P.45 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。
最初の質問は、市長の政治姿勢について伺います。
質問の1点目、現在、国会では自民党派閥によるパーティー券での裏金問題に端を発した政治資金規正法の改正が注目されています。自民党が公明・維新両党と修正合意した内容は、パーティー券購入者の公開基準額を20万円超から5万円超に引き下げるものですが、複数回開催したり分担購入すれば、これまでと変わらず非公開の上、施行の2027年1月1日まではこれまでどおりです。また、規制法上に規定のない政策活動費を法定化するとのことですが、領収書や明細書の公開は10年後であり、不正があっても規制法の時効が5年のため罪に問われないものとなっています。6月7日から10日まで行われたNHKの世論調査では、この改正案が衆議院を通過したことへの評価について「あまり評価しない」が32%、「まったく評価しない」が28%で、合わせて60%となっています。
そこで、市長におかれては、この政治資金規正法改正案が政治と金の問題を一掃し、国民の政治への信頼を回復することができるのか、その実効性について見解をお示しください。
質問の2点目、子どもの権利条約は、今年、日本が批准した日である4月22日をもって30周年を迎えました。日本においては、児童虐待、いじめ、不登校が過去最大を更新、子供を取り巻く環境の深刻さがクローズアップされ、少子化対策を含め子供施策は国政でも本市でも重点課題の1つとなっています。節目である今年、改めて子どもの権利条約30周年の意義と本市での具体化に向けた決意をお示しください。
以上、答弁願います。
[市長 下鶴隆央君 登壇]
P.46 ◎答弁 市長(下鶴隆央君)
◎市長(下鶴隆央君) 大園たつや議員にお答えいたします。
お触れの改正案は、現在、国会の場において各面から議論されているところであり、その推移を見守りたいと考えておりますが、いずれにいたしましても政治に対する国民の信頼回復のため必要な措置を講じられることが肝要であると考えております。
我が国は、平成6年4月に子どもの権利条約を批准して以降、令和4年のこども基本法制定、5年のこども家庭庁発足やこども大綱、こども未来戦略の策定など、近年、子供・子育て政策の取組が大きく加速しております。このような中、条約批准30年となる本年は、こどもまんなか社会を目指す我が国において、子供が権利の主体であることを基本的な考え方とするこどもまんなか実行計画が動き出す重要な年であると認識しております。私は、全ての子供が生まれ育った環境に左右されることなく、ひとしくチャンスを得て、夢と希望を持ち健やかに成長していける社会の構築を目指し、5年5月のこどもの未来応援条例制定や6年1月の「こどもまんなか応援サポーター」宣言を行ったほか、現在、子供を権利の主体と捉え、最善の利益を図る施策を盛り込む新たな計画の策定に取り組んでおり、子供の意見も尊重しながら、引き続き子供施策の総合的な推進に全力を傾注してまいりたいと考えております。
[大園たつや議員 登壇]
P.46 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
裏金づくりの原資となった企業・団体による政治資金パーティーは、形を変えた企業・団体献金です。先ほど述べた世論調査でも「企業・団体献金を廃止すべきか」との問いに「禁止する必要はない」が35%、「禁止すべきだ」が50%となっており、企業・団体献金の廃止こそ国民の政治への信頼を取り戻し、お金で動かす政治から市民の声で動かす政治への第一歩になるということは申し上げておきます。
子どもの権利条約について、るる市長から方針を述べていただきました。本市は本市議会でも全会一致で採択したこどもの未来応援条例があり、基本理念をうたった第3条では、第1項に「日本国憲法、児童の権利に関する条約、こども基本法等の理念に基づき、こどもを権利の主体として尊重することを、全ての取組の基礎とすること」、第2項に「こどもにかかわることを決める場合は、こどもの成長及び発達の程度に応じ、こどもの意見を尊重するなどこどもの視点に立ち、こどもの最善の利益を第一に考慮すること」を掲げています。
そして、子どもの権利条約の4つの原則、「生命、生存および発達に対する権利」、「子どもの意見の尊重」、「子どもの最善の利益」、全ての子供は、子供自身や親の人種、国籍、性、意見、障害、経済状況などいかなる理由でも差別されず、条約の定める全ての権利が保障される、「差別の禁止」、これらの子供に関わる全ての施策、社会全体にこの精神を行き渡らせることに力を注ぐことが必要という観点から、以下質疑を交わしてまいります。
新しい質問に入ります。
こども医療費助成制度の充実については、令和6年第1回定例会におきまして市長から、「今般、県から助成制度の見直しの方向性が示されたことから、対象年齢や自己負担など、より一層の子育て中の親に寄り添う支援策についてスピード感を持って検討するよう関係部局に指示したところでございます」との答弁をいただき、私もまたこの議場でお会いできる機会を得ましたなら続きをやりましょうと質疑を交わしたことから、今後の見通しについてお伺いします。
質問の1点目、前回の質疑では国がこれまで自治体のこども医療費助成制度の現物給付実施を阻んできた国保会計への減額調整措置、いわゆるペナルティーを令和6年度から18歳未満まで廃止したことを受け全国的に拡充が広がるのではないかと指摘しましたが、6年度の中核市での拡充の状況について、以下伺います。
まず、拡充した中核市と対象年齢、自己負担などの内訳をお示しください。
次に、前年度と比較した中核市全体の対象年齢の分布の変化と併せて、自己負担あり・なし別の自治体数の変化をお示しください。
以上、答弁願います。
P.47 ◎答弁 こども未来局長(浅井孝君)
◎こども未来局長(浅井孝君) お答えいたします。
こども医療費助成制度について、令和6年4月1日時点と前年同時期を比べ対象年齢や自己負担が拡充された中核市数を順に申し上げますと、中核市62市中、対象年齢が18市、自己負担が5市となっております。
