◆(大園たつや議員) 日本共産党市議団の一人として個人質疑を行います。
割愛する項目、そして順序を入れ替える項目があることをあらかじめ申し上げておきます。
最初の質問は、市長の政治姿勢についてです。
現在、サッカー等スタジアムについては鹿児島市議会においても鹿児島港本港区のまちづくりに関する調査特別委員会が設置され、3つの候補地についての需要予測調査の中間報告を受け集中的な議論が始まりましたが、その後の経過については県知事や市長の定例記者会見等でやり取りが続いている印象があることから、3つの候補地の1つであるドルフィンポート跡地での一体整備について伺います。
質問の1点目、本市の3候補地の需要予測調査にドルフィンポート跡地の土地購入費用が反映されていなかったことから、県知事の記者会見では市長は無償貸与か提供を希望されているのではと推察する記者からの問いに対して、土地は原則売却との発言がなされていますが、この発言について市長はどのように受け止めているのか見解をお示しください。
質問の2点目、さきの県知事の記者会見での発言を受けて、市長の定例記者会見において「土地購入費を考慮しても優位性は変わらない」と発言されていますが、その根拠と土地購入を視野に入れた場合の財源の裏づけをどのように考えているのか見解をお示しください。
質問の3点目、サッカー等スタジアムについてはオール鹿児島で取り組むとされる市長ですが、議会や特別委員会の場ではなく、記者会見で新しい見解や進捗が明らかになる現状に私としても置き去りの感が否めず憂慮するものですが、車の両輪である市長と市議会の意見集約、一体感についてどのように考えておられるのか所感をお示しください。
以上、答弁願います。
[市長 下鶴隆央君 登壇]
◎市長(下鶴隆央君) 大園たつや議員にお答えします。
本港区のまちづくりやスタジアムの整備につきましては、市議会においても特別委員会を設置されるなど各面から御議論いただいているところであり、その御意見を踏まえ県との協議に臨むとともに、本港区は本市のまちづくりにとって大変重要な地域でありますことから、潤いやにぎわいのある交流空間として整備が進められるよう市民の皆様の御意見も伺いながら取り組んでまいりたいと考えております。
◎観光交流局長(有村浩明君) お答えいたします。
スタジアムの土地購入費に関する知事の御発言は、県有財産の有効活用について基本的な考え方を示されたものと認識しております。
スタジアムに関する中間報告におきましては、中心市街地への経済波及効果や運営収支を考慮すると3か所の中ではドルフィンポート跡地等が比較的に優位な客観的データが示されたものと考えております。なお、経済波及効果の分析に当たっては、土地購入は一般的に所有権の移転とみなされ効果に影響は与えないことから、算出の対象外としております。土地購入費に係る財源につきましては、最終報告に向け調査検討を行っているところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
昨日、県の鹿児島港本港区エリアの利活用に係る検討委員会の委員と第1回検討委員会の日程も12月23日と発表がありました。まずはこの検討委員会の議論を注視しますが、市長におかれましては、ただいま答弁のあったとおり市議会や市民の意見を聞きながら取り組んでいく、そのことをしっかりと取り組んでいただき、記者会見での応酬ではなく車の両輪である市議会との意見集約や市民の意識の醸成に努めていただきますよう強く要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
新型コロナウイルス感染症対策及び物価高騰対策について、さらなる支援を求める立場から伺います。
質問の1点目、新型コロナウイルス感染症の感染拡大、物価高騰の現状についての見解をお示しください。
質問の2点目、日銀短観や毎月勤労統計調査から見る市域経済の状況をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(橋口訓彦君) お答えいたします。
新型コロナウイルス感染症につきましては、社会経済活動の正常化が進みつつある中、10月下旬以降、新規感染者数が増加傾向となっており、今後、年末年始を控え感染の再拡大や季節性インフルエンザとの同時流行も懸念されている状況でございます。また、物価高騰の現状としては、原材料価格の上昇や円安の影響等によるエネルギー、食料品等の価格上昇が市民生活や事業活動に大きな影響を及ぼしているものと認識しているところでございます。
以上でございます。
◎産業局長(岩切賢司君) お答えいたします。
本年9月の日銀短観の鹿児島、宮崎両県集計分によりますと、企業部門の動向として、景況感は製造業を中心に小幅に悪化、設備投資は増加しているとされております。また、同月分の鹿児島県の毎月勤労統計調査によりますと、現金給与総額は対前年比、対前月比ともに減少しております。これらの状況は本市においても同様であると考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
厚生労働省は12月6日、働く人1人当たりの現金給与額などを示す10月の毎月勤労統計を発表しましたが、実質賃金は前年同月より2.6%を下回ることが明らかになりました。実質賃金の減少は今年4月以降7か月連続で、下げ幅もその期間で最悪の数字となっており、厚生労働省は物価上昇のペースが早くて賃金の伸びがなかなか追いつかないとしています。先ほど市域内の状況についての答弁があったとおり、新型コロナウイルス感染症の感染拡大が予断を許さない下でさらに物価高騰が追い打ちをかけ、市民生活の悪化が深刻となっています。
質問の3点目、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金の活用の状況について、以下伺います。
まず、交付限度額の推移。
あわせて、令和4年9月までの活用状況をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(橋口訓彦君) 本市単独事業を対象とした臨時交付金の令和4年度の交付限度額は、3年度からの繰越分約14億1千万円に加え、4月に原油価格物価高騰対応分として約19億円、9月に電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金として約12億7千万円が示されたところであり、合計約45億8千万円でございます。
なお、9月補正予算時点で約33億2千万円を活用したところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
令和4年9月までの限度額は約45億8千万円、そこから新型コロナウイルス感染症対策や物価高騰対策などに約33億2千万円が活用され、その後の事業への充当を踏まえると約4億1千万円が残っていたものと理解します。
次に、今回の補正予算での活用状況について、令和4年9月14日付、内閣府地方創生推進室の事務連絡の内容と推奨事業メニューの内容をそれぞれお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(橋口訓彦君) 国の事務連絡では、電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金は、物価高騰の影響を受けた生活者や事業者に対し地域の実情に応じてきめ細やかに必要な事業を実施する取組に、より重点的、効果的に活用されるよう臨時交付金の中に創設すると示されております。
また、推奨事業メニューは、生活者支援としてエネルギー・食料品価格等の物価高騰に伴う低所得世帯支援などが示され、事業者支援として医療・介護・保育施設、公衆浴場等に対する物価高騰対策支援などが示されております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
