P.10 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 日本共産党市議団の一員として質疑を行います。
本日の臨時会には、専決処分に関する3つの議案と補正予算に関する議案、合わせて4つの議案が提案されています。
臨時会の質問は一般質問とは異なり、提案された議案に限るとなっていますので、3つの議案について、以下質問してまいります。
初めに、第1号議案 専決処分の承認を求める件(鹿児島市税条例の一部を改正する条例)について質問します。
1号議案は市税に関する3項目の条例改正で構成されていますが、専決処分とした理由と根拠をお示しください。
答弁願います。
P.10 ◎答弁 総務局長(遠藤章君)
◎総務局長(遠藤章君) お答えいたします。
令和6年度税制改正に伴う地方税法等の一部を改正する法律が6年3月30日に交付され、このうち施行日が6年4月1日のものは速やかに市税条例を改正する必要が生じたことなどから、地方自治法に基づき専決処分を行ったものでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.10 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
専決処分は、議会が成立しないときや時間的余裕がないとき、議会が議決しないときなど、市長が議会に代わって意思決定を行うことであり、専決処分をすれば議会が議決したのと全く同じ法律効果を発生することから、むやみに専決処分を行ってはならないということは申し上げておきます。
次に、令和6年度分の個人住民税の特別税額控除(定額減税)の実施について、1点目、国の定額減税の内容と目的及び本市における減税規模と対象者数の推計をお示しください。
2点目、令和6年度歳入予算、個人市民税の前年度予算との比較及び減収への予算措置をお示しください。
答弁願います。
P.11 ◎答弁 総務局長(遠藤章君)
◎総務局長(遠藤章君) 定額減税については、賃金上昇が物価高に追いついていない国民の負担を緩和するため、デフレ脱却のための一時的な措置として、納税者及び配偶者を含めた扶養親族1人につき、令和6年分の所得税において3万円、6年度分の個人住民税において所得割額1万円の減税を行うものです。本市の個人市民税の減税対象者数は約27万人で、減税額は約21億4千万円を見込んでおります。
個人市民税の令和6年度歳入予算は、5年度と比較し約19億5千万円の減となっております。なお、定額減税による減収額については全額国費で補填されるため、地方特例交付金において約21億4千万円を計上しております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.11 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
このパネルを御覧ください。
この図は、岸田内閣が昨年11月の閣議で定額減税を決定した後、12月、内閣府が説明資料として、新たな経済に向けた給付金・定額減税一体措置のイメージ図として公表したものであります。今回の条例改正による定額減税を示す部分は、このパネルで灰色部分に当たります。本市の個人市民税の減税対象者数が約27万人であり、減税規模は約21億4千万円であると答弁されましたが、この中には、県民税の減税額や令和6年分の所得税の減税1人当たり3万円は含まれてはいないということは申し上げておきたいと思います。
次に、個人住民税の定額減税の算出方法について、4点質問します。
1点目、定額減税の対象要件及び納税義務者、控除対象配偶者、扶養親族の定義をお示しください。
2点目、当該減税額が定額減税前の所得割額を超える場合の取扱いをお示しください。
3点目、本市の条例による減免を行う場合の定額減税の取扱いをお示しください。
4点目、令和6年1月2日以後に出生、死亡した扶養親族に係る取扱いをお示しください。
以上、それぞれ答弁願います。
P.11 ◎答弁 総務局長(遠藤章君)
◎総務局長(遠藤章君) 定額減税の対象となる納税義務者は、前年の合計所得金額が1,805万円以下である者とされており、また、控除対象配偶者及び扶養親族は、同金額が48万円以下であることなどの要件を満たす国内に住所を有する者に限るとされております。
減税額が減税前の所得割額を超える場合には、定額減税前の所得割額が減税額の限度となり、控除し切れない額については別途調整給付金が支給されます。
本市の条例による減免は、定額減税を行った後の税額に対して行うこととなります。
6年度分の個人住民税の賦課期日は6年1月1日であるため、6年1月2日以後に死亡した扶養親族は定額減税の対象になりますが、同日以後に出生した扶養親族は対象にはなりません。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.11 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