次に、助成対象となる年齢の分布につきまして通院の場合で比較いたしますと、5年4月1日時点は、小学生まで5市、中学生まで30市、高校生まで27市、6年4月1日時点は、小学生まで1市、中学生まで20市、高校生まで41市となっており、高校生まで助成対象とする自治体が増えているところでございます。
次に、自己負担の有無ですが、5年4月1日時点は、自己負担あり32市、なし30市、6年4月1日時点は、自己負担あり29市、なし33市となっており、自己負担なしとする自治体が増えているところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.47 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
特筆すべきは、対象年齢が18歳到達の3月31日までに到達した自治体が27から41に広がり、私がこの調査を始めて以来、初めて自己負担なしがありの自治体数を超え、53%を占める状況となるなど、全国的に大きな前進が図られた年になったといえます。
そこで、質問の2点目、全国的な拡充が進んだ背景について当局の認識をお示しください。
以上、答弁願います。
P.47 ◎答弁 こども未来局長(浅井孝君)
◎こども未来局長(浅井孝君) 各自治体におきましては、子供の保健の向上と健やかな育成に寄与するため、財政状況など自治体の置かれた状況も踏まえつつ、制度の拡充に取り組まれており、加えて、5年12月に策定された国のこども未来戦略を踏まえ、医療費助成に係る国民健康保険の減額調整措置が国により廃止されるなど、様々な要因が重なった結果であると考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.47 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
当局が述べられたとおり、国の18歳以下のペナルティーの廃止が大きな要因だと考えます。このような全国的な動きと合わせて鹿児島県でも大きな動きがありました。県は自治体が独自で現物給付を実施した場合、県の制度から外す、つまり、補助金を出さないという考え方を堅持し、自治体独自の充実にブレーキをかけてきましたが、垂水市が独自の現物給付を実施、最近は南種子町が続きました。このような動きを踏まえて、子どもの権利条約における医療を受けることができる権利、それが一人一人に保障される制度として本市としても一歩踏み込んだ大胆な充実がなされるよう改めて強く要請いたします。
この質問の最後に、本市独自の拡充の見通しをお示しください。
以上、答弁願います。
P.48 ◎答弁 こども未来局長(浅井孝君)
◎こども未来局長(浅井孝君) 本市のこども医療費助成につきましては、さきに市長が申し上げましたように県から示された新たな制度内容を踏まえ、現在、自己負担ゼロの年齢引上げや自己負担額の引下げなど、より一層の子育て中の親に寄り添う支援策として本市独自の拡充策を検討しているところでございます。実施時期につきましては、県の制度開始の時期とスケジュールを合わせる必要があるため、引き続き県との連携を図ってまいりますが、可能な限り早期の開始を目指したいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.48 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
なるべく早期の拡充を目途にされているとのことですが、ぜひ市長の任期中に充実し、マニフェストを果たされるよう強く要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
障害福祉についてです。
まず、重度心身障害者等医療費助成制度の所得制限の導入について、第1回定例会に引き続き、以下伺います。
質問の1点目、7月の施行に向けて第1回定例会後、当事者の皆さんに所得確認の同意が送付されていることから、まず、同意の依頼の通知数と返信の数。
同意書に返信しなかった方の取扱いをお示しください。
以上、併せて答弁願います。
P.48 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) お答えいたします。
令和6年4月に行った所得確認に関する同意の依頼通知数は1万3,767件で、5月末時点で1万3,194件の返信がありました。
同意書の返信がない場合は制度変更となる7月からの受給資格者証が発行できないことから、再度、同意書提出の依頼を行っているところです。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.48 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
同意書には返信がない場合は受給者証を送りませんと書いてあるので、現在のところ返信のない約600人は所得に関係なく制度から外されることになります。この人数は第1回定例会でお聞きした所得で対象外となる500人を超えるものであり、看過できません。
私ども党市議団に視覚障害者の方から相談がありました。そもそも通知自体に点字が施されておらず、まず、受け取ってもどのような通知か分からない。分かったとしても返事を書くことができない。この方はお一人で自立して生活しておられるため、このままでは本人は知らないままに対象外となってしまう事例です。約600人の中にはこのような方たちが多く含まれているのではないでしょうか。
視覚に障害のある方などへの配慮がなされていたのか、今後必要な方への対応はどうされるのかお示しください。
以上、答弁願います。
P.48 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) 視覚障害者への配慮については、御指摘を踏まえ、その後の通知文には封筒に点字シールを貼付するなどの対応を行ったところであり、今後においても障害の特性に応じて必要な対応を行ってまいります。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.48 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
