◆(大園たつや議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。
 割愛する項目があることをあらかじめ申し上げておきます。
 最初の質問は、市長の政治姿勢について伺います。
 ことし四月から妊娠中の方の外来受診時の初診料、再診料が上乗せされる妊婦加算が始まり、子育て世代を中心に大きな怒りの声が広がっておりますので、以下その影響と市長の見解を伺ってまいります。
 一点目、妊婦加算について創設された経緯と内容をお示しください。
 二点目、市立病院における診療報酬の妊婦加算の影響と特に多い診療科など、特徴をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) お答えいたします。
 妊婦加算につきましては、妊婦の方の外来診療について通常よりも慎重な対応や胎児への配慮が必要であるため、丁寧な診療を評価する観点から、平成三十年度診療報酬改定において新設されたところでございます。内容としては、自己負担額が三割の方が妊婦健診以外で外来を受診した場合の医療費を診療時間が時間内、休日及び時間外、深夜の順に申し上げますと、初診で二百三十、三百五十、六百五十円、再診で百十、二百十、五百十円でございます。
 以上でございます。

◎病院事務局長(有村隆生君) お答えいたします。
 市立病院における妊婦加算の件数及び患者自己負担額は、本年四月から十月までの七カ月間で一千二百六件、総額二十万六百四十円となっており、診療科別では産婦人科が一千三十二件、十七万六千八百六十円と最も多く、次いで、内科、八十四件、九千九百六十円、耳鼻咽喉科、十四件、二千二十円などとなっております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 市立病院でも四月から一千二百六件、約二十万円の負担増の影響が出ており、産婦人科はもとより、内科や耳鼻咽喉科などほかの診療科にも影響が及んでいるようです。
 中央社会保険医療協議会は、妊娠中、胎児に影響が出ないよう処方薬や検査方法に注意が必要なため、妊婦加算を新設したとのことですが、コンタクトレンズをつくるために眼科にかかった場合でも加算されることから、国の思惑に反して負担を減らそうと、妊娠していることを隠して受診される懸念もあります。
 国民から「少子化に逆行する」、「妊婦税だ」などの大きな批判を受け、加算対象などの見直しが国の方でも始まっているようですが、子育て支援を最重要施策と位置づける市長としてどのようにお考えでしょうか。妊婦加算の廃止を国に求めるべきと考えますが、見解をお示しください。
 以上、答弁願います。
   [市長 森 博幸君 登壇]

◎市長(森博幸君) 大園たつや議員にお答えをいたします。
 妊婦加算につきましては、妊婦さんへの丁寧な外来診療を高く評価することで、より安心して医療機関を受診できるよう本年四月から始まった制度でございますが、国においては今後、その趣旨等を踏まえながら適切に算定されるよう速やかに取り組んでいかれるとのことでございますので、その動向を注視してまいりたいと考えております。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 国の動向を注視するとの答弁でしたが、診療報酬の拡充と妊娠中の方に対する公的医療費助成制度の抜本的な拡充こそ必要ということを申し上げて、この質問を終わります。
 次の水道法の改正につきましては、昨日の個人質疑で一定明らかになりましたので割愛いたしますが、本市水道局は、水需要の減少など他の公営企業とともに厳しい状況にありながら、一定の水道料金のもと、手がたい財政運営で黒字運営がなされており、今後の管路の老朽化にも備えている、市民のライフラインである水を守るプロフェッショナル集団だと認識しています。これにかわれる企業など存在しないと考えておりますので、今後も公営企業の誇りを持って取り組まれるよう要望だけ申し上げておきます。
 新しい質問に入ります。
 市営住宅行政について、以下伺ってまいります。
 最初は、住宅使用料の未収債権と入居申し込みの取り扱いについての質問です。
 十一月の末、市民から相談を受けました。市営住宅が当選し、家を引き払う準備をして、いざ契約して鍵を受け取ろうとしたところ、当局から入居できないことを告げられたということです。この方は、過去、家賃の滞納によって強制退去をさせられ、そのときの滞納が未収債権として残っていたことが理由のようですが、市営住宅の住宅使用料の未収債権の管理と入居申し込み時の取り扱いについて課題があると考えましたので、以下伺ってまいります。
 まず、市営住宅使用料の未収債権について。
 一点目、過去三年間の件数と金額をお示しください。
 二点目、相談のあった方は、市営住宅を強制退去させられた後、工場に住んでいましたが、すぐに倒産し、移転を余儀なくされており、十七年間、催告通知を受け取っていなかったようです。八年前に誰が支払ったか確認できないお金が振り込まれ、時効の延長がされていますが、当局との交渉の中では、当局は未収債権であるにもかかわらず、二年前から本人への催告通知をやめているとのことでした。
 そこで、未収債権への督促の基本的な考え方と催告を途中でやめる事例についての考え方をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) お答えいたします。
 未収債権の件数と金額を平成二十七年度から二十九年度まで順次申し上げますと、四百四十五件、一億七千万円、三百二十九件、一億四千百万円、三百十八件、一億二千九百万円となっております。
 次に、督促の基本的な考え方については、滞納月数に応じた催告文書を入居中及び既に退去した滞納者に対して定期的に発送しております。なお、所在不明により催告文書が何度も返戻された場合など、催告を行えない事例がございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 住所不定の場合などに催告をやめる場合があるとのことでしたが、平成二十年、広島地裁で連帯保証人に対する請求棄却の判例があります。これは、行政が一定の時期から本人への催告通知をやめていたにもかかわらず、連帯保証人に債権を督促した事例ですが、行政が本人への催告通知を送付しなかったことは、内部的な事務引き継ぎ上の過失または怠慢が存在するにもかかわらず、連帯保証人に請求するのは権利の濫用と断じていることから、催告通知を途中でやめること自体が債権放棄に等しい行政の重大な瑕疵に当たるということは指摘しておきます。
