◆(大園たつや議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。
最初の質問は、市長の政治姿勢について伺います。
岸田首相は、政府の外交・防衛政策の基本方針である国家安全保障戦略とそれに基づく防衛計画の大綱や中期防衛力整備計画の改定に向け、戦後初めて外国のミサイル発射拠点などをたたく敵基地攻撃能力の保有について検討を進めています。敵基地攻撃能力とは、相手国の指揮・統制機能の中枢をたたく戦争遂行能力であり、相手国をせん滅するような打撃力、反撃能力にほかなりません。国会では、攻撃対象について、敵基地に限らないとの議論がされていることも重大です。政府はこれまで、「平生から他国を攻撃するような攻撃的な脅威を与えるような兵器を持っていることは憲法の趣旨とするところではない」としてきたことからも、憲法9条に真っ向から反することは明白です。
また、緊迫するロシアのウクライナ侵略を背景に、アメリカの核兵器を自国領土内に配備して共同運用する核共有シェアリングについて議論すべきと安倍晋三元首相が発言、日本維新の会が政党として政府に緊急提言を提出するなど、唯一の被爆国として非核三原則を遵守してきた日本の戦後を揺るがす事態となっています。
そこで、下鶴市長におかれては、敵基地攻撃能力の保有と核共有政策についてどのようにお考えか、見解をお示しください。
以上、答弁願います。
[市長 下鶴隆央君 登壇]
◎市長(下鶴隆央君) 大園たつや議員にお答えいたします。
私は、平和都市を宣言している本市の市長として、核兵器を含む武力による威嚇やその使用は断じて容認できないものであり、世界の平和と安定を心から願っているところでございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
武力などの威嚇については容認できないとの考えをお示しいただきました。日本は憲法9条において戦争放棄と戦力不保持を定め、そして、非核三原則を国是としてきました。これはさきの大戦において、侵略に突き進み多くの犠牲者を出し唯一の被爆国となった痛苦の反省から、二度とこのような道を歩まぬよう国民が権力者を縛るものであることを忘れてはいけません。日本原水爆被害者団体協議会?は、ロシアのウクライナ侵略に抗議する声明の中で、「被爆者の訴え、世界市民の願いが、核兵器禁止条約を生み出しました。条約を活かし、核戦争と核兵器を無くすことが、核兵器から人類を守る唯一確かな道です」と述べられるとともに、日本維新の会が行った緊急提言に対して、「日本国民を核戦争に導き、命を奪い国土を廃墟と化す危険な提言」だと撤回を求めました。力の論理でどこまでも対応するという主張は、紛争の平和解決を定めた国連憲章を守れという世界の反戦の世論と矛盾し、孤立を深めるものです。
市長は、ロシアのウクライナ侵略についても強く抗議するとともに、戦争の惨禍を二度と繰り返してはならないという強い思いを持っていると述べられました。ぜひ国に対しても、力の論理に陥らずに戦争のない世界、核兵器のない世界の実現の先頭に立つことを求めていただきますよう強く要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
鹿児島市タクシー事業者及び自動車運転代行業者支援金については、昨年年明けの新型コロナウイルスの感染拡大により首都圏をはじめ11都府県に緊急事態宣言が発令され、鹿児島県でも5自治体に対して飲食店を対象に営業時間短縮の要請が出されたものの、タクシーや運転代行の事業者が休業協力金の対象とならなかったことから、事業者から本市や議会に対して要望が届けられ実施されたものですが、以下伺ってまいります。
質問の1点目、令和3年度の1期ごとの支援金額、給付実績、国、県の支援金との関係など実績と推移をお示しください。
質問の2点目、効果についての認識と今後の対応をお示しください。
以上、答弁願います。
◎産業局長(有村浩明君) お答えいたします。
タクシー事業者及び自動車運転代行業者支援金の支援金額、給付実績を順に申し上げますと、第1期は、4,704万円、346件、第2期は、2,352万円、346件、第3期は、2,326万5千円、340件、第4期は、3,489万7,500円、340件、第5期は、2,666万2,400円、290件でございます。第1期から第4期まではコロナ禍における事業継続を目的とした国、県の支援金との併給を可としておりましたが、第5期のみ県の事業継続月次支援金との併給は不可としたところでございます。
効果としては、事業継続を下支えする支援策の1つとして一助になったものと考えております。今回の第6波においては、売上高減少率30%以上の事業者は国の事業復活支援金を受給できることなどから、本支援金の給付は実施していないところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
本市支援金によって多くの事業者の事業の維持につながったものと効果を認識していますが、今年1月25日から再び実施されているまん延防止等重点措置の期間については、国の復活支援金を活用し、この支援金は実施しないということになっているようです。
そこで、質問の3点目、タクシー事業者及び自動車運転代行業者の現状について、九州運輸局統計等による業者の現状をお示しください。
次に、支援金の変化による事業者への影響について、持続化給付金と事業復活支援金について、支給対象、支給金額、給付回数の違いをお示しください。
あわせて、本市支援金と県事業継続月次支援金の違いをお示しください。
また、第5期において先ほどの答弁でもあったとおり、県事業継続月次支援金といずれかを選択することになりましたが、それまでの給付実績が340件に対して290件と本市支援金を多くの事業者が利用していることから、その要因をお示しください。
