◆(大園たつや議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。
最初の質問は、第177号議案 市長の給料の特例に関する条例制定の件について、代表質疑でも一定の質疑が交わされ市長の見解が明らかになっているところですが、私どもの観点から、以下伺ってまいります。
質問の1点目、市長の給料は、鹿児島市特別職報酬等審議会で経済情勢や他都市の比較などにより市民に一定の理解が得られる妥当な金額として答申されたものであるとともに、報酬と違い働きに応じた生活給でもあります。給料に見合った働きで職責を果たすという考えには至らなかったのか見解をお示しください。
質問の2点目、今回の特例は900万円の効果があるとのことですが、3年度の収入を減額すると次年度の市長の所得税や住民税などの税負担が収入に応じて少なくなると考えられますが、令和3年度の収入が減少することによる後年度の税負担については対応を考えておられるのか見解をお示しください。
以上、答弁願います。
[市長 下鶴隆央君 登壇]
◎市長(下鶴隆央君) 大園たつや議員にお答えいたします。
私は、市民の皆様の負託を受けた市政の最高責任者として、全てにおいて最終的に最善の決断を下す責務があることから、当然にその職責をしっかりと果たしてまいりたいと考えております。
◎総務局長(松枝岩根君) お答えいたします。
今回の減額措置による後年度の税負担への影響についてでございますが、減額に伴う令和3年度における歳出への充当額と4年度における住民税のうち市民税相当部分を比較しますと、減額の効果に対する影響は極めて小さいものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
後年度の税負担については軽減され税収に影響が出ますが、効果を薄めるほどではないと理解します。市長の公約に基づく個人の考えに基づいて減額されるとのことですが、市長にも御家族があり、子育て中とお聞きしています。公約に安心できる子育て環境をつくることを掲げておられる市長が、自らの家庭を顧みず3か月は無給で働くとはいかがなものか。人道的な観点からも軽々に議決できる案件ではないということは申し上げておきます。職責については後ほども伺ってまいります。
新しい質問に入ります。
コロナ禍の下での令和3年度予算案について、以下伺います。
まず、国の令和3年度予算案が3月2日に衆議院を通過しましたが、予算案についての市長の評価と本市での対応をお示しください。
以上、答弁願います。
[市長 下鶴隆央君 登壇]
◎市長(下鶴隆央君) 国の令和3年度予算案につきましては、新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に万全を期しつつ、デジタル社会の実現や活力ある地方づくり、少子化対策などの全世代型社会保障制度の構築など、中長期的な課題にも対応するための予算として編成されたところであり、私はこの予算を高く評価しているところでございます。本市は、この予算に盛り込まれた国の制度を積極的に活用し、感染症予防医療事業や妊娠・出産包括支援事業など、私のマニフェストに掲げた新型コロナウイルス感染症対策や子育て環境づくりなどの諸施策に取り組むこととしております。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
市長は高く評価されているとのことでしたが、国の令和3年度予算案は、さきの現年度補正予算でも質疑を交わしました第3次補正予算と合わせて15か月予算と位置づけ、過去最高の106兆6,097億円の一般会計総額となっています。その内容は、喫緊の課題である新型コロナウイルス対策が5兆円の予備費以外にすぐに対応できる予算がほとんどない上に、コロナ対策に便乗したマイナンバーカードの普及促進や感染抑止に逆行するGo To トラベル事業、不要不急の成長戦略に基づく大型開発事業、社会保障費での高齢化に伴う1,300億円の自然増の削減、9年連続で増額され5兆3,422億円と過去最大規模となった防衛費など、長引く新型コロナウイルスの感染拡大に苦しむ国民の生活を支えるものとはなっていません。
野党は共同で医療機関の減収補填などの経済支援、感染拡大・再燃防止のための検査拡充、生活困窮者への10万円の給付金、持続化給付金の再支給など国民の切実な要求を予算の組替え案として提案したことは申し上げておきます。
次に、市長は、3年度予算案の提案理由説明で「現下の最優先の課題は、新型コロナウイルス感染症への対応です。一日も早く市民の皆様が安心して日常活動を送ることができるよう、専門家の知見等も踏まえながら、徹底した感染拡大防止と中小企業等への事業継続の支援など社会経済活動の両立に取り組むとともに、コロナを克服した先にある本市の経済発展の基盤づくりを進めます」と述べておられましたが、3年度縮小された事業について、本市の経済と雇用に寄与しコロナ禍の下で一定の効果を発揮している事業の早急な復活を求める立場から、以下伺います。
まず、若年者等雇用促進助成事業について伺います。
質問の1点目、制度創設の経過。
質問の2点目、特に令和2年度の実績とこれまでの実績及び評価をお示しください。
質問の3点目、縮小された内容と理由及び令和2年度との事業費の比較をお示しください。
以上、答弁願います。
◎産業局長(鬼丸泰岳君) お答えいたします。
若年者等雇用促進助成事業は、リーマンショック後の景気後退に伴い若年者等の雇用機会の拡大及び安定的な雇用の確保を図るため、国のトライアル雇用助成金の協調補助として平成21年度に創設したものでございます。
令和元年度までの支給実績は累計で1,728件、2年度は2月末現在で14件で、トライアル雇用終了後、約7割の方が正社員として雇用されており、若年者等の常用雇用化の促進につながっているものと考えております。
同事業につきましては、厳しい財政状況が見込まれ、全庁的に事務事業の峻別や見直しが求められる中、2年度中に国の助成金の支給決定を受けたものを除き休止することとしたもので、3年度予算額は、前年度比601万5千円減の100万円でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
同事業はリーマンショック後の雇用対策として実施され、その後、制度改善を重ね、多くの正社員を生み出しています。コロナ禍の下でも一定の効果があったことが分かりました。
そこで、質問の4点目、本市の有効求人倍率と当局の認識。
質問の5点目、国のトライアル雇用助成金拡充の内容と予算額をお示しください。
以上、答弁願います。
◎産業局長(鬼丸泰岳君) 有効求人倍率につきましては、ハローワーク鹿児島管内で申し上げますと、3年1月は1.24倍となっており、2年7月の1.12倍からは持ち直しの傾向にあるものの、前年同月比では0.48ポイント低下していることから、引き続き新型コロナウイルス感染症の影響が大きいものと認識いたしております。
国のトライアル雇用助成金の拡充内容につきましては、新型コロナウイルス感染症の影響により離職を余儀なくされた方で、離職期間が3か月を超え、就労経験のない職業に就くことを希望する方を新たに支給対象者に加えるもので、3年度は拡充分として30億円が計上されております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
