今回新たに追加した集団接種会場を含めますと合計302か所で、集団接種会場が3か所、医療機関が299か所、これらの接種場所における接種回数能力は1週間で約3万8千回となっております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.35 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 本市のワクチン接種は人口72万人の練馬区をモデルにしたと3月議会で答弁されていますが、集団接種会場が練馬区は76か所です。本市と比較するとたくさんあります。県が大規模接種会場での予約受付を明日15日から開始しますが、市民にとってはより身近な場所に接種会場があることが望ましく、また、医療機関の協力を得て接種体制を強化していただくことも必要です。
そのために、質問の3点目、旧5町には接種場所が少ないため、集団接種会場等をさらに拡充し、利便性の向上を図ることが必要と考えますが、見解をお示しください。
質問の4点目、時間外や日・祝日及び一部休診によって接種体制を拡充する医療機関や医療従事者への財政支援を図るべきと考えますが、以上、答弁願います。
P.35 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 合併した5地域のうち、桜島地域については個別接種医療機関が少ないことなどから、桜島地区保健センターを集団接種会場として追加したところでございます。その他の地域については当該地域の状況や要望等を踏まえ、必要に応じて実施の可否を検討してまいりたいと考えております。
現在、国において7月末までの措置として、個別医療機関が時間外や休日に接種を行う場合や診療所で週100回以上の接種を行う場合には、1回当たりの接種単価の加算を行うなどの支援がございます。本市としましては、8月以降も引き続き、こうした財政支援が行われるよう市長会等を通じて国へ要請しているところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.35 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 桜島に集団接種会場を設置したことは評価いたしますが、一時的な設置ではなく継続した取組にしていただき、まだ接種会場の少ない地域もありますので、さらなる拡充と医療機関への支援を要請いたします。
次に、先行実施した医療従事者等、高齢者介護施設の接種状況と今後の見通しについて答弁願います。
P.35 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 医療従事者等の接種は県において調整がなされており、6月4日時点で県内で5万7,710人の方が2回目の接種を終えているようでございますが、今後の見通しについては示されていないところでございます。また、4月12日から開始した本市の介護老人福祉施設の接種は今月中に終了する見込みとなっております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.35 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 当初の予定より遅れているようです。
次に、ワクチン予約と接種について、1点目、接種券を送付した65歳以上の市民の数とその予約率、接種率及びその評価。
2点目、8月以降に2回目の接種が予約できていない原因と対応。
3点目、入院患者、在宅患者、障害者、外国人の市民の予約や接種への対応。
4点目、キャンセルに伴い接種を受けた市民の把握と2回目の接種予約の方法。
5点目、国の7月末までに高齢者の接種完了に対する市の見解と見通し。
6点目、基礎疾患を有する者や高齢者施設等の従事者、市独自の優先接種対象者の見込み。
以上、それぞれ答弁願います。
P.35 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 接種券を送付した65歳以上の市民は約17万4,100人で、6月11日時点の予約率が78.6%、接種率が39.5%となっており、予約と接種が着実に進んでいるところでございます。
本市では、各医療機関のスケジュール等も踏まえ、専用サイトでの予約可能な日を11週先までに制限していることから、1回目接種の予約を8週先以内に行わなかった場合は、同日中に2回目接種の予約ができない状況となります。このため、8週先以内に1回目接種の予約ができる医療機関を選んでいただけるよう予約の空き状況一覧を適宜更新し、早めの予約を勧めているところでございます。
入院・在宅患者、障害者の予約については、インターネットや電話のほか、ファックスでも受付を行っており、また、接種については入院先や在宅往診での対応を行っているところでございます。外国人への対応は、接種券にその方の国籍に応じて英語やベトナム語などの外国語案内文を同封しているほか、本市設置のコールセンターにおいて9か国語の言語に対応できるオペレーターを配置し、予約、接種の支援に努めているところでございます。
予約キャンセル等に伴う他の方への接種は、本市が運営する集団接種会場では運営開始から6月10日までの間に13件あり、各医療機関ではそれぞれ対応していることから把握していないところでございます。2回目接種の予約については、接種を行った医療機関で確保に努めるよう依頼しております。
高齢者の接種については、本市も7月末までの完了に向け、関係機関の協力を得ながら進めているところでございます。
