◆(大園たつや議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。
最初の質問は、鹿児島市国民健康保険税条例の一部を改正する第2号議案 専決処分の承認を求める件についてです。
まず、専決処分は、議会が成立しないときや時間的余裕がないとき、議決すべき事件を議会が議決しないときなどに市長が議会に代わって意思決定を行うものであり、専決処分をすれば議会の議決と全く同じ効果が発生し執行されることからも、議会としてはその運用を慎重に見守らなければならない、むやみに専決処分を行ってはならないことをこれまで私ども党市議団は一貫して申し上げてきていますが、その観点から、今回の条例改正の内容や専決処分の理由について、以下伺います。
質問の1点目、国において令和3年度の課税限度額の引上げは据え置く対応がなされたと理解していますが、その理由をお示しください。
質問の2点目、4年度の条例改正の内容と効果をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) お答えいたします。
令和3年度の国保税の課税限度額につきましては、国において新型コロナウイルス感染症の影響という特殊な状況に鑑み据え置くこととされ、地方税法施行令の改正がなされなかったことから本市においても見直しを行わなかったところでございます。
今回の条例改正は、基礎課税額及び後期高齢者支援金等課税額の課税限度額をそれぞれ2万円及び1万円引き上げるものであり、一定の負担能力を有する所得層の方々に応分の負担を求めることにより負担能力に応じた公平性の確保が図られるものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
令和3年度は新型コロナウイルス感染症の影響という特殊な状況を鑑み据置きされたとのことですが、この4年度もオミクロン株が猛威を振るい、市民全体が生活に影響を受ける中で公平性の観点から課税限度額の引上げが実行されることは疑問です。
質問の3点目、地方税法施行令の一部改正に至る国会審議の経過と専決処分に至った理由をお示しください。
質問の4点目、県内他市及び中核市における専決処分の実施状況をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 国会審議の経過でございますが、令和4年1月28日に地方税法等の一部を改正する法律案が衆議院で受理され、3月22日の参議院可決後、3月31日に改正地方税法施行令が公布されております。国保税の課税限度額の引上げは遡及適用することが不利益となること、また、6月中旬の当初納税通知書の発送に向け5月には本賦課処理を行う必要があったことなどから総合的に判断して専決処分したものでございます。
県内他市におきましては18市全市で専決処分されております。また、税方式を採用している本市を含む中核市28市のうち、専決処分は18市、議決予定は6市、改正する予定のない市は4市でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
地方税法施行令改正の公布が本市の第1回定例会後の3月31日であったことから、本市としては6月中旬の当初納税通知書の発送に間に合わせるため専決処分を行ったとの理由が示されました。他都市の実施状況もお示しいただきましたが、本市と同じ税方式となっている28市のうち4市で課税限度額を据え置く対応がなされています。
このようなことから、質問の5点目、国が地方税法を改正しても地方自治体の裁量で課税限度額は設定できることの認識と本市の対応をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 国保税の課税限度額は地方税法施行令に定める額を超えることができないこととなっており、本市では平成9年度までは施行令に定める額を下回る設定をしておりましたが、10年度以降は国保財政が厳しい状況にあること等を踏まえ施行令に定める額としているところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
本市では平成10年度以降、国保財政が厳しい状況にあること等を踏まえ施行令に定める額とされているとのことでしたが、課税限度額を下回る設定をすることができるという確認にしたいと思います。新型コロナウイルス感染症の影響がいまだに続いているという特殊な状況の中で市民の命と暮らしを守る観点から自治体としての裁量を発揮すべきではないでしょうか。
次に、課税限度額引上げの影響について、以下伺います。
質問の1点目、課税限度額の引上げに伴う基礎課税額、後期高齢者支援金等課税額それぞれの影響について、負担増となる実世帯数、影響総額、1世帯当たりの負担増額をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 課税限度額の改正による影響について、基礎課税額、後期高齢者支援金等課税額の順に申し上げますと、対象世帯数は、約770世帯、約870世帯、影響総額は、約1,510万円、約830万円、1世帯当たりの額は、約1万9,500円、約9,500円と見込んでおります。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
基礎課税額の引上げについては約770世帯に1世帯当たり約1万9,500円の負担増、後期高齢者支援金等課税額については約870世帯に1世帯当たり約9,500円の負担増となることが分かりました。