 三点目、今回の事例のように未収債権のある市民が市営住宅の入居を申し込んだ場合の対応と根拠となる法律、条例などをお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) お触れのような場合は、本市との信頼関係や他の市民との公平性から入居の契約を行っておりません。なお、根拠となる法令はございません。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 根拠法や条例等では定められていないようですが、家賃滞納を残したままで入居を認められないということは一理あると考えます。しかし、相談の市民の場合、当局が未収債権を債権放棄していないにもかかわらず、本人への催告通知をやめていることは問題です。
 では、次に、市営住宅使用料の債権放棄についてです。
 市の債権は税などに代表される公債権と市営住宅使用料などの私債権に分けられ、私債権は市債権管理条例に基づいて各担当課で管理されています。一定の期間が訪れると基本的に不納欠損となる公債権と違い、私債権は当事者の申請による時効の援用、または市が債権を放棄することによって消滅時効が完成することになります。
 そこで、一点目、過去三年間の債権放棄、時効の援用の件数と金額をお示しください。
 二点目、あわせて市営住宅使用料の債権放棄の要件をお示しください。また、時効年数については民法の定めを基本的に運用しますが、契約解除後の債権や行政の判断に不服を申し立てて敗訴、または和解した場合は期間が長くなるようです。市営住宅使用料はどうか、時効年数の設定の考え方をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 債権放棄の件数と金額を二十七年度から二十九年度まで順次申し上げますと、一千百二十四件、二千九十二万円、一千七十九件、二千五十九万円、五百三十九件、九百六十一万円となっております。なお、時効の援用の実績はございません。
 次に、債権放棄については、本市債権管理条例第九条に基づき、退去した滞納者に関して消滅時効が完成した債権や破産法などによる免責確定を受けた債権に対して行っております。また、消滅時効期間については五年間としておりますが、判決によって確定した権利などは十年間となっております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 債権放棄や時効年数の設定の基本的な考え方をお示しいただきました。
 三点目、時効の援用や市の債権放棄によって消滅時効が完成した市民が、再度、市営住宅の入居を申し込んだ場合の対応と根拠となる法律、条例などをお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) お触れのような事例については特に取り扱いを定めておらず、根拠となる法令もございませんので、今後、他都市の状況を踏まえて検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 こういった事例への規定がないことがわかっているから、課題としてわざわざ本会議で考え方を聞いているんです。
 現時点では入居できるという認識なんですか、再質問します。
 答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) ただいまの事例につきましても特に定めがございませんので、今後、他都市の状況を踏まえて検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 他都市の状況を踏まえて検討ということです。
 この質疑に対する判断は大変重要です。例えば、公債権である国保税などを滞納し、不納欠損となったからといって二度と国保に入れないということはありません。市住宅課を含め、消滅時効が完成しても一定のデータを残していることが当局への取材でわかっていますが、そのデータをもとにして一律に排除すれば、債権が消滅したにもかかわらず、一生、市営住宅は入居できないことになります。そのことは私債権全体にかかわる判断であり、例えば水道料金であれば、本市の水は一生飲むことができないということになりかねません。全ての方を入居させてくださいとは言いませんが、その市民が未収債権を負った後、どのように過ごしてこられたのか、現在の生活の状況はどうか、しっかり協議して判断されるなど、市民の福祉の増進、自立の助長といった公の施設としての役割を果たすべきということを今後の検討に当たって申し上げておきます。
 次に、これまでの質疑を踏まえ、市営住宅の入居申し込みでの取り扱いについて伺います。
 一点目、過去、未収債権のある市民や消滅時効が完成した市民が入居を申し込んだ事例はあるのかお示しください。
 二点目、入居申し込み時点での不適格事由は具体的に何があるのか。また、未収債権、消滅時効が含まれているのかお示しください。
 三点目、不適格事由のチェックは、原則、手続上のどの時点までになされるべきなのかお示しください。
 以上、まとめて答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 過去において未収債権のある市民が申し込んだ事例はございますが、消滅時効が完成した市民が申し込んだ事例は把握しておりません。
 また、入居申し込み受け付けでは、申込書の形式的な審査のみを行い、未収債権などの不適格事由については審査を行っておりません。