雇用は弱い動きで推移しているようですが、国のトライアル雇用助成金は、コロナ禍による離職者を試行雇用する事業者に向けて制度を拡充し、予算も増額しています。このような国の動きも踏まえて、縮小ではなく、むしろ拡充して本市の雇用を下支えする必要があるのではないでしょうか。
次に、安全安心住宅ストック支援事業について伺います。
質問の1点目、縮小された内容と理由及び令和2年度との事業費の比較。
質問の2点目、事業の実績及び経済効果を令和元年、平成30年、平成29年の過去3年間でお示しください。
質問の3点目、緊急経済対策を含む制度創設の経緯をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) お答えいたします。
お触れの事業については、本市の厳しい財政状況等を踏まえ、耐震性のある住宅に対するリフォーム補助を休止としたところでございます。事業費は、令和2年度が1億2,809万1千円で、3年度は5,195万2千円を予定しております。
また、実績等を平成29年度から令和元年度まで順に申し上げますと、件数は、462、480、464件、補助額は、9,473万4千円、1億580万2千円、9,897万7千円となっており、経済波及効果は、およそ8億6,600万円、9億6,200万円、8億6,300万円と試算しております。
次に、経緯については、平成24年度にリーマンショック後の緊急経済対策として安心快適住宅リフォーム支援事業を開始し、27年度からは子育て世帯や高齢者世帯が安心して暮らせる住まいづくりの促進と安全で良質な住宅ストックの形成を図るため、現在の事業を開始したところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
同制度もリーマンショック後の緊急経済対策として3年間実施し、大きな経済効果を上げ、その後、恒常的な制度として現在の内容となっています。リフォームは多岐にわたる様々な業種に仕事を増やすことにつながることが特徴であり、縮小された高齢者や子育て世帯に対する補助は事業の根幹をなす部分です。
そこで、質問の4点目、コロナ禍の下でも一定の経済効果があることについて、令和2年度の実績や経済効果の見込みを踏まえて当局の認識をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 令和2年度の経済波及効果はおよそ7億8,400万円と見込んでおり、地域経済に一定の効果があるものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
2年度は見込みでも経済効果が約7億8,400万円となるようです。感染対策と社会経済活動を両立させるには、コロナ禍の下でも一定の効果がある事業は維持しながら、影響を受けている事業者への支援で下支えをすることが必要であり、事業の縮小は地域経済を冷え込ませかねません。
今回、2つの事業について質疑を交わしましたが、縮小は税収減を見込んでの財源不足によるところが大きいのではないでしょうか。
そこで、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金は、コロナ禍やコロナ後に一定の経済効果や雇用効果が見込める既存事業に対して財源として活用できるのか見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(池田哲也君) お答えいたします。
新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金は、感染拡大の防止とともに感染拡大の影響を受けている地域経済や住民生活の支援等に資する事業に対して活用できることとされており、今後の感染症の動向や市民ニーズ等も勘案しながら活用を検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
現在13億円残してある交付金を財源として活用できるということを確認します。
さきに質疑を交わした2つの事業などの縮小した事業を含め、コロナ禍の下で雇用を守り、地域経済を守る事業を早急に復活させるべきと考えますが、市長の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
[市長 下鶴隆央君 登壇]
◎市長(下鶴隆央君) 私は、現下の最優先かつ最重要課題はコロナ禍における感染拡大防止と社会経済活動の両立を図ることだと考えており、厳しい状況下にある事業者の事業継続や雇用の維持を下支えする各種施策に引き続き取り組むとともに、ICT関連産業の振興や稼げる農林水産業づくりなど、新しい産業、仕事の創出やICTの積極的な活用に取り組むこととしております。今後とも感染症の動向を注視し、関係団体等の意見や社会経済情勢の変化等を踏まえる中で適宜適切に対応してまいりたいと考えております。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
今回提案したことは市長の考えにも合っているのではないかと考えます。私どもとしては何でも専決処分という立場にはありませんが、効果が試され済みの既存事業であれば、専決処分も含めた早急な事業の復活も強く要請いたします。
次に、款土木費、項港湾費、目項湾費、鹿児島港港湾整備事業費負担金中、マリンポートかごしま、いわゆる人工島の関連事業について、現年度補正予算の質疑に引き続き、事業内容と負担金の在り方を問う観点から、以下伺ってまいります。
まず、令和3年度の事業費と財源について、質問の1点目、令和3年度の事業費と国、県、市の内訳をお示しください。
質問の2点目、市負担金の財源、起債の場合は償還方法を含めお示しください。
質問の3点目、これまでの事業費と国、県、市の内訳をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 令和3年度の事業費は20億4,200万円で、内訳は、国12億3,628万4千円、県5億9,208万7千円、市2億1,362万9千円でございます。
市負担金の財源は市債を90%充当しており、償還方法は20年の元金均等償還方式とし、元金の据置き期間を1年としております。
3年度までの事業費の累計は基盤整備などを含めおよそ349億円で、内訳は、国112億円、県196億円、市41億円でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
人工島建設について、3年度は2億1,362万9千円の市の負担が生じたということを確認いたします。
次に、国施行事業について伺います。
質問の1点目、全体の事業計画の総事業費、事業期間など内容をお示しください。
質問の2点目、令和3年度の繰越分の事業を含む具体的な事業内容と工期をお示しください。
質問の3点目、事業の進捗について、事業費ベース、工事ベースでお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 鹿児島港国際クルーズ拠点整備事業における国施行の総事業費はおよそ78億円、事業期間は平成30年度から令和3年度までとなっております。