電力・ガス・食料品等価格高騰重点支援地方交付金の推奨事業メニューは、答弁にもありましたとおり、生活者支援として、給付による低所得世帯の支援やほかにも給食費の値上げ軽減による子育て世帯支援など。事業者支援として、医療・介護・保育施設、公衆浴場等に対する物価高騰対策支援や地域公共交通、地域観光業に対する支援が示されています。
そのことを踏まえて、今回の補正予算での活用事業と交付金の残額をお示しください。
また、今回の補正予算を見てみますと、事業者支援のメニューに充てられているようですが、今回、生活者支援のメニューの事業化に至らなかった理由をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(橋口訓彦君) 本市におきましては、当初予算を含めこれまで国の地方創生臨時交付金等を活用し、市民や事業者の負担軽減を図るため生活者支援を含む様々な事業に取り組んできたところであり、今回の補正予算案においては推奨事業メニューのうち、取組がなかった介護・保育施設等に対する事業者支援として介護サービス事業所等物価高騰対策支援事業など約4億5千万円を計上したところでございます。
交付金は、今後9月補正予算時に計上した事業費に全額充当する場合に必要となる約4億円を差し引きますと残額は約4億1千万円となる見込みでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
今後活用することのできる残額が約4億1千万円ということ。これまで事業化したことのなかった事業者支援に取り組んだということが分かりました。
岸田政権は物価高騰と異常円安のもたらしている異次元金融緩和に固執し、構造的賃上げは目に見える効果を発揮していません。そのような中で医療と介護の負担増を押しつけるなど、さらに厳しい市民生活に追い打ちをかけています。
先日、自校方式の給食の現状を視察させていただきましたが、行政からの支援がなければ来年度の給食費の値上げは必至だと話されていました。このような市民生活の現状を踏まえて、今後、生活者支援の事業化を検討すべきと考えますが、当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(橋口訓彦君) 今後におきましても国、県の動向を踏まえ、感染状況や物価高騰等の影響を見極めながら効果的な活用について各面から検討してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
現状を見極めながら検討するとのことでしたが、現状を打開するためには賃上げを軸に実体経済を立て直すこと、とりわけ内需を活発にすることに本腰を入れることが必要であり、加えて、物価高騰の中だからこそ、社会保障や教育の公的負担を軽減して市民の生活を守り、消費の減退と景気の後退を防ぐべきです。そのことからも改めて生活者支援の具体化を検討されるよう強く要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
第90号議案 令和4年度鹿児島市一般会計補正予算(第9号)の出産・子育て応援事業について、先日の質疑でも明らかになった部分はありますが、私も質疑をさせていただきます。
質問の1点目、事業目的とこの時期の提案となった経緯。
質問の2点目、事業費と内訳及び根拠、財源をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) お答えいたします。
出産・子育て応援事業につきましては、全ての妊婦、子育て家庭が安心して出産、子育てができるよう妊娠期から出産・子育て期まで一貫して身近で相談に応じ、様々なニーズに即して必要な支援につなぐ伴走型相談支援の充実と出産・子育て応援金給付による経済的支援を一体的に実施するものでございます。国の補正予算成立を受け本事業による支援をできるだけ早急に実施するため、追加議案として提出したところでございます。
事業費は6億6,787万円で、経済的支援として令和3年の出生数を基に妊娠届出者数と出生届者数を見込み、合わせて6億6千万円、伴走型相談支援として新規実施となる妊娠8か月前後の希望者への面談に係る会計年度任用職員関係費用として259万5千円、システム改修費、その他事務費を合わせて527万5千円としております。財源としては、国の出産・子育て応援交付金を活用し、費用負担は、国3分の2、県6分の1、市6分の1で、地方負担分については交付税措置となっております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
12月2日に成立した国の令和4年度第2次補正予算に計上された出産・子育て支援の事業であり、早急に効果を発揮させるためこの時期の提案となったとのことです。新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金とは別建ての財源であることは確認しておきたいと思います。
質問の3点目、事業内容について伺います。
まず、経済的支援である出産応援金、子育て応援金について、対象と金額。
対象期間と今後の見込み。
配慮を必要とする方や市内外への異動への対応をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) 出産応援金の支給対象者は妊婦で、妊婦1人当たり5万円、子育て応援金の支給対象者は出生した子供を養育する者とし、新生児1人当たり5万円を給付することとしております。
出産応援金の対象期間につきましては、令和4年4月1日から5年3月31日までに妊娠届出をした妊婦、または同期間内に出産された方、子育て応援金については、4年4月1日から5年3月31日までに出生した子供を養育する方とし、5年度以降につきましては、国においては継続的に実施していく考えを示されているところであり、国の動向を踏まえて対応してまいりたいと考えております。
DVを理由に避難している方に対しては、当該避難先の市町村で面談を実施し、応援金を支給することが可能とされております。また、父母が離婚調停中などにより別居している場合については子供と同居している養育者を優先し、当該養育者に面談を実施後、支給することが可能とされております。次に、面談実施後、応援金の支給前に転出した方に対しては、その方の希望に応じ転出元または転出先の市町村での申請が可能ですが、転出先の市町村での支給を希望される場合には再度面談を実施した上で支給することとされております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
対象期間が令和4年4月以降であり、支給開始の見込みが令和5年3月であることから、繰越明許費も設定されていますが、特に異動の多い時期や里帰り出産などへ配慮していただき、支援を受けられる方がしっかりと受け取ることができるよう対応を要請いたします。
次に、伴走型相談支援について、事業内容と体制。
本市で既に取り組んでいる妊娠届出時、出生届出時から乳児家庭全戸訪問のこれまでの実績。
妊娠8か月前後が新規で実施されることでの効果をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) 事業内容と体制につきましては、子育て世代包括支援センターの保健師、助産師等の専門職が妊婦及び産婦を対象に妊娠届出時、妊娠8か月前後、出生届から乳児家庭全戸訪問までの間の3回面談を実施し、アンケートの回答や子育てガイドを一緒に確認しながら出産、育児等の見通しを立てるとともに、情報提供や相談等を通じ必要な支援につなぐこととしております。