 これらを含む不適格事由については、基本的には入居決定を行う資格審査においてチェックしておりますが、契約時までにも最終確認を行っております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 今回の件で私が最も問題だと考えているのがこの部分です。相談に来られた市民は、過去、家賃滞納で強制退去させられたことは承知していましたが、これまで催告通知が届いていなかったことから、市営住宅の申し込みをしました。その後、十月二十五日に当選通知が出たため、喜んで引っ越しの準備を始め、あとは立ち会いをするだけという状況で、次の日に市営住宅を契約し、鍵を受け取ろうとした十一月二十一日の夜、突然、市住宅課から入居できない旨の電話がかかってきたそうです。次の日、私も当局と交渉し、正式な回答は次週の初めにしますと約束をしておきながら、私が経過報告をしてほしいとお願いして連絡してもらった十一月二十八日以降、今日まで、当局からの返事も、経過の説明も、様子伺いもありません。この市民は、現在、大家さんの配慮で引き払うはずだった家に日割り計算で家賃を払いながら、まとめた荷物と過ごしているところです。明らかに本市が出した行政処分によって市民が不利益と損失をこうむっている事例だと考えます。
 四点目、当選通知という行政処分を一度出した後、取り消しに至るまでの市民の損失は補償されるべきと考えますが、見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 未収債権のある者への入居決定の取り消しについては適正に手続を行ってまいります。お触れになった損失補償は考えていないところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 損失補償は考えていないとの答弁でした。
 何かが起こったときに何が問題だったのか、自分たちにも何かしらの瑕疵があるのではないだろうかと一人一人が考えなければ、全面敗訴した区画整理の補償金裁判のような結果になります。
 再質問いたします。
 建設局長は、当局側には一片の瑕疵もなかったと考えておられるのか認識をお示しください。
 答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 繰り返しますが、未収債権のある者への入居決定については、取り消しの手続を行ってまいります。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 私は、一片の瑕疵もなかったのか、あったのか、そのことを質問しております。このことに明確にお答えいただけなければ、これ以上、質疑を続けるつもりはありませんので、議長によろしくお願いいたします。
 再質問いたします。
 当局側には、一片の瑕疵もあったのか、なかったのか、はっきりお答えください。再質問いたします。
 答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 未収債権のある者への入居決定の取り消しについては、本市との信頼関係や他の市民との公平性から、厳正に手続を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきましたが、内容は変わらないようです。このような質疑で答弁を求めるのは大変恐縮ですが、ここまで質疑を聞いておられて、市長は今回の件についてどのような認識を持たれたでしょうか。当局側に全く瑕疵はないとお考えなのか見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 私のほうで答弁いたします。
 繰り返しますけれども、未収債権のある者への入居決定の取り消しについては、本市との信頼関係や他の市民との公平性から厳正に手続を行ってまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 大変残念な答弁です。当該の市民とは行政不服審査や裁判などの対応も含め、相談をさせていただきたいと思います。
 いずれにしろ、当局におかれては、相談に来られた市民に対して一刻も早く正式な回答をされることを強く要請いたします。非常にまれなケースではありますが、今回のようなことが今後、市民に起こらないよう教訓にすべきだと思います。
 最後に、これまでの質疑を踏まえて、住宅使用料の未収債権の適切な管理と入居申し込みでの取り扱いについての今後の対応をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 未収債権については、督促、催告状況の記録など、これまでも適切な管理に努めてきております。今後さらに、入居決定においても、申し込み受け付け時などに過去の入居状況の確認や資格審査時に滞納者リスト等のチェックを複数の職員で行うなど適正な事務処理に努めてまいります。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 チェックをしていくのが適正な取り扱いというのであれば、今回のことは瑕疵があるというふうに申し上げておきます。
 市営住宅使用料一つとってもこの状況です。市民に不利益や損失を与えないよう指定管理者へ業務を引き継げるのか甚だ疑問だということは厳しく指摘いたします。
 次に、市営住宅の空き家の状況について、市民から長期間の空き家が今も大変多く、住民での市営住宅の自治にも影響があるとの声が依然として多いことから、以下伺ってまいります。
 まず、市営住宅の総管理戸数、空き家の総数、入居率、空き家による家賃収入の損失をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 本年四月一日現在、総管理戸数、一万一千四十六戸、空き家の総数、一千三百三十四戸、入居率、八十八%で、空き家による家賃収入の損失は、入居世帯の収入によって家賃が異なるため試算が困難でございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 現在、市営住宅の空き家は一千三百三十四戸で、全体の戸数の一割程度となっているようです。家賃収入の損失は試算されていないということですが、いずれにしろ、空き家が多ければ損失になりますし、市民にとってもよくない課題だと思います。
 次に、政策空き家についての質問です。
 一点目、全体の戸数とそのうち災害対応の戸数をお示しください。
 二点目、今後も計画上、確保しなければならない政策空き家の数をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 政策空き家戸数は七百六十二戸で、そのうち災害対応戸数は五十戸でございます。