個人市民税の所得割の納税義務者とその扶養対象配偶者及び扶養親族が定額減税の対象であり、納税義務者の所得割額が1人1万円の減税額に不足する場合は、その差額が調整給付金として支給されるとのことです。この点をどのように周知を図り、遺漏なく支給されるようにするためにどうすればよいのか重要な課題であります。
また、6年1月2日以後に出生した扶養親族は対象にならないとのことでありますが、令和6年分の所得税に係る減税については6年1月2日以後、出生、死亡した扶養親族については、双方とも定額減税の対象になるということは申し上げておきます。
次に、定額減税を行った場合の個人住民税の徴収方法と今後のスケジュールについて質問します。
1点目、給与所得に係る特別徴収の本市の対応。
2点目、普通徴収の本市の対応。
3点目、公的年金等に係る所得に係る特別徴収の本市の対応、以上、それぞれお示しください。
答弁願います。
P.12 ◎答弁 総務局長(遠藤章君)
◎総務局長(遠藤章君) 定額減税の実施は、原則として給与所得者に係る特別徴収の場合、6年6月分は徴収せず、定額減税後の年税額を7月分から翌年5月分の11か月で案分します。
普通徴収の場合、定額減税前の年税額を基に算出した第1期分の税額から控除し、第1期分から控除し切れない場合は、第2期分移行の税額から順次控除します。
公的年金等に係る所得に係る特別徴収の場合、定額減税前の年税額を基に算出した10月分の特別徴収税額から控除し、控除し切れない場合は、12月分以降の特別徴収税額から順次控除します。
また、スケジュールについては、給与所得に係る特別徴収は税額決定通知書を5月13日に発送したところであり、それ以外は6月10日に発送する予定であります。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.12 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
給与所得に係る特別徴収は、各事業所に昨日13日、税額決定通知書を発送したとのことですが、給与からの毎月の控除は来年の5月まで継続されるとのことであります。国が期待している可処分所得の改善を勤労市民がどの程度実感できるのか疑問であります。普通徴収と公的年金等に係る特別徴収については6月10日、通知書を発送するとのことですが、1人4万円の特別控除ができていない市民の方々から、「なぜ控除していないのか」、役所に問合せが殺到しないように、控除し切れなかった分については別途、調整給付金として支給することについて周知の徹底を図るべきであります。
次に、控除対象配偶者以外の同一生計配偶者に係る定額減税について、1点目、同配偶者の要件と本市の対応及びその理由をお示しください。
2点目、当該者への周知方法とその徴収方法をお示しください。
以上、答弁願います。
P.12 ◎答弁 総務局長(遠藤章君)
◎総務局長(遠藤章君) お尋ねの配偶者とは、納税義務者本人の合計所得金額が1千万円超で、かつ配偶者の合計所得金額が48万円以下の者でありますが、その情報は納税義務者からの申告がない限り捕捉できないため、6年度分の個人住民税において全ての対象者を把握し定額減税を行うことは困難であることから、7年度分の個人住民税から定額減税を行うこととされたところでございます。そのためには、6年分の給与支払報告書等に当該配偶者の情報を記載していただく必要があることから、事業所等への通知や市ホームページ等において周知を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.12 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
控除対象配偶者以外の同一生計配偶者については、納税義務者からの申告がない限り捕捉できないため、7年度分の個人住民税から定額減税を行うことが認められ、2年間にまたがって定額減税の適用を受けるケースとなります。しかし、これは当事者からの申告がないとできないケースですので、今後の周知が課題であります。
次に、自営業者の配偶者や扶養親族を専従者控除の対象にしている場合の定額減税の取扱いと本市の対応について、青色申告の場合、白色申告の場合。
それぞれ答弁願います。
P.12 ◎答弁 総務局長(遠藤章君)
◎総務局長(遠藤章君) いずれの申告においても事業専従者は控除対象配偶者や扶養親族にはならないことから、定額減税の算定上対象には含まれないこととされております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.13 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
