◆(大園たつや議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。
質疑の前に、さきの台風二十一号の被害に遭われた皆様に心からお見舞いを申し上げますとともに、被災地の一刻も早い復旧・復興を祈念いたします。
また、十一月二十九日、北朝鮮は弾道ミサイルの発射を強行し、日本の排他的経済水域内に落下しました。繰り返される核実験と弾道ミサイル発射は、世界と地域の平和と安定にとって重大な脅威であるとともに、累次の国連安保理決議、六カ国協議共同声明、日朝平壌宣言に違反するものであり、私ども日本共産党はこの暴挙を厳しく糾弾し抗議するものです。
さて、最初の質問は、市長の政治姿勢について、さきの解散総選挙を踏まえ、以下伺ってまいります。
六月の通常国会閉幕直後、森友・加計疑惑の審議が尽くされていないと、衆議院でも参議院でも憲法の定めに基づいて、私ども日本共産党を含め四分の一以上の議員がそろって臨時国会の開催を要求しました。しかしながら、安倍内閣はその求めを三カ月もたなざらしにした上、召集した途端、冒頭で解散し、総選挙が実施されました。野党は、少なくとも首相の所信表明と各党の代表質問、予算委員会での質疑や党首討論、森友・加計疑惑の証人喚問などを要求していたことを踏まえても、日本の政治史上、過去の国会でもなかった対応です。森市長は、このように安倍首相が臨時国会冒頭で衆議院解散を行ったことについてどのようにお考えでしょうか、見解をお示しください。
次に、今回の解散総選挙について、私ども日本共産党は、憲法の軽視や政治の私物化への国民の怒りに追い詰められたものと考えていますが、安倍首相は国難突破が争点と位置づけました。この国難を市長としてはどのように受けとめられたものか、見解をお示しください。
次に、総選挙の結果、私ども日本共産党は、現有二十一議席を十二議席に減らしました。しかしながら、憲法を守る立場の野党との候補者の一本化などによって、勢力全体では三十八から六十九議席に増加し、鹿児島一区では立憲民主党の川内博史氏が当選するなど、微力ながら役割を果たせたのではないかと考えております。現在、安倍首相が憲法改正に強い意欲を示す中で、立憲民主党を含む立憲野党が議席をふやしたことについての見解をお示しください。
以上、答弁願います。
[市長 森 博幸君 登壇]
◎市長(森博幸君) 大園たつや議員にお答えいたします。
さきの解散総選挙につきましては、内閣総理大臣記者会見におきまして、緊迫する北朝鮮問題への対応や安倍首相が掲げられた生産性革命、人づくり革命を進めるための財源として、消費税率一〇%への引き上げに伴う増収分を活用することなどについて国民の信を問うものであると表明されており、首相はその責任において判断されたものであろうと考えております。
安倍首相が記者会見で述べられた国難につきましては、弾道ミサイルの相次ぐ発射や核実験の強行など、北朝鮮の脅威が現実のものとなっていることや、急速に進む少子高齢化が我が国の社会経済の根幹を揺るがしかねない危機的状況にあることを踏まえ、発言されたものと受けとめております。
さきの選挙の結果につきましては、有権者の皆様がそれぞれの政党や候補者の政策等を踏まえる中で、国会議員として誰がふさわしいかを総合的に判断された結果であろうと考えております。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 市長の見解をお示しいただきました。
安倍首相は、総選挙後、国民の意見に真摯に耳を傾けると発言したにもかかわらず、野党の質問時間の削減、消費税の増税、森友・加計学園問題の正当化、自衛隊を憲法に明記する改正、介護、生活保護、障害福祉にかかわる社会保障の負担増などを推し進めています。このような動きに対して、私ども日本共産党市議団は、地方議員として野党の共同をさらに前進させるとともに、市民の命と暮らしを守る防波堤の役割を果たしていく決意を申し上げます。
また、市長におかれましては、国に対しても市民の立場でだめなものはだめとはっきり発言する姿勢がますます求められますので、そのことを要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
本市のこども医療費助成制度における県の現物給付実施の動向と影響、本市の対応について以下伺ってまいります。
まず、現時点での県の制度設計について、質問の一点目、県から示されている内容。
質問の二点目、県の現制度設計に基づく本市での対象者数をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) お答えいたします。
県によりますと、経済的な理由により受診を控えることによる症状の重篤化を防ぐため、平成三十年十月から、乳幼児医療費助成、ひとり親家庭医療費助成及び重度心身障害者等医療費助成の対象者のうち、住民税非課税世帯の未就学児について、医療機関等における窓口負担をなくす新たな医療給付制度を創設することとされているところでございます。
本市における対象者数につきましては、二十八年度末実績をもとに試算いたしますと、約三千六百人と見込んでおります。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
今回の制度設計では、ひとり親家庭や重度心身障害の未就学児も対象にしたものになるようです。ひとり親家庭、重度心身障害の医療費助成制度は、こども医療費で採用されている自動償還方式ですらなく、市役所や支所の窓口で申請しなければ医療費が戻ってこない仕組みでしたので、本来は全体を現物給付にすべきと考えますが、この部分について大きな前進があったと理解します。
質問の三点目、病院での窓口負担を軽減する現物給付を実施した場合に、国民健康保険特別会計への国庫負担金の減額調整措置、いわゆるペナルティーを受けることになりますが、国の見直し内容と動向をお示しください。
また、平成三十年度から国民健康保険制度は財源等を都道府県単位に一本化されることになっておりますが、ペナルティーのあり方はどのように変化するのかお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(星野泰啓君) お答えいたします。
今回の国の見直しでは、平成三十年四月一日から、未就学児までを対象とする医療費助成について、国民健康保険の国庫負担の減額調整措置は行わないとされたところでございます。