当初は配慮がなされていなかったということで、障害福祉を所管する局としてあってはならないことだということは厳しく指摘するとともに当事者自身が意思を表明することに困難を抱えている場合もあることを考えると、所得調査を求めること自体が制度になじまないというところを痛感するところです。
質問の2点目、第1回定例会での質疑では所得制限により対象外となる人数は約500人、影響額は約5,900万円と試算されていましたが、同意のあった方で所得制限により対象外となる方について、まず、対象外となる人数と所得判定の考え方。
次に、対象外となる方の昨年の助成額を全体、また1人当たりでお示しください。
以上、答弁願います。
P.49 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) 所得制限により対象外となるのは5月末時点で504人です。
所得判定においては、特別障害者手当の限度額を準用することとしており、本人または生計中心者の所得から扶養親族等の人数や社会保険料等に応じた額を控除し、限度額を上回った場合は対象外となります。
対象外となる方の5年の助成額は、全体で約1億250万円、1人当たり約20万4千円です。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.49 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
昨年の助成額を踏まえると当局の試算をはるかに超える1億250万円が負担増ということになります。これは1人当たり年間20万4千円の大変重い負担となることが明らかになりました。
私の下に市民からの切実なメールが届きましたので、読み上げます。
先日、市から1通の封書が届きました。内容は大まかに書くと助成に7月から所得制限を設けます。つきましては、所得を調査するので了承の署名をして返書してほしい。返書しないなら助成証は出さないというものでした。こんな話が進んでいるとも知らずに私は驚きと強制的なやり方に疑問を持ったのです。私は仕事をしながら透析治療をしています。仕事をしているので治療は夜6時頃からです。帰りはかなり遅くなりますが、社会に役に立てる人間になりたい、透析をしていてもやれるんだということを証明したいと必死に頑張っています。体がきつくないわけではありません。朝起き上がるのもつらく、仕事中もしんどいときもあります。それでも気持ちを奮い立たせて食らいついています。そんな中、助成に所得制限が始まることを知り、働いている私たちは働いていない人たちと区別されるのか、必死で頑張っているのに働かないほうがいいということなのかと本当に悔しく、悲しくなってしまいました。意欲さえなくなります。所得制限、もうスタートまで日がありませんが、どうにかやめていただけないでしょうか、どうか私のような人の気持ちを市政に届けてください。
以上です。
所得制限の導入は当事者を家族で見守っておられる皆さんだけではなく、メールにもありましたように働くことで社会に参加し、地域で自立した生活を送ろうと頑張っておられる皆さんにも大きな影響を与えます。
そこで、質問の3点目、障害のある方が働くことで社会参加する意義について、当局はどのようにお考えか認識をお示しください。
以上、答弁願います。
P.49 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) 障害のある方が働き、社会活動に参加することは自立した生活を送るために重要であるとともに、障害の有無によって分け隔てられることなく相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会の実現に資するものであると考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.49 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
当局が述べられた意義、そして、現在、障害と付き合いながら社会参加している皆さんの心を折るのがこの所得制限と言わなければなりません。
質問の4点目、市民団体から提出された署名の数と内容をお示しください。
以上、答弁願います。
P.49 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) 署名数は384筆で、内容は、県に所得制限の撤廃を求めることと所得制限で対象外となる方に市独自の助成を行うことを求めるものとなっております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.49 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
まだ第1次分とお聞きしていますが、7月の施行をどうしてもやめてほしいという願いのこもった署名と理解します。
これまで質疑を交わしてきましたが、この制度の対象者は一定期間通院や入院すれば回復する病気だけではなく、一生向き合っていかなければならない特性を持っています。生きるために必要なことを利益とみなして負担を課す所得制限は障害のある方にとって命と権利に関わる大問題です。
そこで、質問の5点目、県段階では9割近くが現物給付、所得制限ありになっているということでしたが、県の所得制限で対象外となった方に独自で助成している中核市の数と特徴をお示しください。
以上、答弁願います。
P.50 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) 独自助成を行っている中核市は14市で、所得制限により対象外となった全ての方や20歳未満の方などを対象に助成している市があります。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.50 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
県の制度そのままに市民に負担を課すのではなく、独自の助成で負担軽減を図っている自治体が14市あることが分かりました。そもそも所得制限の導入は制度の大本である鹿児島県が導入したことがきっかけではありますが、今まさに市民に一番身近な行政として国、県の悪政から市民の命と暮らしを守る防波堤の役割が本市に求められているのではないでしょうか。