優先接種対象者については、現在、申請を受け付けるとともに、所管部局において施設等に接種希望者リストの提出を依頼しているところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.36 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 当局は7月末までに高齢者の接種完了を求めていますが、ワクチンに対してそもそも不安を持つ市民の中には、様子を見た上で1回目の接種を受けたいという方々もおられます。そういう方々が7月17日以降に1回目を予約した場合は2回目が8月になるわけです。ところが、8月以降の予約が取れないというのは、そもそも鹿児島市が7月までに接種を完了させるということを前提に考えておられるわけですから、ワクチンの安全性を見極めた上で8月に2回目を受けたいという方々にとってはこれは少なくとも市民本位のシステムではないんじゃないかということは指摘しておきたいと思います。
また、キャンセルに伴い接種を受けた方々の2回目の予約をどうするか、医療機関については把握はしていないということでしたけれども、これから65歳未満の方々の接種が始まるわけですから、そこを把握できていないということは問題ですし、これはきちっと早急に解決を図っていく必要があるのではないでしょうか。また、入院患者、在宅患者、障害者、外国人の方々については、他課との連携を強めていただきたいと思います。
次に、新型コロナワクチン予約システムについて質問します。
1点目、コールセンターの電話がつながらないことによる医療機関の負担防止を。
2点目、予約の空き状況が分からない、空き状況の表示の必要性。
3点目、モデルナ社のワクチンが使用される県の大規模接種会場での重複の予約やファイザー社との混合接種のリスクへの対応。
4点目、コールセンターの大幅増員と高齢者等の予約のサポート体制の強化について。
以上、それぞれ答弁願います。
P.36 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 医療機関の負担防止については、インターネットでの予約を勧めるとともに、直接医療機関に問い合わせることのないよう呼びかけてきたところでございます。
本市の採用している予約システムでは、サーバーや回線に大きな負担をかけないよう予約に空きのある医療機関を検索できる機能を導入していないことから、代わりに空き状況の一覧表を独自に作成し、ホームページに掲出しているところでございます。
県が設置・運営する大規模接種会場においては、県独自の予約システムを導入することやファイザー社製とは異なるワクチンを使用することから、本市で既に予約している方が予約接種を受ける場合には、二重予約の防止や同一ワクチンを2回接種するよう周知徹底してまいりたいと考えております。
コールセンターについては、予約受付開始時に回線数を増やしており、現在のところさらなる増員は考えていないところでございます。現在、高齢者の予約申込みは落ち着いてきておりますが、引き続き、接種は必ず受けられることや予約システムの利用について周知を図るとともに、窓口での予約支援を行ってまいります。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.37 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 6月30日から8月30日まで年齢区分ごとに一般接種対象者の接種券が発送されます。コールセンターがつながらないとA登録の医療機関に問合せが殺到し、医療現場に大きな負荷がかかります。高齢者の場合も混乱が続きましたので、コールセンターの体制強化は必要です。また、県の大規模接種会場での二重予約や混合接種のリスク対応については、まだ十分な検討が行われていないようです。20日から接種が始まりますので、県との協議を早急に進めてください。
次に、ワクチン問題で最後に強調しておきたいことは、ワクチン接種は強制ではなく、本人の自由意思に基づくということです。しかし、ワクチン接種が本格化する中でワクチンを接種しない人に対する人権侵害が起きています。
先日、日本弁護士連合会がホットラインを通じて寄せられた相談として、「ワクチンを接種しなければ退職を求められる」、「上司からコロナにかかったらあなたのせいだと言われた」などの声を紹介しています。本市においてもワクチンを接種しない人、希望しない人に対して人権侵害が行われないよう差別防止の取組が必要と考えますが、答弁願います。
P.37 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) ワクチンを接種していない方に対する不利益な取扱いが行われることのないよう、引き続き、市民のひろばやホームページなど機会を捉えて適切に周知を図ってまいります。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.37 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) ワクチン接種を希望しない人に対して、人権侵害や差別が行われないように取り組むと述べられましたので、当局の今後の取組を注視してまいります。
次に、PCR等検査について質問します。
1点目、今後、ワクチン接種が進むとPCR等検査は不要になるのか、見解をお示しください。
2点目、本県及び本市での変異株の発生状況と特徴、検査方法、感染対策上の課題について。
以上、答弁願います。