次に、本市が減額調整措置の対象となった場合には、現行では本市への国庫支出金が減額されることになっておりますが、国保の県単位化後は、県への国庫支出金が減額され、その減額分は本市が県に納める納付金に加算されることになります。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
国は所得に関係なく未就学児のペナルティーを廃止したと理解します。また、県や本市が小学生以上を対象に現物給付を実施した場合、依然として本市にも影響があることを確認いたします。
次に、県の現制度設計のもとでの本市の対応と課題について伺います。
質問の一点目、現段階での県の制度設計は、本市の制度が市民にとってもかなり複雑なものになることが想定されます。
今、私がお示しするパネルは、今後の制度を図にしたものですが、大きな区分としては、市町村民税の課税が課税か非課税か、そして先ほどおただしした未就学児かどうかのペナルティーの区分があります。県の制度としては就学前の児童を対象にしており、市町村民税非課税世帯を無料・現物給付に、課税世帯については三千円の自己負担と自動償還という制度になります。本市は、就学前の児童について二分の一の補助を受け、自己負担の部分については、三歳未満は三千円の上乗せで無料に、三歳以上就学前までは一千円の上乗せで二千円の自己負担としています。小中学生については、県に合わせて非課税世帯を無料にすることまで含めて本市独自で助成していることになります。
そこで、まず、市町村民税課税世帯の三歳未満の対象人数、三歳以上中学校三年生までの対象人数。
次に、市町村民税非課税世帯の就学前の対象人数、小学生以上中学三年生までの対象人数。
次に、冒頭の質疑で、ひとり親家庭、重度心身障害の就学前児童まで対象にすることが明らかになりましたが、その他の制度の対象者数をお示しください。
以上、それぞれ答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 二十八年度末における課税世帯の対象者は、三歳未満が約一万四千二百人、三歳以上が約六万一千三百人で、非課税世帯の対象者は、未就学児が約二千三百人、小学生以上が約二千五百人でございます。
こども医療費助成制度、母子・父子家庭等医療費助成制度及び重度心身障害者等医療費助成制度の二十八年度末における対象者は、それぞれ約八万三百人、一万七千五百人、一万五千人で、非課税世帯の未就学児は、それぞれ約二千三百人、一千三百人、十人でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
県の制度設計のもとで本市の制度がどのようになるのか、対象者の内訳についても明らかになりました。
質問の二点目、これまでの質疑を踏まえて、自己負担の有無、給付方式が混在することによる市民、医療機関、行政への影響をお示しください。
質問の三点目、複雑な制度のもとで県からはどのようなシステム改修が求められているか、市民に向けてどのような運用が求められているのかお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 新たな制度の導入後においては、対象者であるかどうかについて医療機関の窓口等で混乱が生じることや対象者が非課税世帯であることが知られてしまうおそれがあること、また、市町村にとっては財政負担が増加することや事務が煩雑化するなどが懸念されるところでございます。
システム改修の内容といたしましては、対象者を抽出するための改修を行い、そのシステムにより、毎年、対象者へ受給者証を交付するなどの運用を行っていくものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
県の現時点での制度設計のもとで、いかに本市にとっても、市民にとっても、医療機関にとっても複雑でわかりにくいものになるのか明らかにしてまいりました。先ほどの答弁にもありましたが、同じ子供の中で非課税世帯ということが知られてしまうという懸念も特に配慮すべきことだと考えます。
私どもとしては、国のペナルティーが発生しない就学前はわかりやすく病院窓口で負担がない無料の現物給付方式に本市が上乗せをして実施することを検討すべきと考えますが、これまで県は、自治体が独自で現物給付を実施した場合、制度から外れてもらう、つまり県の補助金をカットするとの考えでした。この考え方に変化はあったものか、本市が独自で県制度の対象以外に現物給付を実施する場合の県の考え方と影響額をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 県によりますと、市町村が独自に課税世帯まで対象を拡大した場合、これまで県補助の対象とされていた課税世帯の未就学児に係る全ての医療費等が県補助の対象外になるとのことでございます。なお、その場合の本市での影響額といたしましては、二十八年度の実績で申し上げますと、県補助金約二億四千四百万円のうち課税世帯分約二億五百万円が対象外となります。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
県の現物給付の実施は私どもも長年求めてきたものであり一歩前進と受けとめていますが、一方で本当に財源が必要なこの部分については背を向けていることが明らかであり、その上、自治体独自の裁量すら認めない姿勢であると言わざるを得ません。
この質問の最後に、今後の充実についての県の考え方と県への要望について伺います。
質問の一点目、今後の充実についての県の考え方をお示しください。
質問の二点目、中学校卒業まで所得制限なく無料・現物給付方式の実施を今後も引き続き県に要請すべきと考えますが、見解をお示しください。
質問の三点目、あわせて自治体が独自に現物給付を実施する場合の補助金カットをやめさせることが今後の充実の上でも喫緊の課題と考えますが、この点についても県に要請していただきたい。見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 三十年十月の新たな制度導入以降の県の考え方につきましては、現時点では示されていないところでございます。
こども医療費助成制度につきましては県の補助事業でありますことから、これまでも県市長会等を通じて中学三年生までの児童生徒全てを対象に所得にかかわらず医療費の負担軽減を図る方策を検討することを要望しておりますが、引き続き要望してまいりたいと考えております。
また、市町村が独自に現物給付方式の対象を拡大した場合の取り扱いについては、新制度導入後の県の対応を見守ってまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