以上、答弁願います。
◎産業局長(有村浩明君) 九州運輸局の資料によりますと、令和4年1月の鹿児島県内のタクシー事業者の運送収入は、令和元年同月比で69%、令和3年同月比で113%となっているようでございます。
持続化給付金は令和2年1月から12月までのいずれか1か月の売上高が50%以上減少した事業者に対し、法人に上限200万円、個人に100万円を対象期間内1回に限り給付を行ったものでございます。事業復活支援金は令和3年11月から令和4年3月までのいずれか1か月の売上高が30%以上50%未満減少した事業者の場合、法人に上限150万円、個人に30万円、50%以上減少した事業者の場合、法人に上限250万円、個人に50万円を給付するもので、30%以上50%未満の売上高減少で給付を受けた後、対象期間内に50%以上の売上高減少が生じたときは追加申請を可能としております。
県の事業継続月次支援金は、令和3年8月、9月において1か月の売上高が30%以上50%未満減少した事業者に対し、法人に月額上限10万円、個人に5万円の給付を行ったものでございます。本市の支援金は市内に営業所を有し事業を営んでいることなどを要件に、第5期で申し上げますと、法人、個人共に車両保有台数が5台目までは1台当たり3万8,500円、6台目以降は6,400円、1事業者に上限135万円の給付を行ったものでございます。
第5期の本市支援金を多くの事業者が利用した要因としましては、申請者の約8割が県の支援金の対象要件である売上高減少率に該当しなかったことや要件に該当する事業者であっても保有台数によっては本市支援金の給付額が県を上回ること、また、本市の申請手続が簡素化され、早期に受給できることなどであったと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
タクシー事業者の厳しさもさることながら、酒類を含む飲食と直結している運転代行業者も一層厳しい現状に置かれています。それにもかかわらず、国の復活支援金は持続化給付金よりも対象も限定され、支援金額も一部減少しています。運転代行業者の方にお話を伺ったところ、個人事業主の多い同業種では提出書類をそろえることが難しい方も多く、本市の支援金が手続も簡潔で大変助かっていたとのことです。
このような事業者の現状にあって、支援金等が減少や打ち切られるなどの変化は事業者の現状をさらに厳しいものにするのではないかと考えますが、当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎産業局長(有村浩明君) 事業継続の下支えを行う支援金につきましては、感染状況や社会経済情勢の変化、国、県の支援策等を踏まえ、限りある財源の有効活用を図る観点から対象要件や支援金額等を検討しているところであり、見直しを含め、適宜適切な対応に努めているところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
見直しを含め対応しているとのことでありましたが、運転代行業者の皆さんはその仕事柄、飲酒運転等の防止に一定の役割を果たしてきており、新型コロナウイルス感染症が収束したときに安心して飲食が楽しめるよう現状の業者の数を維持する努力をされていますが、本市支援金の打ち切りは大きな影響を与えるのではないでしょうか。
そこで、質問の4点目、県内で類似の支援金を実施している霧島市では今回のまん延防止等重点措置の期間も取り組まれると聞いておりますが、その内容と評価をお示しください。
以上、答弁願います。
◎産業局長(有村浩明君) 霧島市においては、飲食店を対象とした県の営業時間短縮要請等に伴い、タクシー事業者に1台当たり9万3千円、自動車運転代行業者には15万5千円を給付することとされており、コロナ禍における事業継続の下支えのため霧島市としての必要な対策を講じることとされたものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
霧島市では、1月21日から2月3日分、2月4日から2月20日分、2月21日から3月6日分と、延長されるたびにタクシー事業者や自動車運転代行業者にこの支援金が支給されています。同じ県内の自治体としていかがでしょうか。
質問の5点目、これまでの質疑を踏まえ、本市でも引き続き支援すべきと考えますが、当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎産業局長(有村浩明君) タクシー事業者及び自動車運転代行業者に対する支援策につきましては、今後とも感染状況や社会経済情勢を踏まえ、国、県の動向等も注視する中で他の影響を受けている業種も含め、総合的に判断してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
総合的に勘案するとのことです。本市の支援金がたくさんの事業者に利用されていることが先ほどの答弁でも明らかになりました。本市の制度を必要としている事業者がいる限り、引き続き支援が実施されますよう強く要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
子ども見守り強化事業について、以下伺ってまいります。
質問の1点目、令和3年度の当初予算と2月補正及び実績と効果をお示しください。
質問の2点目、厚労省が把握する全国の自治体での実施状況をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(緒方康久君) お答えいたします。
3年度当初予算は724万円で7団体35世帯分を計上しておりましたが、年度内見込みが4団体15世帯となったことから約500万円を減額補正したところでございます。効果としましては、活動報告を踏まえて、新たな支援につなげた事例もあるなど、地域における見守り体制の強化が図られているものと考えております。