妊娠届出時の相談支援として妊婦健康相談事業があり、3年度の相談実人数は4,809人で、出生届出から乳児家庭全戸訪問の間は新生児・妊産婦訪問指導事業及びこんにちは赤ちゃん事業で対応しており、3年度の訪問実人員は4,665人となっております。
妊娠8か月頃は出産を間近に控え出産準備や産後の見通しについて具体的に考え始める時期であるとともに、働く妊婦が産前休暇を取得し始めるなど面談の時間を取りやすいことから、産前産後サービス等の情報提供のほか、パートナーの育児休暇取得の推奨などにより妊婦や御家族が産後の見通しを立てやすくなり、安心して出産を迎えることができるようになると考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
令和3年度で4千人超の妊産婦へ訪問や対面が行われているようです。また、妊娠8か月前後が実施されることで就労されている方への支援が期待されます。
最後に、新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で児童虐待が増加していることが分かっていますが、その中には行政の支援や介入を拒む世帯もあるようです。ぜひこの事業をきっかけに子育て家庭の負担軽減に取り組むとともに、行政の支援につなげる相乗効果を発揮するよう取り組むべきと考えますが、当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) 妊娠届出時から全ての妊婦、子育て家庭に寄り添い、身近で相談に応じ、必要な支援につなぐ伴走型相談支援の充実と経済的支援を一体的に実施することで必要な支援が確実に全ての妊婦、子育て家庭に届くよう効果的な事業実施に取り組んでまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
可能な限り100%の訪問と対面を実現し、支援につなげることができますよう強く要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
本市の教育行政について伺います。
まず、先ほどの質疑でも触れておられましたが、文部科学省は、10月27日、令和3年度児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査の結果を公表しております。調査によると、令和3年度における小中学生の不登校数は24万4,940人、前年度から4万8,813人、24.9%の大幅増となり、初めて20万人を超えたことが明らかになったことから、本市での不登校児童生徒の増加と対応について、以下伺います。
質問の1点目、不登校となっている児童生徒の現状について、児童生徒数の推移を過去5年間でお示しください。
次に、要因の内訳について主なものを3つお示しください。
次に、不登校の増加の背景についての認識をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(原之園哲哉君) お答えいたします。
本市の不登校児童生徒数の推移を平成29年度から令和3年度の順に申し上げますと、小学校が87、113、149、165、302人、中学校が470、484、508、532、852人でございます。
本市の不登校の主な要因としましては、いじめを除く友人関係、無気力不安、家庭に係る状況となっております。
本市の不登校の増加の背景につきましては、学校生活において新型コロナウイルス感染症の影響など様々な制限がある中で友人関係を築くことなど、登校する意欲が湧きにくい状況にあったことなどから新規の不登校児童生徒数が増加し、さらに前年度から引き続き不登校状況が続いている児童生徒が多かったものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
年々増加していた不登校ですが、新型コロナウイルス感染症の感染拡大を背景に令和3年度は前年度より小中学校で457人と大幅に増加し、合わせて初めて1千人を超えたことが分かりました。
質問の2点目、本市は不登校や一時的な緊急避難等の児童生徒に対してフレンドシップ支援事業で学校復帰の支援を行っていることから、以下その取組を伺います。
まず、事業の内容、施設数、予算、財源、体制など概要とこれまでの経緯をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(原之園哲哉君) フレンドシップ支援事業は、不登校やいじめ、問題行動等による緊急避難を必要とする児童生徒が集団生活や学業等への適応力を高めることを目的としており、現在、市内5か所に設置しております。また、4年度の予算額は一般財源で約5,270万円となっております。各フレンドシップには適応指導相談員1人または2人、臨床心理相談員1人、学習支援員1人を配置しており、平成2年度にフレンドシップ長田を開設して以降、25年度までに南、鴨池、谷山、城西を開設いたしました。なお、令和2年度からは全てのフレンドシップにおいて中学生に加えて小学生の受入れが始まったところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
同制度は現在5施設で取り組まれており、適応指導相談員による相談活動だけでなく、自宅まで臨床心理相談員や学習支援員を派遣する活動も取り組まれています。また、小学校の受入れも始まっていることが分かりました。
そこで、次に、通級する児童生徒数と学校復帰率の推移を過去5年間でお示しください。
また、事業によって学校復帰した事例や特徴をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(原之園哲哉君) フレンドシップに通級する児童生徒数を平成29年度から令和3年度の順に申し上げますと、135、127、124、120、154人で、学校復帰率は順に51.0、84.3、61.0、90.8、85.1%でございます。
学校復帰の事例といたしましては、フレンドシップの相談員等が児童生徒にとって興味のありそうな学校行事等への参加を促したことや臨床心理相談員が面談を繰り返し行い、自己肯定感の向上が図られたことで学習活動に意欲的に取り組むようになったこと、さらには、5施設合同の少年自然の家等での体験活動を通した人間関係づくり等が挙げられます。また、学校や専門家、関係機関、保護者と連携を図り、個別対応における支援の方法等を共有し実践したことで児童生徒の学校復帰につながったと考えられます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
校外活動や体験活動等を通じて経験や悩みを共有することで復帰に向かう事例等もあるようです。学校復帰率は通級後1回でも登校した児童生徒をカウントしているようですが、令和3年度は通級する児童生徒が前年度より増えた一方で学校復帰率が下がっており、困難な事例が増えてきているのではないかと懸念するところです。
次に、この事業についての教育委員会としての評価と課題をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(原之園哲哉君) フレンドシップは不登校児童生徒の居場所づくり、学校復帰への支援の場としての重要な役割を担っていると認識しております。一方で、児童生徒や保護者のニーズの多様化、不登校等の増加に対する受入れ体制の充実などに努める必要があると考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
重要な役割を担っている反面、そのニーズの多様化への対応が課題となっているようです。私ども市議団にこのフレンドシップ支援事業に通級している保護者の方から相談が寄せられました。この事業についてはとてもいい取組だと受け止めているが、広い市域内に5つの施設しかなく通級が大変であるということ、また、自分の通う学校ではない場所への通級という利点はあるが、自分の通う学校に復帰できるのかが不安との声でした。このようなことからも現在さらなる居場所づくりが求められているのではないでしょうか。