この問題は国会で大きな問題となりました。定額減税の対象の扶養家族の範囲は、現行の所得税法第2条の第33項の同一生計配偶者と第34項、扶養親族に準拠しており、どちらの条文にも事業専従者として控除を受けている場合は扶養家族の対象としないと定めているため、今回の定額減税で事業専従者は減税の対象から除外される結果となっています。
このような取扱いは、そもそも定額減税の目的である賃金上昇が物価高に追いついていない国民の負担を緩和することに逆行している措置であります。自営業者の配偶者や親族の場合、収入額が同じであっても、どこで収入を得たか、給与所得か、自家労賃かによって減税の対象になる、ならないという不公平が生じることになります。
例えば、自営業者の配偶者がスーパーなどの外の会社でパート収入を得た場合、その収入額が103万円以下なら自営業者の配偶者として定額減税の対象となります。ところが、青色申告の自営業者の配偶者の場合、専従者給与が103万円以下であっても自営業者の配偶者として定額減税の対象とはなりません。このような矛盾点について、政府は、円滑な執行の観点から既存の所得税法に依拠したと、実務上の都合を優先する極めて無責任な答弁を示しています。今回の定額減税の目的を生かすためにも、今後、是正策を講じるべきだと考えます。
次に、定額減税に係る事務負担について、1点目、本市の事務負担及び他自治体との情報連携の現状と国の支援策の有無をお示しください。
2点目、企業等における事務負担及び本市との情報連携の現状と国の支援策の有無をお示しください。
以上、答弁願います。
P.13 ◎答弁 総務局長(遠藤章君)
◎総務局長(遠藤章君) 定額減税の実施に当たりシステム改修を行いましたが、その経費については普通交付税措置が講じられることとされております。また、事務作業を進める過程においては、必要に応じ、他自治体と情報交換を行っているところでございます。
なお、特別徴収義務者となっている企業等においては、これまで同様、本市が賦課決定した税額を各従業員の給与から天引きし納付していただくことになります。これにより、特段事務負担が増すということはございませんが、今後、問合せ等があった際には適切に対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.13 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
事務負担の課題について特に示されませんでしたが、会社の給与計算担当の方々は、通常業務に加えて、毎月定額減税額を控除する作業や年末調整時の精算作業、そして従業員に対する制度や手取り額の増減に関する周知など負担は増加します。また、先ほど質疑の中で触れた調整給付金の支給は、所管が異なる関係機関との連携と周知の徹底が必要だということは申し上げておきます。
この質問の項の最後に、市長に質問します。
先ほど、事業専従者が定額減税の対象から除外される問題を質疑しましたが、このような定額減税の対象外となる市民への支援策を国に求めるべきと考えますが、答弁願います。
[市長 下鶴隆央君 登壇]
P.13 ◎答弁 市長(下鶴隆央君)
◎市長(下鶴隆央君) たてやま清隆議員にお答えいたします。
お触れの事業専従者の取扱いについては、国会において、財務大臣が給付金での対応を検討中である旨答弁されておりますので、その動向を注視してまいりたいと考えております。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.13 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
国会では、全国で白色申告に係る事業専従者については約7万人、青色事業専従者については約58万人が該当するとの政府答弁が示されています。今後、国の動向を注視するとのことですが、国の対応が不十分な場合は、本市独自に支援策を検討していただくよう要請して、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
第4号議案 令和6年度鹿児島市一般会計補正予算(第1号)中、低所得者支援補足給付金支給事業61億9,438万5千円について質問します。
このパネルを再度御覧ください。
1号議案の質疑では、この灰色の部分に当たる定額減税について質問しましたが、第4号議案の補正予算では、6年度新たな給付金支給事業は予算として提案されていますが、既に先行して実施されている給付金支給事業があります。この緑色の部分が住民税均等割の非課税世帯を対象にした給付金支給事業であり、桃色の部分が住民税均等割のみの課税世帯と低所得の子育て世帯への加算の給付事業です。そして、今回の補正予算で提案されている部分がこの青色の部分であります。1つは、令和6年度新たに住民税均等割の非課税世帯や住民税均等割のみ課税世帯が対象となる給付金支給事業であり、子育て世帯への加算もあります。2つは定額減税し切れないと見込まれる方々への給付金の支給事業であり、この青色の部分に当たります。