そのことを踏まえて、質問の2点目、課税限度額に到達する世帯人員数について、1人、4人、6人の場合で改正前と改正後を比較して所得水準の推移を基礎課税額、後期高齢者支援金等課税額それぞれお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 基礎課税額の課税限度額に到達する所得額について、世帯人数ごとに改正前、改正後の順に申し上げますと、1人世帯、775万2千円、800万2千円、4人世帯、696万4千円、721万4千円、6人世帯、643万9千円、668万9千円でございます。後期高齢者支援金等課税額では同様に、1人世帯、722万7千円、761万1千円、4人世帯、651万1千円、689万6千円、6人世帯、603万4千円、641万9千円でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
基礎分の課税限度額に到達する所得は1人世帯で775万2千円から800万2千円となるようですが、それ以上の所得の世帯については限度額以上に負担が増えることがなく、結果として低中間所得層が高所得者より負担率が重い状況になっており、応分の負担の公平性という点で疑問です。また、新型コロナウイルス感染症の影響で迫する市民生活の中で負担増が滞納等につながらないか懸念されます。
そこで、質問の3点目、所得階層別の国保世帯数、滞納世帯数、滞納総額の推移について、所得500万円超600万円以下、所得600万円超700万円以下、所得700万円超800万円以下、所得800万円超の各所得階層及び全所得階層の合計の2年度から3年度の推移をそれぞれお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 所得階層別の国保世帯数、滞納世帯数、滞納総額を2年度は決算、3年度は令和4年5月13日時点で順に申し上げますと、500万円を超え600万円以下では、2年度は、492世帯、40世帯、約1,290万円、3年度は、550世帯、61世帯、約2,480万円、600万円を超え700万円以下では、2年度は、299世帯、23世帯、約1,020万円、3年度は、293世帯、16世帯、約650万円、700万円を超え800万円以下では、2年度は、181世帯、20世帯、約960万円、3年度は、190世帯、21世帯、約910万円、800万円超では、2年度は、666世帯、33世帯、約1,800万円、3年度は、699世帯、31世帯、約1,360万円、全階層の合計では、2年度は、7万8,217世帯、8,484世帯、約7億1,130万円、3年度は、7万7,436世帯、8,961世帯、約6億9,020万円でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
所得階層ごとの滞納世帯数では500万円超600万円以下で増加しているようですが、当局に求めた資料によりますと600万円以下から100万円超の各階層で滞納世帯が増えており、全体としては滞納世帯が増えていることから市民生活が厳しいものになっていると言えるのではないでしょうか。
質問の4点目、低中間所得層の負担率は高く、高所得者の負担率は低いままであり、高所得者の所得段階に応じた負担を求めていくべきと考えますが、当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 国保税の負担については、国において医療給付費等の増加が見込まれる中で所得層による負担の公平を図る観点から課税限度額の引上げ等が行われてきており、本市においては関係法令の改正等に沿って見直しを行っているところでございます。お触れの所得段階に応じた負担については、国において必要に応じて検討されるものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
今回の課税限度額引上げによって所得に占める基礎課税額、後期高齢者支援金、介護納付金を合わせた国保税の負担割合は、1人世帯で約12%、6人世帯で約15%と重い負担となっています。これは所得に関係なく家族や世帯に賦課される均等割、平等割という応益負担があるからであり、このような制度を抜本的に見直すためにも、また国保会計の財政上の課題解決のためにも応能負担による累進課税の強化が必要ということは申し上げておきます。
これまでの質疑を踏まえて、4年度も続くコロナ禍の下で国保税の負担感はさらに重くなり、滞納の増加につながる課税限度額引上げの改正を保留できなかったのか当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 課税限度額の改正につきましては、一定の負担能力を有する所得層の方々に応分の負担を求めることで公平性の確保を図るものであり、制度の趣旨を御理解いただけるよう努めてまいります。なお、新型コロナウイルス感染症による影響で納税が困難となる世帯につきましては、猶予制度等により対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
国保財政の厳しさについては私どもとしても一定の理解をするところですが、昨年度、新型コロナウイルス感染症の影響を特殊な状況として課税限度額引上げを保留したことも踏まえ、さらに影響が続く4年度は自治体としての裁量を発揮して保留することが市民の命と暮らしを守る防波堤である本市の役割であることを厳しく指摘し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
今回の議会に議案として提案されている第4号議案 鹿児島市国民健康保険税条例一部改正の件について、以下伺います。