 今後も建てかえ事業を推進するため、同程度の政策空き家が必要と考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 平成二十六年に先輩議員がこの件について本会議で詳細に質疑を行った経過がありますが、まだ七百戸近くの政策空き家の確保が必要とのことです。
 三点目、政策空き家の多い団地名と戸数を上位三つお示しください。
 四点目、建てかえの五年前から募集停止をするのが基本的方針のようですが、五年以上の募集停止となっている空き家数と主な理由をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 政策空き家の多い団地と戸数は、武岡住宅、二百四十戸、星ケ峯住宅、百二十七戸、西伊敷住宅、百十二戸で、五年以上の募集停止となっている空き家は百九十一戸、主な理由は、建てかえ事業に伴う仮移転のための住居確保でございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 いまだに五年以上の空き家が百九十一戸あるということだそうですが、このような長期間の空き家を防ぐために、先ほど申し上げた二十六年の本会議での質疑で建設局長は、建てかえに伴う政策空き家の基本的方針の見直しをされる旨、答弁をされておられます。
 この見直しによる効果は果たしてあったのか、なかったのか見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) お触れの効果については、建てかえに伴う政策空き家を確保しつつ、募集戸数の増につながったものと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 募集戸数の増につながったという効果を示されましたが、五年以上の空き家が百九十一戸あるということを踏まえ、さらなる推進を要請しておきます。
 次に、政策空き家以外の空き家について伺います。
 一点目、全体の戸数と入居可能だが空き家になっている募集中の戸数と、そもそも入居ができない準備中の戸数の内訳もお示しください。
 二点目、空き家の多い団地数と戸数を上位三つお示しください。
 三点目、十年以上空き家になっている戸数と主な理由をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 政策空き家以外の空き家は五百七十二戸で、そのうち、募集中は三百三十一戸、準備中は二百四十一戸となっております。
 次に、空き家の多い団地と戸数は、星ケ峯住宅、百戸、武岡住宅、九十九戸、紫原住宅、七十八戸でございます。
 また、十年以上空き家になっている戸数は六戸で、主な理由は、退去者が行方不明のため修繕ができないものでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 十年以上空き家になっている空き家も六戸あるということでした。
 四点目、このような空き家をなるべく早く入居可能にするために、平成二十九年度から退去修繕費が完納されていない場合でも入居募集を開始したとお聞きしていますが、背景と対応内容及び何件が空き家解消に結びついたのか具体的な効果をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) これまで退去時において修繕費が未納の場合は、分納等により費用完納後に修繕を行っておりましたが、二十九年度より、まず、市において修繕を実施し、その後に退去者へ費用請求を行うようにしたことで入居募集までの期間が短縮できたものでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 新たな取り組みが効果を上げているようですが、当局の取材によれば、まだ空き家解消につながってはいないということでしたので、空いた住宅が入居募集にかかるよう、一層の取り組みを要請いたします。
 次に、市営住宅の廃止・縮小の方針が平成三十年第二回定例会の建設委員会で報告をされていますが、既に募集停止をしている事例はあるのかお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) お触れの事例はございません。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 今は募集停止を行っていないとのことでしたが、私どもとしては、市営住宅の倍率も高く、公営住宅のニーズがさらに高まることになる国の標準条例案の改正などを踏まえて、市営住宅の廃止・縮小の方針は問題があるということを指摘しておきます。
 次に、長期間の空き家をつくらないための今後の取り組みと空き家の集中化を避ける見直しの検討をすべきではないかと考えますが、当局の見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) お触れの空き家については、環境改善などを計画的に行うことで長期空き家などの解消に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 武岡地域の市営住宅は、先ほどの答弁では、政策空き家が二百四十戸、それ以外の空き家が九十九戸と三百戸を超えていることから、高齢化も背景に住民による市営住宅の自治が維持できなくなるとの懸念が寄せられていることも申し上げ、空き家の早期解消とともに集中化を避ける検討もなされるよう要請いたします。
 次に、今定例会に提案されている第六一号議案 公の施設の指定管理者の指定に関する件、市営住宅の指定管理について質問ですが、時間の関係上、委員会審査に委ね、割愛をいたします。
 最後に、市営住宅行政全体について、今回の質疑を通じて、まず、公の施設であることの責任と住宅は福祉という認識のもとで、市民や住民の福祉向上に努められるべきということを改めて強く要請し、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 子供は社会の子としてひとしく健やかに育つ環境を整える立場から、認可外保育施設への補助の充実について、以下伺ってまいります。