本事業につきましては、3年7月時点で102自治体が交付申請を行っております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
コロナ禍の下で増え続けている児童虐待に対してお弁当などを配布することにより、子育ての負担軽減と未然防止を図る同事業は新たな支援につながったなどの効果があったようです。全国の自治体でも実施されていますが、本市は予算で7団体35世帯の見込みだったところ、実施は4団体15世帯となっていることから、さらに取組を広げていく必要があるのではないかと考える立場から引き続き伺ってまいります。
質問の3点目、本市での令和4年度予算案の内容と見込みをお示しください。
質問の4点目、国が示す事業展開と本市の対応について、まず国は同事業の目的について児童虐待のリスクの高まりを踏まえ、子育て世帯が孤立しないよう支援することが必要であるため、子ども食堂や子ども宅食等の支援を行う民間団体等も含めた様々な地域ネットワークを総動員し、支援ニーズの高い子供等を見守り、必要な支援につなげることができる体制の強化を推進するとされていますが、本市における担い手の課題と今後の対応をお示しください。
次に、新たな地域における見守りの担い手の確保を目的とするクーポン・バウチャー等活用型が提案されていたようですが、その内容と本市の対応をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(緒方康久君) 4年度予算は、支援を必要とする児童の自宅に弁当などを届ける子ども食堂への補助金等で5団体25世帯分を計上しております。
国の支援対象児童等見守り強化事業につきましては、子ども食堂など様々な地域ネットワークを総動員し、支援ニーズの高い子供等を見守り、必要な支援につなげることができる体制の強化を推進することとされており、引き続き、子ども食堂と連携してまいりたいと考えております。
クーポン・バウチャー等活用型につきましては、市町村がNPO等、事業者と連携し、要支援家庭に学習塾や子育て支援サービスの利用券等を提供し利用につなげることで見守り体制の強化を図るもので、本市では現時点で実施予定はないところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
令和4年度の取組内容をお示しいただきましたが、本市でもたくさんの子ども食堂が展開されていますので、体制づくりなど困難な面は市当局としても支えていただき、取り組む団体を広げてくださるよう要請いたします。また、クーポン・バウチャー等活用型の取組については、今回は見送られたようであります。今後、全国の事例等を私も研究して改めて提案してまいります。
質問の5点目、先ほど申し上げた国の施策の目的にもある様々な地域ネットワークの総動員を構築するとされるほかの団体や施策との連携について、要保護児童対策地域協議会の役割と連携。
実施団体の役割と連携。
今回の新規事業で継続的な支援を行っている子供の定期的な状況確認等を行う子ども家庭見守り相談支援員が提案されていますが、その役割と連携をお示しください。
以上、それぞれ答弁願います。
◎こども未来局長(緒方康久君) 要保護児童対策地域協議会では、関係機関との情報共有等を通じて支援対象家庭のニーズを把握し本事業の利用につなげるとともに、実施団体からの活動報告を基に支援方針の協議などを行っているところでございます。
実施団体では、本事業を利用する児童や保護者の様子を確認し、その状況を本市に報告していただくほか、子ども食堂の運営を通じて把握した見守りが必要と思われる児童等について本市に情報提供し、本事業の利用につなげていただいているところでございます。
子ども家庭見守り相談支援員は、要保護児童対策地域協議会の支援対象児童等の定期的な状況確認を行うことから、本事業のニーズの把握や利用勧奨等での連携が図られるものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
それぞれの役割と連携をお示しいただきましたが、事業を実施している団体の方からは、訪問の活動報告を当局がどのように共有化され、どのように対応されているのか連携が見えづらいとの指摘もあり、まだまだ課題があるのではないかと思います。昨年度の活動を教訓にするとともに、新年度で提案された事業も活用して目に見える形での連携がなされるよう要請いたします。
質問の6点目、今後のスケジュールをお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(緒方康久君) スケジュールにつきましては、3月に補助金の交付申請受付を開始し、4月から活動を始めていただくこととしております。また、4月上旬までに活動団体向けの説明会を実施するほか、8月に児童虐待防止研修会の開催を予定しております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
8月には研修会等も実施されるとのことで、実施団体同士の取組の交流等ができる内容なども検討されるよう要請いたします。
この質問の最後に、地域の多様な事業主体と連携した見守り強化モデルの本市での構築についての考え方をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(緒方康久君) 児童虐待の未然防止と早期発見のためには保育所や学校などの関係機関だけでなく、多様な主体が連携して見守ることがより効果的であることから、本市では3年度から子ども見守り強化事業を開始したところであり、今後とも本事業をさらに推進することと等により、地域における見守り体制の強化を図ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