質問の1点目、条例改正の内容と経緯をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 国民健康保険税条例の一部改正は、新型コロナウイルス感染症の影響により収入の減少が見込まれる場合等における国保税減免の特例の対象期間を4年度中の期間に改めるものでございます。経緯としては、令和4年3月14日付で発出された国からの事務連絡を受けて5月には本賦課処理を行う必要があることから、今回、議案として提出したところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
新型コロナウイルス感染症の影響により収入の減少が見込まれる場合の減免の特例の対象期間が4年度中、つまり来年の3月31日まで延長される内容です。国保税や介護保険料の特例減免については私ども日本共産党も期間の延長を求めてまいりましたので一定の評価をするものです。
質問の2点目、令和元年度、2年度、3年度における特例減免の実績と評価について伺います。
まず、特例減免の世帯数と減免総額の推移及びその評価をお示しください。
次に、2年度の減免世帯が3年度に減免対象とならなかった理由をお示しください。
次に、前年収入に給付金等の課税収入を加えなかったことの影響をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 国保税の減免世帯数及び減免総額を申し上げますと、元年度は、562世帯、1,752万9,300円、2年度は、637世帯、1億2,013万1,800円、3年度は、4年4月末時点で233世帯、4,104万9,900円で、3年度は2年度と比べ世帯数、金額ともに減少しておりますが、新型コロナウイルス感染症の影響により収入が大きく減少した世帯の負担軽減につながったものと考えております。
3年度の減免対象につきましては、納税義務者の事業収入等が影響を受けた前年より30%以上減少する見込みとなるなどの要件があることから、これらに該当しない世帯があるものと考えております。
各種給付金は減免額算定時の事業収入等には含めないこととされており、これを含めなかったことによる影響については把握していないところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
2年度は600世帯を超えて減免がなされ、コロナ禍の下での市民生活の負担軽減につながったと私どもも考えますが、3年度からは約200世帯と激減しています。これは前年の収入から3割減少した世帯を対象としているため、例えば2年度に収入がゼロになって全額減免になったとしても、3年度はそこから収入がさらに3割減少しなければ対象とならず、税負担が発生することになります。また、税負担の算定において持続化給付金や休業協力金などが課税収入として加えられて賦課されているにもかかわらず、特定減免では給付金等を加えずに3割減少の対象から外す取扱いになっていることも問題ということは厳しく指摘いたします。
質問の3点目、特例減免に対する国の財政支援と課題について、まず、令和元年度と2年度の内容をお示しください。
次に、3年度及び4年度の内容と本市の対応をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 国保税減免に係る国からの財政支援につきましては、元年度と2年度は全額措置されております。
3年度の財政支援については、当初、市町村調整対象需要額に占める減免総額の割合に応じて10分の2から10分の8に相当する額が交付される予定とされたことから、全国市長会を通じて減免分の全額負担を国に要望いたしました。その後、国から3年11月に全額措置されるとの事務連絡がございました。4年度は3年度と同様に10分の4から10分の10に相当する額が交付される予定とされており、さらなる国からの財政支援については国の動向を注視する中で適切に対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
国の財政措置が3年度から2割となったことについては、行政が自治体の負担が増えることを懸念して市民に対して思い切った減免の取組ができなくなる可能性があり、全額国が負担するよう求めるべきと本会議の質疑で要請いたしました。その後、国は全額財政措置したようですが、今回も4割しか負担しないと示されているのは問題であり、国として新型コロナウイルスの影響にあえぐ市民生活を支える真剣な姿勢が必要ということは申し上げておきます。
質問の4点目、減免制度のさらなる周知及び他課との連携を図る取組の内容をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 国保税の減免制度につきましては、ホームページや広報紙への掲載のほか、関係部局と連携しチラシの配置やポスター掲示を行うなど、引き続き周知に努めてまいります。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
窓口でのポスターの掲示等、目に見える周知を図ってほしいと度々市民団体が要望されていましたが、今回はすぐにポスター等での周知も行うとの答弁でした。本市もまだまだ新規感染者数が高止まりし予断を許さない状況であることから、多くの市民に減免制度を活用していただける取組を要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
第3号議案 鹿児島市介護保険条例一部改正の件について、以下伺います。
質問の1点目、条例改正の内容をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(成尾彰君) お答えいたします。
今回の介護保険条例の一部改正は、新型コロナウイルス感染症の影響により収入の減少が見込まれる場合等における保険料の減免の特例を令和4年度分の保険料にも適用するもので、国から4年3月14日付で事務連絡があり、6月中旬の当初納入通知書の発送までに条例を改正する必要があることから、今回、議案を提出したものです。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