P.37 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 新型コロナウイルスワクチンについては、発症予防効果は確認されておりますが、感染予防効果は十分に明らかになっておらず、今後も感染者の発生が予想されることからPCR等検査は実施の必要があると考えております。
県によると、3年2月1日から5月27日までの本市を含む本県の変異株の発生状況は、感染者総数1,607人のうち981人分について検査し、656人の変異株陽性が判明しているとのことでございます。変異株の特徴は、従来よりも感染しやすい、重症化しやすい可能性が指摘されているところであり、引き続き予防策の周知が必要であると考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.37 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) ワクチン接種が進む中でもPCR等検査の必要性があることを確認しました。変異株が67%を占めています。しかし、陽性者の61%の検査にとどまっています。さらに、感染力の強いデルタ株の感染状況を把握するためにも、陽性者全員の検査に拡大していくべきではないでしょうか。
次に、濃厚接触者と接触者について、1点目、両者の相違点、疫学調査で無症状であっても必要な方は検査を実施するとはどういう意味かお示しください。
2点目、PCR検査で陰性後に発症するケース件数、健康観察中の件数と課題。
3点目、陰性の接触者と接する市民に対するPCR等検査の必要性について。
以上、答弁願います。
P.37 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 国立感染症研究所が示している積極的疫学調査実施要領によると、感染者の感染可能期間において接触した者のうち、同居あるいは長時間の接触があった者、手で触れることのできる距離で必要な感染予防策なしで15分以上の接触があった者などが濃厚接触者とされております。新型コロナウイルス感染症は無症状でも感染力があるとされていることから、必要な方には検査を実施しているところでございます。
PCR検査陰性後の健康観察中に発症し、再度の検査の結果、感染が確認された件数は3年5月末までに107件、また、健康観察中の件数は5月末時点で561件でございます。健康観察中は症状の出現を把握し、速やかな検査につなげるとともに、様々な相談もあることから関係機関との連携が必要と考えております。
行政によるPCR等検査は、感染症法及び国の通知に基づき、濃厚接触者など検査が必要な方を対象に実施しているところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.38 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 濃厚接触者の最初の検査で陰性であっても、その後の経過観察の中で陽性となるケースが107件あったとのことですが、家族、職場、学校等の身近なところで陰性の接触者と接する方にも幅広くPCR等検査を行うべきではないでしょうか。再度要請します。
次に、検査体制整備に関する指針について、1点目、令和3年4月1日の国の事務連絡の内容と本市の対応。
2点目、その事務連絡に示されている本県の1日当たりの検査能力、通常最大時、緊急最大時の検査需要、検体採取能力。
3点目、高齢者施設等における一斉検査を実施する場合の感染拡大の水準。
4点目、空港、港湾、駅、繁華街でのモニタリング検査の必要性について。
以上、答弁願います。
P.38 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) お述べの事務連絡は、国は検査体制整備に関する指針を定め、都道府県はこれを参考に検査体制を点検し、必要な整備に取り組むとともに、その整備計画について国に報告を求めるもので、県におかれては本市を含む計画について報告をされたところです。
県によると、本県の1日当たりの検査能力、検査需要、検体採取対応力については、それぞれ通常最大時、緊急最大時の順に、1,100件、2,900件、1千件、2千件、3千件、6千件となっております。
国の指針によりますと、昨年冬に2週間程度にわたり人口10万人当たりの1週間の新規感染者数が15人以上に該当した地域については、高齢者施設等における検査需要を把握し、体制の整備に盛り込むこととなっております。
本市では、疫学調査を進める中で幅広く接触者を調査し、必要な方には無症状であっても検査を実施することで感染拡大防止を図っているところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.38 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 国が各県の現状を確認したところ、通常最大時でも本県は3千件の検査能力があります。これまで最も多かったのは5月7日の1,401件ですから、PCR等検査の拡大は可能です。県が今日から20日までドルフィンポートで飲食業や児童施設で働く方を対象に唾液によるPCR検査を実施することは評価しますが、高齢者施設の一斉検査やモニタリング検査についても再検討を求めます。
この質問の最後に、市民から様々な相談が日々寄せられていると思いますが、ただいま質疑を交わした点も含めて、新型コロナウイルス感染症に関するよくある質問コーナーの充実を図るべきと考えますが、答弁願います。