 ことしも認可外保育施設に携わる職員の皆さんや保護者の皆さんの生の声を当局にお届けしようと鹿児島市認可外保育所連絡協議会の皆さんと要望活動を行いました。ことしは特に本市での認可外保育施設における乳幼児の死亡事案における提言書の内容や国で検討されている幼児教育・保育無償化の中で認可外保育施設がどのようになっていくのかが注目されました。
 そこでまず、現在、国で検討されている幼児教育・保育無償化の認可外保育施設の取り扱いについての質問です。
 一点目、無償化の対象児童や助成額、対象施設について現時点での考え方をお示しください。
 二点目、期待される効果、保育ニーズの変化、課題について当局はどのように捉えておられるか認識をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 認可外保育施設につきましては、国の指導監督基準を満たす施設を対象とし、保育の必要性がある児童について、三歳から五歳児は月額三万七千円を、住民税非課税世帯のゼロ歳から二歳児は月額四万二千円をそれぞれ上限に無償化する考え方が示されており、同基準を満たしていない場合でも五年間は対象とする猶予期間を設けることとされております。
 幼児教育の無償化により、保護者の経済的な負担が軽減されるとともに、安心して子育てができる環境づくりに寄与するものと考えておりますが、無償化に伴い、保育需要がさらに拡大することが考えられることから、その受け皿の確保などが課題であると認識いたしております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 今回の要望活動の中でも国が無償化をした場合に、現在、本市が独自に行っている認可外保育施設利用者への補助制度の財源を施設や保育の質の充実に充てていただきたいとの要望がなされましたが、国が突然、自治体負担を提案し、全国市長会なども反発を強めているようです。
 そこで、三点目、地方自治体への負担のあり方や保育の質の確保について、市長の見解と国への対応をお示しください。
 以上、答弁願います。
   [市長 森 博幸君 登壇]

◎市長(森博幸君) 認可外保育施設を含む幼児教育の無償化につきましては、基本的にはその実施に必要な財源を国の責任において確保すべきものと考えておりますが、先般の国と地方との協議を踏まえて、国の財政措置について一定の進展が見られたところでございます。認可外保育施設の保育の質の確保、向上の課題等につきましては、引き続き、全国市長会を通じて国と協議してまいりたいと考えております。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 国が消費税一〇%の引き上げを前提とした財源ということも問題ですが、その上、自治体負担まで強いるやり方は許せません。保育の質についても、児童の安心安全な保育生活の確保を担保する一定の基準が必要と考えますので、引き続き、国への要請を続けていただきたいと思います。
 次に、本市の認可外保育施設への補助の充実についての質問です。
 一点目、鹿児島市認可外保育所連絡協議会からの要望の内容をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) お尋ねの要望内容としては、幼児教育の無償化及び児童の安全対策に係る事業の実施や認可外保育施設に対する補助制度の充実などでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 認可外保育施設に携わる皆さんからは、要望書とともに、受け入れ児童が減少していく中で厳しい運営を強いられていることや、そのために十分な処遇ができず、新卒の保育士さんを雇うことができない悩み、夜間の受け入れ児童がどんどんふえている実態など、お届けさせていただきましたので、以下、要望への対応を伺います。
 二点目、認可外保育施設における保育従事者の安定的な確保について、乳幼児の死亡事案における提言でも、本市の認可外保育施設補助金を人材確保の観点から、さらなる改善を図るよう求められていますが、まず、保育士等の子供が保育園に入所できずに確保できない課題についての新しい取り組みと期待される効果をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 保育所等の利用調整で加点される対象について、平成三十一年度の入所申し込みから、これまでの保育所に勤務する保育士等に加え、認可外保育施設に勤務する保育士も対象に加える見直しを行ったところであり、保育士の復職支援につながるものと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 これまで認可保育施設に就職されることがわかっている場合に優先されていましたが、今後は認可外保育施設にも優先されることになります。
 次に、認可外保育施設で必要とされる資格をお示しください。
 答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 国の指導監督基準によりますと、保育に従事する者のうち、おおむね三分の一以上が保育士、看護師、または准看護師の資格を有することが必要とされております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 認可外保育施設の場合、保育士以外の資格も対象になります。まずは保育士の確保という当局の考え方も理解できるところですが、今後の保育無償化の動向によっては認可外保育施設も選択しやすくなることから、一層の職員不足が懸念されます。
 そこで、認可外保育施設で就職が決まっている場合には、ほかの資格も対応すべきではと考えますが、見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 保育士等の児童の優先入所の取り扱いにつきましては、待機児童解消に向けた国の通知を踏まえた対応でありますことから、国が示している保育士や保育教諭、幼稚園教諭以外の資格を有した方を現在、優先利用の対象としていないところでございますが、他都市の状況等を調査してみたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 他都市の調査などもぜひしていただくとともに、本市での認可外保育施設の保育士不足にも注目されるよう要請をいたします。認可外保育施設の保育士不足も大変深刻です。ほかの資格まで広げれば、人手不足は避けることができます。認可外保育施設が待機児童の受け皿になっている、今後もそれが拡大していくことも懸念されている、そのことも踏まえ、検討を要請いたします。