今後とも同事業をさらに推進して見守り体制の強化を図るとのことでした。まだ実施して間もない事業だけに課題も多いものと考えますが、地域のネットワークの構築に大きな役割を果たす事業と考えますので、有機的な地域の見守りネットワークがどのようなものか、私も今後、研究し提案していくことを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
認可外保育施設の現状と令和4年度の取組について、以下伺います。
質問の1点目、認可外保育施設における過去3年間の現状を伺います。
まず、施設数と種類ごとの内訳及び入所児童数をお示しください。
次に、廃止届の数をお示しください。
次に、推移の特徴と運営の厳しさについての認識をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(緒方康久君) 認可外保育施設について、施設数、一般受入れ、居宅訪問型、事業所内、企業主導型の類型ごとの内訳を年度別に順に申し上げますと、元年度、134、30、9、34、61、2年度、148、23、16、33、76、3年度、167、22、19、32、94施設でございます。また、居宅訪問型を除く入所児童数を一般受入れ、事業所内、企業主導型の順に申し上げますと、元年度、467、475、874、2年度、410、362、1,165、3年度、354、344、1,577人でございます。
廃止届は、元年度、10、2年度、10、3年度、4件でございます。
施設数につきましては企業主導型保育施設の増加により総数は増加しておりますが、一般受入れ施設は減少しており、うち個人経営の施設については企業主導型保育施設の増加の影響を受けている施設もあるようでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
この間、認可外保育施設については、企業主導型が増加し、一般受入れの施設が減少している傾向にあります。一般の認可外保育施設については、市の補助金と保育料のみで運営をしているため、新型コロナウイルスの感染拡大の影響や先ほどの企業主導型保育施設の増加を受けて厳しい現状にあるようです。
質問の2点目、令和4年度の国の予算と本市の対応について伺います。
まず、国の4年度予算の内容をお示しください。
次に、国の予算を活用した事業をお示しください。
次に、令和4年度の取組をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(緒方康久君) 認可外保育施設を対象とした国の4年度予算では、保育士資格取得支援事業など8事業があり、うち本市では、保育所等の質の確保・向上のための取組強化事業、保育所等における新型コロナウイルス感染症対策に係る支援、認可外保育施設の衛生・安全対策事業の3事業を活用するとともに、独自の運営費や人件費等補助を引き続き行うこととしております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
国の予算に関しては、認可外保育施設指導監督基準への適合を促進するための施設の改修や保育士確保の事業など8事業があるものの、コロナ禍の下での厳しい運営に対しての直接補助のような事業はないようです。このような中、保育の受け皿となっている認可外保育施設への市の支えが本当に必要な局面と考えます。
質問の3点目、これまで提案してきた課題への対応について伺います。
まず、令和4年第1回臨時会において、国のコロナ克服・新時代開拓のための経済対策の一環として保育士等・幼稚園教諭を対象に賃上げ効果が継続される取組を行うことを前提として、収入を3%程度、月額9千円引き上げるための措置を今年2月から実施するとしたことから、本市でも補正予算が提案され可決されました。しかし、国の対象は認可保育施設と企業主導型に限られていたことから、認可外保育施設については本市が責任を持って実施すべきではないかと提案したところですが、保育士の処遇改善への対応をお示しください。
次に、幼児教育・保育の無償化によって、認可外保育施設に入所する3歳から5歳の児童についても保育料が無料になりましたが、認可保育施設等と違い保育料を立替払いすることになっていることから、保育料の現物給付を実施することで保護者の負担軽減を図るべきと提案してきました。この保育料の現物給付化への対応をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(緒方康久君) 保育士等の処遇改善につきましては、今後、国の動向を注視し、適切に対応してまいりたいと考えております。
保育料の現物給付につきましては、4年度中に実施方法等を定めて各施設への周知を行い、希望する施設については実施したいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
改めて、認可外保育施設の現状を踏まえて、処遇改善については国の動向を注視するとのことですが、既に2月から対応されている認可保育施設などの保育士と比べると不公平感が否めないこともあり、ぜひ検討を要請いたします。
保護者の負担軽減につながる保育料の現物給付化については、希望する施設から実施したいとの答弁を評価し早急な具体化が図られるよう強く要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
学校規模適正化・適正配置について、以下伺ってまいります。
質問の1点目については、割愛いたします。
質問の2点目、令和4年度予算の桜島地域学校規模適正化推進事業において、また、明和まちづくり協議会からの要望で検討されている小中一貫教育の課題について伺います。