先ほど質疑を交わした国保税と同じく新型コロナウイルスの影響により収入の減少が見込まれる場合の介護保険料の減免の対象期間の延長であり、一定の評価をするものです。
質問の2点目、令和元年度、2年度、3年度の特例減免の実績と評価について伺います。
まず、特例減免の被保険者数と減免総額の推移及び評価をお示しください。
次に、2年度の減免被保険者が3年度に減免対象とならなかった要因をお示しください。
次に、前年収入に給付金等の課税収入を加えなかったことの影響をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(成尾彰君) 特例減免の年度推移は、人数、保険料総額の順に、元年度、180人、222万7,800円、2年度、192人、1,246万900円、3年度、109人、728万4,500円で、新型コロナウイルス感染症の影響により前年から収入が大きく減少した方などの負担軽減につながったものと考えています。
3年度の減免対象者は、3年中の事業収入等の見込額が前年から10分の3以上減少した方となりますが、2年度の減免被保険者は2年中の事業収入等が既に大きく減少していたことなどから該当しなかった場合があったと考えています。
新型コロナウイルス感染症に関して本市等から支給した各種給付金は、国において減免額算定時の事業収入等に含めないとされておりますが、これを加えた場合は減免の判定が変わることもあると考えています。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
減免の要件の問題点についても先ほど質疑した国保税と同様ですが、答弁としては前年収入に給付金等の課税収入を加えた場合、判定が変わる可能性があることに触れられました。その場合、さらに多くの市民が対象となり負担が軽減されるということを申し上げておきます。
質問の3点目、特例減免に対する国の財政支援と課題について、まず、令和元年度と2年度の内容をお示しください。
次に、3年度及び4年度の内容と本市の対応及び基金の残高とこれまでの活用の有無をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(成尾彰君) 元年度及び2年度の減免については、国庫補助金や特別調整交付金として全額が財政措置されています。
3年度は減免に対して全額が財政措置されましたが、現時点での国の事務連絡によると、4年度は10分の4の見込みであり、最終的に全額の財政措置がなされない場合は、これまで特例減免での活用実績はありませんが、必要に応じて3年度末時点で約50億円ある介護給付費準備基金の活用も検討しなければならないと考えており、国からさらなる財政支援を受けられるよう全国市長会等を通じて要望したいと考えています。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
国の財政措置についても国保税と同様の対応がなされており問題です。財政の厳しい国保税と違い介護保険には基金に約50億円が積まれており、国が財政措置しなかった場合には活用を検討されるとのことです。
これまで私ども党市議団は、この基金を活用して、上がり続ける介護保険料の据置きまたは引下げを求めてきました。新型コロナウイルス感染症の影響で市民生活が厳しいものになっている今こそ、約50億円ある基金を活用して市民負担の軽減を図るべきではないでしょうか。
そこで、基金を活用した前年収入に給付金等の課税収入を加えるという市独自の減免に拡充することについての当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(成尾彰君) 特例減免については財政措置との兼ね合いもあることから、引き続き国の取扱いに基づいて対応したいと考えています。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
国保税と同じく国の取扱いに基づく対応とのことで残念です。新型コロナウイルスの感染拡大状況が自治体ごとに違う今、本市においては自治体の裁量を発揮して独自の感染防止対策や市民生活への支援を具体化されますよう強く要請いたします。
質問の4点目、減免制度のさらなる周知及び他課との連携を図る取組の内容をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(成尾彰君) 減免制度の周知については、市民のひろばやホームページ等への掲載のほか、各種給付等の窓口にポスターやリーフレットを配布するなど関係部局とも連携を図ってまいります。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
国保税の減免の対象者は介護保険料も減免できる可能性があるため、ポスター等については国保税などと並べて貼るなど相乗効果のある取組を要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
第5号議案 令和4年度鹿児島市一般会計補正予算(第1号)中、子育て世帯生活支援特別給付金支給事業について伺います。
質問の1点目、子育て世帯生活支援特別給付金の目的と内容、これまでの経緯をお示しください。
質問の2点目、臨時議会に提案した理由と今後のスケジュールをお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) お答えいたします。