この質問の最後に、改めて県の所得制限で対象外となった方に本市独自での助成を検討すべきと考えますが、見解をお示しください。
以上、答弁願います。
P.50 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) 所得制限については、本事業が県の補助事業であることや、今回の支給方式の変更や支給対象の追加等に伴い財政的な負担増が見込まれることから、本制度を持続可能で安定的に継続するために県が示した制度に沿って実施したいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.50 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
持続可能性は大事なことではありますが、持続可能の名の下に権利を切り捨てることがあってはならない、ぜひ検討をされるよう強く要請し、この質問を終わります。
次に、児童発達支援・放課後等デイサービス、いわゆる障害児通所支援について、利用者負担独自助成の継続と質の確保を求める観点から、以下伺います。
質問の1点目、本市の利用者負担独自助成について、まず、サービス利用料の財源内訳をお示しください。
あわせて、国制度による負担上限月額と所得区分ごとの受給者証所持者数をお示しください。
以上、答弁願います。
P.50 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) 障害児通所支援のサービス利用料については、利用者負担である1割を除いた分を国が2分の1、県と市がそれぞれ4分の1負担することとなっております。
国の制度による負担上限月額と受給者証所持者数を所得区分別に6年4月1日時点で順に申し上げますと、生活保護世帯がゼロ円、155人、市民税非課税世帯がゼロ円、923人、市民税所得割課税額28万円未満の世帯が4,600円、6,192人、所得割課税額28万円以上の世帯が3万7,200円、808人です。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.50 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
一部有料化の検討の内容はまだ具体的には示されていないところですが、国の基準どおりにすれば課税世帯で所得がおおむね28万円以下の世帯6,192人は月額4,600円、28万円を超える世帯808人は月額3万7,200円という大きな負担増を伴うということは指摘しておきます。
次に、導入時の経緯をお示しください。
また、導入時に見込まれた効果について、当時の本会議答弁を踏まえてお示しください。あわせて、現時点での評価をお示しください。
以上、答弁願います。
P.51 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) 利用者負担の独自助成は、平成18年4月の障害者自立支援法施行に伴う原則1割の応益負担制度の導入に対し保護者から助成の要望があったことなどから、19年4月から開始したものです。
導入時に見込まれた効果として早期療育の推進や障害児を抱える世帯の負担軽減が期待されており、現在、療育を必要とする方への支援が大きく広がっていることから、導入の効果があったものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.51 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
こちらのパネルを御覧ください。
これは本市が独自助成に踏み切ったとき、市への要望活動を行った親の会の会報をお借りしたものです。当時の様子がよく分かる資料です。地元紙の記事が掲載されていますが、当時の障害福祉課が早期療育の重要性を考えた、保護者は若い世代も多いことから、不安を軽減し経済的な理由で療育を控えることがないよう支援する体制を整えたとインタビューに答えています。
また、三十数名の親の会の皆さんが感謝状を持って市にお礼に伺ったときに当時の福祉事務所長の言葉も掲載されています。鹿児島市はほかの自治体に例を見ないほどに児童デイサービスに力を入れています。これは親子でこの子たちの育ちのために頑張っていただき、親も子も共に困難と向き合っていく力をつけていただきたいと考えているからです。これからも一緒に頑張りましょうと述べておられます。
制度の効果についての現時点での評価も答弁いただきましたが、計画や実績の上でこの間どのような特徴があるのか。
質問の2点目、障害福祉計画について、以下伺います。
まず、これまでの計画と実績の特徴、令和6年度の計画をお示しください。
次に、市障害福祉計画第7期計画・障害児福祉計画第3期計画における見込み量確保のための方策をお示しください。
以上、答弁願います。
P.51 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) 障害児福祉計画第2期計画における利用児童数、延べ利用日数及び事業所数については、いずれも実績が計画を上回っております。また、同3期計画の6年度見込み量について同じ項目で順に申し上げますと、児童発達支援が3,316人、3万2,670日、241か所、放課後等デイサービスが4,422人、4万9,672日、333か所で、現時点では計画と同程度の実績を見込んでおります。
また、計画見込み量を確保するため、利用者負担の独自助成による利用促進や国の基準を超えて専門指導員等を配置した事業所への助成による質の向上等を図っているところです。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.51 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