他県や中核市のほとんどが現物給付に取り組んでいます。人口減少社会到来の懸念から地方創生が提案され、地域間競争が激しくなるもとで、子供たちの健康と命に直結する現物給付方式の全面実施に踏み切れないことが、子育てしやすいまちを標榜する県や自治体にとってどれだけ評価を下げることになるのか県は理解すべきです。県と市がともに力を発揮して現物給付や自己負担のない児童を広げていく協議がなされるよう強く要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
本市の保育行政について、子供は社会の子として、認可、認可外を問わず健やかに育てる環境の充実を求める立場から、以下伺ってまいります。
まず、平成二十九年八月に改定となった鹿児島市保育所等整備計画について、質問の一点目、目的と背景。
質問の二点目、改定の主な内容。
質問の三点目、改定以降の準備状況をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 改定の目的と背景でございますが、保育需要の高まりから整備計画と実態に乖離が生じており、計画期間中の中間年である本年度に国の見直しの考えを踏まえ、待機児童や入所申し込み状況等を分析し、保育所等の整備量などの見直しを行ったものでございます。
主な内容といたしましては、三十年度及び三十一年度の二カ年度で保育所等の整備により七百六十人分の定員増を図るとともに、保育サービスの充実を図るため、中央地域に夜間保育所を一カ所設置することとしております。
整備に向けた準備につきましては、三十年度からの整備に向けて今月末を期限として、現在、運営事業者の募集を行っているところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
増加した待機児童解消のための施設整備とともに、初めて認可の夜間保育所を設置することが盛り込まれ、現在、開設に向かって準備が進んでおり、本市の保育行政も新しい展開となっていることを確認いたします。
次に、総選挙後、保育料無償化に関する国の動向が頻繁に報道されており、認可外保育施設の保育料も含まれるのではないかと注目を集めております。
そこで、その動向と本市の対応について伺います。
質問の一点目、保育料無償化に関するこれまでの国の動向。
質問の二点目、あわせて本市の対応をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 保育料無償化に関するこれまでの国の動向でございますが、二十七年度は同時入所の第二子以降の多子軽減を、二十八年度は低所得やひとり親等の多子世帯への無償化を、二十九年度は市町村民税非課税世帯の第二子に対する多子軽減をそれぞれ段階的に進めております。また、今月八日に幼児教育・保育の無償化を含む二兆円規模の経済政策パッケージが閣議決定され、三歳から五歳児までの全ての子供の保育所、認定こども園等の費用の無償化の考えや、認可外保育施設の無償化措置の対象範囲等については、今後、有識者会議を設置し、来年夏までに結論を出すことなどが示されております。
本市における対応といたしましては、国の幼児教育・保育の無償化の段階的な取り組みに基づき、保育所等の保育料の軽減及び幼稚園就園奨励費補助金等の助成の拡充により負担軽減を図ってきたところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
国の二兆円規模の経済政策パッケージが閣議決定されましたが、認可外への対応は結論を来年夏に持ち越したようです。
質問の三点目、本市は既に独自に待機児童対策として認可外保育施設保育料補助金を創設し、利用者負担の軽減に取り組んでこられましたが、改めて制度の目的と要件、これまでの拡充の変遷をお示しください。
また、これまでの利用者数と決算額について制度創設の平成二十五年度から二十八年度までお示しいただくとともに、その効果についての認識をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 認可外保育施設保育料補助金につきましては、待機児童解消対策として、保護者の経済的負担の軽減を図るため二十五年度に創設したもので、市内に住所を有し、保護者が就労等により家庭で保育ができないこと等を要件としております。これまでの取り組みでございますが、認可保育所に入所した場合の保育料と認可外保育施設の保育料の差額について助成を行うことから、先ほど申し上げました二十七年度からの段階的な負担軽減に伴うもののほか、二十八年度のみなし寡婦控除の適用によるひとり親世帯の負担軽減など拡充を図ってきたところでございます。
同補助金の二十五年度から二十八年度までの利用児童数と決算額を順に申し上げますと、利用児童数は、二百八十九、二百五十一、二百四十、二百七十六人、決算額は、一千四百六十四万、一千二百六十七万、一千三百六十二万、一千七百九十三万円となっております。効果といたしましては、認可外保育施設を利用している保護者の負担軽減に一定の効果が図られているものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
国の保育料無償化やみなし寡婦(夫)控除の適用などの動きを踏まえて拡充がなされ、効果を発揮していることと理解いたします。
質問の四点目、国の保育料無償化に認可外保育施設が含まれることでの期待される効果と今後の見通しをお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 国の保育料無償化に認可外保育施設が含まれることは、制度の安定化やさらなる保護者の負担軽減につながることが期待されますが、対象となる認可外保育施設の範囲等については、今後、国において検討されることから、その動向を注視してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
認可外保育施設利用者への負担軽減が拡充されれば、経済的な理由で認可園を選択せざるを得ない世帯の待機が減ることにつながります。既に制度を実施している本市からも、国に充実を要望されるよう要請いたします。
次に、認可外保育施設への補助の充実について伺います。
私は、ことしも鹿児島市認可外保育所連絡協議会の皆さんと当局に充実についての要望書を提出し、施設で献身的に働いておられる職員の皆さんの実態や声をお届けしました。今回は協議会に参加する園の一つが閉園を決意したもとでの要望活動でした。私がこの活動に参加するようになってから二つ目の閉園を目の当たりにし、認可外保育施設の運営の厳しさを改めて認識し、補助制度の一刻も早い充実の必要性を痛感していることをまず申し上げておきます。