2年度予算の繰越分は岸壁の本体工などで、発注済み工事の最終工期は3年10月29日でございます。3年度当初予算分は岸壁の上部工などを行う予定であり、工期は示されておりません。
3年度当初予算を含めた事業費ベースでの進捗率は100%であり、3年度中の完成が予定されております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
国の予算案を反映して、見通しの立っていない不要不急の大型クルーズ船拠点整備として岸壁の造成が3年度に行われ、同年度で終了するということを確認いたします。
次に、県施行事業については、現年度補正予算の質疑で市当局が県施行事業の詳細な内容を確認せず、言われるままに負担金を支払っている実態を指摘したことを踏まえて、以下伺います。
質問の1点目、全体の事業計画の総事業費、施行面積、事業期間など内容をお示しください。
質問の2点目、令和3年度の具体的な事業内容について、どのような舗装を施すのか、業者の数と繰越分の事業を含む工期など、できるだけ詳しくお示しください。
質問の3点目、事業の進捗について、事業費ベース、工事ベースでお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 鹿児島港国際クルーズ拠点整備事業における県施行の総事業費は2億5,500万円、駐車場整備の全体面積はおよそ1万2千平方メートル、事業期間は元年度から3年度までとなっております。
2年度の繰越分は駐車場の路盤工、排水工などで、発注済み工事の請負業者は1社、その工期は3年8月31日でございます。また、3年度当初予算分は駐車場の表層工などを行う予定であり、工期等は示されておりません。なお、駐車場はアスファルト舗装で計画されております。
3年度当初予算を含めた事業費ベースでの進捗率はおよそ128%であり、3年度中の完成が予定されております。なお、3年度の当初予算には国の第3次補正予算により2年度の補正予算に計上した7,200万円が含まれております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
現年度補正予算でも質疑を交わしましたが、県は2年度の当初予算4,800万円を繰り越した上、現年度補正予算で7,200万円を増額して繰り越し、さらに3年度予算で1億5千万円を計上しており、事業費ベースでは128%となっておりますが、工事はまだ始まっておらず、ゼロ%です。造りかけている国の岸壁は完成させる必要があるのかもしれませんが、まだ着手していない不要不急の駐車場の舗装は中止していただき、負担金をコロナ対策の財源に充てるべきと厳しく指摘いたします。
このような問題点に加え、県が2年度予算と補正予算を繰り越したにもかかわらず、本市は負担金を繰り越さず前払いしているということが調査で分かりましたので、次は負担金の在り方について伺います。
質問の1点目、県の事業費が繰越明許されているのに本市は前払いで負担金を支出しているが適切か、根拠をお示しください。
質問の2点目、過去、港湾負担金を繰越明許費として設定した事例はあるのか、その事例での理由をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 地方自治法施行令第146条では、翌年度に繰り越して使用しようとする歳出予算の経費については当該経費に係る歳出に充てるために必要な金額を当該年度から翌年度に繰り越さなければならないと規定されており、工事未完了分も含めて当該年度に県が一括して負担金を請求していることから、本市としては一括して支払っているところでございます。
お触れの事例といたしましては、平成24年度の2月補正予算において、マリンポートかごしまに係る工事が翌年度へ繰り越されることが見込まれ、原則として工事完了後に支出すべきと考えていたことから、負担金の繰越明許費を設定いたしました。しかしながら、県から、ほかの港湾整備事業と一括して24年度中に支払うよう請求されたことから、工事未完了分を除いて支払うことはできず、支払わなかった場合、延滞金が発生するおそれがあり、市の会計規則上、工事未完了分も含め一括して支払ったところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
地方税法が根拠というならば、本市負担金も法に基づいて次年度に繰り越すことが適切ではないでしょうか。県に請求されたから負担金を払うという本市の姿勢が明らかになりました。
質問の3点目、前回、建設局長が答弁された県の港湾管理条例や運用に規定されているのは、本市が4分の1を負担するということのみであります。国や県の事業の負担金は法に基づく負担割合を支払えば内容は問わないのか。国や県の事業費負担金に対する本市の基本姿勢を改めてお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 港湾整備事業費負担金については、適宜負担金協議を行い、受益者負担の考え方から関係法令等に基づき支出するものでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
負担金の在り方については引き続き議会で取り上げていくことを申し上げておきます。
下鶴市長の下での初めての新年度予算案ですが、税収減による財源不足から雇用、地域経済に資する事業を縮小させる一方で、不要不急の事業に中止を求めず貴重な財源を失っている内容であることを指摘します。市長は給料の減額よりも、このような場面で市長にしかできない職責を果たしていただきたい、そのことを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
子育て支援について、以下伺ってまいります。
まず、子育て支援における市長の政治姿勢について、森 博幸前市長の評価や見解を引き継がれているものか改めて伺ってまいります。
質問の1点目、前市長は子育て支援を最重要施策と位置づけておられましたが、下鶴市長の市政における子育て支援の位置づけをお示しください。
質問の2点目、こども医療費助成制度の課題と今後の取組について、まず、3年度予算では昨年12月に条例改正した県の制度拡充による事業が計上されていますが、小学生以上の現物給付は国保会計への減額調整、いわゆるペナルティーが科され、国保税の負担増につながりかねない懸念があります。県に責任を持って補填するよう要請を求めてきましたが、市長はどのように対応されるのか見解をお示しください。次に、公約されている自己負担なしとは本市独自での拡充も含むのか見解をお示しください。
質問の3点目、前市長にも評価いただきましたが、こども医療費、就学援助の給食費、認可外保育施設の保育料の3つの立替払いの解消によるさらなる支援充実への評価と対応の状況をお示しください。
以上、答弁願います。
[市長 下鶴隆央君 登壇]
◎市長(下鶴隆央君) 私は、「全ての人に、希望とチャンスを。安心して生活できる鹿児島をつくる。」をマニフェストに掲げ、待機児童ゼロの実現をはじめとした安心できる子育て環境づくりを進めるとともに、子供たちが将来、社会で活躍できるよう未来を担う人材の育成に取り組むこととしており、結婚から妊娠・出産・子育て期まで、切れ目のない子育て支援の充実はそのための重点政策と位置づけているところでございます。