P.38 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 新型コロナウイルス感染症に関する情報については、本市ホームページにおいて専用ページを設け、関連する情報を集約し掲載しており、引き続き、情報の更新や内容の充実を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.39 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) ぜひ、よくある質問コーナーの充実を図り、市民の疑問に答えてください。
新しい質問に入ります。
第30号議案 鹿児島市税条例一部改正の件中、セルフメディケーション税制について質問します。
1点目、同税制と条例改正の内容及び特例措置が延長される理由。
2点目、同税制の利用実績を医療費控除との比較でその推移をお示しください。
3点目、OTC医薬品の内容と同税制の対象となる医薬品数。
以上、答弁願います。
P.39 ◎答弁 総務局長(枝元昌一郎君)
◎総務局長(枝元昌一郎君) お答えいたします。
セルフメディケーション税制は、特定健康診査などを受け、特定の医薬品を購入した一定の費用について令和4年度課税まで所得控除を受けられるもので、医療費の適正化にも資するとの観点から適用期限が5年間延長されたため、市税条例を同様に改正するものでございます。
次に、同税制の控除額と医療費控除額を平成30年度から2年度まで順に万円単位で申し上げますと、165万円、38億3,785万円、192、39億7,959、192、41億5,874となっております。
次に、OTC医薬品は医療用から転用された風邪薬や胃腸薬などで、6月1日現在2,456品目でございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.39 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) セルフメディケーションをWHOは、自分の健康に責任を持ち、軽度な身体の不調は自分で手当てすると定義していますが、医師の処方箋が不要で市民が薬局等で直接購入できる一般用医薬品、OTC(オーバー・ザ・カウンター)医薬品を購入した場合の医療費控除の特例措置を全国では3万人が利用しているようですが、今回の条例改正でさらに5年間延長することが明らかになりました。
次に、セルフメディケーション推進に関する有識者検討会について質問します。
1点目、同検討会の設置目的。
2点目、検討会の中で議論されている医療費の適正化の効果とは医療費の削減を意味するのかお示しください。
3点目、3薬効程度を対象に加える検討状況について。
以上、答弁願います。
P.39 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) セルフメディケーション推進に関する有識者検討会は、当該税制の対象医薬品の範囲及び今後の医療費削減効果等の検証方法を議論するために設置されたものでございます。
国によると、医療費の適正化の効果とは、医療費の削減を意味するとのことでございます。
検討会では、政府税制大綱で対象となる医薬品の薬効を3つ程度選定することとされたことから、鎮痛・消炎剤、解熱鎮痛消炎剤、鎮咳去たん剤、耳鼻科用剤の4薬効を加えたところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.39 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 同検討会の中で座長は、「医療費の削減効果の高いと見込まれるものを限定して効果を検証し、薬効をある程度絞って拡大していく」と発言しています。医薬品の安全性ではなく、特例措置を適用するOTC医薬品を拡大することで、医療費、つまり保険医療費の削減効果の高いものを選定していくという経済最優先の立場で検討が進められようとしています。
そこで、OTC医薬品の安全性の問題を考える上で2点質問します。
1点目、消費者庁が平成27年4月8日に発表した一般用医薬品(OTC医薬品)の副作用報告の内容。
2点目、薬害スモン事件について、同薬害事件の概要と原因となった医薬品とその分類。
同薬害事件を契機に創設された制度とその教訓について。
答弁願います。
P.39 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 消費者庁の発表によると、平成21年度から25年度までの5年間に製造販売業者から報告された一般用医薬品の副作用は1,225例で、うち、死に至った症例が15例、後遺症が残った症例が15例でございました。
スモン訴訟は、整腸剤であるキノホルム剤を服用した者が全身のしびれ、痛み、視力障害等の被害が生じたとして、昭和46年5月以降、製造販売した製薬会社とこれを許可・承認した国を相手方とする損害賠償請求訴訟でございます。
薬害については被害救済に長い期間を要してきたことから、昭和55年に薬による健康被害を受けた人たちを救済するため、医薬品副作用被害救済制度が創設されたところです。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.40 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 消費者庁の発表でも副作用による死亡事例が15例あります。そして、原因がキノホルムという一般用医薬品(OTC医薬品)であることを突き止めるまで長い年月と犠牲を払った薬害スモン事件の教訓を私たちは忘れてはいけないと思います。