今回の子育て世帯生活支援特別給付金につきましては、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化する中で、食費等の物価高騰等に直面する低所得の子育て世帯に対しその実情を踏まえた生活の支援を行うことを目的とし、児童1人当たり5万円を支給するものでございます。これまでの経緯といたしましては、令和2年度はひとり親世帯を支援するため児童扶養手当を受給する世帯等に基本給付として1世帯5万円、第2子以降1人につき3万円を支給するとともに、そのうち収入が大きく減少した世帯等には1世帯5万円の追加給付を行ったところでございます。また、年末には基本給付の支給対象者に対して再度同様の支給をいたしております。3年度は今回と同様に低所得の子育て世帯に対し児童1人当たり5万円を支給したものでございます。
今回の給付金につきましては、4月28日の国の通知等を踏まえ、対象者に対しできるだけ速やかに給付金を支給するため本議会に提案したところでございます。申請が不要な方については、ひとり親世帯分は6月下旬に、ひとり親世帯以外分は7月上旬にそれぞれ支給を予定しております。また、申請が必要な方については、いずれも6月下旬から申請受付を開始し、7月下旬以降に順次支給する予定でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
令和2年度から新型コロナウイルスの感染状況に応じて給付されてきましたが、今回もその影響が長引いていることから実施されるとのこと、早期の給付に向けて臨時議会での提案となったことが分かりました。
質問の3点目、令和3年度に実施された同給付金の支給実績について、ひとり親家庭、ひとり親家庭以外の世帯数と人数をそれぞれお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) お答えいたします。
3年度の支給実績を世帯数と児童数の順に申し上げますと、ひとり親世帯分は、申請不要分が5,938世帯、9,179人、要申請分が571世帯、893人で、計6,509世帯、1万72人でございます。また、ひとり親世帯以外分は、申請不要分が3,276世帯、6,456人、要申請分が514世帯、760人で、計3,790世帯、7,216人でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
ひとり親世帯とそれ以外で合わせて1万299世帯、1万7,288人に給付されたことが分かりました。ひとり親世帯以外も3,790世帯となっており、新型コロナウイルス感染拡大による影響で家計が急変した世帯も多かったのではと考えられます。
質問の4点目、今回の対象者について伺います。
まず、今回の対象者見込み数と3年度実績と比較し対象者を増やした理由をお示しください。
次に、対象世帯の所得水準のモデルケースをひとり親世帯、ひとり親世帯以外、それぞれお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) お答えいたします。
今回の対象者は、3年度の実績を基に新型コロナウイルス感染症の影響が長引いていることを勘案し家計急変者等の増を見込み、ひとり親世帯分を6,720世帯、1万400人、ひとり親世帯以外分を4,400世帯、8,300人としたところでございます。
対象世帯の所得水準につきましては、ひとり親世帯分については、扶養親族が児童2人のケースで申し上げますと、所得制限限度額は268万円でございます。また、ひとり親世帯以外分については、扶養親族が配偶者と児童2人のケースで申し上げますと、所得限度額は154万9千円でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
対象者の見込み数については影響が長引いていることを踏まえ、家計急変世帯の増を見込んでいることは一定の評価をするものです。また、対象世帯の所得水準のモデルケースについては周知に活用し、分かりやすい周知に取り組まれるよう要請をいたしておきます。
質問の5点目、対象者への対応や周知徹底について伺います。
まず、家計急変世帯や非課税世帯等への周知をどのようにされるのかお示しください。
次に、DV等で避難中や離婚協議中など給付に配慮が必要な方への対応について、3年度の対応とトラブル等の有無、今回の対応、配偶者や元配偶者が給付金を受け取った場合どのように対応されるのか、対象世帯への周知方法をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) お答えいたします。
周知につきましては、非課税世帯など対象と考えられる方には直接案内を送付するほか、市民のひろば、市ホームページ、民間の生活情報誌等への掲載やSNSの活用とともに、保育所や幼稚園、公民館等へのチラシ配置など各面から周知を図ってまいりたいと考えております。
DVからの避難者等につきましては、国の通知等に基づき関係機関と連携し対応したところであり、トラブル等は生じていないところでございます。今回の給付金につきましてもDVからの避難者など給付に配慮が必要な方への対応や、配偶者や元配偶者が給付金を受け取った場合の対応などにつきましては国の通知等に基づき適切に対応してまいりたいと考えております。これらの対象世帯への周知方法につきましては、関係部局の相談窓口等と連携し周知に努めるとともに、市民のひろば、市ホームページなどへの掲載やSNSの活用など各面から周知を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
3年度は給付に配慮が必要な方について慎重に対応され、トラブル等はなかったとのことで安心いたしました。他の自治体では給付金を1人に振り込んでしまうという誤送金の事例も報道されています。DV等で避難中や離婚協議中にもかかわらず、配偶者や元配偶者が給付金を受け取った場合にも毅然とした対応がなされ、対象の世帯に間違いなく給付されるよう要請いたします。