まず、子ども・子育て支援新制度施行後の補助制度等の変遷について、質問の一点目、私立保育所等の運営に要する費用に係る一般生活費の児童一人当たり月額、三歳未満児、三歳以上児の状況を平成二十七年度から二十九年度でお示しください。
また、この一般生活費を基準におおむね三分の一を認可外保育施設での児童一人当たりの運営費の補助額に設定してきたと考えますが、認可外保育施設助成事業の運営費補助金の充実の変遷についてもお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 公定価格の基本分単価に含まれる入所児童に関する一般生活費の児童一人当たりの月額を二十七年度から二十九年度まで順に申し上げますと、三歳未満児が九千八百四、九千八百四、一万百二十七円、三歳以上児が六千六百三十七、六千六百三十七、六千八百五十六円となっております。
認可外保育施設に対する運営費につきましては、六人以上の児童を受け入れ、指導監督基準を満たしている施設に対して、一日四時間以上かつ月十五日以上保育されている児童一人当たり二千百円の人数割と一万四千三百円の施設割を助成しているところであり、新制度の施行後は変更はないところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
いわゆる認可施設に対する補助は増額してきているものの、認可外施設については、この間、利用者の保育料の負担軽減が充実される一方で、施設への補助が改善されていない状況であることを指摘いたします。
質問の二点目、認可外保育施設の運営の現状については、これまでも連絡協議会の皆さんと要望とともに実態や声を届け、本会議でも一定の質疑を交わしておりますが、改めて当局の認識を伺います。
まず、夜間保育について。
次に、保育士不足への対応と現状について。
次に、冷暖房費補助金の実態について。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 認可外保育施設における夜間保育の運営の現状といたしましては、昼間の保育に比べ入浴や食事など業務がふえる部分がございます。
同施設においても保育士不足の状況があり、その確保に苦慮していることは認識しております。なお、本市保育士・保育所支援センターにおいては、認可施設に移行する場合を除き、同施設に対する保育士等のマッチングはできませんが、ハローワークから送付された同施設等の求人情報を閲覧できるようにしているところでございます。
同施設においては、冷暖房費補助金の補助対象とならない一時預かり児童の受け入れも行っていることから、補助金のあり方については、他都市の状況を含め、引き続き研究してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
これまで認可外保育施設への助成事業については、認可保育施設への補助を参考に創設されてきました。新しい保育計画の中で、認可の夜間保育が位置づけられたことを踏まえて、夜間保育に取り組む認可外保育施設についても運営費への加算など充実への検討が必要と考えます。
保育士不足については、保育士・保育所支援センターにおいて、ハローワークを通じて認可外保育施設への求人情報を閲覧できるよう対応していただいたことを評価しますが、依然として保育士不足は深刻なものとなっており、資格を持った保育士が休みもとれない状況やせっかく創設された研修費も人手不足のために研修に行けないなどの声があり、代替職員の配置のための費用も運営費で手だてができるような対応と充実が必要です。
冷暖房費について、要望活動の中で、ある園は、その日二十二人の児童がいたにもかかわらず六人しか対象にならなかった実態を示しており、このことを踏まえて、一時保育の児童も対象にする制度の改善を求めてきた経過があります。
質問の三点目、このような現状と施設への補助制度が新支援制度施行から据え置かれていることを踏まえ、運営費・管理補助金の充実や実態に合わせた見直しが必要と考えますが、当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 認可外保育施設においては、待機児童の受け皿として認可保育所の補完的役割を果たしており、本市といたしましては、これまで運営費や管理に対する補助など支援に努めてきたところでございますので、助成のあり方については引き続き検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
質疑で申し上げてきましたが、本市での夜間保育の実施や国の保育料無償化に認可外施設が含まれるなど、取り巻く環境に新しい展開を迎えます。このような動きの中で本市として、認可、認可外の施設がお互いを補完する役割を発揮し、安定的な運営ができるよう一歩でも前進をさせていただきますよう切に要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
本市の障害福祉について、毎年十二月三日から九日まで障害や障害のある方に関する国民の関心と理解を深めるとともに、社会参加を促進する障害者週間となっていることを踏まえ、以下伺ってまいります。
まず、障害福祉計画について、平成二十七年度から始まった第四期計画は、平成二十九年度を最終年度とし、平成三十年度からの第五期計画の策定も進められていることから、その進捗と総括について伺います。
質問の一点目、第四期計画の数値目標の到達について、福祉施設入所者の地域生活への移行、地域生活支援拠点等の整備、福祉施設から一般就労への移行等の三つの目標について到達をお示しください。
質問の二点目、目標の到達等を踏まえた第四期計画の総括をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 障害福祉計画第四期計画の平成二十九年度末までの数値目標と二十八年度末実績での達成状況について順に申し上げますと、福祉施設入所者の地域生活への移行のうち移行者数は、百三十一人、四十八人、施設入所者数の削減数は、三十一人、十四人であり、地域生活支援拠点等の整備箇所数が一カ所、ゼロ、福祉施設から一般就労への移行等は移行者数が五十人、三十四人、就労移行支援事業の一カ月当たりの利用者数が二百二十人、百五十二人、就労移行率三割以上の事業所数が六カ所、一カ所となっております。