質問の3点目、不登校の児童生徒の急増を踏まえての文部科学省の概算要求における対策について伺います。
まず、文部科学省の概算要求における対策の内容をお示しください。
次に、不登校特例校設置の方針と背景をお示しください。
また、特例校と本市のフレンドシップ支援事業との違いをお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(原之園哲哉君) 文部科学省の概算要求のうち不登校児童生徒に関するものは、関係機関との連携を支援するコーディネーター等の配置に係る事業や校内教育支援センターの整備促進、教職員研修会や保護者学習会等の実施などの不登校児童生徒への支援に係る事業、不登校特例校の設置準備運営支援事業などとなっております。
不登校児童生徒の要因は様々であることから、個々に応じた教育の機会確保に資するため、特別の教育課程に基づく教育を行う不登校特例校の整備等が求められていることが示されております。
特例校は不登校児童生徒の実態に配慮して特別に編成された教育課程に基づく教育を行う学校でございます。フレンドシップ支援事業は不登校や緊急避難の児童生徒のための居場所づくりや学校復帰のための支援を行っており、通級する児童生徒が自分のリズムで登校し学習内容を決めるなど特別な教育課程は設けていないところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
本市のフレンドシップ支援事業と違い、不登校特例校とは不登校児童生徒等の実態に配慮した特別の教育課程を編成することができる学校であることから教職員定数にも影響があるのではないかと考えます。文科省は全都道府県政令市への設置の拡大を方針としたようです。
次に、この方針についての教育委員会としての評価と課題をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(原之園哲哉君) 国の不登校児童生徒に対する支援推進事業のうち本市ではスクールソーシャルワーカー活用事業を活用し不登校児童生徒を取り巻く環境へ関係機関と連携し対応していることで状況が改善された例もございます。一方、年々、不登校児童生徒が増加しており、今後もスクールソーシャルワーカー等の活用などニーズが高まることが予想されることから対応が難しくなることが課題であると考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
教育委員会としての評価と課題をお示しいただきました。
そのことを踏まえて、フレンドシップ支援事業の増設や文科省が進める特例校の取組など居場所づくりの充実を今後していくべきと考えますが、その見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(原之園哲哉君) フレンドシップは不登校児童生徒が安心して心を落ち着ける場所であり、児童生徒のペースで個別の学習支援を行うことで学習の遅れやそれに基づく不安も解消されることなどが期待されることから重要な施設だと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 重要な施設であるとの答弁をいただきました。
フレンドシップ支援事業は学校への復帰だけでなく、その場所そのものが学びを支え、人間関係を構築する居場所になっているということを認識していただき、増設などの充実をしていただきますよう強く要請いたします。
次に、文部科学省の令和5年度概算要求のいじめ対策・不登校支援等総合推進事業は、いじめ、不登校等の未然防止に向けた魅力ある学校づくりなどが大きな柱となっているようですが、その推進には抜本的な教職員定数の充実と休職等への代替の充足が必要と考えることから、以下伺います。
質問の1点目、本市の教職員定数について、まず、教職員定数と内訳及び不足数の推移を過去5年間でお示しください。
次に、定数の推移における特徴と不足が生じた理由をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(原之園哲哉君) 平成30年度から令和4年度までの教職員定数及びその内数として特別支援学級の教員数を順に申し上げますと、小学校、2,028.5、271、2,053.5、307、2,088.5、348、2,090.5、360、2,104.5、373人、中学校、1,129.5、86、1,133.5、90、1,151.5、97、1,179、103、1,188、112人となります。定数に対する不足数は特別支援学級を含む学級担任では小学校、中学校ともに不足はなく、担任以外の教員で小学校は2年度のみ5人、中学校は、元年度、2、2年度、1、4年度、1人でございます。
定数の推移における特徴としましては、年々学級数が増えていることから定数の増加も見られ、不足した理由につきましては、産休・育休取得者数や特別支援学級数が見込み以上に増加したことなどが挙げられます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
定数については少人数学級の推進や特別支援学級の増加に伴って増員されてきていますが、ただいま示されてはいませんが、不登校への対応などにも配置ができる加配が年々減少しています。様々な課題の解決のためには充実が必要ではないかということは指摘いたします。
質問の2点目、私ども党市議団に特別支援学級に子供を通わせる保護者の方から相談が寄せられました。「担任の先生が休職されることになりましたが、代替が確保できず、教頭先生やほかの学級の担任の先生が対応されています。児童一人一人により目配りが必要な特別支援学級で担任がいないことでの不安はもちろんですが、担任の先生の体調や復帰のめど、休職の対応をしている皆さんが過重負担になっているのではないか心配」との声でした。
このようなことから、休職者への対応と課題について伺います。
まず、過去5年間の休職者の推移と特徴及び復職のための取組をお示しください。
次に、代替の確保状況と課題をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(原之園哲哉君) 休職した教職員数について、平成29年度から令和3年度まで順に申し上げますと、36、33、32、31、21人とこの5年間につきましては若干ではありますが減少傾向が見られます。復職のための取組といたしましては、管理職による定期的な面談の実施や試し出勤の活用等がございます。
休職者の代替の確保状況は、12月1日現在、小中学校17人の休職者に対して14人の代替が確保できており、確保できていない3人につきましては、各校においてほかの教員が対応しております。課題といたしましては、年度途中での採用となることから、申込者が少ないことや必要となる教科の免許保有者の不在などが挙げられます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
推移については新しい年度が始まって間もない5月時点でお示しいただきましたが、年度半ばになると相談にあったようなケースがある、不足が生ずるということが分かりました。地元紙でも鹿児島県の休職による代替について、臨時教員は病気などで休む正規職員をカバーする存在で、身分は不安定だが、教員を目指す人々が支えてきた。臨時職員の不足は採用試験の倍率低下で正規職員になりやすくなったためだと報じています。