そこで、まず、既に先行実施している給付金支給事業の実績について、1点目、緑色部分に当たる鹿児島市物価高騰対応追加給付金、世帯全員の令和5年度分の住民税均等割が非課税である世帯を対象にした支給事業。
2点目、桃色部分に当たる鹿児島市物価高騰対応補足給付金について、令和5年度住民税均等割のみ課税世帯を対象にした支給事業。そして、令和5年度住民税均等割非課税世帯及び均等割のみ課税世帯の世帯員である18歳以下の児童を扶養する世帯を対象にした支給事業、以上、それぞれ実績をお示しください。
答弁願います。
P.14 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) お答えいたします。
物価高騰対応追加給付金の申請期限は令和6年4月30日で、給付金額は1世帯当たり7万円、支給世帯数と総額は、6年3月末時点で、7万9,293世帯、55億5,051万円です。
次に、物価高騰対応補足給付金の5年度住民税均等割のみ課税世帯とこども加算についてそれぞれ申し上げますと、申請期限は6年5月31日、8月31日、給付金額は1世帯当たり10万円、児童1人当たり5万円、支給世帯数と総額は6年3月末時点で、6,912世帯、6億9,120万円、4,066世帯、3億5,980万円です。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.14 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
既に先行実施している3つの給付金支給事業を合計すると、延べ9万271世帯に66億151万円の給付金が支給されたことになります。子育て世帯への加算の申請時期を8月末まで延長するとのことですので、さらなる周知の徹底を図っていただきたいと思います。
次に、今回の補正予算として提案されている低所得者支援補足給付金支給事業について、初めに、新たに6年度住民税非課税等となる世帯について、1点目、住民税均等割非課税世帯、2点目、住民税均等割のみ課税世帯、3点目、低所得の子育て世帯への加算について、それぞれ対象者の要件と世帯数、給付額、スケジュールをお示しください。
答弁願います。
P.14 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) 低所得者支援補足給付金については、基準日の6年6月3日において、本市の住民基本台帳に記載されている世帯のうち、新たに6年度住民税均等割非課税となる約1万3,400世帯及び住民税均等割のみ課税となる約4,300世帯に対し、1世帯当たり10万円を給付いたします。また、これらの給付のこども加算として、約2,800世帯に対し、その世帯員である18歳以下の児童1人当たり5万円を給付いたします。スケジュールについては、いずれも7月中旬から確認書等の発送や受付を開始し、7月下旬から順次支給する予定です。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.14 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
先行実施している給付金支給事業と対象者の要件や給付額は同じですが、令和6年度新たに対象となる世帯という点が異なる点です。したがって、既に先行する支給事業の中で給付されている世帯は対象外となる点の周知が必要であります。
申請期限については答弁されませんでしたが、国が示す基準よりも可能な限り延長すべきということは申し上げておきます。
次に、定額減税し切れないと見込まれる所得水準の方への給付、つまり、納税額が少ないために定額減税を全額控除できない方々への調整給付金の給付について、1点目、対象者及び世帯数とその予算の算定根拠及び課税情報の入手方法をお示しください。
2点目、減税額より納税額が少ない所得水準の範囲について、夫婦と小学生2人の4人世帯と独り親と小学生2人の3人世帯の場合をお示しください。
3点目、調整給付額の算出方法と今後の事務処理の流れ及び過給付への対応をお示しください。
それぞれ答弁願います。
P.15 ◎答弁 総務局長(遠藤章君)
◎総務局長(遠藤章君) お尋ねの所得水準は、社会保険料等の控除がないものとして給与収入で試算いたしますと、夫婦と小学生2人の4人世帯においては、150万円から430万円程度の収入、独り親と小学生2人の3人世帯においては、150万円から370万円程度の収入となります。
以上でございます。
P.15 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) お触れの給付については、対象者数を約19万人と見込んでおりますが、給付対象が個人単位となっていることから世帯数は把握しておりません。予算については、税務部から必要な課税情報の提供を受け、国の示した調整給付額単価を用いて算定しております。