まず、学校教育制度の多様化及び弾力化を推進するため、小中一貫教育を実施することを目的とする義務教育学校の制度を創設するとして改正された学校教育法改正の附帯決議の内容をお示しください。
次に、附帯決議の内容を踏まえ、文科省が作成した「小中一貫した教育課程の編成・実施に関する手引」で示されている課題をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) お答えいたします。
御指摘の附帯決議につきましては、市町村教育委員会は義務教育学校の設置に伴い、安易に学校統廃合を行わないように留意すること。小学校及び中学校が統合される場合においては義務教育学校への円滑な移行が図られるよう、十分な教職員定数の確保に努めること。市町村教育委員会は、自らの方針や各学校の取組について積極的な説明に努めることなどが主な内容でございます。
また、御指摘の手引における小中一貫教育の課題につきましては、子供たちの人間関係の固定化、小学校高学年におけるリーダー性の育成の阻害や転出入する児童生徒への対応などとされております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
附帯決議には安易に統廃合を行ってはならないなどの指摘や、手引においては人間関係の固定化などの課題が示されているようです。
小中一貫教育導入の根拠は、これまでいわゆる問題行動等調査の結果を学年別に見ると、小6から中1でいじめや不登校の数が急増するように見えることから使われ始めた中1ギャップの解消と、発達の早期化による4年生と5年生の間に生じる発達の段差だったと言われていますが、その後、科学的根拠がないことが国立教育政策研究所などからも提起され、小中スタンダードの一貫性や学びの連続性に目的が置き換わってきているようです。平成27年の法改正時に文科省が、一貫校と非一貫校を同一条件で比較した実証的な研究は存在しないと説明されている点や、重視されているのは学校の事情と対人口比と開設場所であり、子供の成長や発達を学校がどのように保障していくのかという視点が弱いとの指摘もあります。
そのことを踏まえ、導入については慎重にすべきと考えますが、見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) 小中一貫教育の導入におきましては、子供たちのよりよい教育環境の整備を最優先に考え、保護者や地域の方々と認識を共有する中で各面から検討を行い、学校や地域の実情等に応じた対応をすることになるものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
学校の事情と対人口比と開設場所の重視ではなく、何よりも子供の発達、成長を学校がどのように保障していくかを最優先にして慎重に対応されるよう要請いたします。
質問の3点目、35人学級については令和5年度から小学校3年生を対象に実施されていく予定であり、令和4年度はそれぞれの学校での対応が具体化されるものと考えていますが、学校規模適正化・適正配置の最大の課題は過大規模校への対応という立場から、その取組について伺います。
まず、過大規模校の現状と見通しについて過大規模校の数、児童数と学級数の見通し、見通しについては特別支援学級の在籍児童を含む上限35人学級での試算かお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) 本市におきましては、31学級以上を過大規模校としており、令和3年5月1日現在4校となっております。児童数及び学級数につきましては、学校ごとに、3年度、7年度見込みの順に申し上げますと、児童数は、中山小、1,449、1,687、吉野東小、1,161、1,145、吉野小、1,161、1,055、福平小、1,049、1,156人、学級数は、中山小、57、70、吉野東小、48、52、吉野小、43、47、福平小、39、50学級でございます。学級数の見込みにつきましては、住民基本台帳の年齢別人口を基に35人学級編制への移行も踏まえて推計した学級数に特別支援学級の見込み数を加えて算出したものでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
児童数1千人を超える過大規模校は4校、児童数や学級数についても、今後も増加する小学校があることが分かりました。
次に、2月補正予算を含む令和4年度の取組内容と仮設校舎解消の見通しをお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) 中山小は校舎の長寿命化改良工事が4年度に完了し、5年度に仮設校舎を解体する予定でございます。また、吉野東小では校舎の増築工事を行い、仮設校舎の2棟のうち1棟を5年度に、残りの1棟を8年度に解体する予定でございます。吉野小と福平小では校舎増築のための設計を行い、吉野小は7年度に、福平小は8年度に仮設校舎を解体する予定となっております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
2月補正予算で新校舎の増築が議決された吉野東小学校に続き、吉野小学校、福平小学校の校舎の増築が提案されており仮設校舎も解消する見込みのようですが、吉野小学校、吉野東小学校については、これまでも本会議での質疑で児童数が今後も増加すると少人数学級への対応でさらなる教室不足に陥る懸念があることや、過大規模校が隣接しており学区の変更などでは教室不足を解消できないことから、新しい小学校を建設する必要があることを指摘してきました。今回の質疑を通じて、両校の今後の児童数を考えた場合、その必要性を改めて認識するところです。