そこで、臨時的任用職員の確保は喫緊の課題だと考えますが、今後の取組をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(原之園哲哉君) 臨時的任用職員の確保のために募集ポスター等による周知やSNSによる発信、広報、鹿児島県内の大学、短期大学をはじめ、県外の大学等への求人活動、退職者や臨時的任用職員経験者への声かけなどを引き続き行うとともに、今後の取組としましては、学校や市教育委員会、市職員の家族などの教員免許保有者へのさらなる声かけを行ってまいります。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
募集に当たってはSNSが効果を発揮しているということもお聞きしています。特に特別支援学級の代替については専門性も必要で、人材確保が困難な状況もあると考えますが、だからこそ、確保に一層努めていただきますよう強く要請いたします。
質問の3点目、令和5年度の教職員定数の見通しについて、まず、文部科学省の令和5年度概算要求における教職員定数と特徴をお示しください。
次に、令和4年度と比較しての令和5年度の本市の学級数及び定数の増加数をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(原之園哲哉君) 国は教職員定数の改善として5,158人の増員を要求しており、その特徴といたしましては、義務教育9年間を見通した指導体制による新しい時代にふさわしい質の高い教育の実現を図るとして、小学校における35人学級の計画的な整備や小学校高学年における教科担任制の推進に対応することなどでございます。
本市における4年度と5年度の学級数及び教職員定数につきましては、4年10月1日での推計では、小学校で13学級、15.5人の増加、中学校で30学級、48人の増加となる見込みです。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
令和5年度も学級数の増加等に伴い定数が増加することが分かりました。
そこで、お示しいただいた定数の見込みですが、小学校4年生の35人学級、特別支援学級の増加、今年11月1日に事務連絡のあった産・育休代替教員の年度当初での先行配置、先ほど質疑を交わした不登校特例校など新たな課題は反映されているのか、今後反映されていくものか考え方をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(原之園哲哉君) 段階的に移行している小学校35人学級や特別支援学級の増加への対応につきましてはこれまでも取り組んでいるところですが、産休・育休代替教員の先行配置や不登校特例校など、新たな課題につきましては、今後、国及び県の動向を注視し対応してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
今回出てきた数字の中では、産・育休代替教員の先行配置や不登校特例校など新たな課題は反映されていないようですが、今後は県にも積極的に実施を求めていただき、具体化されますよう要請いたします。
この質問の最後に、教職員の負担軽減や安心して過ごせる教室環境づくりのため定数の充実や休職等の代替の確保についての見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎教育長(原之園哲哉君) 教職員定数を充足することは児童生徒が安心して過ごせる魅力ある学校づくりや教職員の負担軽減につながることから、今後も引き続き教職員定数の充足や代替教員の確保に努めてまいります。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
新型コロナウイルス感染症の感染拡大で子供たちへのきめ細やかな支援が求められているとともに教職員の過重負担を減らしていくために私ども日本共産党は小中学校で全国9万人の定数増を図り、少人数学級を推進することを提案していることを申し上げ、この質問を終わります。
次の国保の質問については最後にいたします。
新しい質問に入ります。
令和4年第2回定例会において、市民の相談から公共施設駐車場等における放置自動車の取扱いについて質疑を交わしましたが、中核市調査が整ったことから、その内容と今後の対応について伺います。
質問の1点目、他の中核市の取組について、まず、放置自動車の発生や放置の適正処理についての条例等を定めている中核市の数。
また、条例等の整備に至った目的をお示しください。
次に、放置自動車の経過日数や状態をどのように定義されているかお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(橋口訓彦君) 公共施設の放置自動車対策に関する条例等を定めている中核市は回答のあった51市中10市でございます。
各市の条例等は良好な生活環境や美観、施設機能の維持保全を図ることなどを目的に制定されているようでございます。
他都市では10日から2週間以上の期間、機能の一部または全部を失った状態で置かれているものを放置自動車と定義している例が多いようでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
10の自治体で条例等が定められていることや放置の定義だけなら10日間から2週間など比較的早い段階で把握されていることが分かりました。
次に、条例等に基づく対応と実績について、まず、撤去・移転が可能な条例等の数と所有者判明と不明の内訳及び実績の特徴。
次に、処分・廃棄が可能な条例等の数と所有者判明と不明の内訳及び実績の特徴をそれぞれお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(橋口訓彦君) 条例等に基づき撤去・移転ができるとしている市は9市で、うち所有者が不明の場合に対応できるのが9市、所有者が判明している場合にも対応できるのが6市となっております。
また、同様に処分・廃棄ができるとしている市は10市で、うち所有者が不明の場合に対応できるのが10市、所有者が判明している場合にも対応できるのが7市となっております。撤去・処分等の実績は過去3か年でゼロ件から67件と都市間で差があるようでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
私が第2回定例会で取り上げた南洲公園にある放置自動車については、所有者が判明しているため、まず連絡を取って対応を求めているところですが、他都市では所有者が判明していても撤去や処分できる対応が多く、実効性があるものとなっています。
次に、条例等の所管部署の特徴をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(橋口訓彦君) 条例等につきましては、環境関連や施設所管の部署などが所管しているようでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
私は、この条例について本会議で今、企画財政局長にお答えいただいていますが、多くの条例は施設関係や環境関係を所管する部署が担当しているようです。
これまでの質疑を踏まえて、調査内容についての当局の受け止めをお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(橋口訓彦君) 条例等により一定の処分等がなされていることから、放置自動車の撤去等に有効な手法の1つであると考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
有効な手法の1つとのことでした。私も市民からの相談で公共施設駐車場等の放置自動車をどうすることもできない現状を知ることになりましたが、今回の他都市の取組で手の打ちようがあることが分かりました。