調整給付額は、個人住民税の課税情報と国の調整給付のための算定ツールを用いて算出いたします。また、今後の事務処理については、8月中旬に対象者へ確認書を発送し、8月下旬から順次支給する予定です。なお、過給付については、国の方針に基づき返還を求めないこととなります。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.15 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
約19万人を見込んでいるとのことですが、客観的なデータに基づく根拠ではないようです。また、定額減税し切れないと見込まれる所得水準の範囲をモデルケースで示していただきましたが、これらの世帯に対する調整給付額が過給付となった場合は返還を求めないとのことですが、逆に、不足額が生じた場合には不足額を支給しなければなりません。どのような手だてを講じるのか課題であります。
次に、低所得者給付金や定額減税の対象者である夫のDVによって妻と子供がシェルター等に避難している場合、妻や子供の給付金等の受け取りについて、本市の対応をお示しください。
答弁願います。
P.15 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) DV被害者など給付に配慮が必要な方への対応については、国の通知等を踏まえ、関係部局と連携しながら適切に対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.15 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
6月3日が基準日となります。それまでに、関係機関と連携して、DV避難者である妻を別世帯の世帯主として取り扱い、こども加算も給付できるように対応してください。
この質問の最後に、市長に質問します。
岸田内閣が昨年11月、定額減税を発表したとき、JNNの世論調査では、「評価する」が26%、「評価しない」が64%でした。政府は、今回の給付金と定額減税の一体措置について簡素・迅速・適切に取り組むと表明していましたが、これまでの質疑で様々な問題点や課題が示すように、決して簡素ではなく複雑であり、また迅速ではなく不公平な仕組みが明らかになりました。したがって、定額減税をやめ、個人住民税の所得割が発生する世帯全てを対象に、1人4万円の給付への合理的な転換を国に求めるとともに、市民及び事業所等への事業内容の周知の徹底を図るべきと考えますが、市長の見解をお示しください。
答弁願います。
[市長 下鶴隆央君 登壇]
P.15 ◎答弁 市長(下鶴隆央君)
◎市長(下鶴隆央君) お触れの国への要望については、国や他都市の動向を注視してまいりたいと考えております。また、事業内容については、関係部局間で連携しながら、市民や事業者に対し丁寧に周知・広報するよう指示したところでございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.16 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
1人4万円の給付に転換すれば、面倒な減税実務や複雑な給付金額の計算などする必要は全くなくなりますが、岸田内閣が可処分所得を下支えするために定額減税にこだわった結果であります。
本市の3月の消費者物価指数の総合指数は105.4であり、前年同月比2.3%上昇し、依然として物価高が続いています。総務省の家計調査では、2023年度の消費支出が前年度から3.2%減少し、厚労省の毎月勤労統計調査では、実質賃金が過去最長となる24か月連続減少していることが発表されました。このような事態を打開するためには、賃上げを底上げするための最低賃金の大幅引上げと物価高対策として最も有効な消費税減税が必要であるということを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
第2号議案 専決処分の承認を求める件(鹿児島市国民健康保険税条例の一部を改正する条例)について質問します。
初めに、今回の条例改正を専決処分したことについて、1点目、課税限度額の引上げと軽減判定所得の基準改正の条例改正の内容とそれぞれの効果をお示しください。
2点目、地方税法施行令の一部改正に至る国会審議の経過と専決処分に至った理由をお示しください。
3点目、県内他市、九州県都市及び中核市における課税限度額の引上げの専決処分の実施状況をお示しください。
4点目、そもそも今回の課税限度額の引上げは令和6年度の当初予算に反映されていたのか、その有無をお示しください。
以上、それぞれ答弁願います。
P.16 ◎答弁 市民局長(山本倫代君)
◎市民局長(山本倫代君) お答えいたします。
今回の条例改正は、後期高齢者支援金等課税額の限度額2万円の引上げと、5割軽減及び2割軽減の対象となる世帯の軽減判定所得の基準の引上げを行うもので、このことにより、一定の負担能力がある所得層の方々に応分の負担を求めるとともに、低所得者に対する負担軽減措置を拡充することで、負担能力に応じた公平性が確保されるものと考えています。