 三点目、保育士確保については、処遇の面で認可外保育施設から認可保育施設へ移っていってしまうということも見過ごせない課題です。
 そこで、保育士の処遇改善についてのこれまでの考え方と提言を踏まえての今後の考え方をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 認可外保育施設は、待機児童の受け皿として認可保育所の補完的役割を果たしていることから、これまで運営費や管理に対する補助などの支援に努めてきておりますが、検証委員会の提言を踏まえて、現在、対応を検討しているところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 提言を真摯に受けとめて考え方の変化があったと理解したいと思います。この点でも具体化を検討してくださるよう要請いたします。
 四点目、保育士の質の向上について、特に研修会等への参加による技能向上の観点から、以下伺います。
 まず、保育団体等の研修会の開催日の特徴など、実施状況と内容をお示しください。
 次に、認可外保育施設で働く職員に研修等に参加していただくための課題は何かお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 二十九年度に本市から案内したものといたしましては、乳児保育や発達過程に応じた保育内容に係るもののほか、施設内の事故防止に関するものなど、県の研修三件、社会福祉法人日本保育協会が主催する研修が一件あり、これらの研修はいずれも平日に開催されております。
 施設職員の研修につきましては、開催が平日で参加が難しい面もありますことから、開催日時や参加する際の代替職員の確保などが課題であると認識いたしております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 認可外保育施設の保育従事者が人手不足などのために研修会になかなか参加できないことから、提言でも研修会の開催日時への配慮や園内研修などの実施を求めていますので、次に、どのような研修内容が喫緊の課題と考えておられるのか、開催方法、連絡協議会でも改善が要望されている研修費補助金のあり方について、どのような検討がなされているものか状況をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 検証委員会の提言を踏まえまして県に対して開催日時への配慮をお伝えしたところであり、研修機会の確保が困難な施設への研修支援のあり方については、引き続き検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 認可外保育施設の皆さんは、時間とお金さえ許せば、休みを惜しんで県外の保育関係団体の研修にも進んで行かれています。この分野が十分保証されるよう充実を要請いたします。
 この質問の最後に、国の幼児教育・保育無償化や乳幼児の死亡事案における本市への提言を踏まえて、今後は認可外保育としても子ども・子育て支援新制度の実施以来の大きな転換点を迎えることになると考えますが、当局はどのように認識しておられるのか。また、そのことを踏まえての今後の認可外保育施設への補助の充実についての見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎健康福祉局長(上之園彰君) 認可外保育施設に対しましては、保育の質の向上などを目的として夜間保育補助金を創設するなど、各面から支援に努めてきているところでございますが、幼児教育の無償化に伴い保育需要がさらに拡大することが予想されることや、検証委員会の提言も踏まえ、保育の質のさらなる向上に向け、引き続きその支援に取り組んでまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 国が制度の概要を明らかにした際は余すことなく具体化されるよう、また、本市の認可外保育施設への補助の抜本的な充実とそれに伴う体制の強化を要請し、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 リノベーションまちづくりについて、昨年十一月に初めて行われた第一回リノベーションスクール@鹿児島を皮切りに、ことしはリノベーションまちづくりに関するシンポジウムや民間のプロジェクトも多様に展開された年となりました。その締めくくりとして、先日行われた第二回リノベーションスクール@鹿児島の公開プレゼンテーションにことしも参加させていただき、知恵と力をいただきましたので、さらなる推進を求める立場から、以下伺ってまいります。
 まず、昨年行われた第一回リノベーションスクール@鹿児島後の状況についての質問です。
 一点目、リノベーションスクールで提案された物件の現状と見通しをお示しください。
 以上、答弁願います。

◎産業局長(山下正昭君) お答えいたします。
 第一回リノベーションスクールで対象とした三物件のうち一物件については、オーナーの協力をいただきながら、提案に沿った事業化に向けた取り組みが進められているところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 三件の物件のうち一件をオーナーの協力を得ながら進めているとのことでした。本市で初めてのスクール修了者が事業化に向けてさまざまな困難に直面することが想定され、平成三十年度の本市予算ではリノベーション支援のための二つの事業が予算化されました。
 そこで、二点目、創業者テナントマッチング事業のリノベーションスクール修了者の活用状況。
 三点目、街なかリノベーション推進資金の活用状況。