質問の2点目、聞くところによると放置自動車の件で全国市長会でも過去動きがあったようですが、その動向をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(橋口訓彦君) 全国市長会では平成19年に放置自動車の迅速処理等に関する提言を取りまとめ、速やかな法的体制の整備などについて国や関係機関等に要望を行っております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
全国市長会としても国に要望した過去があるようですが、その後は動きがないようです。
質問の3点目、本市の公共施設駐車場等における1年以上放置されている自動車の数をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(橋口訓彦君) 本市の公共施設の駐車場等に1年以上放置されている自動車は4年9月時点で5台でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
1年以上放置している自動車は5台あるようですが、ほかの自治体のように10日間から2週間だともっとあるかもしれません。
最後に、他都市の取組を踏まえ、本市も条例等を整備し、放置自動車の適正処理に努めるべきと考えますが、当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(橋口訓彦君) 放置自動車につきましては、良好な生活環境の保持に影響を及ぼすことから、その撤去等について条例制定も含め調査研究してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
ぜひ早急に具体化されるよう要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
この間、認可外保育施設保育料の現物給付が実施の運びとなったことから、現状について伺います。
質問の1点目、認可外保育施設の数と種類ごとの内訳及び対象となる月ぎめの利用者数をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) 令和4年4月1日時点における認可外保育施設の施設数は149施設で、一般受入れ、事業所内、企業主導型の種類ごとの施設数と月ぎめ利用者数を順に申し上げますと、施設数は、22、32、95施設、月ぎめ利用者数が232、246、1,402人でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
近年、一般受入れの保育施設が減少し、企業主導型保育施設が多くを占めるようになっているようです。このうちの何施設が対象で、何施設が実施することになったのか。
質問の2点目、現物給付実施までの取組をお示しください。
質問の3点目、現物給付を実施した施設数と延べ利用者数をお示しください。
質問の4点目、利用者と施設の声及び効果についての当局の認識を改めてお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) 認可外保育施設における無償化対象者の現物給付については、償還払いの実績のある30施設に対して6月14日に制度の案内を行い、その後、申請を受けた施設について8月分保育料から実施したところでございます。
現物給付について11月末現在で申し上げますと、実施した施設数は2施設、延べ利用者数は45人でございます。
利用者からは、「保育料を一旦支払う負担がなくなった」、「市に請求する事務手続の手間がなくなった」という声が、施設からは、「個別に請求する手間がなくなった」、「未払いの心配がなくなった」という声がございました。現物給付の効果としては、利用者の負担軽減や施設の事務簡素化、収入の安定化が図られたと認識しております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
当局は30施設を対象と想定し周知を行ったところですが、実施した施設は2施設だったようです。私としては保育施設も利用者も利便性が高まり、負担軽減につながると考えますし、実際そのような声も寄せられているようです。
そこで、質問の5点目、実施施設を広げるための課題と今後の取組をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) 現物給付においては保育料の当月実績分を翌月月末までに支払うため、制度の導入時において施設に収入が入らない期間が生じてしまうことから実施を希望しない施設もあるようでございます。今後とも現物給付の効果を含めて制度の案内を行い、利用促進に努めてまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
事業を開始した場合に施設に1回目の保育料が振り込まれるまでの間、その負担が施設持ちになってしまうことがネックになってしまっているようです。まずは周知に力を入れていただくとして、この課題を解消するために1回目の保育料は見込みで支給する方法などもあると思いますので、ぜひ制度を広げるために負担を軽減する手法を検討されるよう要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
吉野地域のまちづくりについて伺います。
まず、さきの第3回定例会におきまして、吉野東小学校の児童クラブ不足の現状と増設について質疑を交わしたところですが、引き続き伺います。
質問の1点目、第83号議案 令和4年度鹿児島市一般会計補正予算(第8号)中、款民生費、項児童福祉費、目児童福祉総務費の児童クラブ施設整備事業519万2千円の予算の内容。
施設規模と開設までのスケジュールの想定をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) お述べになられた児童クラブ施設整備事業費につきましては、吉野東第五・第六児童クラブの敷地造成工事に係る測量設計費でございます。
当該施設につきましては、2クラブ合わせて定員100名で、令和4年度から5年度にかけて測量設計を行った後、5年度から6年度にかけて造成工事、6年度に本体工事を行うこととしており、開設は7年4月を想定しているところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
前回の質疑でも可能な限り早急に増設に取り組むよう要請していましたが、早速、敷地造成のための補正予算が計上されたことを大いに評価いたします。しかしながら、開設が令和7年4月からということで、施設整備にかなりの時間を要することが分かりました。
次の令和5年度の吉野東小学校の児童数と児童クラブの希望数については割愛します。
児童が安心安全に過ごすことができる施設の整備は慎重に丁寧に進めるべきと考えますが、それでもなお、改めて可能な限り早急な開設に取り組むよう要請したいと考えますが、当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) 今回の整備は市街化調整区域内で行うことから、土地利用上の手続等に伴い開設まで相応の期間を要しますが、可能な限り早期に開設できるよう取り組んでいるところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
当局の一層の御努力に期待します。
質問の2点目、吉野東小学校の第五・第六児童クラブができるまでの代替施設についても質疑を交わしてきましたが、動きがあったとお聞きしていますので、その内容について伺います。
まず、民間への公募の結果をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) 吉野東校区において5年度から新たに児童クラブの運営をしていただく民間事業者の公募を行い、1事業者を選定したところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