第四期計画の総括といたしましては、地域生活支援拠点につきましては、本年十月に運用を開始し、目標を達成したところでございますが、地域生活への移行や福祉施設から一般就労への移行等につきましては目標値に届いていないことから、地域移行の受け皿としてのグループホームの整備や、福祉施設やハローワーク等との連携の強化による一般就労への促進に向けて取り組む必要があるものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
第四期計画は鋭意取り組んでこられたものの、目標としては達成できなかったものもあるようです。
質問の三点目、今後の第五期計画の策定に向けて当事者アンケートに取り組まれておりますが、その特徴的な内容をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 障害者等実態調査の結果といたしましては、施設へ入所中の難病患者で地域移行を希望している方が六三%、精神障害者で差別や偏見を感じている方が三四%となっており、他の障害種別と比較すると高い数値となっております。また、療育については八三%が満足しているという結果が出ており、今後の療育を充実させるためには、四九%が理学療法士等の専門員の必要性を感じていることなどでございました。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
第四期の総括やアンケート等に寄せられた声は、第五期計画に反映されたものと考えますが、来年度から着実に計画を進めていただきますよう要請いたします。
次に、通所施設等の食事提供体制加算について伺います。
質問の一点目、厚生労働省が来年度、通所施設等を利用する障害者に対する食費を全額自己負担とする提案を突然行ったことに関係者から驚きと怒りの声が上がっています。この厚労省案と検討会議での議論の内容をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 国の障害福祉サービス等報酬改定検討チームの資料によりますと、厚労省案は、食事提供体制加算を廃止することにより、低所得者についても食費を全額自己負担とする内容で、報道によりますと、委員から、廃止は疑問だとの意見が出ているようでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
厚労省は、今回の負担軽減廃止の背景として、障害者自立支援法違憲訴訟原告団・弁護団との基本合意などで、所得の少ない方の利用負担は無料になっていると説明、九三・三%が無料であり、給付全体に占める利用者負担の割合は〇・二六%としています。一方で、障害者の団体である「きょうされん」の平成二十八年の実態調査では、通所施設を利用する方の多くは年金と工賃が収入源であり、年収二百万円以下が九八・一%との結果が示されています。このことから、食費の負担増となれば、手元に残るお金がこれまで以上に少なくなってしまうと懸念をされております。
質問の二点目、そこで、本市の通所施設等での食費負担の現状について伺います。
まず、食事提供体制加算の届け出事業所数と割合。
次に、利用者数、実績、一人当たりの食費負担を月額でお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 食事提供体制加算が算定できる事業所のうち、本年十二月一日現在、届け出をしている事業所数は二百二十五で、その割合は八二%となっております。
また、食費負担について十一月請求分で申し上げますと、利用者数延べ四千四百七十八人、給付費の総額一千四百四十五万円、一人当たり三千二百二十七円でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
就労支援や生活介護、入浴、食事などの日中活動で食事を提供する場合に負担軽減をする制度ですが、全国では生活介護や就労支援B型のサービスだけでも約五十万人が利用し、七割の事業所が対象となっていると言われています。本市では、全国を上回る八割もの事業所が届け出をしており、一人当たり月三千二百二十六円の負担軽減をしていることが示されました。
質問の三点目、全額自己負担となった場合の影響について、一人当たりの実質の食費負担の影響額、生活に与える影響についての当局の認識をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 食費が全額自己負担となった場合は、食事提供体制加算の対象者一人当たり平均月三千円の負担の増加が見込まれるところであり、対象となる方々は低所得者でありますことから、食生活においての影響が懸念されるところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
私がある事業所に実態を伺ったところ、月二十日以上の利用者で約六千円の食費を負担されているとのことでした。この事業所の平均工賃は約八千円とのことでしたので、月三千円の負担がふえれば食費が工賃を超え、就労などの意欲の減退や利用控えにつながるのではと懸念をされていました。
質問の四点目、これまで負担軽減措置がとられていた経緯をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 平成十七年の障害者自立支援法の成立に伴い、食費は原則全額自己負担とされましたが、低所得の方に配慮した経過措置として三年間の期限つきで食費のうち人件費相当分を給付する食事提供体制加算が設けられ、その後の報酬改定においても延長が行われ、三十年三月三十一日までとなっているところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
障害者自立支援法廃止を求めた違憲訴訟で、国は原告団・弁護団と和解し基本合意を結びました。その中で国は、応益負担の導入で、障害者、家族らに多大な混乱と生活への悪影響を招き、障害者の人間としての尊厳を深く傷つけたことに心から反省すると表明したはずです。加算廃止は政府自身の言明に反するものであり、いま一度、この基本合意の精神に立ち返るべきではないでしょうか。
質問の五点目、障害者の生活の実態を無視した厚労省案の撤回を国に求めるべきと考えますが、当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 現在、障害福祉サービス等報酬改定検討チームにおいて検討が進められているところであり、本市としては、国の動向を注視してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