したがって、安全性の検証が不十分なまま、医療費の適正化のためのOTC医薬品のさらなる拡大は必要な受診の遅れをもたらし、保険で安心して治療を受けられる環境を後退させることにつながらないか、見解をお示しください。
P.40 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 検討会において、OTC医薬品の追加対象は、安全性の観点を重視し、重症化や急変の可能性が高いものなどは慎重に扱うべきとされており、今後、議論がなされるものと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.40 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) これまではセルフメディケーション税制の医療費控除を申告する際、健診を受けたことを証明する書類等の提出が必要でしたが、財務省はこれを不要にすることも決めています。つまり、医療費削減のために申告を簡素化することが狙いであり、セルフメディケーションの理念そのものも後退することを指摘し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
昨年の第4回定例会に続き、精神または身体に著しく重度の障害を有する方で、在宅で20歳以上の方に月額2万7,350円を支給される特別障害者手当について質問します。
初めに、制度周知について、1点目、前回の質疑で周知に努めると答弁された後の当局の取組と期待する効果をお示しください。
2点目、令和2年12月2日の衆議院厚生労働委員会で、周知されない要因について厚生労働大臣が答弁された内容をお示しください。
答弁願います。
P.40 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 特別障害者手当については、3年4月から要介護認定等結果通知書に同封する関連事業の案内チラシに説明を追加したところであり、要介護認定を受けた方への周知が図られるものと考えております。
お触れの大臣答弁は、特別障害者手当は、国が示す障害程度の認定基準に従って医師の診断書で判断することとなっているが、障害者手帳がないともらえないというふうに勘違いされている方も多いようで、しっかりこれからも周知に努力してまいりたいというものでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.40 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 厚労大臣もこの制度が周知されない要因として指摘しているように、65歳以上の要介護4・5の高齢者の中で障害者手帳を持たない方にこの制度がどう周知されるかが課題であります。現在、要介護認定通知の中で制度案内に取り組まれているということであり、その効果に期待します。
次に、受給者の現状について、1点目、65歳以上の令和2年度末の受給者数と新規受給者数。
2点目、令和2年度の65歳以上の新規受給者の申請時の障害者手帳の所持の有無、要介護認定の有無について。
以上、答弁願います。
P.40 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 手当の65歳以上の受給者は令和2年度末において263人で、2年度の新規受給者は69人でございます。
2年度の65歳以上の新規受給者は全員が障害者手帳を所持されております。また、要介護認定の有無については把握していないところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.41 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 新規受給者69名全員が障害者手帳を所持しており、要介護認定の有無は把握していないということですが、障害者手帳を持たない要介護4と5の方からの申請がそもそもなかったのか、その実態を把握するためにも介護保険課との連携が必要です。
そこで、この制度周知を図る上で、障害福祉課、介護保険課、長寿あんしん課等の連携・協力が必要と考える立場から3点要請します。
1点目、65歳以上の新規申請時に制度周知経路を把握するなど聞き取りの充実を図る。
2点目、ケアマネジャーや介護事業所、地域包括支援センター、医師会等の関係機関への周知を図る。
3点目、在宅で特別養護老人ホーム待機中の要介護4・5の高齢者への個別周知を図る。
以上、答弁願います。
P.41 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 新規申請時の聞き取りについては現時点では考えておりませんが、周知の効果を確認する方法について検討してまいりたいと考えております。
介護事業所等への周知については、チラシの配布などを検討しているところでございます。
在宅で特別養護老人ホームの入所待機中の方への個別周知については、関係機関と協議してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.41 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 縦割り行政の壁を乗り越えて、市民本位の視点から連携・協力に取り組んでいただきたいと思います。