国会では、2月6日に地方税法等の一部を改正する法律案が衆議院で受理され、3月28日の参議院可決後、3月30日に改正地方税法施行令が公布されています。専決処分については、課税限度額の引上げの遡及適用が不利益となること、軽減判定所得の基準の引上げは法に基づく軽減措置であること、また、6月中旬の当初納税通知書の発送に向け、5月には本賦課処理を行う必要があることなどから総合的に判断し行ったものです。
県内他市では18市全市で、また、税方式を採用している本市を含む九州県都市においても6市全市で専決処分されています。同じく中核市28市のうち専決処分は18市です。
課税限度額の引上げについては、当初予算案の提案時点においては改正地方税法施行令が公布されていなかったことから、歳入予算に反映していないところです。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.16 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
専決処分されている課税限度額の引上げは、一定の所得を有する方には負担増となる一方、軽減判定所得の基準改正は、低所得者の負担軽減を図る条例改正であることが明らかになりました。また、課税限度額の引上げを専決処分しないで議会の議決による改正や、また、改正を予定していない中核市もあることも示されました。また、課税限度額の引上げに伴う税収増は当初予算には反映されていないことも明らかになりました。
また、専決処分に至る経過の中で地方税法の改正に触れられましたが、そこで質問します。
1点目、国が地方税法を改正しても、地方自治体の裁量で国保税の軽減判定所得の基準のみを選択し改正することは可能か、本市の認識と対応をお示しください。
2点目、課税限度額の引上げは負担増をもたらすことから、市民生活に直結する条例改正を専決処分することについての見解をお示しください。
以上、答弁願います。
P.17 ◎答弁 市民局長(山本倫代君)
◎市民局長(山本倫代君) 軽減判定所得の基準のみを改正している都市もあるようですが、本市では、国保財政が厳しい状況にあること等を踏まえ、課税限度額についても地方税法施行令に定める額と同額としています。
専決処分は、議会の議決すべき事件について特に緊急を要するため議会を招集する時間的余裕がないことが明らかであると認めるときなどに行うもので、市民に直接影響を及ぼす案件については慎重な対応が必要であると考えています。今回は、改正地方税法施行令が年度末の3月30日に公布されており、6年度の本賦課処理において施行令を踏まえた条例改正を行う必要があったことから専決処分としたところです。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.17 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
市民の負担増につながる課税限度額の引上げの改正を見送っている中核市があるように、地方税法では、同施行令に定める額を超えることができないと規定しているだけであり、自治体の裁量でこの基準を下回る設定をすることは可能であります。したがって、地方税法上義務づけられている軽減判定所得の基準のみを選択し改正することは可能であります。今回の専決処分は、本市の国保財政の必要性から行われた措置であったということを指摘しておきます。
次に、今回の条例改正の具体的な影響について質問します。
初めに、軽減判定所得の基準改正の影響についてです。
国保の法定軽減制度は、所得に関係なく世帯人員数に応じて賦課される均等割と1世帯に一律に賦課される平等割の税負担を軽減するために、一定の所得水準以下の国保世帯の均等割と平等割を申請の必要はなく所得に応じて自動的に7割、5割、2割軽減する制度であり、その際の軽減判定所得の基準が今回改正されています。
今回の改正では、5割軽減の場合、現行の被保険者1人当たり29万円が29万5千円に、2割軽減の場合、同じく53万5千円が54万5千円に改正されることによって、新たに法定軽減の対象となる国保世帯が増えることになります。
そこで質問します。
1点目、基準改正に伴う5割軽減、2割軽減のそれぞれの対象世帯数と負担軽減総額、1世帯当たりの負担軽減額をお示しください。
2点目、基準改正に伴う本市国保特会歳入への影響額と財政措置をお示しください。
3点目、基準改正に伴い2割軽減の対象となる世帯人員数ごとの所得水準をお示しください。
4点目、法定軽減の対象とならない国保世帯数と割合の基準改正前との比較をお示しください。
以上、それぞれ答弁願います。
P.17 ◎答弁 市民局長(山本倫代君)
◎市民局長(山本倫代君) 新たに5割軽減の対象となる世帯数、負担軽減総額及び1世帯当たりの負担軽減額は順に、160世帯、580万円、3万6千円、2割軽減は同様に、260世帯、370万円、1万4千円と見込んでおります。