これまでなかなか引き受けてくださる民間の方が現れず、当局も苦慮されてきたものと思いますが、当局の御努力を評価します。
次に、施設規模と開設場所、本市の補助金の内容をお示しください。
また、聞くところによると小学校から一定の距離があるようですが、施設への移動手段をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) 当該児童クラブにつきましては定員40名で、吉野東小学校から約1.2キロメートルの場所で運営される予定であり、本市から当該クラブの運営事業者に対し人件費や光熱水費、家賃など運営に係る経費のほか、保護者の利用料の減免に係る経費に対し補助することとしております。
小学校から当該児童クラブまでの移動手段につきましては送迎バスが運行される予定となっております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
来年4月から定員40人で開設されるとのことで一定の待機児童解消の効果が期待されます。課題としては小学校からの距離でしたが、送迎バスを活用されるとのことで安心しました。ただ、吉野東小学校への通学路は車通りも多く、歩道がない道路も多いため、開設に向けて改めてルートの安全点検も併せて要請いたします。
次に、同じ地域の子供を見守る組織として地域の児童クラブ運営委員会との連携を図ることはできないか、考え方をお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) 地域の児童クラブ運営委員会との連携につきましては、希望者が円滑に児童クラブを利用することができるよう必要な情報共有などについて意を用いてまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
引き続き伺いますが、第五・第六児童クラブ開設後の民間の児童クラブの取扱いをお示しください。
以上、答弁願います。
◎こども未来局長(遠藤章君) 当該児童クラブにつきましては、第五・第六児童クラブの開設後も児童の受皿確保に必要と考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
第五・第六児童クラブが開設しても運営を続けていただく方針のようです。それならば、なおさら地域の運営委員会との連携が図れるよう当局からも働きかけてくださいますよう要請をいたします。
次に、県養護学校跡地の活用について伺います。
質問の1点目、換地設計完成後における県の本市との協議の考え方をお示しください。
質問の2点目、現時点における地域住民の要望を踏まえての県の活用方針をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(橋口訓彦君) 県養護学校跡地につきましては、所管している県警察本部によりますと、現時点では換地設計完成後においても跡地の約9,600平方メートルは地域から暫定活用について要望がなされたことを踏まえ、鹿児島市へ公園用地として無償貸付けを行い、残りの約5,700平方メートルは県の歳入確保の観点から民間事業者への貸付けを行う方針としているとのことでございます。
また、仮に鹿児島市から具体的な土地活用方策を含めた協議の申入れ等がなされた場合には、跡地の活用の在り方を改めて検討することについて適切に判断してまいりたいとのことでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
これまで土地区画整理事業での換地の方向性が定まらなければ検討できないとしていた県ですが、今年度末には換地設計案が供覧されることを受け、市から要請があれば協議するとのことです。
質問の3点目、本格的な活用に向けて県と協議を開始すべきと考えますが、当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎企画財政局長(橋口訓彦君) 当該跡地の活用につきましては、これまで事務レベルでの協議を行ってきており、今後につきましても様々な機会を捉えて協議してまいりたいと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
県も地域住民の要望に添った活用についてはまだ白紙のようですので、ぜひ本市としても本格的な活用に向けた協議を県に求めていただきますよう強く要請し、この質問を終わります。
新しい質問に入ります。
国民健康保険税の差押えについて、私ども党市議団に差押え予告通知書に記載された期日以前に差し押さえられたとの相談が寄せられたことから、以下伺ってまいります。
質問の1点目、相談者の滞納から差押えまでの経過をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) お答えいたします。
本件の経過につきましては、4年度国保税の1期分から滞納があったことから、3期分までについて各期ごとに督促状を発送したところ、督促後1か月を経過しても納付や相談等がなかったため預金差押えの事務処理を進めておりましたが、併せて差押え処分予告通知書を発送し、同通知書に記載の納期限より前に執行したものでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
相談者の方は今年度から新しい仕事を始め、国民健康保険から社会保険への変更手続をしていたため切り替わるまでの間に賦課されていた国保税があり滞納になってしまいましたが、その間、仕事の準備で忙しく督促状や訪問に気づかず、差押え予告通知書で初めて気づいたとのことでした。
そこで、質問の2点目、差押え処分予告通知書の期日以前に差押えが実施された問題について、まず、相談者に送付された通知書の内容と差押えが実施された日付をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 同通知書には滞納税の納付勧告を記載しており、10月28日までの納付を求めておりましたが、同月25日に差押えを執行いたしました。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
時系列で見ますと、10月28日までに完納されないときは差押えをすることを予告しますとの通知書が10月21日付で発送され、相談者の下へは24日に到着し、次の日には支払うことにしましたが、25日の朝には金融機関から差し押さえましたとの連絡が入りました。相談者は滞納額も大きくなく、支払う意思があったにもかかわらず、市自らが提示した期限を覆す対応にショックを受けるとともに行政への信頼を失っておられます。
この事例のように通知書の期日以前に差押えを実施することは法的に問題がないのか見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 本件の差押えは地方税法に基づき督促状の発送から10日を経過した後に行われたものであり、同通知書にかかわらず、法的には問題はないものと考えております。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
法的には問題ないとの見解のようですが、それでは通知書を何のために送っているのか、この相談者以外にも通知書の期限前にどんどん差押えを行っているのかが疑問です。