まさに制度導入時の願いや思いが、今、実を結んで当局の計画を超えて多くの子供たちが安心して療育を受けることができる鹿児島市となっていることを申し上げておきます。しかしながら、なぜか答弁には入っていませんが、今年度から始まった第7期・第3期計画には、見込み量確保のための方策として、「本市独自の利用者負担の助成を行い、利用を促進します」と明記されているにもかかわらず、一部有料化を含む検討を進めていることは、事業者や当事者の皆さんの十分な理解の上に立っているとは言えず、計画の信頼性そのものを損なっていることは厳しく指摘いたします。
質問の3点目、利用料独自助成の一部有料化の検討について、以下伺います。
まず、療育に係る市長のマニフェストをお示しください。
以上、答弁願います。
P.51 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) 療育に係る市長のマニフェストは、「発達障害の早期発見・療育に向けた取り組みを進めます」となっております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.52 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
手帳を持っていなくても自己負担なく療育を受けることができ、早期発見に資する制度となっている本市の制度は、子どもの権利条約の4つの原則と本市のこどもの未来応援条例の理念を本市に具現化している制度だと思いませんか。その本市の市長として、マニフェストに「発達障害の早期発見・療育に向けた取り組みを進めます」と掲げてきた市長は、独自助成の一部有料化の検討などで発信されるのではなく、現在の制度を全国に胸を張って発信すべきということは申し上げておきます。
次に、私どもは独自助成の在り方の検討が事業者や当事者の皆さんにほとんど知られていない中で進められていると考えておりますが、第1回定例会で事業所等への意見聴取について触れましたので、今日までの状況について、意見聴取の方法、意見の数と第1回定例会後に寄せられた特徴的な意見、それらの意見に対する当局の受け止めをお示しください。
以上、答弁願います。
P.52 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) 意見の聴取方法としては、事業者や関係者などが参加される協議会等において利用者負担独自助成の在り方の検討について説明を行い、御意見をいただいております。
これまでにいただいた意見の数は30件で、6年第1回定例会後に寄せられた特徴的な意見としては、「無償化になったときの社会情勢や家庭の状況と現在は変わってきていると思う。負担の上限額を払える家庭は多いのではないか」といった意見や「この助成は当時、親の会の陳情・署名によって実現したもので、現在も大変感謝されている。家庭の中だけでなく、行政、地域、まちを挙げて子供をしっかりと支えていく必要がある」などの意見がありました。
いずれの御意見もサービスを提供する事業者や独自助成開始時の経緯を御存じの方など、それぞれのお立場から大変貴重な御意見をいただいたと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.52 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
去る6月13日、通所支援を利用する保護者の皆さんが市当局を訪れ、独自助成の継続を求めました。保護者の皆さんは、「当事者抜きで声を聞かずに進めてほしくない」、「子供が笑顔で通学しているのでほかのお母さんにも不安なく鹿児島市で子育てが障害があってもなくてもできる状態であってほしい」と切実な声を直接届けにこられました。今後、署名活動で市民の声を集めるとのことですので、当局におかれましては、その声もしっかりと受け止めていただいた上で検討されるよう心から要請をいたします。
これまでの質疑を踏まえて、一部有料化は早期発見・早期療育に逆行するのではないかと考えますが、見解をお示しください。
以上、答弁願います。
P.52 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) 本市としては、早期発見・早期療育の重要性なども認識しているところですが、利用者負担独自助成については、これまでの市議会での議論や他都市の状況を踏まえるとともに、機会を捉えて関係者の御意見をいただく中で事業の持続可能性や利用者への影響など各面から在り方を検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.52 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
私どもとしては一部有料化は早期発見・早期療育に逆行するものだとそのことは申し上げまして、今後の検討を見守っていきたいというふうに考えております。
次に、質問の4点目、療育の質の向上については、早期発見・早期療育を実現する車の両輪と考えておりますので、課題について以下伺います。
まず、障害児通所支援の事業主体の内訳と変遷をお示しください。
以上、答弁願います。
P.52 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) 障害児通所支援の事業主体は障害者自立支援法施行前の平成17年度においては5つの事業所全てが社会福祉法人でしたが、同法の施行でNPO法人等、社会福祉法人以外の参入が認められたことにより、令和6年4月末現在では354事業所のうち263事業所が社会福祉法人以外となっております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.53 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
児童発達支援の分野は当初は社会福祉法人が多くを占めていましたが、規制緩和による企業参入等によって令和4年度の厚生労働省の調査では、放課後デイで営利企業が占める割合は53.8%と半数を超えております。実際、放課後デイでは療育の意義を介さず、訓練だけを行う施設もあり、子供がデイサービスに行きたがらない、疲れてしまうなどの声も聞かれています。このような背景の下、厚生労働省も質の向上に向けての通知を出しています。
そこで、次に、厚生労働省通知について伺います。
平成28年障害児通所支援の質の向上及び障害児通所給付費等の通所給付決定に係る留意事項についての内容をお示しください。