そこで、これまで指摘してきた吉野小、吉野東小については、地域の実情と声の把握の検討をすべきと考えますが、見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(杉元羊一君) 学校規模の適正化等につきましては、4年度に設置します学校整備室において御指摘の小学校を含め、住民説明会や意見交換会等を通じて地域の実情等を把握してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
令和4年度は学校整備室を設置し、意見交換会等を通じて地域の声の把握に努めるとのことでした。教育委員会におかれましては、児童の教育環境を最優先に考えて、今後の具体化がなされるよう強く要請するとともに、私も地域の声や要望をお届けして、今後も機会あるごとに質疑を交わしていくことを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
鹿児島港港湾整備事業費負担金中、マリンポートかごしま、いわゆる人工島関連予算について、以下伺ってまいります。
質問の1点目、令和4年度の事業内容をお示しください。
質問の2点目、事業費及び国、県、市の内訳と財源、これまでの累計をお示しください。
質問の3点目、国、県、市それぞれの負担割合と根拠、国際クルーズ拠点整備事業との比較をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) お答えいたします。
令和4年度は、クルーズ船乗船客の二次交通対策等として、船舶の航行時における安全性確保の観点からしゅんせつを行うものでございます。
4年度の事業費は3,300万円で、負担額の内訳は、国1,100万円、県1,320万円、市880万円、市負担金の財源は市債を90%充当しており、償還方法は20年の元金均等償還方式とし元金の据置期間を1年としております。4年度予算を含む事業費の累計は、およそ354億円で、負担額の内訳は、国115億円、県198億円、市41億円でございます。
県が4年度に施行する港湾施設改良費統合補助事業の負担割合は、国3分の1、県3分の1.2、市3分の0.8で、港湾法や地方財政法などに基づくものであり、3年度に国際クルーズ拠点整備事業で施行した国直轄港湾改修事業の負担割合は、国10分の6.27、県10分の2.7975、市10分の0.9325で、港湾法や県の港湾管理条例などに基づくものでございます。市の負担割合について3年度の国施行と4年度の県施行を比較しますと、県施行がおよそ17ポイント高くなっております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
2月補正予算では国際クルーズ拠点整備事業が旅客上屋や周辺の駐車場整備を除き3年度で一定完了することから、4年度は負担金が発生しないものと考えていましたが、県は国の社会資本整備総合交付金を使って二次交通に利用されている浮き桟橋のある区域のしゅんせつを行うようです。また、その本市負担金は880万円、累計で事業費は約41億円、財源は起債、いわゆる借金であり後年度負担となることを確認いたします。
質問の4点目、今回のしゅんせつの対象となる二次交通の区域について伺います。
まず、同区域のこれまでの経過をお示しください。
次に、供用開始からの利用状況をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 二次交通対策等を実施している区域は、平成5年に港湾計画の改訂で位置づけられた防波堤に囲まれた水域であり、令和元年に大型クルーズ船の寄港時における交通渋滞の緩和策の1つとして浮き桟橋などを整備したところでございます。
県によると、マリンポートかごしまに整備した浮き桟橋は高速船によるツアーや小型クルーザーによる錦江湾遊覧などに活用されており、元年11回、2年12回、3年30回の利用実績があるとのことでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
これまでの経過と既に利用されている状況についてお示しいただきました。この間、国際クルーズ拠点整備事業の中で、新たに22万トン級のクルーズ船を着岸させるため、船の水面下の部分、いわゆる喫水を確保するしゅんせつが行われた事例がありましたが、これは改良と考えます。ところが、今回は既に利用されている区域において喫水の確保など新たな要素もないにもかかわらず堆積した土砂をしゅんせつするものであり、維持管理ではないかと考えますが、当局の見解をお示しください。また、これまで人工島関連事業の負担金で維持管理費を支出した事例はあるのかお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 県によると、しゅんせつについては改良工事であり、国と協議した上で予算計上しているとのことであり、これまでマリンポートかごしまに関連する維持管理費を負担金として支出したことはございません。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
これまで人工島関連の維持管理費に負担金を支出したことはないと理解します。これは、国直轄事業負担金の県の維持管理費が既に廃止されていることからも適切な対応だと考えます。ただ、県は今回の目的を利便性の向上として国から事業採択を受けているようですが、実態はそうでしょうか。
そこで、質問の5点目、これまでの人工島建設における本会議質疑で指摘されてきたように、脇田川河口に位置する人工島は定期的なしゅんせつが必要になるのではないか、見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 定期的なしゅんせつの必要性については、県において検討されるものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