こども医療費助成制度の県の制度拡充による国民健康保険の減額調整分につきましては、県市長会等を通じて県で責任を持って措置するよう引き続き強く要望してまいりたいと考えております。また、同制度は県の補助事業であり、課税世帯について月額3千円の自己負担を求めておりますが、本市独自の拡充分として、3歳未満は自己負担ゼロ、3歳以上は月額2千円の自己負担としているところでございます。今後につきましては、マニフェストに掲げた自己負担ゼロの年齢引上げなど、負担軽減に向けて検討を進めてまいります。
こども医療費や給食費、保育料における立替払いの解消は利用者の利便性を高めるものであり、子育て支援を推進する上で重要な施策の1つであると認識しております。こども医療費助成につきましては、本年4月からは住民税非課税世帯について18歳まで対象を拡大し、医療機関等での窓口負担をなくす現物給付方式を導入することにより医療費の負担軽減につながるものと考えておりますが、今後は課税世帯についても現物給付方式を導入することを県に引き続き要望してまいりたいと考えております。また、就学援助の給食費や認可外保育施設の保育料の現物給付につきましては他都市調査などを行っているところでございますが、様々な課題がありますことから、引き続き対応するよう指示したところでございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 市長の見解をお示しいただきました。
下鶴市長も子育て支援を重点政策と位置づけているということが分かりました。
こども医療費助成制度の自己負担解消について、前市長はオール鹿児島で実現するとして、結局最後の任期は市独自の拡充を図らなかったことは残念でした。県が進めないのならば、市独自ででも実現してくと主語を明確にすべきということは指摘いたします。
子育て支援の3つの立替払いの解消については、前市長の評価をそのまま引き継いでいただき、対応するとしていた事業について指示をしているとのことでした。課題があることはお聞きしておりますが、ぜひ課題を乗り越え充実ができるよう私も引き続き他都市の状況等を学んで提案したいと思います。
次に、昨年の第4回定例会において厚労省の概算要求の内容に触れ、国の制度を活用した児童虐待防止対策の充実を求めておりましたので、その具体化となる子ども見守り強化事業の内容について伺います。
質問の1点目、コロナ禍における子ども食堂の活動の現状と子ども見守り強化事業を実施する意義。
質問の2点目、活動実績の報告や児童虐待が疑われる家庭を把握した場合の市への報告、プライバシー保護への配慮など、スタッフの専門性についての課題認識と対応をお示しください。
質問の3点目、児童虐待防止研修会は同事業の一定の経験を持ち寄り共有化するものかお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(吉田幸一君) お答えいたします。
新型コロナウイルス感染症の影響により子ども食堂の中には活動を自粛しているところがあり、このような中、本事業を実施することは地域における見守り体制の強化につながるものと考えております。
本事業は子ども食堂の運営等に関わるボランティアの方々に活動していただくものであることから、活動団体向けの研修等を通じて訪問の際の留意点や支援を必要とする家庭を把握した際の報告、相談、個人情報の取扱いなどを丁寧に説明し、活動をサポートしてまいりたいと考えております。
児童虐待防止研修会は、子ども食堂に関わる全ての方々を対象に相談窓口の案内や児童虐待に気づくポイント等を説明するなど、食堂を利用する子供の見守りを広く呼びかけてまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
コロナ禍によって活動を制限せざるを得ない子ども食堂の現状の中で、利用者だけではなく、要対協で把握している児童も対象に見守りを強化されることを評価いたします。一方で、事業に関わり家庭を訪問する市民の皆さんの専門性を向上させることができるような研修の充実を要請いたします。
質問の4点目、今回想定されている団体数で全市域をカバーできるのか。また、今後はカバーできるように広げていくべきと考えますが、対応をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(吉田幸一君) 本事業は、子ども食堂の自主的な活動への助成等を通じて見守りを行うものであることから、今後、各食堂の協力を得ながら活動の場が広がるよう取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
全額国の財源による事業なので今後の継続が課題と言えますが、国に対して事業の効果があり、継続するべきと言えるよう実績を重ねていただき、いずれは全市的にカバーできるようさらなる充実を要請いたします。
次に、指標該当児判定についての質問です。
昨年の第4回定例会において、平成30年度の報酬改定で放課後等デイサービスに導入された子供の障害の状態を点数化する指標該当児判定が支援の質を図ることにつながらない上に、事業所にも大きな影響を与えたことから、療育分野への導入をやめるよう求めたことを踏まえ、今回の報酬改定の内容について伺います。
質問の1点目、放課後等デイサービスにおける報酬改定の内容。
質問の2点目、基本報酬、ケアニーズの高い児童への加算の影響。
質問の3点目、今回の報酬改定の評価と事業所への影響についての認識をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(椎木明彦君) お答えいたします。
放課後等デイサービスに係る報酬改定につきましては、国の概算案において事業所の基本報酬の区分分けを廃止するとともに、指標該当児判定を活用し、ケアニーズが高く、より手厚い支援を必要とする児童を受け入れたことをきめ細かく評価する加算を創設する見直しを行うこととされております。
また、加算に関する詳細な要件などは示されていないことから、現時点で報酬改定による影響の把握や評価は困難なところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
4月1日から始まるにもかかわらず、制度そのものが不明確であることが分かりました。支援活動によって子供の支援の必要性が下がることが事業所の減収につながる仕組みは支援の質が高い適正な事業所を評価することと矛盾していることなど、強い批判を受けて事業所区分は廃止されたようですが、指標は残されました。当局としてもこの改定による事業所や児童への影響を把握されますよう要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
将来の鹿児島市の都市像とまちづくりの方向性についての基本的な方針である第2次かごしま都市マスタープランが今後策定されることから、以下伺います。