次に、このパネルを御覧ください。これは、私どもの党機関紙「しんぶん赤旗」の特別障害者手当の記事を拡大したものですが、厚労大臣も国会で発言しているように、障害者手帳がなくても申請できるという点を強調しています。また、本市のホームページでは、対象者について、おおむね重度の障害を2つ以上持つ方と説明していますが、障害が1つでも支給が受けられるケースもあります。この記事では、厚生労働省の障害程度認定基準を簡略し5つにまとめてチェック方式で判定できるようにしています。ケアマネジャーや介護関係者の方であれば、これらの該当項目をチェックすることで判断ができ、医師に照会しやすくなると思います。
そこで、分かりやすい診断基準の広報の在り方について、1点目、障害者手帳がなくても申請できる点を強調していただきたい。
2点目、ケアマネジャーや介護関係者が該当項目のチェック方式で理解できるようにする方策を講じてみてはどうでしょうか。
以上、答弁願います。
P.41 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 手当の周知については、お触れの点も考慮しながら取り組んでまいりたいと考えております。
お述べのチェック方式を取り入れることについては、他都市の事例等を調査してみたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.41 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) ホームページやチラシ、パンフ等の広報の際にぜひ検討してください。
終わりに、今後の課題として制度周知や広報及び他課との連携など、他都市の進んだ事例等の調査をすべきと考えますが、答弁願います。
P.41 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 周知・広報などの他都市の事例については、今後、情報収集を行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.41 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 私も他都市の調査を行うことを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
生活保護行政について質問します。
初めに、生活保護世帯のケースワークの現状について、1点目、世帯数と人員数。
2点目、ケース区分ごとの世帯数と訪問・面接の基準回数とその達成状況、その要因について。
以上、答弁願います。
P.42 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 元年度における平均の生活保護世帯数は1万1,615世帯、人員数は1万4,966人でございます。
2年3月現在のケース区分ごとの訪問基準回数、世帯数、達成状況を順にお答えしますと、1か月に1回以上が83世帯、49.9%、3か月に1回以上が3,307世帯、82.8%、4か月に1回以上が3,907世帯、89.3%、6か月に1回以上が2,864世帯、118.4%、12か月に1回以上が1,445世帯、90.8%となっております。毎月1回以上訪問するケースについては、ホームレスが担当地区外に転居している場合などがあり、約5割の達成率となっておりますが、その他については、おおむね計画どおり達成しているところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.42 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 新型コロナの影響があまり見られない令和元年度の実績を示していただきましたが、毎月訪問する必要のあるケースの達成率が最も低いようです。その要因として、職員が不足していることは私は否定できないと思います。
そこで、職員の配置について質問します。
1点目、査察指導員(スーパーバイザー)の配置数と現業員(ケースワーカー)の担当数。
2点目、現業員の配置数と1人当たりの担当世帯数、充足率、100世帯以上の現業員数。
3点目、現業員に占める会計年度任用職員の割合について。
以上、答弁願います。
P.42 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 本市における本年4月現在の査察指導員数は17人、現業員は133人となっております。
本年4月現在の現業員1人当たりの担当世帯数は88世帯、充足率は91%、100世帯以上担当している者は40人でございます。
本年4月現在の現業員に占める会計年度任用職員の割合は24.8%でございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.42 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 現業員(ケースワーカー)を指導監督する立場にある査察指導員が社会福祉事業法の時代の現業員7名につき1名に改善されていることは評価しますが、現業員1人当たりの担当世帯数は88世帯であり、社会福祉法第16条で定めた80世帯という標準数を超えており問題です。しかも、100世帯以上担当する職員が30%を占め、雇用が不安定な状況に置かれている会計年度任用職員が4人に1人という現状です。このような体制で生活保護利用者に寄り添ったケースワークが十分に発揮できるのか疑問です。
次に、査察指導員及び現業員の経験年数と社会福祉主事、社会福祉士、精神保健福祉士の資格取得の割合について。
答弁願います。