また、平成29年放課後等デイサービス事業所の質の向上のための取組についての内容をお示しください。
以上、答弁願います。
P.53 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) お触れの平成28年の通知は、障害児通所支援の質の向上に向けた留意事項として指定障害児事業者等の指導の徹底や放課後等デイサービスガイドラインの活用の徹底等が示されております。
また、29年の通知においては、放課後等デイサービス事業所の質の向上に向けて改正された関係の基準省令や告示の趣旨に沿って支援の専門的な知識・経験を有する児童発達支援管理責任者の資格要件や事業所の人員配置基準が見直されたことのほか、ガイドラインの遵守や自己評価結果公表の義務づけなどが示されております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.53 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
通知の内容を答弁いただきましたが、質を確保・向上させるのはまさに規制、指導、支援といった行政の責任です。利用者負担を一部有料化し、市場原理に委ねれば質が向上するという考え方があるようですが、既に市場原理に基づいて療育をもうけの場として規制緩和を行った結果が現状を招いていることを考えれば、療育の質と利用者の自己負担の在り方は無関係と言わざるを得ません。
そのことを踏まえ、通知等を踏まえた本市の対応について伺います。
まず、ガイドラインの徹底や自己評価結果の公表の把握をお示しください。
また、これまでの指導監査の状況をお示しください。
あわせて、課題を共有する研修会などの取組をお示しください。
以上、答弁願います。
P.53 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) 障害児通所支援事業所に対しては日頃から法令及びガイドラインに則した運営が図られるよう指導・助言を行っております。また、事業者が行った自己評価結果は毎年度公表されており、本市もその報告を受けているところです。
指導監査については国の通知を基におおむね3年に1度の頻度で運営指導を行っております。令和5年度の主な指摘内容は、非常災害対策に関する計画の不掲示や事業所に置くべき従業者数の不足などです。
課題共有の取組としては、全ての事業所に対する集団指導のほか、事業所同士の研さんの場となる公開療育の実施を促進しているところです。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.53 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
特にガイドラインに基づく自己評価では、事業者だけではなく利用者からも評価を行うことになっていますが、きちんと精査されているでしょうか、局長。この間の当局とのやり取りでは把握が極めて不十分と感じました。また、長年優れた療育を行っている事業者もおり、先進的な療育を共有化する研修もさらに充実すべきです。
この質問の最後に、療育の質の向上に向けた課題認識と今後の取組をお示しください。
以上、答弁願います。
P.54 ◎答弁 健康福祉局長(福島宏子君)
◎健康福祉局長(福島宏子君) 療育の質の向上に向けた課題としては、利用者等から事業所によっては見守りや学習支援が中心となり、障害特性に応じた専門性の高い発達支援が行われていないなど、療育の質に差があるという声があることから、その対応が必要であると考えております。今後の取組としては、引き続き、児童発達支援事業専門員加算等補助金の活用や公開療育による各事業所のスキルアップを促進するほか、新たに自己評価結果を活用した集団指導での研修を行うなど、引き続き療育の質の向上に取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.54 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
改めて療育の質と利用者の自己負担は無関係であり、質の確保とその向上は行政の責任ということを自覚していただき、さらなる充実に向けた取組に努めるべきということを強く要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
市営住宅行政についてです。
まず、家賃減免申請時の通帳の閲覧については、市民からの要望で中止されていたものが昨年から再開されていた問題について第1回定例会で質疑を交わしておりますが、引き続き他都市の状況を交えて、以下伺います。
質問の1点目、令和5年度の家賃減免数と減免額及び割合をお示しください。
以上、答弁願います。
P.54 ◎答弁 建設局長(日高謙次郎君)
◎建設局長(日高謙次郎君) お答えいたします。
令和5年度の市営住宅家賃の減免世帯数、減免額、世帯数の割合を順に申し上げますと、1,378世帯、1億4,591万8,900円、16%でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.54 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
再び通帳の閲覧が始まった令和5年度、新型コロナウイルス関連の家賃減免が終了した一方で物価高騰が続いていますが、減免は約1,400件だった令和4年度よりやや減少となっています。このような中で通帳の閲覧に抵抗を感じて減免を控える市民がいることは厳しく指摘をいたします。
質問の2点目、減免申請に通帳の閲覧を必須とする中核市の数をお示しください。
以上、答弁願います。
P.54 ◎答弁 建設局長(日高謙次郎君)
◎建設局長(日高謙次郎君) お触れの中核市は4市でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.54 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