これらの改正による影響額は、2割軽減から5割軽減へ移行した分を考慮しますと720万円となり、国保税が減収となりますが、国の保険基盤安定制度に基づき、一般会計からの繰入金で補填されることとなります。
2割軽減となる世帯人数ごとの所得額は、1人、72万5千円超97万5千円以下、2人、102万円超152万円以下、3人、131万5千円超206万5千円以下、4人、161万円超261万円以下、5人、190万5千円超315万5千円以下、6人、220万円超370万円以下です。
法定軽減の対象とならない世帯数と割合は、改正前3万3,300世帯、43.0%、改正後は3万3千世帯、42.6%と見込んでおります。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.18 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
5割軽減と2割軽減を合わせて420世帯が新たな法定軽減の対象となり、負担軽減に伴う税収減も国の制度によって補填されていることが示されました。
世帯人員数ごとの法定軽減の所得水準の上限を示していただきましたが、1人世帯で97万5千円、2人世帯で152万円、3人世帯で206万5千円、4人世帯で261万円、5人世帯で315万5千円、6人世帯で370万円を1円でも超えると法定軽減の対象外となる国保世帯が依然として42.6%残されていることが明らかになりました。
今回の法定軽減のための基準改正は2023年度に続く改正ですが、2022年度までは長年改正されていませんでした。物価高騰が続いており、国保世帯の負担軽減のためにさらなる基準改正を国に要請すべきであります。
次に、市民の負担増につながる課税限度額引上げの影響と課題について質問します。
1点目、後期高齢者支援金等課税額引上げに伴い負担増となる実世帯数、影響総額、1世帯当たりの負担増額をお示しください。
2点目、国が後期高齢者支援金等課税額を引き上げた理由と限度額超過世帯の割合についての方針をお示しください。
以上、答弁願います。
P.18 ◎答弁 市民局長(山本倫代君)
◎市民局長(山本倫代君) お触れの課税限度額の改正による影響は、対象世帯数670世帯、影響総額1,240万円、1世帯当たりの額1万8,500円と見込んでおります。
お触れの理由等は、国において、課税限度額の超過世帯の割合は、医療保険料に関する国民の公平性を確保する観点から1.5%に近づけるよう段階的に引き上げる運用上のルールを設けておりますが、6年度の全国水準における超過世帯割合は、改正前において後期高齢者支援金等課税分の超過世帯割合が2%を超えることが見込まれたため、5年度と同じ割合の世帯が6年度も課税限度額に該当するよう2万円引き上げられたところでございます。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.18 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
国保税は、基礎課税額と後期高齢者支援金等課税額、40歳以上65歳未満の介護納付金課税額の3つの税で構成されていますが、今回の条例改正では、後期高齢者支援金等課税額は現行の22万円が2万円引き上げられています。その結果、新たに負担増となる国保世帯が670世帯であることが示されました。
引き上げた理由について、国は、令和6年度において後期高齢者支援金の賦課額分の超過世帯割合が2%を超えることが見込まれるため、国の目安である1.5%に近づけるため限度額を引き上げたと説明しています。
それでは、本市の現状を確認したいと思います。
3点目、本市国保の基礎課税額、後期高齢者支援金等課税額の限度額を超える世帯数と割合について、令和2年度から6年度の推移をそれぞれお示しください。
4点目、課税限度額引上げに伴い、基礎課税額、後期高齢者支援金等課税額の限度額に到達する世帯人員数、1人、4人、6人ごとの所得水準をそれぞれお示しください。
以上、答弁願います。
P.18 ◎答弁 市民局長(山本倫代君)
◎市民局長(山本倫代君) 課税限度額の超過世帯数と割合は、2年度から6年度まで順に、基礎課税額が722世帯、0.91%、762世帯、0.96%、727世帯、0.92%、707世帯、0.92%、719世帯、0.93%、後期高齢者支援金等課税額が819世帯、1.04%、850世帯、1.07%、784世帯、1%、659世帯、0.86%、559世帯、0.72%です。
今回の改正に伴い課税限度額に到達する所得額は、世帯人数ごとに基礎課税額、後期高齢者支援金等課税額の順に、1人、800万2千円、915万円、4人、721万4千円、843万4千円、6人、668万9千円、795万7千円となります。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.19 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