まず、素案作成に向けた骨子案の取扱いをお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 骨子案は、2つの基本理念と5つの基本目標等を定め、これらの実現に向けて現時点で想定される主な施策を記載したものであり、素案作成に向けて幅広く市民の意見を伺うため作成したものでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
骨子案に寄せられた意見を集約して素案を作成するとのことですので、骨子案段階での課題について、以下伺います。
まず、コロナ禍の現在、まちづくりも含めて対応が求められていると考えますが、新たな感染症の拡大等への対応についてです。
質問の1点目、骨子案では新たに、新たな感染症の拡大等の文言が追加されておりますが、その経緯をお示しください。
質問の2点目、国土交通省「新型コロナ危機を契機としたまちづくりの方向性(論点整理)」の内容と反映についての考え方をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) お触れの経緯としては、国において新型コロナ危機を踏まえた新しいまちづくりの方向性が検討されていたことや令和2年8月に開催した学識経験者等で構成する策定協議会での意見を踏まえて追加したものでございます。
国においては、職住近接のニーズに対応したまちづくりの推進やまちづくりと一体となった総合的な交通戦略の推進等の方向性が示されており、骨子案においても主な施策として、テレワーク等の多様な働き方の実現や快適で移動しやすい歩行者・自転車利用空間の整備等を記載しているところでございます。また、現在、国においてもニューノーマルに対応したまちづくりに向けて具体的な実現方策が検討されていることから注視してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
策定協議会等の意見を踏まえて文言を追加し、国の論点整理も反映されているようです。
質問の3点目、新たな感染症の拡大等への対応の基本は分散型と考えますが、本市のコンパクトシティの考え方をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 平成29年に策定したかごしまコンパクトなまちづくりプランにおいて、快適で利便性の高いまちを維持するために中心市街地や地域生活拠点など、地域の核となる地区において居住や都市機能を誘導し、一定の人口密度を維持しながら、歩いて暮らせる生活圏の形成を図ることとしております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
本市の新しいまちづくりの方向性としては分散型と理解しますが、ネットワークの構築については公共交通の充実が不可欠ということも指摘しておきます。
次に、次世代を育む生活環境の形成について伺います。
質問の1点目、市民意識調査における子育てのしやすさの満足度の結果と結果について前回調査との比較及び増減の要因に対する見解をお示しください。
質問の2点目、かごしま都市マスタープラン策定協議会における「小学校以上の子供を対象とした次世代を育む環境の整備に関する具体策があるのか」との意見に対する対応をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 29年に実施した市民意識調査では、身近な地域の環境評価に対する満足度において、子育てのしやすさが前回の16年の調査から11.4ポイント減の16.2ポイントとなっております。要因については把握しておりませんが、同調査では優先して取り組んでほしい地域の生活基盤施設として子育て施設や介護施設の整備を望む意向が最も多かったことなどから、今後、関係部局と連携して取り組む必要があると考えております。
意見への対応については、骨子案の基本方針として次世代を育む生活環境の形成を定めていることから、今後、素案を作成する中で具体的な施策を検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
調査結果から、現都市マスタープランの方向性は子育てしにくいまちづくりをしてしまったと総括し、要因を分析すべきではないでしょうか。協議会でも小学生以上の子供を対象にした環境整備に意見が出たことについてしっかり対応する必要があります。
そこで、質問の3点目、かごしま都市マスタープランにおける学校の位置づけをお示しください。
質問の4点目、これまで建設局の政策誘導によって児童が増加し学校が対応に追われていることについての認識をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 学校などの公共施設は地域の核となる重要な資源であることから、現在の都市マスタープランにおいても学校や福祉施設がまとまって立地するエリアを広域的な文教・福祉拠点として位置づけている地区もございます。
また、本市では集落機能の活力の維持・増進を図ることを目的として16年に市街化調整区域における住宅建築等に関する条例を施行しており、住宅建築の増加により児童数が増えている地域があることは認識しております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
学校は地域の核と位置づけられていますが、教育委員会との連携が見えません。子育て世代が住む地域を選択するときに校区や学校からの距離は重要な要素ですので、子育てしやすいまちづくりには教育委員会の学校整備の方向性との整合性も不可欠です。
質問の5点目、少人数学級の推進はまちづくりの方向性においても大きな影響があり、反映する必要はないか認識をお示しください。
質問の6点目、まちづくりの推進における教育委員会との連携を図るべきと考えますが、見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 都市マスタープランの策定に当たっては、教育委員会を含む庁内の策定検討委員会等で検討しており、学校施設等に関する個別計画については必要に応じて協議してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
目に見える形での連携と具体化を強く要請します。
次に、住民参加によるまちづくりへの取組である都市計画提案制度について伺います。
質問の1点目、かごしま都市マスタープラン期間中の都市計画提案制度の実績と内容及び課題をお示しください。
質問の2点目、骨子案の主な施策の数とその中で都市計画制度の活用を図るとした施策の数をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 本市では19年に都市計画提案制度の運用を開始し、25年にガーデンヒルズ松陽台地区において長屋を建築できるよう建築物の用途の制限を変更しており、今後は同制度のさらなる周知が必要であると考えております。
また、骨子案には110の主な施策を記載しており、そのうち14の施策において都市計画制度の活用を図るとしております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