私は、政務調査課を通じて減免制度に必要な書類、特に通帳は必須かという設問で調査したところ、多くの自治体では必要書類で収入が分からない場合必要に応じてとするところがほとんどで、はっきりと通帳は必要ないと答えた自治体は16市ありました。当局は前回の質疑で「家賃の減免に当たっては、必要な収入を把握し、適正かつ公平・公正な審査を行うため預金通帳の添付や確認を行っている」と答弁されていますが、通帳を閲覧しなくとも適正にできる手法を他都市から研究すべきです。
質問の3点目、個人情報保護やプライバシーの観点から通帳添付の課題をどう考えるのか見解をお示しください。
以上、答弁願います。
P.54 ◎答弁 建設局長(日高謙次郎君)
◎建設局長(日高謙次郎君) 通帳の確認は家賃減免の審査を適正に行うために必要なことと考えており、提出された写しは公文書として適切に管理しております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.54 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
ぜひ他都市の調査も行っていただき、私も再び深掘りして取り上げていきたいというふうに思っております。
次に、原状回復について最近市民からの相談が増えていることから、以下伺います。
質問の1点目、原状回復の基本的な考え方をお示しください。
以上、答弁願います。
P.55 ◎答弁 建設局長(日高謙次郎君)
◎建設局長(日高謙次郎君) 退去時の原状回復は、通常使用や故意等による損耗に関する修繕費用について、入居者に負担していただいております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.55 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
原状回復の基本的な考え方をお示しいただきました。住まいのひろばなどでは30万円ほど準備してほしい旨が記載されていますが、50万円かかる、70万円かかると言われて不安になったとの市民からの相談が寄せられています。
質問の2点目、住民負担の対象をお示しください。
質問の3点目、要する経費とそれぞれの相場などの根拠及び敷金の取扱いをお示しください。
質問の4点目、支払い方法をお示しください。
以上、答弁願います。
P.55 ◎答弁 建設局長(日高謙次郎君)
◎建設局長(日高謙次郎君) 入居者負担の対象は畳の表替えやふすまの貼り替えなどであり、項目は入居時に配布するしおりに記載しております。
原状回復に要する費用について、通常使用による修繕費は民間賃貸住宅では家賃に含まれておりますが、公営住宅では家賃に含まれていないことから、公営住宅のほうが高くなる傾向にございます。また、敷金については、原則、原状回復に要する費用に充当しております。
市営住宅の指定管理者によると、入居者の退去時の修繕を依頼された場合の支払い方法は原則として現金としているとのことでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.55 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
住んでいた期間や部屋の状態によって高くつく場合もあることは理解しますが、民間と比べてあまりにも高額な場合があることは所得の少ない方に向けて提供されている公営住宅としていかがなものでしょうか。また、支払い方法が原則手渡しとなっている点も現金を持ち運ばなければならない危険性や透明性の観点から問題です。
質問の5点目、原状回復費用を求めない場合があるのかお示しください。
質問の6点目、これまでの実績について、年間総額、最高額、最低額をお示しください。
以上、答弁願います。
P.55 ◎答弁 建設局長(日高謙次郎君)
◎建設局長(日高謙次郎君) 退去時の原状回復を求めない例としては、取壊し予定住宅からの退居や原状回復を行う資力がないことなどがございます。
指定管理者によると、5年度の原状回復費用の年間総額、最高額、最低額は順に、およそ1億2,700万、55万、11万円とのことでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.55 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
支払い能力がない場合、求めないということはしっかりと確認させていただきます。実績についてもお示しいただきましたが、最高額55万円、最低額と平均すると約32万円となっているようです。
そこで、質問の7点目、国土交通省「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」の内容と公営住宅には適用されない理由をお示しください。
以上、答弁願います。
P.55 ◎答弁 建設局長(日高謙次郎君)
◎建設局長(日高謙次郎君) お触れのガイドラインは民間賃貸住宅退去時のトラブル防止のため入居者負担の一般的な基準などを示したもので、通常使用による修繕費用は家賃に含まれており、入居者の負担はございません。一方、公営住宅においては家賃に同費用を含んでいないことなどから、同ガイドラインは適用されないものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.55 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
高額な原状回復などの問題をめぐる大家と住民間のトラブルを受けてつくられたガイドラインであり、これが公営住宅に適用されないのかという市民からのアドバイスもよくあるところですが、公営住宅は大家という取扱いではないことや家賃自体に修繕費などが上乗せされていないことから、高額になりがちだということは理解いたします。
質問の8点目、原状回復費用が住民の大きな負担、将来の懸念につながっていることへの認識をお示しください。
以上、答弁願います。
P.56 ◎答弁 建設局長(日高謙次郎君)