国の目安では、課税限度額の超過世帯の割合を1.5%に近づけるとしていますが、本市では6年度、基礎課税額の超過世帯の割合が0.93%、後期高齢者支援金等課税額の超過世帯の割合が毎年度減少し、既に0.72%に到達しており、国の目安を既に達成しています。
課税限度額に到達する所得水準は、世帯人員数が多いほど所得水準は低下しますが、所得700万円超の国保世帯の多くが超過世帯に相当すると推定されます。ここで私が懸念することは、課税限度額の引上げによる滞納の増加であります。
そこで、質問の5点目、所得階層別の滞納世帯数と国保世帯数に占める割合、滞納総額の4年度、5年度の比較について、所得600万円超700万円以下、所得700万円超800万円以下、所得800万円超ごとにそれぞれお示しください。
答弁願います。
P.19 ◎答弁 市民局長(山本倫代君)
◎市民局長(山本倫代君) 所得階層別の滞納世帯数、国保世帯数に占める割合、滞納総額は、4年度は決算、5年度は令和6年5月10日時点で順に、600万円を超え700万円以下では、30世帯、10.0%、850万円、28世帯、10.3%、1千万円、700万円を超え800万円以下、14世帯、7.4%、640万円、28世帯、13.5%、1,300万円、800万円超、40世帯、5.8%、2,090万円、48世帯、7.0%、2,500万円です。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.19 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
5年度は課税限度額が引き上げられている年です。4年度決算と比較すると、現時点で、所得700万円超の世帯では、世帯数もそして滞納額も両方とも増加をしているわけであります。今回の課税限度額引上げの改正により、6年度は約1,200万円の税収増が見込まれていますが、しかし、6年度も限度額の引上げによって滞納が増加することになれば逆効果になるのではないでしょうか。
そこで、今回の課税限度額の引上げについて、3点質問します。
1点目、国において課税限度額の引上げについて議論されていますが、その場で全国市長会の代表が、「一律に限度額を引き上げていく手法は、もはや限界に達している」、「所得階層に応じた限度額の在り方など、現状の問題点を踏まえた抜本的な制度の見直しが必要」と発言し、令和4年6月1日、第92回全国市長会の決定として、課税限度額については、市町村の意見を十分に聞きながら、所得階層に応じた設定も含め根本的な在り方について検討することが国に提言されています。この点について、本市の見解をお示しください。
2点目、5年度からコロナ禍の特例減免も廃止され、物価高騰の下で、国保税の滞納の増加が懸念される課税限度額の引上げの改正を留保すべきではなかったのかと考えますが、見解をお示しください。
3点目、課税限度額の引上げによる歳入増を市独自の子供の均等割減免の拡充に活用すべきではなかったのかと考えますが、見解をお示しください。
以上、答弁願います。
P.19 ◎答弁 市民局長(山本倫代君)
◎市民局長(山本倫代君) お触れの全国市長会の提言などは、課税限度額設定の制度的な見直しの必要性についてのものと認識しております。
課税限度額の改正は、一定の負担能力がある所得層の方々に応分の負担を求めることで公平性を確保するものであり、制度の趣旨を御理解いただけるよう努めてまいります。
本市独自の制度拡充は、本市国保の非常に厳しい財政状況などから考えておりませんが、対象年齢の拡大等については全国市長会を通じて国に要望しております。
以上でございます。
[たてやま清隆議員 登壇]
P.19 ◆質問 (たてやま清隆議員)
◆(たてやま清隆議員) 答弁いただきました。
今回の条例改正により課税限度額は106万円となります。所得800万円の場合、その負担率は13.25%ですが、所得1千万円の場合、10.6%となり、高所得世帯ほど低い負担率となるわけです。したがって、全国市長会としても、一律に限度額を引き上げていく方式を見直し、応能負担の原則に従って所得階層に応じた税率の設定を検討するよう求めているわけです。このような観点からも、今回の課税限度額の引上げは問題であります。
また、子供の均等割の拡充については、本市の場合、所得のない子供たちに1人、2万7,200円の均等割が賦課されています。既に、未就学児の均等割を2分の1減額する措置が講じられていますが、今回の課税限度額の引上げによる歳入増を活用することによって、約900人の未就学児の均等割を全額免除することが可能となります。報道によると、全国で118の自治体が独自に子供の均等割を軽減する制度を実施しているとのことであります。
本市においても検討されるよう強く求めて、私の個人質疑の全てを終わります。