 四点目、活用状況についての当局の見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎産業局長(山下正昭君) リノベーションスクール修了者による創業者テナントマッチング事業及び街なかリノベーション推進資金の活用につきまして現時点での実績はございませんが、スクール修了者による事業化に向けた取り組みが進められており、今後の活用を期待しているところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 事業化も制度の活用状況もなかなか苦しい状況にあるようですが、そもそも本市でのリノベーションまちづくりは本格的に走り出したばかり。当局としても粘り強く制度の周知や事業化への支援を続けていただきたいと思います。
 次に、本年、第二回リノベーションスクール@鹿児島について、以下伺います。
 一点目、昨年と比較しての開催状況。
 二点目、それぞれのユニットが提案したリノベーションプランの内容と特徴をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎産業局長(山下正昭君) 二十九年度は、小川町など、上町エリアの空き店舗等三物件を対象として二十四名が受講し、三十年度は、同エリアの空き店舗等二物件と新たに公園一物件を対象として二十二名が受講いたしました。いずれも三日間開催したところでございます。
 今回のスクールにおける三物件の事業計画でございますが、易居町の物件は、地域住民が集い、裁縫などの家事ができる総菜屋、名山町の物件は、近隣の店舗と連携して朝のにぎわいを創出するサンドイッチとおにぎりの販売店、小川町の物件は、鹿児島で活動する芸術家がアートギャラリーとして活用できる公園という提案がなされたところでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 今回のスクールも参加者が三日間、それぞれのユニットで、昼は調査でまちを走り回り、夜を徹してアイデアをぶつけ合う熱い事業計画の策定が行われたようですが、前回の経験を踏まえての提案は、必ず事業化に結びつけようとの参加者の意気込みのもと、さらに大胆な構想と緻密な事業計画を備えたものでした。私は、特に今回の提案の中でリノベーションまちづくりの中心となる家守会社の設立が提案されたこと、市の公園にパークPFIを導入してリノベーションする手法や道路などの公共空間をオープンスペースとして活用する提案がなされたことに対し、いよいよまちづくりでの本市の具体的な役割も出てきたものと認識いたしました。
 そこで、三点目、公開プレゼンテーション当日は、公園緑化課長も参加され直接内容をお聞きしていると思いますので、公園などの公共空間の活用などが提案されたことについての建設局としての受けとめをお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) お触れの提案については、都市公園の新たな活用方法の一つと考えられますが、実現に向けては関係法令にかかわる検討などが必要となってまいります。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 実現に向けては関係法令などが課題とのことでした。今後は、局横断的な連携が一層必要になってくると考えますので、建設局としてもこの分野の研究を進めていただくよう要請いたします。
 四点目、前回に引き続き、今回も物件の選定に当たって、再度、上町エリアが選定されました。公開プレゼンテーションの最後に、スクールマスターを務めた大島芳彦氏の講演があり、その中でも、このエリアが持つストーリーと魅力を踏まえ位置づけていることが示されましたが、その理由とリノベーション関係者のエリアの位置づけをお示しください。
 以上、答弁願います。

◎産業局長(山下正昭君) 上町エリアにつきましては、第一回スクールに引き続き、空き店舗等の再生をきっかけに、まちのにぎわいを取り戻し地域の活性化が図られることを期待して、再度選定したところでございます。また、リノベーション関係者は、景観がよく、公共交通機関の利便性も高い上町エリアをリノベーションによるまちづくりの推進に有効なエリアと位置づけているとのことでございます。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 リノベーションまちづくりに大事な要素が詰まったエリアであることが理解できました。今後の推進に当たってこのエリアをどう位置づけていくかは後ほど伺います。
 五点目、これまでのやりとりからも私は、今回のスクールが関係者、参加者の皆さんのさらなる研さんが遺憾なく発揮されたものと感銘を受けていますが、産業局長は率直にどのような感想を持たれたでしょうか、その評価とあわせてお示しください。
 以上、答弁願います。

◎産業局長(山下正昭君) 昨年に引き続き、私も公開プレゼンテーションに参加し、受講生の地域再生に対する熱意や思いをじかに感じることができました。また、受講生は対象エリアの特徴をしっかりと分析しており、柔軟な発想により魅力的で実現可能性のある事業計画を提案していただいたと思っております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 局長に大きな期待を込めた感想と評価をお答えいただきました。私としても関係者や参加者のこれまでの研さんに心から敬意を表したいと思います。
 最後に、関係者や参加者の熱い思いに応えた具体化が必要と考えますが、今後のリノベーションまちづくりの推進について、一点目、上町エリアを民間だけでなく、市当局も公共空間の利用や都市計画上の規制の工夫にチャレンジする特区に位置づけてはどうか。
 二点目、民間の家守会社とともにリノベーションによるまちづくり全体を考える構想を策定し、推進すべきではと考えますが、見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎産業局長(山下正昭君) 上町エリアにつきましては、リノベーションによるまちづくりを推進する特区に位置づけることは考えておりませんが、民間との連携が重要と考えていることから、いただいた提案につきましては関係部局と連携して対応してまいりたいと考えております。