今後も川がなくならない限り土砂は堆積し、しゅんせつが必要になります。そのことから、今回のしゅんせつは維持管理であり、これに負担金を支出することは、今後も利便性の向上という名の維持管理のお金を払うという前例になってしまいます。その上、冒頭答弁のあったとおり国際クルーズ拠点整備事業より負担割合が高いため、本市にとっても負担増となります。以上のような問題点を含む今回の負担金の予算計上について本市はどのような協議をされ提案に至ったのか疑問です。
そこで、質問の6点目、予算計上に当たっての県との協議は行われたのか見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) お触れの件につきましては、3年9月の予算作成時の協議を踏まえて計上したところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
この間何度も指摘していますが改めて形式的な負担金協議と言わざるを得ないことを指摘し、委員会でも一定の質疑を交わすことを申し上げ、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
第122号議案 鹿児島市消防団員の定員、任免、給与、服務等に関する条例一部改正の件について、以下伺ってまいります。
質問の1点目、議案と根拠となる総務省の通知、それぞれの内容をお示しください。
以上、答弁願います。
◎消防局長(中村剛君) お答えいたします。
本議案は、出動に応じて消防団員に支給している費用弁償を出動報酬に改めるとともに、これまで7千円としていた支給額を災害出動について8千円に引き上げるものなどでございます。総務省の通知内容につきましては、全国の団員数が2年連続で1万人以上減少しているという危機的な状況を受け、出動報酬の創設や報酬額の基準の策定など、処遇改善により団員の確保につなげようとするものでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
総務省は全国の消防団員の激減を受け、処遇改善を図ることで団員の確保につなげる目的で今回の対応となったようです。
質問の2点目、議案の説明資料等を見ると、条例改正案と国が示す地方交付税算定単価の改定案が異なるようですが、その理由と財源をお示しください。
質問の3点目、費目が費用弁償から出動報酬に変わるようですが、その違いをお示しください。
以上、答弁願います。
◎消防局長(中村剛君) 総務省への聞き取りによりますと、改定案による交付税単価は警戒、訓練の場合、これまでの半額の3,500円程度を見込んでいるとのことですが、本市では現在の処遇を維持するため引き続き7千円を支給し、一般財源を活用したいと考えております。
また、費用弁償と出動報酬の違いにつきましては、費用弁償は活動に伴う実費弁償として支給するため非課税でございますが、出動報酬は活動への対価であり給与として支給することから課税対象となるところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
総務省は処遇改善と言いながら、地方交付税算定単価を参考にすると、警戒と訓練についての出動報酬が現行の半額になる案を示しているようですが、本市としては独自に財源を確保しこれまでの水準を維持する判断をされたようです。出動報酬に変わることにより課税対象になる課題はあるものの一定の評価をするものです。
さて、総務省は全国での消防団員の激減を危機的状況とされているようですが、本市ではどうか。
質問の4点目、消防団員数と充足率、年齢構成について、平均年齢で推移を過去3年間でお示しください。
質問の5点目、条例改正で期待される効果を併せてお示しください。
以上、答弁願います。
◎消防局長(中村剛君) 過去3年間の消防団員数と充足率、平均年齢の推移を令和元年から順に申しますと、1,490人、94.8%、49.4歳、1,485人、94.5%、49.5歳、1,471人、93.6%、49.6歳となっております。
期待される効果としましては、処遇改善を図ることにより、団員の士気の向上と消防団活動に対する家族の理解が得られることで団員の確保につながるものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
本市消防局が全国の自治体の中でも消防団員の処遇について適切に対応されていることや、各消防分団の自覚的な団員確保の取組によって充足率や年齢構成も維持されているものと理解します。今後ともさらなる団員の確保による世代継承に意を用いていただきますよう要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
吉野地域のまちづくりについて、以下伺ってまいります。
まず、吉野東小学校の児童クラブについて伺います。
質問の1点目、現在の利用児童数と学年ごとの内訳をお示しください。
質問の2点目、令和4年度の利用児童数の見通しをお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(緒方康久君) 吉野東小校区の利用児童数は3年5月1日現在199人で、1年生91人、2年生68人、3年生40人でございます。
現時点における4年度の申込者数は214人でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
吉野東小学校の児童クラブについては、たくさんの待機児童がいるというわけではないようですが、多くの児童クラブがそうであるように、1、2年生の利用を優先している状況です。