今お述べになった1件の実績は、松元松陽台町において県住宅供給公社の売れない宅地を県が買い上げ、県営住宅を建設するために利用されたものであり、地域住民から大きな反対運動が起こった事例です。制度自体を真に住民本位のまちづくりに資する改善が急務と考えます。現在、骨子案には14の施策において都市計画制度の活用を図るとされていますが、都市計画提案制度については一文字も出てきません。
そこで、質問の3点目、市民が主体のまちづくりにおける同制度の役割と第2次かごしま都市マスタープランへ反映すべきではないかと考えますが、見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 都市計画提案制度は、住民等が行政の提案に対して単に受け身で意見を言うだけではなく、より主体的、かつ積極的に都市計画に関わっていくことを期待して創設された制度であり、第2次都市マスタープランにおいても基本理念として多様な主体による協働の都市づくりを定めていることから、今後、素案を作成する中で検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
ぜひ制度を改善の上、反映されるよう要請いたします。
次に、既存の自然や農地を守る取組について伺います。
質問の1点目、かごしま都市マスタープラン期間中の主な国の取組とその内容。
質問の2点目、これまでの本市の取組と今後の課題をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 国においては、都市の緑空間を保全・活用し潤いのある豊かなまちづくりを推進するため、都市計画法や都市緑地法等の改正が行われており、新たな用途地域である田園住居地域を指定することなどが盛り込まれたところでございます。
本市では26年に市街化区域の斜面緑地を保全するために一部の区域を市街化調整区域へ編入しており、今後も市街地に残された緑地等を活用した都市づくりの推進が必要であると考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
私どももこれまで都市農地について、緑としてはもちろんのこと、防災上の位置づけもされ緩和された生産緑地法の改正を踏まえ、本市でも導入されるよう求めてきた経過があります。
質問の3点目、骨子案での具体的な取組をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 骨子案では、基本方針として自然環境の保全・活用を定めており、市街地にある斜面緑地の保全方策の検討を主な施策として記載しております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
取組をお示しいただきましたが、市街地における緑地や農地を活用した都市づくりについて、協議会の中で協議に付したにもかかわらず、骨子案を見てみますと斜面緑地のみ反映されているようです。
このようなことから、質問の4点目、市街地における緑地や農地を活用した都市づくりの推進を反映すべきと考えますが、見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 具体的な施策については、外部の策定協議会や産業局を含む庁内の策定検討委員会等での検討結果等を踏まえて、個別計画との整合も図りながら今後検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
ぜひ反映していただくとともに個別施策としての生産緑地を具体化してくださいますよう強く要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
本市が50万円以下の小規模な修繕を地域業者に発注する小規模修繕希望者登録制度について、以下伺います。
まず、これまでの実績について、質問の1点目、発注件数と発注金額について、令和元年度と定時登録年度の比較をお示しください。
質問の2点目、令和元年度の発注件数の多い上位3局の発注件数と金額。
質問の3点目、令和元年度における発注件数の多い上位3業種の発注件数と金額及び発注がなかった業種をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(池田哲也君) 前回の定時登録年度である平成30年度と令和元年度の発注件数、発注金額は、30年度、414件、4,970万円、元年度、252件、4,219万円でございます。
元年度に発注件数の多かった上位3局の件数、金額を順に申し上げますと、教育委員会、146件、2,073万円、健康福祉局、31件、457万円、環境局、27件、971万円となっております。
元年度に発注件数の多かった上位3業種の件数、金額を順に申し上げますと、管、84件、943万円、その他、49件、1,501万円、建具、30件、187万円で、また発注がなかった業種は、石、屋根、舗装、板金、電気通信、造園、消防施設の7業種でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
令和元年度は252件、4,219万円が発注され、地域経済の下支えとなっています。2年度はまだ実績が確定していませんが、コロナ禍の中でも一定の経済効果は発揮していると思われます。
次に、登録業者の状況について、質問の1点目、令和3年2月15日締切りの登録業者数とこれまでの定時登録年度との比較。
質問の2点目、受注のなかった業者数と割合を令和元年度と定時登録年度の比較でお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(池田哲也君) 登録更新年度ごとの当初登録業者数は、24年度、59、27年度、62、30年度、59業者でございます。また、今回の登録予定は60業者でございます。
受注のなかった業者数と割合は、24年度、48業者、63%、27年度、43業者、59%、30年度、34業者、46%、元年度、38業者、50%でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
私はこれまで、この制度に登録したものの仕事の受注がない業者が約6割に上ったことから改善を提案してきましたが、現在、少なくとも半数以上の登録業者が受注できていることを確認します。
次に、登録業者の受注機会を増やすための改善について伺います。
質問の1点目、これまでの改善の経過。
質問の2点目、今回の定時登録での改善をお示しください。
質問の3点目、なくなった業種の仕事はどの業種に反映されるのか。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(池田哲也君) 29年度から発注状況等の調査を開始し、30年度には調査回数を年3回に増やしたところでございます。その結果を基に全課合わせた業者別の見積り状況を全庁的に提示し、見積り依頼の回数が均等になるように周知を図っております。
今回の改善内容としましては、長期間発注実績のない板金、造園の2業種を廃止するとともに、業者が登録できる業種数をそれまでの5業種から3業種へ見直しを行ったところでございます。