質問の6点目、今回の給付金の対象となっている児童扶養手当受給者と収入が同手当を受給している者と同じ水準となっている者等への対応について伺います。
まず、過去5年間の児童扶養手当受給者数の推移と新規受付件数、コロナ禍における特徴をお示しください。
あわせて、児童扶養手当と公的年金等を併給している世帯数をお示しください。
次に、4月末において申請中の件数、今後の給付金の取扱いをお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) お答えいたします。
平成29年度から令和3年度までの児童扶養手当受給者の年度末の数と新規受付件数を順に申し上げますと、6,370人、829件、6,275人、757件、6,171人、806件、5,990人、737件、5,933人、734件となっており、近年は、受給者数、新規受付件数ともに減少傾向にありますが、コロナ禍の影響によるものかは不明でございます。
児童扶養手当と公的年金等を併給している世帯数は4月末現在で156世帯でございます。
児童扶養手当の4月末における申請中の件数は58件で、今後、給付金については児童扶養手当の4月分の認定者は申請不要で支給し、それ以外の認定者は家計急変など支給対象となる場合もあることから個別に制度の案内をすることとしております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
同手当の受給者数については減少傾向とのことでしたが、一定の世帯が支援を必要とする状況であり、新型コロナウイルス感染拡大の影響による物価高騰で生活が厳しいものになっていると考えられます。また、2年度末に法律が改正され、児童扶養手当と公的年金の併給が可能となりましたが、156世帯が併給されていることが初めて明らかになりました。現在、児童扶養手当を新規に申請中の方が58件あるとのことですが、決定次第、速やかに給付される対応を要請いたします。
次に、公的年金のみを受給している対象者について、3年度の対応と児童扶養手当の併給につながった事例の有無をお示しください。
また、今回の周知方法と児童扶養手当との併給を呼びかける取組をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) お答えいたします。
公的年金のみを受給している方への対応につきましては、本市が把握している方で給付金の支給対象と考えられる方に個別に案内を行うとともに、市民のひろばや市ホームページなどへの掲載、年金事務所や庁内関係部署での窓口案内などにより周知を図ったところでございます。
給付金の申請の際には児童扶養手当の案内も行い、併給につながった事例もございます。今回の周知等につきましても3年度と同様の対応を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
私どもは給付金の支給を機会に児童扶養手当と公的年金が併給できることを周知することを求めてまいりましたが、実際に併給につながった事例もあったことが分かりました。受給者世帯数からしてもまだまだ知られていないのではないかと考えますので、今回の給付でも引き続き年金事務所との連携など併給につなげる対応を強く要請します。
質問の7点目、対象者全てに支給できるよう他部局や他団体とどのような連携が図られるのかお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) お答えいたします。
今回の給付金につきましても3年度と同様、関係する部局、施設、団体等と連携して周知に努めるなど適切に対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
今回質疑を交わした国保税や介護保険料、保育施設や学校など、1つの支援制度から生活全般にわたる支援につながるような連携を要請いたします。
質問の8点目、給付金事業を実施するに当たっての本市の新型コロナウイルス感染症と子育て世帯の生活の現状についての市長の認識をお示しください。
以上、答弁願います。
[市長 下鶴隆央君 登壇]
◎市長(下鶴隆央君) 大園たつや議員にお答えいたします。
新型コロナウイルス感染症につきましては、本年1月中旬以降、全国的に感染が拡大し、本市も同様の状況で4月には新規感染者数が過去最多を更新するなど現在も多くの感染者が発生しているところであり、直近では世代別で10代以下とその親世代に当たる30代、40代が多くを占めております。このような中、新型コロナウイルス感染症による影響が長期化し、特に低所得の子育て世帯については食費等の物価高騰等の影響を大きく受けているものと考えております。今回の給付金につきましては、これらの世帯の方々の生活を支援するものであることから、広く制度の周知を図るなど対象となる方への確実かつ迅速な支給に努めてまいりたいと考えております。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
市長からもありましたように本市の新型コロナウイルス感染症の新規感染者は4月に過去最多を更新してから今もなお全国でも高い水準で推移しており、市民の皆さんから本市のコロナ対策は大丈夫なのかと懸念の声が寄せられています。ウィズコロナも経済・社会活動との両立も感染拡大を抑え込んでこそ成り立つのではないでしょうか。市長におかれましては、実効ある感染拡大防止対策と長引く影響から市民生活を支える給付金事業や独自の支援制度などの実施を先頭に立って取り組まれるよう強く要請いたしまして、以上で、私の個人質疑の全てを終わります。