質問の3点目、児童クラブ増設の要望、相談が寄せられているのではないかと考えますが、認識をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(緒方康久君) 運営委員会からは将来的な待機児童の発生に備え、学校近くへのクラブ増設の要望が寄せられているところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
運営委員会から相談が寄せられていることが分かりました。2月補正予算においても今後の児童数の見込みを質問させていただきましたが、今後の児童数の増加を考えても児童クラブの増設が必要と考えます。
そこで、質問の4点目、設置に当たっての地域上の課題をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(緒方康久君) 現在、整備場所など各面から検討中でございますが、市街化調整区域であることから、学校敷地外の整備の場合、土地利用上の各種手続が必要となります。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
仮設校舎が建てられている学校敷地内はもとより、市街化調整区域であるため敷地の確保に課題があるようですが、早急に具体化されるよう強く要請いたします。
次に、吉野第二地区土地区画整理事業について伺います。
質問の1点目、令和4年度の事業内容をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 4年度は、3年度に作成した仮換地案を土地区画整理審議会へ諮問するとともに、施行計画の作成を行った後、権利者を対象とした仮換地案の供覧を行う予定としております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
仮換地案の供覧や施行計画の作成に取り組まれるとのことですので、引き続き内容を伺います。
質問の2点目、仮換地案について、まず、県養護学校跡地の活用については、県は換地等の方向性がはっきりしないことを理由に検討できる状況にないとの考えを示しており、仮換地案が示されれば次の段階の協議ができるのではないかと期待するところですが、提案の時期の見通しをお示しください。
次に、私どもはこれまで吉野地区土地区画整理事業では設定されなかった保留地が第二地区では設定されており、地域住民の負担が増加することや不公平感が生じる懸念があることから、保留地は設定すべきではないと要請してきた経過がありますが、保留地設定の考え方をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) お触れの時期については、地区内の公園を除く115街区全ての仮換地案について土地区画整理審議会へ諮問する必要があることから4年度末を予定しております。
また、保留地は地区内の土地の利用価値の上昇という受益の範囲内で定め、将来、施行者が売却して事業費に充当するもので、本地区では施行後の宅地価額総額が施行前の総額を超えることから設定しているところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
仮換地案の提案については、令和4年度いっぱいかかるものと理解いたします。保留地の設定についてはこれまでと変わらない答弁でしたが、換地案の設計に際して改めて保留地は設定すべきではないと要請いたします。
質問の3点目、施行計画作成の基本的な考え方をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 施行計画は、施行に関する範囲やその順序を定めるものであり、その作成に当たっては関連する雨水貯留施設などの整備状況を把握し、地区内の雨水排水計画等の条件を踏まえることとしております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
地域住民としては、県道鹿児島吉田線の4車線化を急いでほしいとの要望がありますので、そのことを踏まえた施行計画となるよう要請いたします。
質問の4点目、先ほど施行計画の中でも出てきました稲荷川水系の雨水貯留施設について伺います。
まず、施工期間。
次に、4年度の予算額と事業内容。
あわせて、貯留施設の規模をお示しください。
以上、答弁願います。
◎水道局長(鬼丸泰岳君) お答えいたします。
稲荷川雨水貯留施設の施工期間は令和4年度から7年度までを予定しております。
4年度の予算額は5億6,770万円で、工事用道路や導流水路の整備などを行うこととしております。また、施設の最大貯留量は、約3万6千立方メートルでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
稲荷川水系の雨水貯留施設が完成すると、区画整理区域内の実質的な工事に入っていくことから、令和8年以降は目に見える形で事業が進展していくことになります。
質問の5点目、地域住民としてはいつから実質的な工事が始まるのか、自分の家はいつ動くことになるのか関心が高まっています。
そこで、事業全体の今後の見通しをお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(福留章二君) 仮換地案の供覧以降、まずは仮換地指定に向けて権利者と個別に協議を進めることとしており、今後とも雨水貯留施設整備事業などの関連事業との調整を図りながら、計画的かつ効率的な事業推進に取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
令和4年度は、今後10年間の計画である第六次鹿児島市総合計画がスタートします。その予算において吉野地域のまちづくりに関する多くの事業が計上され、今後大きくまちの姿が変わっていく節目になると考えます。
当局におかれましては、地域住民の理解の下、その声に耳を傾け、よりよいまちづくりを推進されるよう強く要請し、以上で、私の個人質疑の全てを終了いたします。