国の動向を注視するとの答弁でしたが、食事提供体制加算の廃止は国の基本合意の考え方からも問題であり、影響についても質疑を交わしたとおりですので、国に対しても障害者の立場から要請すべきということは申し上げておきます。
次に、移動支援事業について、これまで六十五歳以上となった場合、介護保険優先の原則のもとで継続的に利用できない問題やそのことによって主に余暇活動への利用ができなくなる点を指摘し、全ての手帳所持者が移動支援を継続的に利用できるよう求めてまいりましたので、検討状況を伺います。
質問の一点目、一カ月当たりの利用者数、延べ利用時間について、計画量、実績、達成率を過去三年間お示しください。
質問の二点目、六十五歳以上となって介護保険制度に移行した人数と継続利用された人数をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 移動支援について過去三カ年の一カ月当たりの計画量、実績、達成率を申し上げますと、利用者数は、二十六年度、三百九十九人、四百十人、一〇三%、二十七年度、三百七十三人、三百六十二人、九七%、二十八年度、三百八十三人、三百八十七人、一〇一%、延べ利用時間は、二十六年度、四千三百八十九時間、四千二百二十一時間、九六%、二十七年度、三千八百七十九時間、四千七十八時間、一〇五%、二十八年度、三千九百八十三時間、四千五百五十四時間、一一四%となっております。
移動支援を利用されながら六十五歳以上となり、引き続き移動支援を利用された方は、二十七年度は十人中一人、二十八年度は八人中ゼロとなっております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
本市では、厚労省通知に基づく第一種の手帳の対象者について継続利用の対象としていますが、多くの場合、継続利用につながっていないことを厳しく指摘いたします。
平成二十八年第二回定例会では、総合支援法の改正の趣旨に、長年、障害福祉サービスを利用してきた低所得の高齢障害者が介護保険サービスを利用する場合に負担を軽減する仕組みを設けることがうたわれたことを踏まえ、改正法の平成三十年四月の施行に向けて、今後制定される関係政省令の内容も参考にしながら検討してまいりたいとの局長の答弁がなされています。
そこで、質問の三点目、六十五歳以上も継続して利用できる制度への改善について検討状況をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 六十五歳以上も移動支援が利用できる対象者の拡大については、今後示される予定の高齢障害者の介護保険サービスの利用者負担軽減に関する政省令の内容を参考に検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
現時点においても、関係政省令が制定されていないようですが、既に大分市では全ての手帳所持者を対象に六十五歳以上の継続利用ができることからも、早急な検討、具体化を強く要請いたします。
質問の四点目、総合支援法の見直しや食費負担のあり方の第五期計画への反映の有無と今後の本市の対応をお示しください。
以上、答弁願います。
◎健康福祉局長(上之園彰君) 第五期計画の策定に当たりましては、障害者総合支援法の見直しにより、三十年四月から開始する新たな障害福祉サービス等について盛り込むこととしており、今後、策定した同計画に基づいて施策の推進に取り組んでまいりたいと考えております。また、食費負担のあり方については、計画の策定項目とはなっていないところでございますが、今後、国の動向を注視してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
食事提供体制加算や移動支援など本来は抜本的な拡充のために国において報酬や予算の増額こそ必要です。本市としても、障害の有無にかかわらず、個人として尊重され、真の意味で社会の一員として暮らせる共生社会を目指して、第五期計画に取り組まれるよう要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
リノベーションまちづくりについての質問です。
平成二十六年十一月、本市の若手大家さんたちがリノベーションまちづくりを知ってもらおうと、このプロジェクトの第一人者である清水義次氏を招いて、市民や行政に声をかけ、中央公民館でセミナーが開催されました。私も知人の紹介でその場に参加し、補助金に頼らない新しい官民連携の仕組みに感銘を受け、本会議で本市での導入に向けて質疑を交わしてまいりました。
本年十一月に開催されたリノベーションスクール@鹿児島の内容が地元紙でも大きく報道され、市民の注目が高まってきていることから、スクールの内容や今後の方向性について、以下伺ってまいります。
まず、改めて本市でのリノベーションまちづくりについての位置づけをお示しください。
以上、答弁願います。
◎産業局長(山下正昭君) お答えいたします。
リノベーションによるまちづくりにつきましては、第五次総合計画後期基本計画やまち・ひと・しごと創生総合戦略において、リノベーションなど空き店舗等の再生を担う人材の育成を商業・サービス業の活性化を図る具体的な施策の一つとして位置づけております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
次に伺うリノベーションスクール@鹿児島の参加者と意見交換をした際、本市がどのように位置づけているのか御存じない印象を受けました。本市としても計画に位置づけ支援する構えがあるということを参加者に認識していただき、お互いの信頼関係をさらに醸成して施策を推進していただくようまず要請しておきます。
次に、先日行われたリノベーションスクール@鹿児島について伺います。
質問の一点目、スクールの目的と内容。
質問の二点目、物件の選定エリアと理由。
質問の三点目、それぞれの物件のリノベーションプランの内容と今後の展開をお示しください。
以上、答弁願います。
◎産業局長(山下正昭君) リノベーションスクールは、リノベーションの手法を活用した空き店舗等の再生を推進することで、商業・サービス業の活性化を図ることを目的としており、募集定員を超える応募者の中から選定された受講生が三軒の空き店舗等を対象に事業計画案を検討・作成し、オーナーに事業提案を行ったところでございます。
今回、物件を選定したのは上町エリアであり、官公庁の移転等によりにぎわいが減退し、通り会等の活動も減少していることなどから、空き店舗等の再生をきっかけに地域の活性化が図られることを期待して選定したところでございます。