今回廃止いたしました板金と造園につきましては、その他の業種で登録していただけます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
登録業者の受注機会が増えてきたのは当局の改善への取組の成果と考えており、敬意を表します。
今回の改善等を踏まえて、質問の4点目、今回の改善によって期待される効果をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(池田哲也君) 今回、得意分野に絞った業種を登録していただくことで発注者において選定が容易になり、登録業者が専門とする業務の受注機会の拡大につながるものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
今回、これまで発注の少ない業種を整理し、登録できる業種を減らして受注機会を増やすとのことですが、なくなった業種で発注されていた仕事も別の業種に引き継がれるということで安心いたしました。
この質問の最後に、コロナ禍の下での同制度の今日的な役割とさらなる推進についての見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(池田哲也君) この制度は、市内の小規模事業者の受注機会の拡大を図ることを目的としており、コロナ禍におきましても事業者の経営安定の一助になると考えることから、引き続き、庁内に制度の趣旨を周知徹底し、小規模事業者の受注機会の拡大に取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
ぜひ各局に周知していただき、地域業者への仕事を積極的に発注していただきますよう要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
吉野地域の課題について、これまでの課題を下鶴市長に認識していただく観点から、改めて伺ってまいります。
まず、吉野第二地区土地区画整理事業について、質問の1点目、令和2年度の事業内容をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 令和2年度は換地設計に先立ち土地評価などを行ったところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
コロナ禍による財源不足から凍結されるのではないかとの懸念もありましたが、事業を進められるようです。土地区画整理事業は都市計画決定したときから市民の私権の制限が始まりますので、始めた以上は計画どおりに完了させるよう要請いたします。
質問の2点目、同事業における課題についてです。
まず、課題についての当局の認識を改めて伺います。
第1に、土地区画整理事業に対する県の県道整備補助金が吉野地区土地区画整理事業では10%だったが、第二地区では5%に減らされていること。第2に、吉野地区土地区画整理事業では設定されなかった保留地が第二地区では設定され、住民負担が大きくなっていること。第3に、土地区画整理事業による県道拡幅まで緊急的な渋滞対策が必要なこと。以上の課題があると考えますが、当局の認識をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) お触れの県補助金については、これまで県知事に対し補助率引上げに係る要請書を提出するとともに、県道の渋滞解消策についてもバス停車帯の暫定的な整備を求めているところであり、今後も引き続き機会あるごとに要請してまいります。また、吉野第二地区の事業を円滑に進めるに当たっては保留地処分金は必要な財源であると考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
当局も認識していることを確認します。
引き続き、課題に対する市長の受け止めと解消に向けた取組についての見解をお示しください。
以上、答弁願います。
[市長 下鶴隆央君 登壇]
◎市長(下鶴隆央君) 私は、少子高齢化や人口減少の急速な進行など、本市を取り巻く環境の変化を的確に捉え、確かな未来の礎を築き、個性と魅力ある都市空間の創出を進めていくことが重要であると考えており、マニフェストにおいても土地区画整理事業の推進を掲げております。このようなことから、吉野第二地区においても県補助金を含めた優良財源の確保に努め、機能性の高い快適なまちづくりを着実に推進してまいりたいと考えております。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
県道の整備補助金を県が減らしたことの財源の穴埋めに地域住民に保留地処分金を求めるのはいかがなものかと思われます。市長におかれましては、吉野地域のまちづくりの根幹をなす事業での課題を認識する機会になったものと思いますので、今後も課題の解消に向けて取り上げていくことを申し上げておきます。
次に、県養護学校跡地の活用について伺います。
質問の1点目、これまでの経過をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(池田哲也君) 旧鹿児島養護学校跡地につきましては、これまで地元から多目的ホールの建設や暫定活用の要望がなされるとともに県から市に対する買受け要望の照会などが行われた経過がありますが、現在、吉野交番が設置されるとともに、市が一部の土地の無償貸付けを受け吉野いきいき公園を整備し、暫定活用を図っているところでございます。また、残りの土地につきましては、所管している県警察本部において民間貸付けに係る一般競争入札の手続の準備が進められていると伺っております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 当局の答弁にあったように、県養護学校跡地に吉野の中心にふさわしい施設を設置してほしいという地域住民の強い要望から県の土地の無償貸与を市が要望し、現在、公園として暫定的に活用されていますが、本市も第六次総合計画を策定する段階にきていることから、本格的な活用を検討するべきではないでしょうか。
そこで、質問の2点目、本格的な活用について検討する時期は。今後の進め方について見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(池田哲也君) 県警察本部によりますと、当該跡地については鹿児島市の吉野第二地区土地区画整理事業の対象地となっており、同事業に伴う換地等の方向性がはっきりしていないことから、現段階では活用や処分を検討できる状況にないとのことでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
これまでの市当局との質疑の中で土地区画整理事業中に施設を建設しても問題ないとの答弁もされておりますので、検討を急ぐべきです。
質問の3点目、本格的な活用の検討を第六次総合計画に反映すべきと考えますが、見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(池田哲也君) 本市としては当該跡地の所有者である県を中心に土地利用の検討が行われるものと認識しており、第六次総合計画への反映は考えていないところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