そこで、通知書はどのような方に送付することになっているのか、その対象と過去5年間の発送数及び期日以前に差押えを実施した数をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 同通知書は原則として督促後6月を経て差押えする場合に発送することとしております。また、件数を平成30年から令和3年まで順に申し上げますと、247、266、114、111件、令和4年は11月末現在で375件となっており、期日前の差押えの執行は本件のみでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
5年間でたった1件しかないケースであることが分かりました。当局は市民の財産を差し押さえるに当たって、説明責任が果たせるように慎重に督促や通知など段階を踏んで実施するわけですから、当然だと思います。
では、なぜこのような事例が発生したのかその要因と、一度、市民の手元に届いた公文書の効力についての見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 今回の事務処理を進める中で確認不足により同通知書を発送したもので、同通知書につきましては、差押えについてお知らせし、事前に任意の支払いを求めるためのものであり、法的に発送することが必須とされているものではございません。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁をいただきました。
相談者の手元に届いた通知書には効力がないとの答弁でしたが、例えば、令和4年度に発送されている374枚の通知書も同様に効力がないのか、期日は記載されているにもかかわらず、それ以前に差し押さえても問題がないのか再質問いたします。
答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 過去の同通知書につきましても同様でございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 当局が間違って送付したものだから効力はないということでしょうか。そうであるならば、相談者に対して間違って通知書を送付してしまいましたので期日以前に差し押さえられることがありますと連絡をするか、間違って送ったものは送ったものとして、その期日に合わせて金融機関に差押えを求めるといった対応が必要だったと考えますが、相談者と私がその事実を知ったのは差押えが実施されてから当局との3回目の協議のときでした。行政が公文書の信頼性を損なうような対応や答弁をすべきではないということは厳しく指摘いたします。
質問の3点目、当局との協議の中で差押えが相談者に与えた影響とその影響を解消するために差押えの取消しを当局から金融機関に対して求めていただきましたが、金融機関の見解、対応をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) お触れの影響については把握することは難しいところですが、不安な思いをされたものと考えております。なお、金融機関としては取消し等の対応はできないとのことでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
協議の中で何度もお話ししてきたことですが、当局は直接的な要因と認めたくないようですね。相談者は新しい事業を展開するために予定していた金融機関でのローンが組めなくなりました。これまで金融機関との間でそのようなことはなかったため、差押えにより信頼を失ってしまったと考えています。そのため、差押え自体を取消しにしてもらえるよう要請しましたが、金融機関としては当局が行った行政処分に従っただけなので、そもそもの行政処分が取り消しにならなければ対応できるはずもありません。
質問の4点目、今回の事例が行政の不作為であるという認識と職権による行政処分の取消しをすべきと考えますが、当局の見解をお示しください。
以上、答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) 本市としましては、これまでに対象の方に事務処理についておわびを申し上げるとともに金融機関に対しては経過をお伝えしましたが、対応いただけなかったところであり、不作為であるという認識はございません。また、差押え自体には法的に問題がないことから、職権による取消しについては考えていないところでございます。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきましたが、全く理解できません。先ほど申し上げたとおり、当局が間違って通知書を送ったのであれば、相談者に対して間違って通知書を送付してしまいましたので期日以前に差し押さえられることがありますと連絡をするか、間違って送ったものは送ったものとしてその期日に合わせて金融機関に差押えを求めるといった対応が必要だったにもかかわらず、それを放置し、そのことで相談者に不利益を与えたのは不作為ではないですか。認めて行政自らが行政処分の取消しを行うべきではないですか。
下鶴市長はこれまでの質疑をお聞きになってどう考えますか、市長に再質問します。
答弁願います。
◎市民局長(牧野謙二君) ただいまの御質問につきましては、私のほうでお答えいたします。
本件は事務処理の誤りであり、差押え自体に法的な問題がない中で本市として可能な対応を行ってきており、不作為ではないものと認識しております。また、法的問題のない差押えを取り消すことについては考えていないところでございます。
以上でございます。
○議長(川越桂路君) 当局に申し上げますが、まずは答弁漏れはありませんか。
大園議員に申し上げますが、答弁漏れがあったら御指摘ください。もしくは再質問があれば申し出てください。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 市長、私どもも度重なる局長による代理答弁で理解を示すほど優しくはないわけです。局長に質問しても変わらないから市長に見解を問うているわけです。
再質問いたします。
答弁願います。
○議長(川越桂路君) しばらくお待ち願います。
△会議時間の延長
○議長(川越桂路君) ここで、本日の会議時間について申し上げます。
本日の会議時間は、議事の都合により延長いたします。
◎市民局長(牧野謙二君) 答弁整理のため、しばらくお時間をいただきたいと思います。
○議長(川越桂路君) お聞きのとおりでありますので、ここで、しばらく休憩いたします。
午後4時41分 休憩
──────────────────────
午後6時57分 開議
○議長(川越桂路君) 休憩前に引き続き会議を開き、質疑を続行いたします。
◎市民局長(牧野謙二君) 答弁整理のため大変貴重なお時間をいただき、誠に申し訳ございませんでした。
再質問に対しまして改めて答弁いたします。
本件につきましては、法的問題のない差押えを取消すことについては考えていないところでございます。
なお、今後につきましては、市民の皆様に信頼いただけるよう、より丁寧な対応に努めてまいります。
以上でございます。
[大園たつや議員 登壇]
◆(大園たつや議員) 答弁いただきました。
市長の答弁はかなわなかったところですが、ただいまの局長答弁で了としたいと思います。
市長、この相談者の方は、3期分、6,500円の差押えだったんです。あまりにも重過ぎる代償ではないでしょうか。また、私はこのようなケースが5年間に1件しかなかったというところに国保課の皆さんが市民の財産を差し押さえるに当たって、いかに慎重に、細やかに仕事をしておられるのか評価はしているんです。しかしながら、間違いは間違いとして相談者に対する謝意と誠実な対応が必要だと思い、本会議で取り上げました。
今後は不服審査請求など最後まで対応を求めようと考えておりますが、ぜひその前に行政自らが相談者の方が誠実に対応していただいたと思えるような対応がなされるよう改めて強く要請し、この質問を終わります。
以上で私の個人質疑の全てを終了いたします。