各物件の事業計画の内容でございますが、物件一は、一階と二階を飲食店や物販等のチャレンジショップ、三階をシェアオフィス、四階をテナント入居者等の共有スペースに、物件二は、一階をシェアキッチン、二階をゲストハウスに、物件三は、子供たちの仕事体験及び学生チャレンジショップの拠点施設にという提案がなされたところでございます。今後につきましては、物件オーナーやスクール受講生などと連携して、提案された事業計画の内容を精査し、事業化に向けて取り組んでまいります。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
スクールについては、夜を徹してプレゼンテーションの作成に取り組まれたと聞いており、参加者にとっても当局にとっても濃い時間を過ごされたのではないかと思います。
私は三日目の公開プレゼンテーションに参加しましたが、周辺に長年営んでいる商店が多い特徴を活用したキッザニアのような職場体験の拠点とするなど、エリアの特徴や歴史をストーリーとして捉え、プランに反映する手法は大変画期的で驚きました。また、補助金等の支援に頼らない持続可能なプランが原則であることから、ブラッシュアップタイムとして資金調達や人件費、運営についても甘さが残らないよう経験者等が意見を出して磨き上げる取り組みも物件を提供するオーナーさんたちの背中を押す効果もあったのではないかと考えています。
このように、私にとっても大変示唆に富んだ公開プレゼンテーションでありましたが、質問の四点目、参加者や公開プレゼンテーションに参加された物件オーナーの感想をお示しください。
質問の五点目、リノベーションスクールを通じての産業局長の率直な感想と評価をお示しください。
以上、答弁願います。
◎産業局長(山下正昭君) 受講生からは、「エリア再生の手法や事業プランを練っていく手順などを学ぶことができた」、「さまざまな職種の方と意見交換やつながりができた」などの声を聞いております。オーナーからは、「自分が思いつかないような事業を提案いただいた」、「事業化に向け協力していきたい」といった前向きな感想などをいただいております。
本市では、初開催となるリノベーションスクールですが、公開プレゼンテーションの場では、受講生の地域再生に対する熱意や思いをじかに感じることができました。三日間という短い期間ではございましたが、対象物件や周辺エリアの特徴をしっかりと調査、把握し、それぞれ夢がありつつも実現可能性のある事業計画を提案していただいたと思っております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
感想をお述べいただきましたが、本市初めてのスクールとしては、リノベーションまちづくりへの理解が深まるという点で成功だったのではないかと思います。しかしながら、スクールはあくまでも出発点であり、今回提案されたプランを成功に導き、それをもってさらにリノベーションに興味を持つ市民やオーナーさんをふやしていかなければならないことから、これからが正念場と言えます。
そこで次に、先行自治体における行政の役割と取り組みをお示しください。
以上、答弁願います。
◎産業局長(山下正昭君) 北九州市は、市内で活動されているまちづくり事業者や不動産オーナーが主体となって事業を展開しやすい環境整備を行うため、リノベーション手法による地区内の特色を生かした都市型ビジネス集積のコンセプトや具体的な空き物件の活用策をまとめた小倉家守構想を作成するなど、リノベーションによるまちづくりを推進しております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
先行自治体では、家守構想、まちづくり協議会など体系化をされ、まちを活性化させるエンジンとしての役割を発揮させています。他都市での取り組みを踏まえ、今後の施策の推進について伺います。
まず、リノベーションまちづくりは、その多様性から都市計画や税、制度金融や福祉、保健所や消防などさまざまな連携が必要となってくると考えますが、認識をお示しください。また、今後の施策の推進のためには、事業者の負担軽減や利便性の向上を図るためワンストップ的な専門セクションの設置を検討すべきと考えますが、見解をお示しください。
あわせて、本市としては、リノベーションスクールの継続など今後の施策の推進のためにどのような取り組みを考えておられるものかお示しください。
以上、答弁願います。
◎産業局長(山下正昭君) お述べになった専門セクションの設置は考えておりませんが、事業計画の事業化に当たっては、関連部局との調整が必要になるものと考えております。
今後につきましては、スクールの開催を含め、民間主導のリノベーションによるまちづくりに向けた環境整備に取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
スクール参加者は、今回提案したリノベーションプランを成功させるために既に走り回っております。当局もスピード感を持って対応しなければ置いて行かれますよ。当局の一層の御努力を要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
道路反射鏡の設置基準について、私は、平成二十八年度の決算特別委員会において、先輩議員とともに袋小路の私道と市道の交差点における戸数の要件が本市では三十軒となっていることから、現状に合っていないのではないかと指摘し、さきの本会議でも議論が交わされているところであります。他都市の調査結果が整ったとお聞きしましたので、そのことを踏まえて改善を求める立場から、以下伺ってまいります。
まず、設置基準等に係る他都市調査の結果について伺います。
質問の一点目、どのような調査が行われたものか内容をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(水元修一君) お答えいたします。
本年四月から六月にかけて本市を除く四十七中核市を対象に、道路反射鏡の設置基準の有無、奥地に集落のある行きどまりや私道、いわゆる袋小路と市道との交差点における道路反射鏡の設置の有無などについて調査を実施しております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
調査内容については理解いたしました。
質問の二点目、今回は特に調査の中で奥地に集落のある行きどまり私道、いわゆる袋小路と市道との交差点箇所における設置について伺います。