所有者である県がまず検討すべきとのことですが、それでは土地区画整理事業が終わるまで10年以上手つかずになるということでしょうか。まず本格的な活用について早急に県と協議する場をつくっていただくよう強く要請いたします。
次に、35人学級の推進と過大規模校の課題について伺います。
質問の1点目、過大規模校の数と学校名、それぞれの児童数、小学校2年生以上の1学級当たりの平均児童数をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。
本市学校規模適正化・適正配置に関する基本方針における令和2年5月1日現在の過大規模校の小学校は4校で、学校ごとの児童数と2年生以上の1学級当たりの平均児童数を順に申し上げますと、中山小、1,433、34.9、吉野小、1,166、34.1、吉野東小、1,121、32.2、福平小、1,018、32.8人でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
過大規模校の小学校2年生以上の1学級当たりの平均児童数は35人に近い状況であることが分かりました。
次の35人学級を推進する場合のそれぞれの不足教室数については割愛いたします。
質問の3点目、過大規模校で35人学級を推進するため想定される課題。
質問の4点目、特に校区が隣接している吉野小、吉野東小についての課題をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) 過大規模校におきましては、35人学級の導入による学級数の増加が多く見込まれますことから、教室不足への対応について多面的な検討が必要であると考えております。
また、お触れの両学校につきましては、立地等の実情も踏まえていくことになるものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
特に校区が隣接している吉野小、吉野東小については、それぞれ既に教室も不足しており、新たな学校整備も視野に入れなければ35人学級を実現することは困難です。
質問の5点目、早急に方向性を具体化する必要性について見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) 本市では既に1、2年生が30人学級となっており、3年度は35人学級導入に関する影響はないものと考えておりますことから、今後、4年度以降の対象学年の拡大に関し、教室不足の課題等を整理し対応を検討する必要があると考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
35人学級の実現に向けては過大規模校でどう実現していくのかが最も大きな課題であると考えますので、早急に検討を始めてくださいますよう強く要請いたします。
新しい質問に入ります。
地域伝統芸能全国大会鹿児島大会開催について伺います。
まず、事業目的と地域伝統芸能が豊かな本県、本市で開催される意義をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(上四元剛君) お答えいたします。
地域伝統芸能全国大会は、日本各地に受け継がれてきた伝統芸能等の公演を通じて、その活性化と観光及び地域商工業の振興を図ることを目的として開催するものでございます。開催意義といたしましては、伝統芸能に触れる機会の少ない方々にも広く御覧いただくことにより、本県、本市の伝統芸能の魅力を再発見、再認識していただくとともに発表の場を創出することで担い手の方々のモチベーション向上にもつながるものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
私も3月7日、地元の神社の神事に参加し、棒踊りを奉納してまいりました。例年ですと各家庭を訪問し、棒踊りを披露して無病息災を祈願するのですが、コロナ禍の下でやむなく中止となりました。早くコロナ禍が収束することを願うとともに全国大会が伝統芸能豊かな本市の魅力の発信につながればと考えます。
次に、予算額と内訳、実行委員会の構成、本県での過去の開催事例。
あわせて、開催日程と大会の概要をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(上四元剛君) 予算額は1,237万5千円で、全て実行委員会への負担金でございます。実行委員会の構成につきましては、一般財団法人地域伝統芸能活用センター、鹿児島県、霧島市、本市のほか、国や県文化協会、商工会議所などの関係者、計30名の予定となっており、これまで本県での開催事例はございません。
開催日程は令和3年10月9日と10日の2日間を予定しております。メイン会場は西原商会アリーナで、開催記念式典や表彰式、地域伝統芸能公演を実施するとともに、サブ会場を西原商会アリーナに隣接する永吉中央公園、サテライト会場を霧島市民会館とし、それぞれで地域伝統芸能の公演や観光物産コーナー等の設置を予定しております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
本県では初めての開催となることが分かりました。メイン会場は鹿児島アリーナ、伝統芸能の活性化と地域商工業の振興を図るものになるようです。
次に、これまでの地域伝統芸能全国大会について、過去3年間の状況を伺います。
質問の1点目、開催地。
質問の2点目、参加団体数、観客数、経済効果。
質問の3点目、実施された自治体での評価。
質問の4点目、コロナ禍の下での昨年の開催。
以上、まとめて答弁願います。
◎市民局長(上四元剛君) 令和2年度の静岡市での開催は新型コロナウイルス感染症拡大の影響により中止となりましたが、平成30年度及び令和元年度の開催地、参加団体数、観客数について順に申し上げますと、名古屋市、32団体、2万5,500人、奈良県橿原市、31団体、1万630人で、実施された自治体では参加団体や観客の宿泊等に伴う経済効果が得られたほか、伝統芸能を間近に見ることでそのすばらしさが再認識されるとともにまちのにぎわいが創出されたとお聞きしているところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
実施された自治体では伝統芸能の活性化と一定の地域経済効果が評価されていますが、昨年は残念ながらコロナ禍の下で中止となりました。今回の全国大会においても全国や海外の団体の参加を求める以上、新型コロナウイルスの感染拡大に配慮し、慎重な対応が求められます。
この質問の最後に、開催の判断の時期についてお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(上四元剛君) 判断の時期は決まっておりませんが、新型コロナウイルス感染症の状況を慎重に見極めた上で判断することになると考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
新型コロナウイルスの感染拡大が収束し開催されることを望むものですが、慎重に、しかし遅滞なく準備を進めていただきますよう要請いたします。
以上で、私の個人質疑の全てを終わります。