P.42 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 査察指導員及び現業員の平均経験年数は4年1か月で、資格取得の割合は、社会福祉主事84.0%、社会福祉士13.3%、精神保健福祉士3.3%でございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.42 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 経験年数が短い方もおり、社会福祉法第15条に照らせば、本来100%でなければならない社会福祉主事が84%です。また、社会福祉士等の福祉職としての資格を有する職員も少数です。
そこで、職員の増員と専門性の確保を求める立場から4点要請します。
1点目、法的な拘束力がないから現業員1人当たりの担当世帯数の標準数が守られていないのか。
2点目、現業員1人当たりの担当世帯数を日弁連も提言している60世帯を目指して増員を図り、早急に標準数以下を達成すべきではないか。
3点目、職員の資格取得のための支援と研修を強化し、専門性を高めること。
4点目、福祉専門科目の履修や社会福祉士、精神保健福祉士の有資格者を重視して採用すべきではないか。
以上、答弁願います。
P.43 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 現業員数については、毎年度、ケース数や世帯状況を考慮しながら関係部局と協議し、必要な人員を配置しているところでございます。
現業員1人当たりの担当世帯数については、引き続き関係部局と協議しながら対応してまいりたいと考えております。
資格取得でございますが、社会福祉主事の資格がない職員については通信課程による資格取得を進めており、今後も引き続き取り組んでまいりたいと考えております。
現業員のうち一般職員については、引き続き一般事務職員として採用された職員で対応し、会計年度任用職員は、今後も社会福祉主事任用有資格者や生活保護業務の実務経験者を採用してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.43 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 現業員の標準数の確保については、他局と協議されるということでしたが、社会福祉法を改正して、法定数として義務化していくという必要を私も感じております。職員の増員と専門性の向上について、今後もぜひ努力をしていただきたいということを重ねて要請してまいります。
次に、コロナ禍の下での保護開始日の遡及事例について質問します。
1点目、生活保護手帳での保護開始日の遡及事例の内容をお示しください。
2点目、無保険の市民が救急搬送された相談事例について、コロナ疑いで病院職員が面会できず、保護申請の相談が2日後になったときの当局の初期対応とその後の協議を経て救急搬送された日を保護開始日とした根拠をお示しください。
以上、答弁願います。
P.43 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 生活保護手帳では、土曜日に入院し月曜日に申請があった事例として、医療扶助の適用については、急病等のため申請遅延につき真にやむを得ない事情があったことが立証される場合には必要最小限度で申請時期から遡って保護を開始して差し支えないものとされているところでございます。
御質問の事例については、救急搬送された経緯や申請が遅れた理由、生活状況等について確認し、生活保護の申請を受理したところでございます。当該案件については、急病等のため申請遅延につき真にやむを得ない事情があったものと判断し、生活保護手帳記載の実施要領に基づき、入院日に遡及して生活保護を適用したものでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.43 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 当局の初期対応では、遡及事例を生活保護手帳の事例のみに限定するなど不適切な対応が見られました。
同様の事案がほかにないか、コロナ禍等による申請遅延のために保護開始日が遡及されているかを調査すべきと考えますが、答弁願います。
P.43 ◎答弁 健康福祉局長(成尾彰君)
◎健康福祉局長(成尾彰君) 急病等により生活保護の遡及適用を行ったケースは2年度で12件、うち新型コロナウイルス感染症関係が1件あったところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.43 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 保護開始日の遡及事例に対する職員の対応は、職員の専門性を高めてほしい事案として提起しました。改めてケースワーカーの増員と専門性の確保を求めて、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
本市も選定されているSDGs未来都市についての質問ですが、今年2月、平成25年から3年間、段階的に実施された保護費の減額は違法であるとの判決が下された生活保護訴訟の大阪地裁判決の受け止めとSDGs未来都市として、格差と貧困をなくすことへの市長の見解をお示しください。
答弁願います。
[市長 下鶴隆央君 登壇]
P.44 ◎答弁 市長(下鶴隆央君)
◎市長(下鶴隆央君) お触れになられた判決につきましては、本市として特に見解を述べる立場ではないところでございます。また、SDGsにつきましては、17の目標の1つに、「貧困をなくそう」が掲げられており、SDGs未来都市に選定された本市としましては、引き続き、全ての年齢の男性、女性、子供の経済的安定の実現に取り組んでまいりたいと考えております。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.44 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