当該箇所に設置している中核市の数とそれぞれの戸数要件の状況をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(水元修一君) お触れの中核市の数は十三市で、戸数要件ごとの状況は二戸が二市、四戸が一市、五戸が三市、十戸が五市、二十戸が二市でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
設置基準があるのは本市を含めて十四市、戸数要件については十戸以下が十一市で約七八%であり、道路反射鏡の設置を要望する市民に対して三十戸というとりわけ高いハードルを課しているのは本市一市だけだということがよくわかりました。
次に、最近の民間の宅地開発においては、完成後、市道として寄附・移管される場合がほとんど思われますが、小規模の開発では私道として共有資産とする利用も依然としてあります。その平均戸数をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(水元修一君) 開発行為における平成二十八年度までの三年間の平均計画戸数は七戸でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
他都市では、このような宅地開発の現状を踏まえて戸数要件を設定しているのではないでしょうか。平成二十九年第二回定例会では、先輩議員が近年のモータリゼーションについての認識を踏まえて質疑を交わされておりますが、この五年間で設置基準に適合しないことや住民の理解が得られなくて設置できなかった二百六十三カ所のうち、集落三十戸未満の要望箇所が三十三カ所あったことが明らかになっています。
そこで、本市の設置基準の施行日と変更等のこれまでの変遷とあわせて、過去三年間の道路反射鏡設置の予算、決算の状況と一基当たりの費用をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(水元修一君) 設置基準は、平成三年一月一日より運用し、それ以降の変更は行っておりません。また、二十六年度から二十八年度までの予算額、決算額を年度別に万単位で順に申し上げますと、二十六年度、二千七百四十五万、二千百七十万、二十七年度、二千六百二万、二千四十六万、二十八年度、二千七百十九万、二千百十六万円で、一基当たりの設置費用はおよそ二十万円でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
設置基準が施行されてから四半世紀の間、何の変更も行われてこなかったことが明らかになりました。また、一基当たり二十万円の費用であれば、先ほどの三十三カ所を五年間で割れば七カ所の年間百四十万円の影響です。予算上もまだ改善の余地があるのではないでしょうか。
この質問の最後に、他都市の状況を踏まえ、設置基準の改善をすべきと考えますが、見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(水元修一君) お触れの設置基準の改善については、中核市のおよそ七割に当たる三十四市が設置していない状況であること、また、本市においては、今後も道路反射鏡の新設や維持修繕に多くの事業費が必要であることから、現行のままで対応したいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
何のために他都市調査をされたのか理解できない答弁に私はむしろやりがいすら感じます。世界基準の安心安全都市を目指して、犯罪、事故、自然災害の未然防止に取り組んでいる本市として、それでいいんですかという問題提起も含め、改めての検討を強く要請いたします。
新しい質問に入ります。
吉野の県養護学校跡地の活用について、以下伺ってまいります。
まず、平成二十八年九月の県の買い受け要望から一年が過ぎ、協議を重ねられる中で、同跡地の取得についての考え方に変化はあったものか、現時点における当局の対応をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(鉾之原誠君) お答えいたします。
県立養護学校跡地につきましては、地域住民からは暫定活用を求める要望が出ていることを踏まえ、土地所有者である県に対し当該跡地の全体を無償貸与していただくよう要請しているところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
本市が養護学校跡地の取得にかじを切った、これまでの地域住民の要望を踏まえた対応について大いに評価します。市の要望に対する県の考えが確定し次第、具体的な質疑を交わしてまいりたいと思います。
次に、県道鹿児島吉田線の緊急渋滞対策として、専用のバス停車帯の設置をこれまでも市当局から県に要請していただいているところですが、質問の一点目、吉野交番の移転工事の進捗。
質問の二点目、移転先と県道鹿児島吉田線の位置関係をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(水元修一君) 県によると、「吉野交番については、県養護学校跡地内の県道鹿児島吉田線に隣接する位置に平成三十年二月二十六日までを工期として現在建築中である」とのことでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
吉野第二地区土地区画整理事業の計画区域内のバス停にバス停車帯を設置する場合、民有地の取得などが必要ですが、この無線前バス停だけは民有地の取得が一切必要ない県道と県の土地であります。
質問の三点目、吉野交番の移設工事を踏まえて、専用バス停車帯の設置を改めて県に要望すべきと考えますが、当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎建設局長(水元修一君) バス停車帯の設置については、今後も鹿児島地域行政懇話会などにおいて県へ要請してまいります。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
本市の道路交通量調査によると、跡地の前の県道は、平成二十八年度、十二時間で八千六百六十七台のたくさんの車が通過しています。バスが乗降のたびに停車することによって、さらに深刻な渋滞を引き起こしています。既に区画整理による将来の道路境界もわかることから、県に対して、まずはこの部分だけでもバス停車帯を設置し、渋滞緩和を図られるよう本市から改めて求めていただくことを強く要請いたします。
以上で、私の個人質疑の全てを終了いたします。