◎建設局長(日高謙次郎君) 本市としては原状回復費用の一括支払いは負担が大きいものと認識していることから、退去時に修繕等の費用負担が必要になることについて募集時や入居時に説明を行っているほか、現入居者に対しても入居者向け広報紙において周知を図っているところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.56 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
当局としても負担は大きいという認識は持っておられるというふうに理解いたします。
この件についても私は政務調査課を通じて中核市調査を行いましたが、住民と業者とのやり取りになるため、統計を取っていない年も多かったものの、盛岡市、最高60万円、平均10万円から15万円、川越市、最高7万8,400円、平均4万8,366円、富山市、最高23万2,025円、平均9万5,870円、姫路市、最高15万900円、平均6万1,535円など、どこを見ても平均が20万円以上に達する都市はありません。船橋市は支払い能力のない方、生活保護世帯への減免はもちろんのこと、敷金を超えて入居者が負担する上限額を通常の部屋で10万円、3DKで20万円と決めており、原状回復費用が大きな負担とならないような制度設計がなされています。
この質問の最後に、原状回復費用を低廉に抑える方策や減免制度の具体化の検討が必要ではと考えますが、見解をお示しください。
以上、答弁願います。
P.56 ◎答弁 建設局長(日高謙次郎君)
◎建設局長(日高謙次郎君) 原状回復費用が必要になることについて引き続き周知を図るとともに、人件費や物価の高騰により上昇傾向にあることも踏まえ、負担の軽減策について他都市事例を研究してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.56 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
まずは、なぜこんなに鹿児島市が高いのかというのを調査していただき、その上で他都市の状況を調べて低廉に抑える方策を実現してくださいますよう心からお願いを申し上げます。
新しい質問に入ります。
吉野支所前交差点の渋滞解消についてです。
質問の1点目、同交差点での道路交通量調査について、以下伺います。
まず、平成30年度と令和3年度調査での交通量と順位の比較をお示しください。
あわせて、吉野支所側から吉野中学校側へ右折する車線の交通量の比較をお示しください。
次に、右折信号の長さや通過できる台数など、交差点の渋滞の現状についての認識をお示しください。
以上、答弁願います。
P.56 ◎答弁 建設局長(日高謙次郎君)
◎建設局長(日高謙次郎君) お触れの交差点における交通量は、平成30年度が2万2,230台、令和3年度が2万2,794台で、順位については年度ごとで調査箇所が異なることから比較できないところでございます。
吉野支所側から吉野中学校側へ右折する交通量は、平成30年度が1,185台、令和3年度が1,135台でございます。
県道鹿児島吉田線では通過交通と生活交通が集中することによる交通混雑が慢性化しているものと認識しておりますが、お触れの交差点は県道の交差点であることから、右折信号の長さや通過できる台数については把握していないところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.56 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
交通量調査では県道自体の交通量は増えているものの、交差点に進入する車両は若干減少しているようですが、令和3年度で調査を行った104断面では25位、28位が中洲陸橋の交差点となっていることからも、かなりの交通量であることが見てとれます。また、断面調査で吉野支所側から進入する車両は吉野中学校側への右折が1,135台、大明丘入り口交差点側への左折が1,014台と右折が多い状況にあります。
こちらのパネルを御覧ください。
これは吉野支所前交差点付近で撮った写真と吉野支所の入り口で撮った写真です。毎朝、毎夕長蛇の状態が起きるため、地元の方はある程度避けるようになり、交通量の若干の減少となっているものと思います。
質問の2点目、吉野支所側から吉野中学校側へ右折する車線が渋滞する要因について当局はどのように分析しているのかお示しください。
以上、答弁願います。
P.57 ◎答弁 建設局長(日高謙次郎君)
◎建設局長(日高謙次郎君) お触れの路線は県道であることから、本市では渋滞要因については把握していないところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.57 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
交通量調査によると、県道に向かって進入する車両の数は中学校側に向けて左折または右折する車両が多くなっていますが、吉野支所側から吉野中学校側への右折専用信号は、私の調査によると5秒、長くて7秒程度で、車両3台が何とか通過できるようですが、朝夕の対面から直進してくる車両は信号が変わるぎりぎりまで通過してくることや右折してすぐの無線前バス停でバスが停車している場合などは全く進めないこともあり、渋滞を起こしているようです。
質問の3点目、右折信号の時間延長とバス停車帯の設置を改めて県に求めるべきと考えますが、見解をお示しください。
以上、答弁願います。
P.57 ◎答弁 建設局長(日高謙次郎君)
◎建設局長(日高謙次郎君) 右折信号の時間延長については、道路管理者である県に対し渋滞要因の把握も含め今後要請してまいります。また、バス停車帯の設置については暫定的な整備を求めているところであり、今後も引き続き機会あるごとに要請してまいります。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
P.57 ◆質問 (大園たつや議員)
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
今後、区画整理が行われるからという理由でこの先十数年も渋滞に手を打たないわけにはいかないと考えますので、まずは交差点の状況を把握し、でき得る限りの早急な改善を県に強く求めていただきますよう強く要請いたします。
以上で、私の個人質疑の全てを終わります。