大阪地裁の判決について見解を述べる立場ではないとのことですが、本市においても26名の原告が保護費減額は違法・違憲であると提起し、同様の裁判が係争中です。市長には真摯に受け止めるとの態度を示していただきたい。また、SDGsの第1の目標は貧困をなくすです。第六次総合計画前期基本計画(素案)の中で生活保護業務の適正実施が明記されていますが、先ほどの質疑で明らかなように、ケースワーカーの増員と専門性を確保しなければ保護業務の適正な実施は困難だということを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
安心安全のまちづくりに関して2点質問します。
初めに、国道226号喜入瀬々串地区の歩道整備について、1点目、国道226号喜入瀬々串北の歩道整備事業の進捗状況と事業効果。
2点目、当該事業の南側沿線の歩道整備に対する国道事務所の方針について。
以上、答弁願います。
P.44 ◎答弁 建設局長(福留章二君)
◎建設局長(福留章二君) お答えいたします。
お触れの整備については、国によると、「平成28年度より事業に着手し、令和3年度は引き続き工事を推進する予定である。事業効果については、整備により児童等の安全確保が図られる」とのことでございます。
また、南側沿線の歩道整備については、「交通状況や事故発生状況等を把握し、必要に応じて検討してまいりたい」とのことでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.44 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) このパネルを御覧ください。上段の2枚の写真の右側は歩道整備事業前であり、左側が整備された後の写真ですが、歩道が見違えるように改善されています。しかし、問題は、指宿に向かう南側の沿線はこの下段の写真のように大型車が歩行者をよけるように通行する危険な状態が今も続いています。しかも、南側の沿線には児童生徒も歩いています。国道事務所の方針も来年度以降は白紙の状態です。
さらなる歩道整備の必要性について当局の認識をお示しいただき、今後、国への要請を強めるべきと考えますが、答弁願います。
P.44 ◎答弁 建設局長(福留章二君)
◎建設局長(福留章二君) お尋ねの区間については、安全な歩行空間の確保ができていないことから、歩道設置の必要性を認識しており、引き続き、沿線5市で構成する国道226号整備促進期成会等において、国に対し要望活動を行ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.44 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 期成会の皆様にも御尽力をいただくとともに、私どももさらなる整備に向けて動きたいと思います。
次に、皇徳寺中央公園のグラウンド整備について、1点目、同公園が供用開始された時期とグラウンドの利用状況。
2点目、同グラウンドでは多くの石ころや段差が見られますが、その要因及び利用者からの要望、また、このような問題は他の公園で見られるのかお示しください。
3点目、国が示すグラウンド整備の基準及び整備不良が原因による事故に対する責任の所在について。
以上、それぞれ答弁願います。
P.44 ◎答弁 建設局長(福留章二君)
◎建設局長(福留章二君) 皇徳寺中央公園は平成元年9月1日に供用開始しており、令和2年度はソフトボールやサッカーなどで494件、7,919人のグラウンド使用があったところでございます。
お触れの要因は、風雨による浸食等により路盤材が露出してきたことなどが原因と考えております。利用者からも改善の要望が寄せられており、他の公園と比較しても整備の必要性は高いものと考えております。
一般社団法人日本公園緑地協会の都市公園技術標準解説書によると、土系のクレー舗装のグラウンドは、主に舗装厚10センチメートルの真砂土による整備をすることとされております。一般的に事故原因が管理の瑕疵によるものと認められた場合は、本市に責任があるものと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.45 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) このパネルを御覧ください。皇徳寺中央公園のグラウンドからは、このような角張った石、中には貝殻も出てきます。また、このような段差もありとても危険です。国の整備基準も満たしていないそういう現状であり、万が一グラウンド内で事故が発生した場合、市当局の瑕疵責任を問われる場合も考えられます。
安全第一を最優先にグラウンドの抜本的な整備に着手すべきと考えますが、答弁願います。
P.45 ◎答弁 建設局長(福留章二君)
◎建設局長(福留章二君) 当グラウンドは路盤材の露出や段差により利用に支障を来していることから、整備について検討を行っているところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.45 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 整備に向けた前向きの答弁と受け止め、今後の取組を注視してまいります。
以上で、私の個人質疑の全てを終わります。