 また、お触れになった全体構想の策定は考えておりませんが、スクール修了者による民間主導の家守会社の設立や事業化への取り組みなどの状況を見守りながら、関係者と連携してリノベーションによるまちづくりの推進に努めてまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 特区や構想などはまだ考えていないという答弁でしたが、リノベーションまちづくりの先進地、北九州市では、まさにこの特区と家守構想が中心を成すエンジンとして大きな役割を果たしています。今回のスクールによって市の役割が具体的になった今、早急な検討が必要ではないでしょうか。私自身も現地に足を運び、官と民の橋渡しの一端を担えるよう改めて研さんを重ね、質疑をさせていただくことを申し上げ、この質問を終わります。
 新しい質問に入ります。
 吉野地域のまちづくりについての質問です。
 まず、吉野地区土地区画整理事業について、以下伺います。
 一点目、建物移転の現在の状況について、要建物移転棟数、移転済みの棟数、平成三十年度予算での見込み、現在の移転棟数、残棟数をお示しください。
 二点目、道路工事の進捗率と残事業をお示しください。
 三点目、工事概成までの見通しをお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 建物移転の現在の状況は、要建物移転棟数二千二百七十五棟のうち、平成二十九年度までに二千二百五棟が移転済みであり、三十年度は、計画棟数五十六棟のうち、十一月末までに十一棟が移転済みでございます。なお、三十年度末時点における残棟数は十四棟を見込んでおります。
 道路工事に係る三十年度末時点の進捗率は、延長ベースで九二・四%、残延長は二千六百六十三メートルを見込んでおります。
 今後は、三十二年度の工事概成に向けて乙女塚配水池南側の建物移転や道路築造工事などを実施してまいります。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 要建物移転や道路工事の状況を見ても工事概成に向けて順調に推移していると理解します。吉野地区もこういった状況から、幹線道路以外の道路でも交通量がふえ、信号機などはいつ取りつけるのかなど、地域住民からの要望が出てきているところです。
 そこで、四点目、土地区画整理区域内の信号機、道路反射鏡、道路標識の今後の設置箇所と具体的なスケジュールをお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 信号機や規制を伴う道路標識については県公安委員会で、道路反射鏡などについては本市で、それぞれ供用開始後の交通量などを踏まえて必要に応じ設置することとなります。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 それぞれ供用開始後を見据えて設置していくとのことでしたが、換地処分や供用開始しなければ設置ができないというわけではないと考えますので、地域住民等からの要望があった場合は早急に設置するとともに、工事概成に合わせて基本的な信号機などが設置されるよう強く要請をいたします。
 次に、吉野第二地区土地区画整理事業について、以下伺います。
 一点目、事業計画案の縦覧について、まず、周知方法、具体的な縦覧の期間、縦覧できた場所をお示しください。
 次に、縦覧に訪れた人数と主な相談内容をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 周知方法については、縦覧に先立ち、公告文を本庁掲示場、吉野支所掲示板に掲示した上で、案内文書を関係する権利者へ郵送するとともに、地区内の掲示板等へ掲示いたしました。
 縦覧については吉野区画整理課で十月十六日から二十九日まで行ったところ、百九十三名の縦覧者があり、相談内容は、スケジュール、補償、換地や先行買収に関することなどでございました。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 百九十三名の方がスケジュールや補償、換地先の相談を寄せられておられたようです。その後、意見書の提案が行われるわけですが、具体的に意見書として上がってきたのでしょうか。
 二点目、事業計画案に対する意見書の提出について、まず、周知方法、具体的な提出期間、意見の提出先をお示しください。
 次に、提出された意見書の数と主な内容をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 意見書提出の周知については縦覧のお知らせと同時に行っており、提出期間は縦覧開始日の十月十六日から十一月十二日まで、提出先は県都市計画課でございます。
 意見書の提出は五件で、内容は、事業計画や換地、補償などに関する意見であると伺っております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 県の都市計画審議会で審査されることから、詳細については述べられませんでしたが、事業計画等の意見など五つの意見書があったようです。
 三点目、この縦覧や意見書のほか、地域住民や団体等から要望があったものかお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 県への意見書とは別に、本市に対し十二月五日に保留地設定の廃止や県道整備に係る補助率の引き上げなどに関する要望書が提出されております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 縦覧を経てさまざまな相談や意見書、その他に要望書等が出されていますが、ぜひ反映していただき、今後とも住民本位の区画整理を行っていただきたいと考えております。
 四点目、事業計画の決定に向けた地域住民の要求の反映についての見解をお示しください。
 以上、答弁願います。

◎建設局長(坂元浩君) 事業計画に対する意見書については、土地区画整理法第五十五条第四項に基づき、県都市計画審議会で審査されることになります。先ほどの要望書については対応を検討してまいりたいと考えております。
 以上でございます。
   [大園たつや議員 登壇]

◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
 事業計画が決定しても本格的に着工するまではまだまだ時間があると思います。保留地の問題や県道整備補助金の問題についても粘り強く当局の皆さんに要望し続けることを申し上げ、以上で、私の個人質疑の全てを終了いたします。